ARMORED CORE for Answer Last <R>   作:かつて世界を目指した

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第十二話

戦闘開始から5分が経過した。グラムは無我夢中という言葉をその身で思い知った。

 

ーーー強い…!

 

間違いなく今まで戦ってきた中で(シミュレーションに過ぎないが)比べるまでもない。射撃精度、反射、加えて地形活用力。全てが段違い。一瞬でも油断すれば。狩られる。そして何より、グラムはまだホワイトグリントにダメージをほとんど食らわせていない。こちらが構えるより早く既に修正を終わらせた両のライフルが火を噴き、両肩のミサイルがこちらを潰すように襲いかかって来る。

 

手から滲み出る汗が更に目の前のホワイトグリントに対する焦りと恐怖を助長させる。

 

「グラム!市街地跡に退避しろっ!」

 

セレンの叫びにも似た声を聞きとり残りエネルギーをふんだんに使用して荒廃した街へと飛び込み、近場のビル群に身を潜めた。

 

「何であんなに早いんだよ…!?」

 

「二段QBだ!お前では追いつけん・・・!」

 

聞いたことはあった。QBは自身の意識ーーーAMSによって発動させる。その自らの意識が伝わる僅かな刹那にもう一度その信号を出す事が出来れば――。一部のリンクスがそれを駆使出来ると。

 

強いという話は聞いていた。油断など少しも抱いていなかった。だが、それでもこのネクスト、リンクスは自分の予想など遥かに凌駕した存在であるという事は彼にも十分理解出来た。せざるを得なかった。

 

だが。

 

「ここで・・・引けるか・・・!」

 

残りAPは20000を切った。後何回耐えれるか。残された武装は残弾が心もとないライフル、両肩の集弾制は悪くないが奴を捉えるのが難しいグレネードキャノン、そして--。

 

「セレンさん、俺に考えがあります」

 

 

                    *

 

 ビルが崩れると同時にその影は姿を現す。白きネクスト、ホワイトグリントはただ敵を討たんと追撃を止めない。そして、複眼は敵をついに捉え、追い詰めようとしていた。

 

「分かっているのか!?チャンスは一度きり、いや最悪ないぞ!しくじれば確実に・・・!」

 

「でもこれしかないでしょう!」

 

お前という奴はどうしてそんなことだけすぐに頭が回るんだと怒鳴りつけたくなるが、そんな事を考える暇は残されていない。

 

「ええい!・・・タイミングがミソだ。死ぬ気で合わせろ・・・!」

 

「了解!」

 

飛来するミサイルを前に前進しつつライフルを構える。あのミサイルは一定距離を進んだ後大量の分裂ミサイルに分裂する。だが、その一定距離の間なら比較的でかい的を一つ打ち抜くだけで済む。これまでの戦いで見つけた唯一の弱点だ。

 

「ここからだ――!」

 

 




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