気付いたら、UA500どころか600超えてたので、記念に「過去編」を書きます!
500UAごとに書けるかは別として、ここまでの感謝を込めて。
それでは、どうぞ!
SAO正式サービスが・・・つまりデスゲームが始まった日、俺、シュンこと上風瞬矢は、ある夢を見た。
まだ一人称が『俺』ではなく、まだ『僕』だったころの話。
『僕』の傍でいつも吹いていた風のような少年のお話。
僕と彼のお話。
「待ってよ、フウく~~ん!!」情けない声を上げたのは、僕だ。
「いやお前が遅いんだよ!もうちょっと日ごろから運動しとけよ、シュン!!」
乱暴に叫びながらも立ち止まって待っててくれている、筋肉量の多い少年。
彼が、僕の一番にして唯一の親友、『
スポーツ万能、成績優秀、顔もワイルド系イケメン(年齢の割には、だが。)と、いいとこずくめな男子である。
対して僕は、成績こそ良いものの、スポーツは何やってもダメダメの虚弱体質(小学生にしては、だが。)で、顔もいい方ではない。悪い方な気がするレベルである。
彼は『友達』を大量生産するかのごとき勢いで作っていったが、僕の『友達』は1人もできなっかった。
そこまでの差があったのだ。しかし、彼は、僕にも手を差し伸べてくれた。
「なぁなぁ、お前、オレのトモダチになんねぇ!?」
休み時間だったが、教室はざわついた。
それが、僕と彼の、ファーストコンタクトだった。小学校一年生3週間目の出来事である。
たまたま、気に入ってたゲームが、彼のお気に召した様だったので、それで遊び、作戦会議。遊び、作戦会議。飽きるまでその遊び方を続けていた。飽きたらサッカー。それも飽きたら野球に混ぜてもらう。
そんな、平凡だけど、幸せの光とワクワクの風に包まれた生活を送った。風太の好きなゲームが変わっても、サッカーのルールが変わっても。楽しいから。だから、さまざまな「もの」が変わるたびに、僕たちはそれに合わせて変わっていった。
だが。決して、楽しくなんてない出来事が起きたのだった。
小学5年生の頃の話だ。
僕は、小4までに、『いじめられキャラ』が(誠に不本意なことに。)も、確立してしまっていた。
そこに、彼が同じクラスになって。―――――
「なんで、信じてくれなかったんだよ!」
「・・・・・・・・・ごめん。・・・・・・」
口をついて出たのは、そんな安っぽいものだった。
「オレならいじめなんか、止めてやれるのに!!いつでも助けたのに!!そんなに、そんなにオレを信じらんねぇのかよ!!?」
そう、いじめられていることがばれたのだ。
「ぼ、僕は・・・」
「もう、いいよ。」
今まで見たことのないような顔になった。
「信用しない親友なんか親友じゃねぇ。いじめをするバカも、見てるだけのクズも・・・」
そこまで言ったところで。
「大っきらいだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
泣きながら走り出した。
「ま、待って!!」僕も、後を追って走ったが、頂点と底辺の差が災いし、彼が視界に入ったのは、彼が校門を出るところだった。
「まっ」待って、と言おうとした、が。
「行っちゃだめぇぇぇぇぇぇぇ!!」
叫んだ時には、手遅れだった。
一直線に校門を出た彼に。
配達のトラックが、僕の親友を撥ね飛ばした。
「―――――――ッッ!!!!」
よろよろとした足取りで、向かっていった。
なんで来た、とでも言いたげな顔の親友が、道路で倒れていた。
右半身から、たくさんの、紅い、赤いものが出てきていた。
「うそだ。ウソだ嘘だウソダ!!!」
「・・・ごめん。」か細く、つぶやく。
「自己・・・中心行動・・・だったな。」
「僕・・・僕・・・」言わないといけない、いや、言いたいことがあるのに、口がまともに動かない。
「言わなくても、わかってる。わかって、たのに・・・はは、は。」
がふっという声とともに、赤い液体を吐く。
「あ・・・ああ・・・」
「ごめん、な。相談して、オレが止めに、行ったら、オレから友達が・・・いなくなっちゃうとか、考えたろ?甘いん、だよ。」
「お前が・・・居れば、よかったのにな。でも、心配、されるなんて、珍しいから・・・嬉しいぜ。・・・ありがとう。」
「・・・僕は・・・」
「ははっ、泣くなよ。オレは、どんなに捻じ曲がっても、お前を支える・・・追い風に・・・なるからよ・・・」
彼のボロボロの右手が、涙でボロボロにぬれた僕の左頬に添えられた。
そして、温かい『何か』が、僕の中に注がれた。
そして、親友・瞬 風太は、11歳で。
その生涯を、終えた。
彼がいなくなって、2年がたった。気付けば、僕、いや、俺は、
なぜだろう?と思って皆に話を聞くと、俺は《ゲイル》と名乗っていたそうだ。
ふと、隣を見ると。
そよ風とともに、ちょっと乱暴だが優しい、風みたいな少年が。
こっちを向いて、満面の笑みで笑いかけているのを、見たような気がした。
『お前が遅いんだよ、シュン!!』
いかがでしょうか?
ゲイルの誕生のお話でした。風太君は、言葉通り、捻じ曲がってもシュンのために行動しています。ホワイトドール戦の時も、シュンの『目に見えない経験値』を溜めるためのものだと補足します。
これからも、ソードアートオンライン~女神の涙~を、何卒宜しくお願いします!!