僕と許嫁と学園生活   作:双葉雷華

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バカテス 現代文

問題 『焼け石に水』という諺の類義語を答えなさい。
吉井 明久の答え
「月夜に背中焙る/天井から目薬/灯明で尻を焙る/遠火で手を焙る/二階から尻焙る/二階から目薬/杯水車薪/焼け石に雀の涙」

教師のコメント
正解だ。いつも真面目に答えてくれて先生は嬉しいぞ

木下 優子、田村 速和、田村 沙織、織斑 一夏、シャルロット・デュノアの答え
「二階から目薬」

教師のコメント
正解だ。この諺は思うようにならずもどかしいという意味もあったりするから覚えておくと良い。

土屋 康太の答え
「焼け石に冷水」

教師のコメント
不正解だ。これは類義語を聞いている問題なのでちゃんと答えるように


第22話

明久side

4回戦を終えた後、僕と優子は教室に戻りすぐさまホールとキッチンの制服に着替えて仕事に掛かる。お客の方も一向に減っていない。やっぱり僕と優子が勝ってるのと女子の制服がかわいいからだろう。

ホール担当の制服のデザインは男子が白の長袖ワイシャツに黒の蝶ネクタイをして、紺色のスボンを穿いている。女子は長袖ではなく半袖のワイシャツにクリーム色の前掛けを後ろの腰辺りに紐で止め、紺色のスカートを穿いたものにした。この格好は僕が母さんに要請して、母さんが祖母ちゃんに頼んで許可してもらった格好だ。キッチンのスタッフの制服は全部が白色のコートに白色のズボンという出で立ちをしていてる。こちらは男女どちらもデザインは変わらない。

1番人気は………

伝票を打つ機械を持ったそれなりにスタイルが良く、注目を浴びやすい優子だ。

「うひょー、スッゲー可愛いじゃん」

「俺ちょー好みだわー。なあ店員さん後で学祭一緒に回ろうぜ」

「いえ、私、相手がいますので…」

「いいじゃんそんな奴ほっといて俺らと一緒に回った方が楽しいって」

好き勝手言ってくれる。

優子は可愛いからよく若い男性客にナンパされている。それを見てものすごくイライラするし、ストレスが溜まる。

「代表!5卓のハンバーグ定食持って行ってくれませんか?」

「うん、了解」

そんなことを考えていたらAクラスの横田奈々さんが僕に頼み事をしてきたのでナンパ男共に釘を刺す為にその料理を運ぶ事にした。

今はとても忙しくてキッチン担当も時々こうやって料理を運んだりするのに駆り出される。僕はスタスタと歩いて5卓ー優子にナンパしてるお客のせきに近づく。

「ハンバーグ定食お待ち」

そう言いながら料理を置くのと一緒にお客の事を睨む。

「あき、きゃっ」

優子が何か言いかけたけど気にせずに優子を抱き寄せる。

「お客様、店のスタッフにちょっかいをかけるおやめ下さい。後、この子は俺の彼女だ気安く触るな」

そう棘のある言葉を言った後、優子を伴って裏に早足で移動した。

明久side end

 

 

 

 

明彩side

まさか明久があそこまで優子に執着してるとはね。これなら孫の顔を見るのも夢じゃ無いわね。

『今の店員ムカついたな。やっちまうか?』

『ああ、あんな事言われて黙ってられっかよ』

あらさっきの人たちまだ懲りて無いのね。呆れるわ。まあ私の可愛い息子の出し物台無しにするっていうなら容赦はし無いわ。

ガタッ

さっきの連中は急に立ち上がるとダッとお客と店員で大変な店内を走り出して入り口へと向かい出した。

やっぱり下らない事をしたわ。私がお茶楽しんでるのに邪魔しないで欲しいわね。

そう思った私は紅茶の入ったマグカップを置くと、一瞬にして気配を消した(・・・・・・・・・・・)

店員も気付いて止めようとしたがお客が居て対応できないのでなすがままだ。

まあ、私がいるからそんな事許すわけ無いのにね。彼らの背後に近づいた私は一人ずつ峰打して席に戻った。

殴られた食い逃げしようとした子もレジ打ちしていて捕まえようとした子も何が起きたのかわからず目を丸くしているわ。そんなに速かったかしら?

