僕と許嫁と学園生活   作:双葉雷華

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バカテスト 保健体育

問題 人が心拍停止状態に陥った人がいます。その際の正しい処置方法を答えなさい。

吉井 明久の答え
「まず周囲を見て安全かを確認した後、周囲の人に119番通報してもらったり、AEDを取りに行ってもらう。次に出来るだけ周囲を巻き込みつつ、肘を伸ばして手の付け根を胸の真ん中に置いて両手を重ねる。(胸骨圧迫)そして5秒間に8回ほどの頻度で強く押す。疲れてきたら周囲の人に代わってもらい強く押してもらう。そうすれば100回/分は到達する。また、訓練を受けていて、自信のある人の場合は片方の手で額を押さえ、もう一方の手の中指と人差し指で顎を持ち上げる。これにより口からの空気の軌道が確保される。この状態で人工呼吸をする場合は鼻を押さえ胸が膨らむように1秒ほど強く息を送り込む。胸骨圧迫30回に2回のペースで行うのがベスト」

教師のコメント
正解です。人工呼吸はそれなりに練習が必要なため訓練してない人が行っては却って悪化させる可能性があります。

島田 美波の答え
「倒れているのが吉井ならまず顔面を殴る。それでも起きない場合は、胸の部分を気が済むまで殴り続ける。」

教師のコメント
島田、貴様には道徳の補習をしてやろう


第26話

優子side

火曜日、学校の行事の都合で月曜が振り替え休日になった(Fクラスは補習があったみたい)←秀吉から聞いた。

その次の日アタシは何時ものように学校で明久を待っていた。

でも何時まで経っても明久は来ない。

誰かが入ってくる度笑顔でそっちを向いて、別の人なら落胆して頬杖を付くの繰り返しをしている間に始業のチャイムがなって高橋先生が入ってくる。

キーンコーンカーコン………

「皆さんおはようございます。今日から1週間代表である吉井君が親の都合で学校に登校できません。その間はAクラスは木下さんに頼んでもらうように吉井君から頼まれています。それでは木下さん、号令を」

「は、はいっ!起立!……礼!……着席!」

「それでは今日の連絡事項ですが…………」

アタシの声と共にクラスメイトがお願いします、と声を揃えた後、座席に座るけどヒソヒソと声が聞こえてくる。

皆明久が休むのに少なからず動揺してるみたい。その証拠に何人かの生徒が上の空になっている。

「………では今日も1日勉学に励むように」

それだけ言って高橋先生は教室から出て行った。

アタシは授業の用意を早々に済ますと近くに座ってる一夏とシャルロットに話しかける。

「ねえ、一夏にシャルロット」

「なんだ優子?」

「どうかした?」

アタシの声に反応して話し合ってた2人も会話を止めてこっち向く。

「2人は親の都合って何かわかる?」

そんな疑問に2人は首を傾げてしばらく沈黙する。

「悪いな優子。俺には想像がつかない」

「いいのよ、気にしないで。心配してくれてありがと」

一夏がバツの悪そうな顔をして謝ってくるけど彼のせいではないわ。

彼だって明久と一緒にいたのは小学校の頃だもの、仕方ないわ。

「それでシャルロットはどうなの?」

「う〜ん、分からないこともないけど、そうなると大変だよ?」

知ってるんなら聞いてみないと、許嫁として明久の事情は把握しておかないとね。

「聞かせてちょうだい」

「明久のお母さん、つまり明彩さんはある私設軍隊を率いてるんだ。その名前は天璋院暗部って言って世界各国の軍勢と模擬戦闘をして壊滅的な被害を与えて圧勝した最強の軍隊なんだけど、その軍隊も特殊訓練を施さないといけないからたまにこうやって集められるらしいけど、明久もそれに付き添いになったんじゃないかな?」

つまりシャルロットの話を要約すると明久のお母さんが軍隊を持っていてその軍隊の訓練に明久も付いて行ってるの⁉︎

「なら放課後明久の家に行かないとね。掃除ぐらいしてないと部屋が汚くなるもの」

「俺も行くぜ」

「僕も行くよ。明久の家に行くの久しぶりだしね」

私の言葉に賛同してくれる。

「あら優子、アタシは誘ってくれないの?」

そんな風に話していたら沙織が速和と一緒に話の輪に入ってきた。

「2人も手伝ってくれるの?」

「ええ、もちろん」

「ダチとして当然のことをするまでだな」

2人とも乗り気ね、なら話決まりね。

その前に今日の授業しっかりと受けないとね。

優子side end

 

 

 

 

 

 

 

 

 

明久side

そんなことが起きているとは露知らず明久は黙々と掃除をしていた。

「………っふぅ。女の子の体だから慣れないな」

何時もと違って背は変わらないけどその分肩幅が女の子にしては広い方になった上に胸がそれに合わせて大きくなったので重たい。

「あっもうお昼か?何にしよっかな、昨日のお昼はアジのフライとご飯それに卵焼きだった。

 

冷蔵庫にあったのは卵が4つと、鳥肉が1パックにほうれん草の缶詰があるぐらいだ。

「しまったな〜、これならこの前に買い出しに出ればよかった。どうしようかな、ん?」

不意に来客を告げるチャイムが鳴る。何も注文してないけどなんだろ?

