ARMORED CORE for Answer Last <R> 作:かつて世界を目指した
あっ、スティレット忘れてたああああああああああああああ!!;;
修正しましたので・・・。
「まもなく作戦領域”キタサキジャンクション”に入ります。お二方、準備はよろしいですか?」
通信から女の声がした。続けて飄々とした男の声が聞こえてきた。
「問題ない、やるぞ。ウィンディ。」
「・・・言われるまでもない。」
私はそう返すとOBを吹かして一気に突っ込む。
「敵ネクスト確認、所属不明機1、ランク27ノーカウント・・・情報通りだな。」
男の声とともに、ジャンクションの合間からネクストが向かってきた。
「ロイ、所属不明機から叩く。合わせろ。」
「分かった。どうせなら・・・いや、お前なら心配ないな。」
彼の乗るネクスト”マイブリス”の両肩からミサイルが飛ぶ。それに合わせて”レイテルパラッシュ”の右腕のレーザーライフルによる射撃、左肩のレーザーから極太のレーザーが放たれる。
不明機は、ミサイルを避けるためにQBをするものの、完全に避けきれずに数発被弾。
それと同時にレイテルパラッシュから放たれた極太のレーザーが直撃。不明機を覆う膜のようなものが霧散する。
「PAを剥がれた。一気にケリを・・・っと!」
彼がそう言った途端、マイブリスがQBで左に動いた。直後先ほどの場所を弾丸とレーザーがえぐる。
「粗いアセンの割にせこましく撃ってくるねぇ・・・!」
彼は軽い感じで呟くと同時に右腕のデュアルハイレーザーと、左肩のミサイルを放つ。
ノーカウントはジャンクションの地形を盾にしようとするが、レーザーで抜かれた後のミサイルをほぼ全て直撃させられた。
「さて・・・そっちは・・・流石だな。」
所属不明機は既に満身創痍だった。右肩のコジマキャノンを完全に生かせぬまま軽量級であるレイテルパラッシュを捉えきれていない。
さらにレイテルパラッシュの左肩のハイレーザーによる数撃を直撃したがために全身から火花が出ている。
「楽に終われるか。願ったりだな。」
「ぬかるなよ。ロイ。」
私はその言葉とともに、目の前のネクストに突っ込む。相手は右肩のチャージを終えたコジマキャノンを向けてくる。
---遅い!
一気にQBで射線を避けると同時に左手から青い刀身を出し切り裂いた。
「・・・ここまでか。」
相手はそう呟くと、動きを止めた。
「所属不明機の撃破を確認。ロイ、そっちは・・・。」
「待ってくれ!降参だ!」
不意に敵ネクスト、ノーカウントが動きを止める。
マイブリスも動きを止めたが、右手のデュアルハイレーザーは向けたままだ。
「俺は、指示された通りやっただけだ。あいつがいなけりゃ戦う意味もない。」
「それに、アンタたちはまだ生きてる、ノーカウントだ!ノーカウント!」
「分かるだろ?同じリンクスじゃないか。」
とノーカウントのリンクスはまくし立てるように続ける。
「・・・阿呆だ。」
私が呆れた言葉を漏らすのに続けて隣の彼が言った。
「スゲエなコイツ・・・大物だ、感動した。・・・で、どうする?」
「・・・こんなやつ放っておいても何の問題にもならん。好きにしろ。」
私がそう言うとノーカウントはOBを吹かして逃げていった。
「マジで逃げやがった・・・。」
彼は向けていた右手を下ろしながらそう言った。
「にしても・・・”指示された”ねぇ・・・。一体どんな奴らの仕業なんだろうな?ウィンディ。」
「分からん。だが・・・おそらく”クレイドル体制”に異を唱える奴らであることは間違いない。」
私はそう言うと残った1つの鉄クズを一瞥する。
「奴も生きてはいないな。・・・自害したか。こうなることも予想済みというわけか・・・。」
「自害までして、何がしたいんだか・・・。あ、そういや知ってるか?ウィンディ?」
「何だ?」
「つい最近インテリオルサイドの新人リンクスが来たんだとよ。」
「ああ・・・。そういえばそんな話があったか。それが?」
「それが?じゃなくてだな・・・。どう思うかって話だよ。」
彼が苦笑しながら、問いかけてくる。
「まだ会ってもいない人間について語る趣味はない。・・・だが・・・。」
私は続けて言った。
「あの人が育てたリンクスだ。弱いわけがあるまい。」
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---久しぶりだな。この景色も。
俺はそう思うとだんだん近づいてくる巨大な宙に浮かぶ翼に向かって進む。
「そろそろだな。気持ち悪くないか?」
「はい!問題ないですよ!」
「そいつは良かった。吐かれたらマズイからな。」
冗談混じりでそう言うと彼女は作り笑いを浮かべながら言う。
「面白い冗談ですね。」
「・・・悪かった。頼むからそんな顔で見ないでくれ・・・。」
「フフッ。面白い人ですね。」
そう言って彼女は笑った。これはたぶん偽物ではない・・・筈。自信がない。
話している内にクレイドルは目と鼻の先まで来ていた。
「ネクスト用のハッチは・・・どこかな。」
