俺たち転生者 蟹魚復権活動中   作:キューマル式

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今回はオリジナル聖闘士登場編の第二弾。
今回の話で、第一期での登場するオリジナル聖闘士、オリジナル冥闘士は、ほぼすべて登場。

彼らの今後にご期待下さい。




第46話 候補生、集う

 

 第一期パライストラ入校生の諸君、君たちは今この瞬間を持ってこの聖域(サンクチュアリ)における第一歩を踏み出した。

 我々が君たちに授けるのは、人が誰でも持つ『可能性』である。

 人は限りある命を生きる者。だからこそその一瞬の生にすべてを賭け、時として奇跡すら起こす『可能性』を秘めている。

 その『可能性』とは諸君らのうちに広がる宇宙、『小宇宙(コスモ)』だ。

 その『可能性』は、如何なる逆境からも諸君らに生きて前に進むための力になるだろう。

 だが忘れてはならない。

 己で律することのできない力はただの『暴力』であり、それをただただ己の欲望のままに振るうことは『悪』である。

 諸君らには、今ここで心に刻んでほしい。

 我らの授ける力とは、愛と正義のためにのみ使われなければならないのだ。

 我らは諸君らの肉体はもとより、その心も聖闘士(セイント)としてふさわしいものとして育て上げるつもりだ。

 諸君らも肉体のみならず、その心も強く、真っ直ぐに育ってほしい。

 いついかなる時も自己の研鑽を忘れず、いついかなる時も愛と正義をその心に置き続けるのだ。

 長くなったが、厳しい修行に耐え抜き、一日でも早く諸君らが我々と共に愛と正義のために進む『同胞(はらから)』となることを心から期待している。

 

 

――――――パライストラ第一期生入校式における、教皇セージからの訓示より一部抜粋

 

 

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

 教皇の間において、セージとハクレイの前に直立不動で立つ2人の人物がいた。1人は恐らく二十代半ばの筋骨隆々の男、もう1人は線の細い14~15の美男子である。

 そして筋骨隆々の男と、線の細い美男子は順々に名乗りを上げた。

 

「自分は時空管理局所属! トム・ウイリアム一等陸尉であります!

 この度はパライストラ第一期生総代の任を命じられました!!」

 

「同じく時空管理局所属、エイム・ロイド三等空尉です。

 パライストラ第一期生副総代を命じられました」

 

「自分たち含め男92名、女31名、計123名は本日をもって聖域(サンクチュアリ)、パライストラ第一期生として入校いたします!!」

 

 良く響く大きな声でトム・ウイリアムは宣言すると、ふかぶかと頭を下げる。

 それに合わせてエイム・ロイドも礼をとった。

 

「2人とも、楽にしてほしい」

 

「はっ!」

 

 セージの言葉に、トム・ウイリアムとエイム・ロイドは直立不動の姿勢に戻る。

 そんな2人の様子にセージは苦笑と共に言った。

 

「そう、かしこまらなくてもよい。

 今日この日から、君らは我ら聖域(サンクチュアリ)の同胞なのだからな」

 

「はっ! 教皇様のねぎらいのお言葉、痛み入ります!」

 

 あくまでも姿勢を崩さぬ生真面目なトムに、再びセージは苦笑すると話を始める。

 

「さて、君たち2人はパライストラ第一期生のまとめ役ということになる。

 パライストラは開校したばかり、すべての面において手探りの状態だと言えるだろう。

 ウイリアム君、君は管理局における戦技教導官をしていたと聞き及んでいる」

 

「はっ! 自分は陸戦教導官として戦技指導を行っておりました!」

 

「ならば君も理解できるとは思うが、人を育てるということは難しい。

 指導事項・方針・環境・精神……考慮せねばならぬことは数限りない。

 君たちに小宇宙(コスモ)の技を教えるのと同時に、我らの方も教師として君たちの指導が必要なのだ。

 君たちには生徒側の代表として意見・要望などの取り纏めや、問題の提議を行ってほしい。

 また同時に、『魔法による対小宇宙(コスモ)戦術の構築』など各種研究への支援・調整などもやってもらうことになる。

 多忙ではあると思うが、君たちの力を貸してほしい」

 

「はっ! トム・ウイリアム一等陸尉、粉骨砕身の覚悟でこの任を全う致します!!」

 

「期待しておるよ。

 今日は疲れただろう、もう寮で休みなさい」

 

「はっ! では、失礼します!」

 

「失礼します」

 

 トム・ウイリアムとエイム・ロイドは最後に一礼し、教皇の間から下がっていく。そしてその後ろ姿が見えなくなってから、セージはハクレイに言った。

 