「はい?」

インターホンのマイクに話しかける。

『吉井様ですか?配送でーす』

どうやら来たのはよ◯葉配送の業者のようだ。

「分かりました」

そう言って私服(母さんが送りつけてきた女物の服)のまま玄関を開けると、よ◯葉のトラックと配達のお兄さんが立っていた。

とりあえず玄関に入れて食べ物を置いてもらう。

「すいませんね。えっとこちらが冷凍品で、こちらが冷蔵品です。それとこれが常温で置けるものです」

そう言って大きな箱を3つ玄関に積み重ねて注文書を置いて帰って行った。

それらを素早く仕舞う場所に仕舞いその中から、冷凍食品を1つ取り出す。

それはレトルトカレーだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カレーのルーを温めてお皿にご飯を装い温めたルーをかけて食べた。

当然男の体の時より、食べれる量が減っているためご飯も少なくしている。

「それにしても優子になんて言おう?」

戻れる心配よりも許嫁の優子にどう説明するかの方が頭痛の種になりそうだ、というかなってる。現に何か行動を起こしてそっちに意識を向けないようにしている状態だしね。

そんなことを悩みながら食べていたら何時の間にか時間は過ぎて洗い物をしている時には、放課後の時刻になっていた。

「はあ〜本当にどうしようかな……」

ーあった時のために脳内シュミレートしてみたらどうだ?譬へば、皿洗いをしていたら優子達が鍵の空いている玄関から入ってきて遭遇してしまったら。

ドサッ

「へっ?………その後は………?」

ー………自分で考えろ。

溜息をつきながら作業をしていると高虎が提案をしてきたので耳を傾けていたら、荷物が落ちる音がしたので振り返ると優子と一夏、シャルにカズ、沙織が立っていた。僕はその続きを促したけど、突き放されてしまった。

「明久ヒドイ!こんな、こんな………」

優子が目に涙を浮かべながら言葉を紡ぐのを聞いて罪悪感に包まれる。

でもその後の言葉でズッコケそうになった。

「………こんな大人っぽい娘が好みなんて、裏切りよ!」

そこなの?そういう問題?まず見ず知らずの女性がいることに突っ込もうよ。

「優子、そこじゃないでしょ。ゴホン、アナタは誰かしら?」

沙織が優子を落ち着かせながら聞いてくる。

ど、どうする?このまま素直に答えるか?いや、それとも誤魔化すか?

ごめん皆!僕はこのトラウマはさっさと忘れたいんだ。

「は、初めまして、私、明彩さんに頼まれてこの家の留守を預かる雨宮青空って言うの。近所の大学に通う大学2回生なの」←裏声

適当に口から出まかせを言う。

「へえ〜明彩さんの知り合いなんだ」

シャルは素直に信じてくれた。

「なあ、雨宮さん「ただいま〜」

不意にカズが問いかけようとしたら母さんが帰って来た。

「あら、優子ちゃんに一夏くんにシャルちゃん、速和君と沙織ちゃんじゃない。いらっしゃい」

旅行カバンを肩に掛けた母さんが返り血を浴びた服のままリビングにやってきた。

「あ、明彩さん?ど、どうしたんですかその返り血」

代表してシャルが聞く。他の皆は血に驚いて固まっている。

「何って休暇よ。そこにいる明久(・・)のためにね」

その言葉に皆の視線が集まる。

「あ、あはははは〜」

僕は乾いた笑いを上げるしかできなかった。

『え〜⁉︎』

全員の叫び声が昼間の吉井家に響き渡った。

明久side end

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一夏side

俺達はリビングにあるソファーにそれぞれ腰掛けて明久と明彩さんから説明を受けた。

曰く、

・明久の従兄弟に当たる天野元長の実験薬が手違いで明久の家に届いた。

・それを飲んでしまった明久が女体化

 

・解毒剤が1週間は掛かる

 

・学校に行けないので自主休校

 

・心配した俺達が明久の家を訪ねる←今ココ

「つまり、明久は暫くの間女ってわけか」

「なら名前考えないとね」

「さっきのでいいでしょ?」

俺達がそのことについて話し合い、結果明久は1週間そのまま雨宮青空として生活する。それまで明久は学校を休む。

「それにしても」

優子が立ち上がり、明久、いや青空に近づく。

「ん?」

「何でアタシよりもスタイルいいのよ‼︎」

優子が口調を荒げながら青空の胸を握りしめた。

「イダダダダダダダタ⁉︎」

明久は胸を掴まれた痛みから暴れる。

「そうだよ明久!何でそんなにスタイルの良くてものすごい可愛い女の子になっちゃうのさ!」

そんな明久にシャルが追撃で優子掴んでいる胸のもう一方を掴む。

その手には青筋が付いている。

「嫌味だよね、嫌味なんでしょ‼︎」

シャルまで壊れた。

「落ち着けシャル!」

「優子も落ち着くんだ!」

その後、止めるのに10分を要した。

 




・雨宮青空
明久が元長の発明品で女体化して生まれた姿。
姫路並みのバストに168㎝はある身長にきめ細やかな肌に黒髪のショートカットにブルーサファイアの瞳をした美少女
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