ドラゴンボールFG 〜転生少女達と戦闘民族は仲間だった⁉︎〜 作:竜華
「バ、バーダック⁉︎何故貴様がここに⁉︎」
「…スカウターに馬鹿でけぇ反応があったからな。興味があって来てみた」
「興味があって来たって…」
やぁ‼︎横腹を抉られたアボカだ‼︎つーか、大怪我してんのに、僕、心配されてるのかされてないのか分かんないんだけど?でも、バーダックさんが僕の腹に赤いアーマーを破いて巻きつけているから、心配されている…って言って良いのかな?
「…よし、これでとりあえず大丈夫だろ。とは言っても、そんな長くは持たないな…1、2時間ってとこか。とっととこの化け物ぶっ倒して、この餓鬼メディカルマシーンに入れるぞ。あと、お前動いたらまた血が出るからな、絶対動くんじゃねぇぞ‼︎そして喋るな‼︎」
「…(コクコク)」
一応、頷いておいた。声も出せず、身体も動かせないのだから、このぐらいの反応はしておかなければ。
「フンッ、俺に指図するな‼︎」
「言われなくても、親友の仇や‼︎やってやらぁ‼︎」
2人は闘志溢れる表情で言い放った。何気に、キャッツべが僕の事親友って言ってくれた。なんか…嬉しい。
バーダックさんは、僕の身体を岩陰にそっと隠すと、凶大蛇の方へと向かっていった。その時のバーダックさんの顔は、楽しみでしかたないという様な笑みで一杯だった。さすがサイヤ人というか、なんというか…。相当戦うのが楽しみなのだろう。
でも、これで凶大蛇に勝てる見込みが出てきた。バーダックさんの戦闘力は1万越えは確実。これに戦闘力3000以上の澄華と王子が加われば、鬼に金棒、正に百人力だ。
「…大…丈夫…かな…っくっ⁉︎」
「バカヤロッ喋んじゃねぇ‼︎傷が更に開いてもいいのか⁉︎」
バーダックさんに怒鳴られてしまった。小さく言った筈なのに、聞こえてたのか。サイヤ人は耳も良い事が分かった。恐ろしやサイヤ人。って、僕もだった。
その間にも、バーダックさんは、一発、また一発と凶大蛇にダメージを与えていく。僕達ではどうしようも無かった化け物は、今や身体の至る所から真紅の血を流し、鱗が何枚も剥がれ落ちている。とてもじゃ無いが、見るに絶えない姿に変貌していた。なんか、逆に可哀想になってきたな。まぁ、それは自分の仲間がやっているのだが。
『コ…コイツ…ドコニコンナ力ガアルンダ⁉︎神ヲ恐ル気持チハ無イノカ⁉︎』
「…生憎、俺は神とかそういう類を信じないタチなんでな」
『ナッ…ナンダト‼︎コノ罰当タリナ奴メ‼︎』
憎々しげに喚く凶大蛇を睨みつけたバーダックさんは、フッと不敵な笑みをこぼした。
「…神だろうとなんだろうと、俺には関係無い。力こそ全て‼︎弱い奴は、強い奴に殺される運命なんだよ‼︎」
バーダックさんはそう叫ぶと、凶大蛇の尻尾を掴み、
「うおりゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ‼︎」
そのまま投げ飛ばした。
『グォォォォォォォォォォォォォォァァァァァァァ‼︎』
ドシィィィィィィィィ…ン
地面に勢い良く落ちた凶大蛇。周りの岩を幾つも吹き飛ばし、身体を地面にめり込ませた。凶大蛇は、少し身体を拗らせるだけで、殆ど動こうとしない。どうやら、当たりどころが悪かったらしい。それを見たバーダックさんは、後ろで呆然としていた2人を呼ぶと、静かに言った。
「お前ら、コイツを2回ずつ攻撃しろ」
「…何故だ」
「 別に、俺がとどめを刺してやっても良いんだけどよぉ…ボコボコにされた上に、仲間1人あんな状況にされちまって たんだ。…このまま終わっちまうなんて、気が済まないだろ?」
普通なら、絶対に子供に言ってはならない事なのだが、子供は子供でも、戦闘民族サイヤ人。こういう事は大歓迎だ。
2人は顔を合わせると、同時に頷き、凶大蛇の目に近づいた。そして、両目に2つずつ気功波を当てる。
『ウガァァァァァァァァァァァァァァァァ‼︎』
凶大蛇の身体が大きく波打った。両目から、大量の血が溢れ出す。
「…これで良い。早くとどめを刺せ」
王子がバーダックさんの方を向くと、素っ気なく言った。キャッツべも、同意の意を示す様に頷く。
「本当に良いんだな…」
「もう、興味が無くなった。こんな抵抗もできない雑魚、どうにでもしやがれ」
「…そうか…じゃあ、遠慮無く」
今度は、バーダックさんが狂気を帯びた表情でゆっくり近づいた。凶大蛇の目が大きく見開かれる。
『ヒィッ…モウヤメテクレ…調子ニノッタ俺ガ悪カッタ…ダカラ…モウ…‼︎』
凶大蛇は、神らしからぬ声を上げた。しかし、バーダックさんは、狂気の笑みをそのままに、凶大蛇の前で止まる。
「…じゃあな。神様」
右手を前に突き出した。青い気功波が生まれる。
「天国で神様らしく過ごしてろ」
ズドォォォォォォォォォォォォ…ン
そして、凶大蛇に向かって撃ち放った。
森に住む神様は、今日、ある人間によって絶命させられた。
「…終わったな。よし、あの餓鬼を連れて、王都に行くぞ‼︎お前らも来い‼︎」
「「おっ、おう‼︎」」
バーダックさんは凶大蛇の死を確認すると、再び僕を抱き上げた。そして、2人を連れて王都へと飛んでいった。