そんな事思いながらまた紅茶を飲む。

明彩side end

 

沙織side

今、私は明彩さんの戦闘を目で追えてしまった。

明彩さんはまず1人に近づいて腹に肘打ちを叩き込み、2人目にフックをかまして、最後の1人にストレートを食らわした。

相も変わらず馬鹿げた戦闘力だなあ〜。

私は感心してしまい、皆が目をパチクリしてる間に明彩さんは席に戻って優雅にまた紅茶飲んでるし、本当に謎の多い人だな、アキの両親。

あっアキが戻って来たと思ったら3人共担いでどっか行っちゃった。

 

余談だけど、あの後校舎裏の焼却炉の近くの木に3人共宙釣りにされてたみたい。

沙織side end

 

 

 

明久side

優子にナンパしていた男共3人を拷問(誤字に非ず)にした後、僕と優子は準決勝に出場する為、試合会場に向かっていた。

「頑張ろ明久♪」

優子はとても機嫌が良い。きっとさっき僕がした行動が嬉しかったのだろう。当然な事をしたまでなんだけどね。

「そうなんだけど、皆に暫く顔合わせれない。死にたい、いや寧ろ殺して」

僕はあんな行動をとった過去の僕を恨みながら沈んでいた。

「だ、大丈夫よ明彩さんだってきっと褒めてくれるって」

優子が必死に僕をフォローしようとする。

あ〜なんて健気、可愛い。

僕は涙が出てしまった。

「な、何で泣くのよ⁉︎」

「だって嬉しくて、僕こんな素敵な許婚が居るんだと思ったらつい、涙が」

僕の言葉に優子の顔がボンッとリンゴのように真っ赤になった。

「ほ、ほら、さっさと行きましょっ」

そう言って僕の腕を引っ張る優子の耳が赤かったのは言わないほうが良いだろう。

そう思った僕は優子に引っ張られるまま会場へと向かった。

 

 

 

 

 

 

会場につくと4回戦の時よりも観客が増えていた。

「多いね観客さん。流石は準決勝だよ」

「そうね」

僕たちはそんな事を話しながら対戦相手を見ると何処かで見たような顔立ちの2人だった。何処だっけ?

「なんだ準決勝の相手は観察処分者と木下か。これならこの試合は俺達の「『高慢な人には先がない』という言葉を知ってるか?」なんだよ急に?」

「質問しているのは()だ。『高慢な人には先がない』この言葉を知っているかと聞いている」

その疑問に彼らは首を捻っている、どうやら知らないようだな。

「それが何だってんだ!」

「いや、お前たちのような者もいずれは亡ぶなと思っただけだ」

優子を見ると鬼の形相で馬鹿にした坊主頭の方を見ていた。

(高虎の挑発は相変わらず容赦無いね。)

心の中で明久が語りかけてくる。

ー俺は当然のまでのことを言っているだけだ。

ーですが、そんなに挑発してもよろしいのですか?

(そうよ、あんなに額に青筋立ててる。)

お松と優子も心配なのか聞いてくる。

ー心配は無い。お前たち2人は俺達をサポートすれば良い。

それだけ言うと心の中での共鳴会話を終える。立ち会いの教師は芳乃さくらなのだそうだ。

「科目は生物だよ。それじゃ召喚して」

試験召喚(サモン)‼︎』

その言葉に召喚獣が召喚される。

生物

3年Aクラス 常村勇作:368点

3年Aクラス 夏川俊平:372点

V.S

2年Aクラス 吉井明久:???点

2年Aクラス 木下優子:514点

「お聞きしますが先輩方は竹原に頼まれてこの大会に出場しましたか?」

「なんだ、知ってんのか観察処分者なのに。ああそうさ、そうすれば教頭が推薦状書いてくれるからな」

「そちらもですか?」

「ああ」

「成る程……アホですね」

「ンだと⁉︎」

「いえ、貴方方が哀れだなと思いましてね。教頭がしてることを本当に理解して無いしその後にくる苦労も考え無いで利益に目が眩んだ人間は後悔するだけなのにな、と同情しただけですよ」

「どういう意味だつってんだよ‼︎」

僕の問いかけに2人ともそうだと答えたのを聞いて、うっかり本心が出てしまった。それに反応した常、常、モヒカンがキレるのを無視してヒントを出すが彼らはそこまで言ってもわから無いらしい。