「……どう思いますか、兄上?」

 

 その言葉に、ハクレイは顎を擦りながら答える。

 

「ふーむ……総代の方はいいじゃろう。

 あれは裏表のない真面目な男……アルデバランに近いものを感じる。

 教導官をしていた経歴からも、生徒達の人心掌握に関しては任せても問題はあるまい。

 問題は……」

 

「やはり……副総代の方ですか?」

 

「うむ……。

 お前も感じていよう、丁寧かつ礼を失せぬその態度の中に……どうにも邪欲が見え隠れするように見える」

 

「我らの導きで、それらも洗い流され真の聖闘士(セイント)となってくれれば良いのですが……」

 

「前途は多難じゃな……」

 

 教皇の間にて、ハクレイとセージの兄弟は揃ってため息を着いたのだった。

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

 結論から言えば、ハクレイとセージの勘は正しかった。

 

(『聖闘士(セイント)』……そして『小宇宙(コスモ)』の力か……)

 

 教皇の間からの帰り道、トム・ウイリアムは聖域(サンクチュアリ)の風景を目の当たりにしながら感慨にふける。

 トム・ウイリアムは何人もの教え子を導いてきた優秀な教導官である。

 その堅実な指導は今まで何人もの貴重な人材を育ててきた。

 そんなトム・ウイリアムの信条は「相手を『視て』、相手を『識れ』」である。

 どんな相手であろうと、良く観察し、その特徴・性質を正しく理解すれば、『勝てない』ということはあり得ない。だからこそ、よく相手を観察しろ、というのがモットーであった。

 そんなトム・ウイリアムにとって小宇宙(コスモ)との出会いは衝撃だった。

 

(分からない……)

 

『闇の書事件』、そして『模擬戦闘』……映像資料として残っているものは、もう数えきれないほどに何度となく繰り返し見続けている。

 だが、どれだけ『観察』しても分からない。その力の特徴・性質が理解できない。

 それはトム・ウイリアムが始めて触れた、『未知』の戦闘であった。

 『未知』というのは、戦闘においてどれほど恐ろしいか今さら説明するまでもないだろう。

 だからこそ、トム・ウイリアムはその『未知』を消し去るために、『小宇宙(コスモ)』を理解するために教導官を辞め、このパライストラに生徒としてやってきたのである。

 

(生徒、か……何かを学ぶとは、懐かしいものだ……)

 

 『未知』が『理解』に変わるというのは幸福だ。それを久しぶりに味わえるということにトム・ウイリアムの心は喜びに震える。

 同時に、彼は『小宇宙(コスモ)』という力に大きな期待をしていた。

 彼の教えてきた『魔法』は、かなりの部分を生まれ持った才能に左右される。持つ者と持たざる者がすでに生まれ落ちた瞬間から決定しているのだ。

 その格差は差別意識を産む温床となる。事実、管理局内でも魔力の資質の低い人間へのイジメや軽視などは問題になっていた。

 だが『小宇宙(コスモ)』は誰もが持つもので、訓練次第で開花が出来るという。

 『魔法』という生まれ持った力ではない、努力次第で手に入るかもしれない『小宇宙(コスモ)』……これは今まで『魔法』の資質が低いためにないがしろにされた人間への希望になりえるかもしれない、と考えていた。

 だが、同時に『聖域(サンクチュアリ)』に対する疑問もある。

 

(ここも管理局と同じく、子供を前線に立たせるしかないとは……)

 

 才能さえあれば年齢が低くても社会へと出ていくという風潮の次元世界では珍しいが、トム・ウイリアムは子供を前線に送る管理局のやり方には不満を持っていた。

 自分の半分も生きていない教え子が何人も殉職してきたのだ。そう思うのも無理からぬことである。

 才能があるから、と言って戦場に送り出され、死んでいく教え子……管理局は人材不足を嘆いているが、勧誘や育成ばかりに目が行き過ぎて、人材の『維持』に関しておざなりになっていると考えていた。そうでなければ才能があろうが無かろうが、10にもならない子供に十数時間にも及ぶような戦闘行動を強要するような真似をするはずもない。

 この『聖域(サンクチュアリ)』でも、その最大戦力は10歳の子供たちである。しかもパライストラ第一期生の平均年齢は13歳……27歳のトム・ウイリアムは一番の年長者であった。だがそれも仕方のない、時代の流れなのかもしれない。