そう呟くと同時に通信が入った。
「貴方が護衛のネクストですね。誘導します。」
若い男の声とともに誘導灯が灯る。
俺はそれに従って遠くのハッチにまで移動した。
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ハッチに入ると、何やら周りから何か吹きかけられているようだった。おそらくコジマ汚染防止のためのものだろう。
音が止むと周りが明るくなった。そこは、インテリオル地上本社にあるのよりは小さいものの、設備では負けず劣らずのドッグだった。
「ここも広いですね。さすがクレイドル・・・。」
サナはそう言うと辺りを見回していた。まあ来るのも初めてだから無理もないだろう。
俺はそう思うとセレンさんの言葉を思い出した。
---最悪”死”に直結か。
思い出すだけで背筋が凍るような言葉だ。ただ・・・。
---セレンさん・・・なんでサナも一緒に・・・?
運が悪ければ死を覚悟するような任務に、連れてくるとは余程の事情があるのだろうが・・。
やはり不安だった。万が一何か起きたら・・・。
「グラムさん?もう出てもいいって言われましたよ?」
「ん。そうか。」
「・・・私のことは心配しないでください。」
「・・・・・・。」
心を見透かされたかのような言葉に何も返せず無言でコックピットを開ける。
サナとともにコックピットから出ると、若い男が出迎えた。
「どうも、お二方。整備担当の者です。宜しくお願いします。」
「どうも・・・。あーえっと、彼女は・・・。」
「ご心配なく。話は聞いています。」
彼はそう言うと、二人分の部屋のところまで案内してくれた。
彼は優しい感じのする人で、怪しげな感じは全くなく、とても親切な人だった。
「ところで一つ質問なのですが・・・。」彼が質問をしてきた。
「答えられる範囲でお願いします。」
「お二人は・・・恋人同士なのですか?」
その言葉を聞いた俺とサナは目を丸くしてこう言った。
「「違いますけど、なんでそう思ったんですか?」」
若い男は呆気にとられた顔で答える。
「・・・違うんですか。年も似た感じだったので、てっきり・・・。」
「”恋人”ねぇ・・・。定義もよく分からないし興味もあまりないからな。」
俺はそう言うと部屋に入ろうとする。
「あ、そういえば・・・。」
ふと思い出したことがあったため、俺は彼に聞いた。
「ここに料理するための物とかありますか?」
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サナは予想よりも遥かにマシだった。(何度かヤバイものもあって止めたが。)
実際俺はほとんど見ているだけだったが、見た目も味も良かった。
二人でそれらを食べ終えたのは午後2時くらいであった。
「サナ・・・覚えとけ。重曹は塩や砂糖と同じようなものじゃないぞ・・・。」
「はい・・・。」
などと話していると、通信が来た。セレンさんからだ。
「どうも。無事につきましたよ。」
「そうか。スマンな、碌な説明もなしに行かせて。」
「いいですよ・・・。今からしてくれるんでしょう?」
俺がそう言うと師匠は話し始めた。
「今お前たちがいるクレイドル21はつい2,3ヶ月前に飛んだばかりだ。いる人間は従来の100分の1・・・20万人がいる。」
「さて、ここから本題だが・・・。そのクレイドルはインテリオル製だ。なにより、今回初めて”一般市民”の受け入れを許可された。」
「一般市民!?働いてる人達じゃないですか!仕事は・・・。」
サナは驚くように言った。無理もない。
この世界における一般市民というのは、とてもじゃないがいい生活をしているとは言えない。全人口の80%あたりを占めているが、大半は労働者であり、まさに”社蓄”である。
「今回初だからな・・・。防衛部隊の整備班とかの軍事関連ならどうにでもなるが・・・やはり生産業が問題だろうな。とは言っても、もう解決してる。」
「前いたクレイドルで花壇持ってましたからね・・・。あれやっぱり最新技術だったんじゃないですか。」
「まあな。脱線した、話を戻すぞ。数日前に”リリアナ”と呼ばれるテロリスト共に動きがあった。」
「リリアナ!?なんでそいつらが・・・。」
リリアナはリンクス戦争後2年ほど前にできたとされる武装組織だ。あまりの過激思想にあのラインアークからも追い出されたようだ。そうとうイカレた連中なのだろう。
「・・・まさか、リリアナがここに!?」
「・・・・・・その可能性が高い。よって、表向きは偵察だが・・・実際はリリアナとの戦闘が予想される。」
・・・なるほど。だがまだ納得できないことがある。まずは---。
「何で”死に直結する”可能性が?今までも似た戦場はあったじゃないですか。」
セレンさんは一瞬口ごもったような感じだったが、話し始めた。
「実は・・・リリアナにはネクストがあるかもしれん。」
「!!」
ネクストを!?テロリストでも1体ぐらいは持っているような時代なのか・・・?