どうやら相当頭に血が上ってるみたいだ。

「つまり、彼はこの学校を廃校にしようとしてるのにあなた達にわざわざ推薦状なんて書くと思いますか?」

僕のその言葉に彼らは唖然となる。

「知りたいのならこの試合に負けた後に(・・・・・・・・・・)確認すればいいですよ」

2年Aクラス 吉井明久:1121点

遅れて僕の点数が表示される。

ーオオオオオ‼︎ー

僕の点数の高さに会場がどよめきに包まれる。

「試合開始♪」

さくらさんは嬉しそうに試合開始の合図をする。しかし、常夏先輩でいいやの2人の召喚獣は彼らが呆気に取られてるためピクリとも動かない。そんなチャンスを見逃す僕らでもなく、軽いフットワークを用いて素早い動きで近づき僕は喉笛を一閃し、優子は心臓に当たる部分を一刺しにした。

3年Aクラス 常村勇作:0点

3年Aクラス 夏川俊平:0点

試合は決し僕らはさっさと会場を後にした。立ち去る時彼らの握った拳は震えていた。

 

 

 

 

「さてと、これからが大変だ……」

あれ?急に意識が薄れていく。

「明久?」

優子のそんな声を最後に僕の意識は闇に落ちた。

 

 

 

 

ん、んん……ここはどこだ?

僕は何してるんだろう。

そう思って立ち上がろうとしたけど体がうまいこと動かない。

「目が覚めたわね吉井」

僕が目が覚めたのに気付いたのか歩いてきた人は島田さんだった。

「なんのつもりかな島田さん?」

「何つもりですって?アンタへのお仕置きに決まってるじゃ無い」

お仕置き?これが?訳が分からない。僕は君たちにお仕置きされる筋合いなんてない。

「それは見当違いだよ島田さん。今すぐこの縄を解いて、後優子の居場所も教えるんだ」

「その必要はありませんよ吉井君。あなたは私たちを見ていれば良いんです」

そう言って次に近づいてきたのは姫路さんだった。

君もか姫路さん、落ちるところまで落ちたね。君はもうただの僕の敵だよ。

「前にも言ったよね。僕に必要なのは優子だって、君たちには僕に近づくなってあの約束を反故するつもりか?」

途中から高虎の意識が前に出始めた。

「ふんっあんなもの納得できる訳ないでしょ」

「まさか貴様らまで竹原に加担していたとはな。だが、お陰で下知が取れた。貴様ら全員をしょっぴくための大義名分がな!」

そう言った瞬間僕の身体に眠っていた高虎の力が発現し辺り一帯が氷漬けになる。もちろん姫路と島田もだ。

僕を縛っていた縄は凍って壊れた。

僕は立ち上がると体が発光していた。

こんな風に力を使ったのは初めてだからこの発光が何を意味するのか僕はよくわかっていない。まさかこの光が僕の力の強大さを物語るものとはこの時は露も知らなかった。

カチャッ‼︎

不意に銃の安全装置を外す音が響いたことからここがどこかの倉庫であることがわかった。

僕の体の発光によって部屋一帯が明るくなり全貌が明らかになる。

場所は特定できないが、すぐ近くに優子が椅子に座らされていた。こめかみに竹原が握っている拳銃を突き付けられた状態で、涙目でこちらを見ていた。

「クックック、まさかあの2人まで倒すとはな驚いたよ」

竹原が鋭い眼光を向けたまま含みのある笑いをする。

「偽善者面は良い加減やめたらどうですか?犯罪グループ竹原組のボスさん」

俺のその言葉に驚いたのか一瞬眼を見張る。

「ふんっ観察処分者にしては賢いな。だがお前の快進撃もここまでだ、一歩でも動けばコイツの命はない」

まるで刑事ドラマの人質を取った犯人のような言動だ。

でも優子が死ぬのは嫌だ。そのため僕は大人しくジッとする。

「それで良い、まったく憎たらしい奴だ。お前も、学園長もメインスポンサーも!全員殺した後に俺は他の学校で校長として働く」

「それはどうだろうな。アンタの読みは駄目駄目な上に、詰めが甘いな」

「何だと?」

ー明久ァァァァ‼︎ー

ズガーン‼︎

どこからともなく聴こえた声と共にドアが吹っ飛んできて竹原に当たる。そちらを見ると物凄いオーラを放った母さんが立っていた。

「明久、優子ちゃん!大丈夫⁉︎怪我してないわよね!すぐに医療ヘリを手配するわ。だから死んじゃ駄目よ!」

ものすごくトリップしてた。

「それよりも母さん。竹原と竹原組に連なる者や一族郎等女子供に至るまで全て処刑の手配をして。竹原組は今日を持って歴史の闇に埋もれて幕を閉じて貰わなきゃいけないよ。今すぐ‼︎」

