俺の名前は土屋康太。4人兄妹の3番目だ。1番上の兄、颯太はバスケが得意なスポーツマンタイプの家族らしくサークルはバスケ同好会所属の大学3回生。俺を可愛がってくれたりする爽やかなすらっとした好青年だ。次に2番目の兄・陽太は同じく大学生こっちは一回生。ザ・スポーツ青年を具現化したタイプ、サッカー部に所属している。最後に、陽向。俺の妹、無邪気で活発的で京成中学テニス部所属。俺自身もあいつのことは可愛がっている。そんなスポーツマンタイプの家族が多い中俺はそのどれとも違い、寡黙で物静かな存在で写真を撮ることが1番楽しみだった。昔は下手くそだったが、妹や兄を撮っているうちに上達し、コンクールで優勝するほどの腕前になった。けれど、心は満たされなかった。中学の頃から、よく盗撮紛いの事をしていた俺はいつしか女子を追うことに才能を使うようになっていき、それが謀報活動へと繋がっていった。女子を盗撮するときほど高揚感が湧き、心が満たされたのだ。だが、盗撮は女子からの軽蔑の視線だけを頂くだけのものとなったのも事実。そして高校になっても俺のすることは変わらなかった。アイツー明久と出会うまでは。
その日俺は収穫した盗撮写真を屋上で確認していた。
「あれ?何してるの?」
「⁉︎」
そんな時に現れたのが明久だった。
明久は座ってる俺の後ろから覗き込み戦慄した。それはそうだ、俺の撮っている写真の腕は超一流で撮られている写真は女子の着替え写真。(若干服がはだけている。)
「君、写真撮影得意だね。でも、被写体が可哀想だよ。僕が一緒に謝るからさ?彼女たちに謝ろ?そして彼女達の普通の状態で絵になる写真を撮ってあげようよ」
そういてくれた明久は軽蔑もせず、笑顔でそう言ってくれた。初めてだった、この写真を見ても引かずに気さくに話しかけてくれる奴は。自分の為にもならない、ましてや赤の他人のために親身になってくれる奴はいない。
その後被写体にした女子達に誠心誠意謝り、いつしか俺は写真家という肩書きが出来ていた。明久のおかげだった。そのことは感謝している。そんな俺がここ最近悩んでいることがある。それはー
「康太くん、次どこ行こっか?」
俺に話しかけてくる薄緑色の髪のボーイッシュな女子、名前は工藤愛子。明久が所属する2年Aクラスの生徒で俺が唯一好敵手と認めた人間だ。活発で、どこか妹に似た雰囲気を持つ彼女。あの試合で引き分けになってから、よく話すようになり勉強を教え合いもしている。そんな彼女と交友を深めて行くうちに俺はいつしかアイツをー工藤を1人の異性として意識するようになっていた。最初は優しい子としか思っていなかった。彼女の好きなものを頑張って作りプレゼントした時の工藤の笑顔は忘れれない。俺はその時に本当にこの笑顔を守りたいと思った。そう、俺はいつの間にか工藤の魅力にとりつかれていた。この恋を成熟したいそう思っている。
「・・・お前の行きたいところでいい」
「えへへ、そっかあ〜、ん〜とね、じゃああそこ行こうよ!」
俺は工藤に手を引かれ歩き出す。その頬は緩んでいて、口元には笑みが浮かんでいた。今まで、一度も楽しさを感情に表さなかった俺は工藤によって人に近づいてる気がした。
「ほら、康太くん!行くよ!」
「ああ」
俺はこいつを好きになってよかった。
最初はただの興味本位だった。転入してきた時、保健体育が強い子がいるという噂を聞いてこの文月学園でいつか戦ってみたいという願望だったかな?そして2年の初め、待ちに待ったその人物との対決、心が躍った。とても楽しめる。本人も面白い子だし、何よりすごく興味を引いたから。結果は引き分け、でもとっても楽しかった。今までにないやり取り、そして過ごす日常。その中でパンチラしたりしてからかう毎日ってあれ?ボクもしかして凄く恥ずかしいことしてるのカナ?ま、いいや楽しいし。そう思っていた。でも、ある日お昼のデザートに彼の手作りのシュークリームをもらった時は嬉しかった。頬が熱くなった。
気がつけば、彼のことを考えてた。授業で集中してないと彼の顔を思い浮かべてニヤけてた。本当に罪な男の子だな、康太くんは♪