異世界に響く大喝采【IS×ガンダムW】   作:あなや

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GWは実家にて過ごしておりました。
時間が空いてしまいましたが、引き続きお付き合いいただければ幸いです。


第4話 「決闘の予感」

第4話「決闘の予感」

それは千冬の一言が始まりだった。

「では、この時間は実践で使用する各種武装の―ああ、その前にクラス対抗戦の代表者を決めようと思うが、かまわないか?」

 

「はい!私織斑君がいいです!」

「私も!」

千冬が提案した直後に一夏を推薦する声が相次いだ。

(おいおい・・・)

その勢いに内心突っ込む一夏。

 

「私はトロワ君がいいです!」

「クールな感じがして、只者じゃない雰囲気漂ってます!」

それに対抗してか、同じ男子・トロワを推薦する声もあちこちから聞こえてきた。

こちらはどことなく流れに身を任せている風だった。

 

「ふむ・・・。男二人か・・・。他に推薦は無いか?自推・他推両方受け付けるが・・・」

千冬が確認している最中、バン!と、机を強くたたく音と立ち上がる者がいた。

イギリスの代表候補性・セシリア・オルコットだった。

「納得できませんわ!このような選出は認められません!男がクラス代表なんてとんだ恥さらしですわ!このセシリア・オルコットに1年間このような屈辱を味わえとおっしゃるのですか!?」

そしてクラスメイトに訴えかけるかのように、反論を続ける。

「男がクラス代表に選出されるなど、所詮は物珍しさから出た意見。実力を考えればこの私が選出されるのは当然のことですわ!一人はこの島国のサルで、もう一人は国籍不明の不審者。そんなどこの馬の骨ともわからないような者にクラス代表の座を任せるわけにはまいりませんわ!」

「・・・イギリスも島国じゃんかよ」

セシリアの反論に思わず一夏がくってかかる。

「・・・なんですって?」

当然、セシリアはその発言を聞き逃さなかった。

しかし、一夏ももう止まらなかった。

「それに、日本を島国やらサルって馬鹿にしてるけど、イギリスも島国じゃんか。たいして自慢できるものがあるわけでもないのに」

「あなた、私の祖国を侮辱するつもりですの!?」

自身の祖国をけなされ、つかつかと一夏のもとへと早足で歩くセシリア。

そして一夏の前に立ちふさがり、堂々と宣言した。

「決闘ですわ」

「いいぜ。四の五の言うよりわかりやすい」

(決闘か・・・。懐かしい響きだな・・・)

そう自分の世界のことを思い返していた。

南極まで行っての決闘。

トロワは仲間に自身の機体を貸し、決闘に立ち会った。

今思えばなんと前時代的なものか。

「そして、そこで傍観しているあなたも。このセシリア・オルコットの実力をしかと目に焼き付けておくことですわ」

一夏に宣戦布告したセシリアだが、そのままトロワの方に向き直り、宣戦布告とはいかないまでも、トロワに釘を刺すような形で言い放った。

「ああ。見せてもらおう。」

演習といえどもこの世界では初めて見るISの実戦。

当然、トロワにも興味があった。

 

「勝手に話を進めるな、馬鹿者ども・・・」

「「いたっ」」

トロワの返事の直後、一夏、セシリア両名の頭に出席簿の角を落とす千冬。

「だが、話はまとまったようだな。勝負は一週間後の月曜。放課後、第三アリーナで行う。それぞれ用意をしておくように」

「「はい!」」

一夏、セシリアともに返事をし、そのまま授業へと移っていった。

 

 

 

「はぁー・・・すげぇことになっちまったな」

休み時間になり、早速自分の発言を後悔する。

「自分から蒔いた種だ」

突き放すように答えるトロワ。

だが、それは完全に人を突き放すような温度ではなかった。

「でも、ふっかけてきたのはあっちだぜ」

それに対し、不貞腐れた感じで反論する一夏。

「・・・そこは同意しておこう。それで、お前はどうするんだ?あれほどまでに宣言しておいてこのまま何もしないでいるのか?」

「まさか!ちゃんとISについて勉強もするし、体のほうも温めておく!」

後悔はしているものの、その決意に揺るぎが無いことを確認する。

「・・・なら俺もお前に協力しよう。少しくらい手伝いはできるはずだ」

「悪いな。気を遣わせて」

「気にするな。慣れている」

そう答えた後、トロワはこの世界で学習したことを頭の中で思い出す。

(セシリア・オルコット。イギリスの代表候補生で、使用しているISは第3世代専用機の『ブルーティアーズ』)