 トム・ウイリアムは小さく嘆息すると、せめて自分は自分の思う『大人としての責任』を果たそう、と明日からのパライストラでの生活に決意を新たにした。

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

 トム・ウイリアムの隣を歩く副総代、エイム・ロイドが考えていたことは未来の展望だった。

 

黄金聖衣(ゴールドクロス)……あんなに素晴らしいものを、何故こんな辺境のサルどもが我が物顔で管理しているんだ。

 管理局こそがそれを行うにふさわしいというのに……)

 

 エイム・ロイド……彼は名家出身で空戦魔導師の執務官、押しも押されぬエリートである。だが、彼の評判にはそういったエリートにありがちな嫌味なものはない。しかし、それらの態度がすべて、彼の本性というわけではないのである。

 彼は強力な『管理局至上主義論』の保持者だ。『管理局こそが次元世界を正しく統率・運営できる組織であり、唯一の秩序である』という持論の持ち主である。

 だが、彼はそう言った持論が好かれることはないことを理解していた。そのため彼はその本性を隠し、誰もが親しみやすい『仮面』を付ける。すべては自分の思う通りに他人を操るためだ。

 だからこそ、傲慢かつ野心溢れるその本性を誰も知りえない。

 

(ここでの諜報活動が認められれば、『最高評議会』への道も拓ける。

 管理局最高のポストである『最高評議会』は僕にこそ相応しい……)

 

 結論から言えば、彼は管理局から送り込まれた間者たちのトップである。もっとも、入り込んだ間者たちは彼がトップとは誰も知らない。間者たちは一方的に与えられた指示通りに動かされる、手足でしかないのであった。

 とにかく、彼にとって『聖闘士(セイント)』も『小宇宙(コスモ)』もまるで興味はない、『出世のための踏み台』だ。

 聖域(サンクチュアリ)に対する興味など微塵もない……はずだったのだが……。

 

黄金聖衣(ゴールドクロス)……あんなに素晴らしいものは、やはり僕のような選ばれた人間にこそ相応しい……)

 

 美しい黄金聖衣(ゴールドクロス)の実物に、彼は心を奪われた。

 神々しいまでのその美しさはその心を鷲掴みにし、どうしても手に入れたいという欲求が膨れ上がる。

 その欲望と傲慢さの果てには何があるのか……それは誰も知り得ぬことであった……。

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

 聖闘士(セイント)を育成するための学園、『パライストラ』は全寮制の巨大施設である。

 それは黄金十二宮にほど近い平地に建てられ、本校舎・コロッセオのような野外修練場・研究棟・女神神殿など複合施設である。

 その敷地の一画に完成したばかりの第一男子寮はあった。

 そんな寮を手元の紙を見ながら歩く少年――彼の名はサビク・アルハゲ、パライストラの入校生の一人である。

 

「55号室は……奥か」

 

 寮内案内板を見て目的地を確認すると、荷物を背負いなおし、その方向へと歩き始める。

 

 

 ここパライストラは前述したように全寮制である。

 第一男子寮は6階建ての寮だ。

 一階には『会議室』と『談話室』、『総代室』と『副総代室』、そして『11号室』と『12号室』がある。

 そして二階からは各階に6室が存在しており、それぞれ最大4人定員の部屋だ。

 つまりサビクの目的地は、『5階の5号室』、というわけである。

 32部屋で、個室を宛がわれる総代と副総代を除いた最大定員数は128名。

 ただし、現在は定員数に空きがあるため3人で一部屋だ。

 ちなみに、この『部屋』という単位はパライストラにおいては重要なものになる。

 何故なら、各種訓練などの際はこの『部屋』単位でのチームとして行動することになるからだ。

 これは危険を伴う修練が多いため必ず補助となる人間を付ける、という管理局からのカリキュラムに対する要望を聞いた結果である。

 そのため、ルームメイトとの絆というのは非常に重要なものになるのだが、それはまた後の話だ。

 

 

 とにかく、サビクは今日から新しい生活を始める場所へと歩を進めていたのである。

 どんな新しい出会いがあるのか……期待と不安を持って歩を進めるサビクだったのだが……。

 

「だ、誰かいないか!?」

 

 ガチャリと目的地のドアを開いて出てきたのは、意外にも見知った顔の人間だった。

 

「ん、カルマくんじゃないか?」

 

「お、おお! サビク!」

 

 サビクの声に、ドアから出てきた少年――カルマ・レスティレットも驚きの声を上げると、嬉しそうにバンバンとサビクの肩を叩く。

 

「かっかっか、お前もここに来たのか!

