魔法少女リリカルなのは〜救済へのミチシルベ〜 作:東仙ミカゲ
圧倒的な力で捩じ伏せる弥生くんの勇姿をご覧あれ。
俺は自分の部屋からなのはが家から飛び出すのを見る。
「記憶どおり、か・・・」
そう呟いてから部屋を出て、階段を下り、
士郎父さんたちに声をかける。
「父さん。」
「弥生か。・・・とうとう来てしまったのか・・・
長いようで短かったな。」
「そうね・・・でも私と士郎さんの娘だから大丈夫よ。
それに、弥生くんもいるし、ね?」
そう言って母さんは俺を見る。
・・・俺は、このときに言う言葉は、もう決めていた。
「もちろん。なのはは俺が守るから。
断罪王として―――そして何より、
父さんたちに育てられた高町弥生として―――」
その答えに満足したのか二人はうなずく。それも満面の笑みで。
「そうだな。お前にならなのはを任せられる。」
「うんうん!そんなわけでお兄ちゃんと私からのプレゼントだよ!」
そう言って渡してきたのは一つのお守り。
・・・なぜこんなに霊力を感じる・・・?
その疑問を解決したのは恭兄だった。
「それは御神の力が込められた由緒正しいお守りだ。
きっとお前の助けになるだろう。」
「ありがとう兄さん。絶対に・・・守ってみせる。
それが・・・俺の生き様だから!」
そう言って家を飛び出し、長年のパートナーのシルティとシルファに話しかける。
「シルティ、ユニゾンインいけるか?」
(あったりまえだぜマスター!いつでもいけるぜ!)
「よし!シルファ、ウェポンシフトでいくぞ!」
(任せてくださいマスター。)
一度足を止め、その場で深呼吸し、全身に魔力を浸透させ、
叫ぶ。
「(ユニゾンイン!)」
シルティがまばゆい光を放ち、俺の姿を隠す。
数秒後、そこに現れたのは青色と白色を基調にした
(割合は青:白=7:3)バリアジャケットを着た
俺が現れる。背中には機械の羽が生えている。
「よし・・・調子は上々だな。
シルファ!ウェポンシフト、バスターライフル!」
(イエス、マスター!)
光を放ちながらネックレスは形を変え、
丸い光になり俺の手に移動する。
光が収まった時には光の玉は、
ガンダムウィングが持っている銃になる。
「高町弥生・・・出るぞ!」
俺は漆黒の夜空に飛び立ちなのはの元に急ぐ。
その様子は、さながら風のようだった。
出撃してから数秒後、目的地の上空に着いてしまった。
途中でなのはを抜いて先に来てしまったが、
まだ手は出さないでおこう。
「つーかちゃんとバーニアついてるし・・・まんまガンダムだな。」
(やるからにはトコトンやるって言ってたし。
ちなみにバーニアから出てるのは魔力だしね。)
「・・・無限ダッシュ可能ですか、そうですか・・・」
じゃあストフリとかだったらどうなるんだろうか。
あれ実質核兵器だしなあ・・・。
(マスター、なのはが来たぜ!ってあぶねえ!)
シルティが慌てたように俺に伝える。
見ると、ジュエルシードによって暴走している
化け物の攻撃がなのはに襲い掛かっていた。
~side change~
~なのは side~
今私はユーノくんというフェレットと一緒に
化け物から逃げています。
「なのは!急いで逃げないと!」
「わかってるの!・・・きゃっ!」
「なのは!?」
あううう・・・足がもつれて転んじゃったの・・・
痛いのを我慢して立ち上がろうと
地面に手をつくと突然空が黒くなった。
「へ?」
上を見ると化け物が私に凶悪な爪を
私に振りかぶろうとしていた。
「なのは!」
「えっ・・・。きゃあああああ!」
ああ・・・私、死んじゃうんだ。
きっと誰も助けにこれない。
そう思い、諦めて目をつぶり、
来るであろう痛みを待つ。
けど、私は心の中でこう叫んでいた。
(助けて!弥生君・・・・!)
そして、化け物の爪が振り下ろされた。
あれ?痛く・・・ない?