「確かではないが・・・おそらくあるだろう。クレイドル襲撃なんて大事に持ち出さないわけがない。・・・それに、強さもあるな。」
「・・・初のネクスト戦になる可能性があるってことですか。」
「・・・シミュレーション通りだ。死ぬなよ。」
セレンさんが珍しく神妙な顔つきをした。
「分かりました。・・・最後ですが・・・。」
俺は先ほどまでずっと考えていたことを聞いた。
「何でサナをここに?聞く限りここはほぼ間違いなく戦場になるじゃないですか!いくらなんでも無茶がすぎますよ!」
俺はつい声を上げてそう言った。万が一のことがあれば、俺だけでなく師匠までマズイことになる。それはセレンさんも分かっている筈なのだが・・・。
「・・・・・・スマン。そればかりは・・・。」
「まさか言えないんですか?」
「・・・お前が勝手に言いふらさないと命に懸けて誓うか?」
「愚問ですよ。俺が貴方の言いつけを守らなかったことは・・・あんまりないですよ。」
「・・・説得力ないですね。」
隣でサナが微妙な顔で言う。
「全くだ。・・・実は今、私はインテリオル地上本社にいない。」
「?じゃあどこに・・?」
「・・・”カラード”だ。少々用があってな・・・。」
「カラードに?依頼・・・じゃなさそうですね。」
「・・・その通りだ。故にサナを一人にするわけにもいかん。カラードには連れていけん。何かされるだろうな。」
「・・・ですね。」
カラードには以前行ったことがあるが、あそこはとんでもない奴らの溜まり場だ。そんなところにサナが行こうものなら間違いなく襲われるだろう。
「まあ、他にも事情はあるが・・・これ以上は無理だ。スマン。」
「分かりましたよ。ちなみにリリアナが来るタイミングは把握できてるんですか?」
「明確には分からんが・・・大方3,4日後か。だがあくまで予測だ。留意しろ。」
「了解。」
「ではそろそろ切るぞ。・・・今更だが手は出すなよ?」
そう言って彼女は通信を切った。
・・・手を出すって何のことだ?
意味を把握できなかった俺は首を傾げていた。
■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■
「遅かったじゃないか。セレン・ヘイズ。」
目の前にいるのは、フードを被った怪しげな男だった。
「例のモノは?」
「あるぜ。アンタみたいに事前に金をくれる人は珍しいからな。そこそこがんばったぜ。」
そう言って男はクリアファイルらしきものを彼女に手渡した。
「・・・これだけか?」
「それだけ取ってこれただけでも御の字でしょうよ。なんせ相手はあの---。」
「お喋りがすぎるぞ。用は済んだ。また機会があれば、頼むぞ。」
セレンはそう言うと踵を返して男から離れる。
「・・・あんたが何の為にそれが欲しかったかは知らないが。」
彼女の後ろから男の声がした。そして、
「これは情報屋としてのカンだが・・・、おそらくあんたが考えている通りだ。」
「!?・・・どういう意味だ?」
男は後ろを向くと去り際に答える。
「あんたが一番分かってるだろう?じゃあな”霞スミカ”。」
男はやがて見えなくなっていった。
「・・・食えん奴だ。」
セレンはそう言うと歩きながらクリアファイルに目を通す。
---やはり・・・お前なのか?
「・・・”もう止める”と言っただろう・・・ライル・・・。」
彼女の言葉は、誰もいない空間に響き、やがて消えた。
続く
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