あと今回くっそつまんない地の文多めです。
主人公のキャラぶれてたらご指摘ください。
オリキャラ動かすのがこんなに難しいなんて思ってなかったよ......
「鈴さんが明日、日本を離れるだって?」
中学二年のこと。
仲良くしていた鈴が日本を離れることになった。
一夏の口からそれを聞かされた徹は少しばかり動揺した。
つい先日までまったくそのような話はなかったからだ。
「あいつ.....お前に泣いてる、情けない顔を見せたくないとか.....わけわかんないこと言ってた!お前には別れの言葉を直接言わずに日本を離れるってさ.....
でも.....でも、そんなことあって良いわけないだろ!今、弾が教室に鈴を引き留めてるからすぐに向かおう!一緒に行くぞ!」
一夏が叫ぶ。
「一夏君ありがとう!俺だって別れの言葉は告げたいからな....」
何故徹には泣いた顔など見せたくないと語ったか?その本当の理由には、鈍感なふたりはもちろん気づいてはいない。
けれども一夏は長い別れになるのだから直接話さなければ後悔するはずだと思っていた。
徹も生きて顔を合わせて別れを告げることの希少さ、大切さを充分すぎるほど知っていた。自分がまだカグラ・トオルだった時。自分の死する時に直接別れを告げたかった人物は数え切れない。
ゆえに同じ後悔を鈴に抱えさせたいとは思わなかった。
思惑は違えど行動は同じだ。
教室にたどり着く。夕暮れ時の教室内には、帰宅しようとする鈴を必死に引き留める弾の姿があった。
「鈴さん、最後に別れを告げることくらいさせてくれ」
教室に一夏と徹が駆けつけた。弾は安堵のため息を吐き出す。
「ちょっち遅いぞお前ら....さぁ一夏?あとは帰ろう」
役目は終えたとばかりに弾は、一夏を引きずり教室を出ていく。まぁ一夏は
「え?なんで?ふたりの別れの言葉とか俺も気になるんだけど?」
と場違いな抗議していたのだが、弾は聞く耳を持たなかった。
ふたりが教室を出ていった。
鈴は顔を赤くしながら怒っている。もっとも顔を赤く染めた原因は怒りの感情だけではなかったようだが....
「な.....⁉︎一夏と弾めぇ.......あれほど話したら駄目って口止めしたのにあいつらってやつは...........あたし.........あたしは............ハァ.........でも.......そうだね。その余計なお世話が.....ちょっと嬉しいかも.......」カァー
顔がさらに赤くなっていく。
「すまなかったな鈴さん。でも鈴さんには悪いけど俺はふたりに感謝してるよ。こうして別れの言葉を直接告げられるのは俺としては嬉しいからね」
徹は嬉しそうに笑う。
鈴はその笑顔を見て思い出す。
そうだ。この笑顔に一目惚れしたんだ。中国から転校してきた不安を吹き飛ばしてくれ笑顔。
その柔らかで優しい表情に私は心を奪われていた。
.......せっかく最高の親友たちがセッティングしてくれた舞台だ。
今日は妄想を現実にしてみせる。
「ねぇ?徹?ひとつ聞いていい?
「もし再会したらーーーー
こうして長いようで短かった中学生活は幕を閉じていく。
甘酸っぱい思い出を皆の胸に刻みながら。
◇
原作が開始する半年前。
世界初の男性IS操縦者が"2"名発見された。
それもほぼ同時に、日本IS専高・IS整備科の体験入学の最中に。
日本IS専高とは、操縦者以外のIS関係者の育成を目的にした専門高等学校である。
その全貌は世界規模且つ操縦者を志す学生しか所属していないIS学園とは大きく異なったものだ。
先に挙げたとおり、教育目的はIS操縦者の育成を目的としてはおらず、一流IS企業への就職、IS技術者やIS開発者を目指す者たちが集まり学ぶことが目的だ。
さらに、入学者は日本本土からの希望者がほとんどを占めている。各国に類似した教育機関が存在するため、わざわざ外国人が日本のIS専高を目指す意味はないということが主な理由だ。
.....そしてなにより、この高校は男女問わず入学することが可能なのだ。
女尊男卑の世界を作り出した原因であるISを嫌う男子も少なくはないが、ISを好む男子ももちろん多数いる。
そんな男子達が一番手っ取り早いISと関わるチャンスとして目指すのがIS専高への入学だ。
全国のIS好き男子の夢の場所である日本IS専高は、IS学園ほどではないが倍率が物凄く高い日本を代表する高校の筆頭だ。
そしてIS専高はユニークな体験入学をさせてくれることでも知られている。
現役ISパイロットの講習会や、ISのコアを使用可能な機体にするまでの行程を機密に触れない範囲で最新の体感型CG、リアルバーチャルシステムで閲覧することができるなど、有名人、何歩も未来の技術てんこ盛りの体験入学だ。
徹たちが見学した整備科では、体験入学をしにきた中学生全員に、実際のISに触れることができる体験を実施している。
普段ISに触れる機会のない学生たちにISに触れる感動を感じて欲しいという、学校側の粋な計らいであった。
その意図はこれから厳しい倍率を勝ち抜こうという未来の生徒達を激励したいというものであったが.....