恐る恐る目を開けてみるとそこには
私の待っていた人がいた。
~side change~
~弥生 side~
化け物がなのはに向かって
爪を振り下ろそうとしていた。
俺は片手に魔法で剣を精製する。
「させるかよ!はあああああっ!」
投げた剣は化け物の手に刺さり、
そのまま剣ごと地面に縫い付けた。
「ガアアアアアアッ!?」
痛みに化け物が雄叫びを上げる。
その様子を気にもせず、俺はこう言う。
「やらせんよ、化け物が。身の程を知れ!」
言いながらさらに精製した剣を突きつける。
その姿はさながら姫を守る騎士のように。
まあ実際は王なのだが。
「き、君は!?いったい何者なんだ!」
魔力を持ったフェレットもどきが何者なのかと叫ぶ。
まあ、ここで答えるのが騎士であり、王である務めか。
「俺は高町弥生。通りすがりの魔道師さ。」
なのはの顔が驚愕に染まっている様子が感じ取れる。
それもそうか。長年一緒に居た友達が
実は魔道師でした、なんて俺でも驚く。
「本当に、弥生くんなの・・・?」
「そうだぜ。・・・おい!そこの!」
俺はフェレットもどきに呼びかける。
「は、はい!?」
「まず名前を答えろ!」
「ユ、ユーノ・スクライアです!」
「ユーノ!早くなのはをセットアップさせろ!
俺がヤツを引き付ける!」
「わかった!任せるよ!・・・なのは!これを・・・」
後ろでユーノがセットアップさせるための
呪文を教えている。・・・さて、やるか!
「行くぞ、シルティ!最大戦速で突っ込む!」
(うし!サポートは任せろだぜ!)
俺はバーニアを展開し、剣を構えて突っ込んだ。
「はあっ!」
剣を振りかぶり、化け物を斬った。
が、あまり手ごたえが無かった。
やはり封印する必要があるか・・・
そう考えた時、後方から声が飛んできた。
「弥生!なのはのセットアップ、終わったよ!」
振り返ってなのはのほうを見る。
・・・ほとんど制服じゃねえかと言いそうになったが
押しとどめる。
「よし、俺があいつを弱らせる。その後に封印を!」
「は、はいなの!」
「いくぞ。・・・デストラクトチェーン!」
鎖を化け物の体に巻きつけ、
その場に固定させる。そして、
俺は上空に飛ぶ。
(マスター、敵、完全に捕縛したわよ!)
シルファの声に頷き、精神を集中させる。
俺は・・・ヒイロだ・・・!
「任務了解。ターゲットロック・・・」
ライフルを構え、魔法で相手をロックオンする。
(ロック、完了よ!)
「・・・排除開始!」
シルファの声とともにトリガーを引く。
その瞬間、嵐が吹き荒れた。
黄色い閃光が、辺りを包む。
「・・・出力は?」
(三十二パーセントね。まあこんなものでしょ。)
「さすがとしか言いようが無いな。
・・・おいなのは!ボサっとしてないで封印しろ!」
呆然としているなのはに呼びかける。
するとなのはは正気を取り戻し、デバイスを構える。
「よ、よし行くよ!レイジングハート!」
(イ、イエスマスター。シーリングモード。)
デバイスがどもった・・・それほどか・・・
「リリカルマジカル!ジュエルシードナンバーⅩⅩⅠ、封印!」
(シーリング。)
桃色の光が化け物の体を包み、
その中から宝石が現れる。
そして、色が青に変化し、
地面に落ちる。どうやら封印に成功したらしい。
「これがジュエルシード、ね・・・
ほらよ、ユーノ」
「う、うん。ありがとう。」
ぎこちない動きでジュエルシードを受け取る。
どうやらまだ警戒しているようだ。
「用も済んだし、帰るぞ、なのは。」
「え?でも・・・」
どうやらこの惨状を見てどうしようか迷っているようだ。
・・・正直ここを早く離れないとやばいんだが・・・
「・・・なのは。あの音が聞こえるか?」
「・・・あ。」
遠くからパトカーのサイレンが聞こえてくる。
「そういうわけださっさっと行くぞ。」
俺は一足先に空中に飛ぶ。
「ご、ごめんなさ~い!」
謝りながら空中へ飛び、俺と一緒に逃げる。
目的地はまずは、公園か。
俺となのははまるで流星のようにその場を離れた。
最初に出したガンダムはウイングでした。
いや、好きなんですよ…だから出そうと思ったのもあったんですよね。