僕は手早く母さんに命令する。

「分かったわ、明久今日はもう帰りなさい。その体じゃ仕事なんて出来ないわ」

そう言って母さんは遅れてきた背中に『暗』と書かれた陣羽織を羽織った人達に命令を下すのを横目に見ながら僕は優子に駆け寄る。

「優子大じょ「怖かったよ〜明久〜‼︎」大丈夫じゃないねこれは」

僕の胸に顔を埋めた優子はわんわん泣いた。

僕は収まらない光る体のまま優子をお姫様抱っこしたら、優子が僕の首っ玉に抱き付いて離れなかった。

よっぽど怖かったのだろう。僕は優子が泣き止むまでその髪を優しく撫でてあげた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

竹原が射殺されその事実は情報統制によって揉み消され行方不明という状態のままその日の清涼祭は終わりを迎えた。僕の体も光るのが収まった。因みに島田と姫路は警察連れて行かれ犯罪幇助の罪で2週間の謹慎に加えて観察処分者のフィードバックを7割設定とすることが通達された。

射殺されたという事実を知っているのは当事者である僕と優子、それに母さんと祖母ちゃんと祖母ちゃんの信頼が置ける西村先生、高橋先生、福原先生のみだ。他の生徒も先生も何も知らない。

そして今は夕方、僕と優子、それに速和に沙織、一夏とシャルというお馴染みのメンバーに加え、雄二、秀吉、康太、工藤さん、霧島さん、久保くんがこの場に残っている。付き添いとして母さん、父さん、優碧さん、の保護者勢に西村先生、高橋先生達教師陣が居る。

理由は祖母ちゃんが謝罪のために集まるように指示された。

待つこと数分祖母ちゃんがやって来た。

「大丈夫だったかい明久、優子?」

その言葉に疑問の顔を浮かべる。僕と優子の祖母ちゃんとの関係を知らない人達は皆一様に首を捻る。

「おいババア、明久と馴れ馴れしく呼んでるが何か関係があるのか?」

最も早くその疑問を口にしたのは雄二だ。

「ああ、明久と優子それに秀吉はアタシの孫と孫娘だよ」

『えええええ⁉︎』

知らなかった人は全員が驚く。

「ほ、本当ですか学園長?」

西村先生が信じられないという口調で聞く。

「ああ間違いないよ。明久はアタシの娘ーそこにいる吉井明彩の息子なんだからね」

祖母ちゃんの言葉に皆の視線が母さんに集まる。

その視線を受けながら母さんは笑顔を絶やさない。見た目はこんなに若いのに大学で博士課程を修了した娘も居るとは到底思えない美貌だ。

「この子は特別な力を持っていてね。戸の一枚や二枚軽く蹴破れる力があるのさ。明久は氷を操ることが出来る上に流れを読むのが天才なんだよ」

その説明に顔が赤くなる。そこまで凄いものでもないけどね。

「さて無駄話はここまでにして本題に行こうか。まずは済まなかったね坂本、アンタを騙すことになって」

「今更、騙されたこと恨んでも仕方ねえからな。それでどうするんだ?」

プルルルル

「ちょっと待ちな、ハイこちら藤堂……なんだって本当かいそれは⁉︎」

何かあったのかな?

「分かったよ。こっちで対処する」

そう言うと電話を切ってこっちを向く。

「明久、坂本達をフォローしてほしいと頼んだけど、作戦変更だよ。優勝してほしい」

イキナリ何だ………あ〜あの人完成させたのか。

「完成したんですか?」

「ああ、束が完成させたんだよ今黒金の腕輪をね」

成る程そう言うことか。それなら……

「祖母ちゃん明日の試験科目は総合科目でお願いするよ。それと僕たちが勝ったら雄二と秀吉、康太の3人にもう1回振り分け試験受けさせてあげて」

本気で勝ちに行くよ。僕の望みと一緒にね。

「………良いよ、可愛い孫の頼みだ」

こうして僕達の清涼祭は1日目を終えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

夜、僕は自分の家で優子と枕を一緒にして裸で抱き合って寝ていた。

さっきまでずっとしっぱなしで、腰が疲れたのでそろそろ寝ようということになった。

「明久、明日は頑張りましょ」

そう言ってる優子に向かって頷きながら船を漕ぎ始めた。

「ふふ、可愛い♪……ンッ、お休み明久」

 




竹原の設定は犯罪グルーブの例から考えつきました。まあほとんどパクリですが………
それでは次回の更新でお会いしましょう。感想、評価待っております。
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