(中距離での戦闘に優れており、ライフルを主武装として使用しているが、そのISの大きな特徴としては6機の自立機動兵器か)

(ISの操者としてはセシリアの方が経験から、数枚上手だ。今の織斑一夏では手が出せないだろう。実戦データとして価値があるものになるか・・・)

 

「・・・1週間・・・か。その期間の成長に期待してみよう」

一夏に聞こえないよう、そう呟いた。

 

―一週間後・アリーナ控え室―

こんこんとノックし、中から一夏の返事を確認し、トロワは控室に入る。

「どうだ、調子の方は」

中を確認すると、一夏と先日の知り合いらしき女性が話をしている最中のようだった。

トロワを目視したところで、女性の方からトロワに話しかける。

「もう一人の―」

「トロワと呼んでくれ。」

「あ、ああ。私は篠ノ之箒だ。よろしく」

一度教室内で自己紹介をしたが、改めてお互いの自己紹介をする。

「それで、一夏の調子はどうだ?」

「ああ。箒にみっちりしごかれたよ。ただそのおかげで体も暖まった」

「ところでトロワ、お前も一夏の応援か?」

クラスメイトは普通はもうアリーナの観客席に座っているはず、という率直な疑問から箒から質問が飛ぶ。

「ああ。同じ男としてな。まあ、篠ノ之と違って俺は何をしたってわけではないがな」

「まあ来てくれただけでもうれしいよ。ありがとうな」

「それじゃあ俺は客席に―」

トロワが客席に戻ろうとしたところ、控え室に再度ノックが響く。

「織斑」

声の後、千冬と山田先生が控え室に入ってくる。

「千冬姉―アデッ」

千冬という単語を出した途端、手刀が一夏の頭を直撃する。

「織斑先生だ、馬鹿者」

「えっと、織斑くんの専用ISが完成したので、知らせにきましたっ!」

少し興奮気味に山田先生が報告する。

「話に聞いていた専用のISか・・・」

織班一夏は専用機持ちだと話には聞いていた。

しかし、実際にはまだ準備中だとの話を聞いており、その情報についてはそれ以上のものは無かった。

「ピットに既に用意されているので、さあ!」

控え室から押し出すように山田先生が一夏に動くよう急かす。

「ちょっ、山田先生」

「さっさと準備をしろ。アリーナを使用できる時間は限られている。ぶっつけ本番でモノにしろ」

(そんな無茶な・・・)

相変わらずの鬼軍曹っぷりに一夏は辟易とするのであった。

「それと、トロワも来るか?」

「ご一緒できるのであれば」

「決まりだな」

客席に戻る予定だったが、そのまま一夏の専用機を見に行くこととなった。

 

 

 

一夏が連れて行かれたのは出撃直前のアリーナのピットだった。

そのピットの搬入口が重く開き、一夏の専用機が姿を見せる。

白を基調としたISが主を待つ騎士のように鎮座していた。

「これが俺の・・・」

「はい。『白式』です」

変わらず興奮気味の山田先生が専用機を紹介する。

 

紹介された専用機『白式』に触れる。

初めて触るのに、初めてでないような・・・。

そんな不思議な感覚が一夏に流れ込んできた。

(・・・大丈夫だ。なじむ。理解できる。これが、何のために存在しているのかを、知っている・・・)

「背中を預けるようにしろ。座る感じでいい。あとはシステムが最適化してくれる」

千冬のアドバイスのとおり、一夏が『白式』に体を預ける。

その途端、主を受け入れた『白式』が一夏の体に展開されていく。

 

「これが・・・『白式』・・・」

「ハイパーセンサーは問題なく動いているな。一夏、気分は悪くないか?」

「大丈夫だ、千冬姉。いける。」

千冬の心配に無事の返事をする一夏。

そして、箒とトロワの方に振り向く。

「箒、トロワ。いってくる」

 

「ああ、勝ってこい」

「ああ、行ってこい」

箒、トロワの順に返事をし、それを確認した後一夏はアリーナへと飛翔していった。

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