 ここには俺以外いないと思ってたよ」

 

 知らない人間との付き合いになると思っていたためか、カルマは顔見知りが居ることで嬉しそうだ。特徴的な笑いでサビクを迎える。

 その姿に苦笑しながらも、顔見知りがいることで少し安心したサビクも返した。

 

「まぁね。

 『小宇宙(コスモ)』……どんなものか興味があるんだ」

 

 そうやって廊下で会話を交わす2人。

 サビク・アルハゲとカルマ・レスティレット、この2人は管理局での顔なじみだった。

 

「ところで、どうしたんだい?

 何か慌てて出てきたみたいだけど?」

 

「ああ、そうだ!

 お前なら大丈夫だろう、すぐに来てくれ!!」

 

 そう言ってカルマはサビクの手を引いて『55号室』に引き入れる。

 

 

 ここで各部屋の構造を説明すると、まず廊下からドアを開けるとそこはちょっとした居間のようになっている。

 『談話室』というルームメイトの共有スペースだ。

 そこから、左右に2つづつ、正面に1つ、ドアが5つ付いている。

 正面のドアはユニットバスだ。

 そして左右のドアから、個人のスペースである『個室』に繋がっているのだ。

 『個室』には開けることで中に物を収納できるボックスタイプのベッド、小さな机にクローゼット。ベッドの上には寝具一式が綺麗な四角に折りたたまれており、茶色の毛布で包まれている。毛布によって茶色い箱状に包まれることから、寝具一式を『チョコレート』と呼んだりするのだが、それらが入校生1人に与えられたスペースである。

 

 

 カルマはサビクの手を引いて、その『個室』の前に立った。

 

「俺達のルームメイトだと思うんだが……どうも中からウンウン唸るような声が聞こえてな、呼びかけても出てこないし、急病かと思って人を呼ぼうと思ってたのだ。

 だが、お前なら……」

 

「わかった。

 僕で何とかなる症状かは分からないけど、見てみよう」

 

 カルマの言葉に、サビクは頷く。

 今回のパライストラ第一期生には、医療技術を持ったものが多い。

 それは聖域(サンクチュアリ)の医療担当とも言える、ヴォルケンリッターのシャマルからの提言だ。

 シャマルは過去の事例から、回復魔法を聖闘士(セイント)に使用した場合効果が増大することを知っていた。同じように小宇宙(コスモ)を併用したなのはたちの回復魔法もかなりの効果アップを遂げている。

 さらに聖闘士(セイント)には『真央点』といった独自の医療技術も存在していた。

 何度も言っているが、人材を育てることは容易ではない。

 それを失う確率を減らすという意味で、戦場医療技術は重要だ。このことから今後の医療技術のアップのため、また聖闘士(セイント)の修行中の命の危険を少しでも減らすという観点から医療技術を持つものを多く欲しいという要望を出したのである。

 そのため、パライストラ第一期生には、医療技術や知識を持ったものが多く、2部屋に1人ほどの高い割合で何かしらの医療技術を持つものが存在していた。

 サビクもそんな一人、治療魔法に外科技術・調薬など医療関係に従事していた管理局員だったのだ。

 

「どうしたんですか、もしもし?」

 

「……~……!」

 

 ドア前から声をかけるが、くぐもったような声が聞こえるだけで反応は無い。

 

「……」

 

 意を決して、ドアノブを握るサビクに、横からカルマが頷く。

 そして……思いっきりドアを開け放った。

 そこには……。

 

「ああ! シャウラ様……あの時、貴方に与えられた痛みで、僕は、僕はぁ……!(ハァハァ)」

 

 ベッドの上で悶えながら転がる金髪碧眼の好青年がいた。

 

「「……」」

 

 口をあんぐりと開け、カルマとサビクが固まる。

 そして……ゆっくりと振り返ったサビクはこう言った。

 

「……駄目だ、僕の力じゃどうやって直しようもない」

 

「……ああ、そうだろうとも」

 

 サビクの言葉に、さもありなんとカルマは頷くのだった……。

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

「いやぁ~、見苦しいところを見せちゃったね!」

 

 『55号室』の談話室でお茶を前に、あははと笑う金髪碧眼の好青年。

 カルマとサビクは「本当に見苦しかったですね」という本音が出そうになり、慌ててお茶を一口含んで言葉を濁す。

 

「僕はヨハネス・スピンドル。 これからよろしく頼むよ」

 

「俺はカルマ・レスティレット」

 

「サビク・アルハゲです。 よろしく」

 

 こうしてお互いにルームメイトとして握手を交わした3人は、お互いの話を始める。

 その内容は自然と、「どうして聖域(サンクチュアリ)に来たのか?」という話になっていった。

 