この体験が本来意図していない思わぬ結果を出すこととなった。
世界初のIS男性操縦者として発見された織斑一夏、織斑徹の両名は体験入学の最後に用意されていた「ISに触れてみよう」の企画でISを起動したのだ。
このニュースは瞬く間に全世界に駆け巡った。両名の進学する高校はIS学園に確定し、それに伴った半年間の徹底的なISの教育、操縦訓練が計画された。
◇
原作より半年程の猶予を得てIS学園に入学することとなった一夏は、一夏専用のIS講師からISの知識を丁寧にマンツーマンで指導されたおかげで、ISについての知識もある程度詰め込んである。
それに、半年間操縦訓練を重ねたことにより、千冬と同じ遺伝子が遺憾無く発揮され、ISの操縦技術も飛躍的な上昇を見せていた。
その腕は代表候補生にも匹敵すると言われるほどになっている。
さらにISへの愛着も増していた。
続く半年のISの訓練で、なんとなーく徹の影響でISが嫌いじゃなかったから付き添いでIS専高の体験入学に参加していた程度が、今では寝ても冷めてもISのことを考えていた。
だから入学してすぐあたりに支給される自分の専用機が楽しみでしかたがなかった。
「半年ぶりに徹にも会えるしな〜。女子だらけってことだから、居心地は悪そうだけど楽しみだ!」
一夏は、『ある事情』により半年間会えていない自分の家族でもある親友との再開にも大きく期待して、IS学園の土を踏む。
一方、反対に徹の半年間は最悪だった。
ISに乗るのが嫌だったわけではない。いや、いまでも懲りずにIS嫌いを主張してはいるが、そう言いながら口元を緩ませている徹なのだから説得力など皆無だ。
しかし、問題は半年間ISに触れ合う機会がほとんどなかったことだ。
一夏とは対象的に半年間ただの一度もISを操縦できなかった理由は、世界各国が関わった男性ISパイロットの獲得戦である。
きちんと日本の国籍をもち、日本で生きてきた経歴をもつ一夏のことは、日本が"日本国のIS操縦者"と堂々と主張できた。
対して徹は日本国籍こそあるものの、生きてきた経歴は10歳以降のものしか残っていなかった。
それを日本側に追求された時に
「実は10より昔の記憶がないんだ」
と言い訳したのが運の尽きだろう。
記憶がないこと自体も本来なら重大な問題だが、そんなことなんかは世界各国にとって些細な問題であった。
世界各国が重要だと捉えた問題は、10歳より以前は日本以外の国にいた可能性があることだ。
これにより世界各国は一夏の獲得を早々に諦め、徹の自国への獲得に尽力することになった。
それにより一夏は自国にてISについて詳しく学んだり、操縦の訓練したりする機会を得たが、徹はそういうわけにはいかないのである。
世界各国が、徹は10歳以前には我が国の国民であったと主張しはじめたからだ。
そのおかげで各国から見知らぬ徹の家族を名乗る人物たちがうじゃうじゃと毎日徹に面会にきた。
もちろん記憶喪失などは嘘だと、知っているから世界中から訪れる家族を名乗る人物は赤の他人ばかりなのだ。
......だいたいにしてハニートラップを仕掛けてくる姉や妹、挙句の果てには母親など存在するはずがない。
それでも、『前世があります!いきなり10歳の少年の姿でこの世界に現れました!』と主張するわけにもいかない。
精神異常者と判断されたら何をされるか分かったものではない。
.....最悪実験体扱いだろう。
ゆえに家族などではないということが分かりきっている人物たちとの無駄な面会を繰り返すはめになった。
各国からの圧力がかかった面会から逃げることなど不可能だから、半年間地獄の面会に次ぐ面会への参加は絶対だった。
せっかくISへの適性があることが判明したのにISに乗ることもできない上に、半年も赤の他人に作り話を聞かされたり、ときにはハニートラップを仕掛けられたり.....
この争奪戦が"徹のIS委員会の共同管理"という形で終結したのはIS学園入学式の三時間前のことだった。
共同管理という、まるで物のような扱いは不服ではあったが面会地獄よりはマシなので徹も異論を唱えることはなかった。
疲れきった徹は、やっとISを動かすことができる場所についたと、涙を流しながらIS学園の土を踏んだ。
こうして世界初となる男性IS操縦者の学園生活が幕を上げた。
新人類はIS学園にて何を感じるのか?
わたくしは基本的に書き溜めなどはおこなっていないので行き当たりばったりで書いてます。なので不定期更新は許してください。
次回からやっと嬉し恥ずかし学園生活だね!
楽しみィ!
個人的には主人公には苦しんでもらいたい。ヒロイン貰いたいならちょっとは苦労しやがれ、馬鹿ちんがぁー。