「実はね……僕の所属は本部第三武装隊だったんだよ」

 

「第三武装隊って……」

 

 そのヨハネスの言葉に、カルマとサビクは顔を見合わせる。

 『本部第三武装隊』と言えば、聖域(サンクチュアリ)黄金聖闘士(ゴールドセイント)と模擬戦をやったことで有名な部隊だ。

 一瞬の元で制圧されてしまい、それが聖闘士(セイント)の噂の発端ともなっている。

 模擬戦の後、その時の激痛がトラウマになり、武装隊を辞めたという人間も多いと聞く。

 それが何故、その『痛み』を与えた張本人たちの所属する聖域(サンクチュアリ)に来ようなどと思ったのか?

 

「それがね……その痛みが、こう……何て言うのか……『恍惚』になっちゃってね……。

 たまに思い出すと……さっきみたいに込み上げてくるものがあるんだ……」

 

「「うわぁ……」」

 

 顔を若干赤らめ身体をクネらせながら言うヨハネスに、2人は完全に引いていた。

 そんな2人に、あははとこれまた苦笑をこぼしながらヨハネスは続ける。

 

「それもあるけどね。

 何より興味があったのはあの理解できないほどの『力』……『魔法』とは違う『小宇宙(コスモ)』という力を知りたいんだよ」

 

「ああ、それなら……」

 

 それなら自分と同じだとサビクは頷いた。

 結局は、このパライストラにやってきたものはすべて、大なり小なり『小宇宙(コスモ)』への興味があったのだ。

 そういう意味では、3人の中で『小宇宙(コスモ)』への興味が一番強いのはカルマだ。

 

「俺はリンカーコアが無いから、管理局でも事務員だったしな……でも、この『小宇宙(コスモ)』って力なら、俺でも手に入るかもしれない。

 そうすれば……俺も誰かを守れる『力』が手に入る……」

 

 管理局員だったが事務員であったカルマは、苦虫を潰したような顔をしながら吐き出す。

 魔法至上主義の煽りによりイジメまで受けていたカルマにとって、生まれついての才能によらない『小宇宙(コスモ)』の力は希望だったのだ。

 

「そう言えば2人は顔見知りのようだけど、管理局でも部門が違うんじゃないのかな?」

 

「ああ、『境遇』が同じなんでその縁で……」

 

「境遇?」

 

「『親無し』ってことですよ」

 

 サビクの言葉に、ああ、とヨハネスは納得した。

 管理局は慢性的な人材不足を抱えている。それを解消するための施策として、孤児院などの身寄りのない子供たちを管理局へ就職させるという施策を取っていた。そのため、孤児院出身者という境遇のものは管理局には結構に多いのだ。

 カルマもサビクも、同じように孤児院出身者ということで知り合ったのである。

 その時、ヨハネスは何かに気づいたように首を傾げた。

 

「ん? 孤児院で『レスティレット』……?」

 

 その言葉に、カルマは頷く。

 

「ええ、その『レスティレット』出身ですよ」

 

 カルマは苦々しい口調で頷く。

 カルマの育った孤児院『レスティレット園』は、もうすでに存在しなかった。

 原因不明の火事により焼失してしまったのである。

 カルマにとっての『親』とも呼ぶべき園長先生は、その時帰らぬ人となっていた。

 

「……ごめんよ、変なことを聞いてしまって……」

 

「いいや、いいんです……」

 

 ヨハネスの詫びる言葉に、カルマは首を振る。

 

「幸い、兄弟達はみんな無事で里親にも恵まれたみたいだし、それに……」

 

 そう言って目をつぶれば、思い出すのは園長先生の最後の言葉となった言葉。

 管理局に入りたいという自分を送り出してくれた、園長先生の言葉。

 

「『誰かの何かを守れる人間になりなさい』……俺はその言葉を忘れてない。

 この言葉を忘れない限り、先生は俺の中では生き続けてるから……」

 

 そのための『力』を求めて、カルマはここ聖域(サンクチュアリ)に来たのだから。

 少し遠い目をして、カルマは遠い兄弟達のことを思い出した。

 

「カレンや皆、元気してるかな……?」

 

 懐かしき笑顔を思い出しながら、カルマはそっと呟いたのだった……。

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

「はぁはぁ……!」

 

 男が深夜の裏道を、何かに脅えるかのように必死の形相で駆けていく。

 もし、この街の人間が見たのなら、何故この男がこんな表情をしているのか分からなかっただろう。

 この男はこの街を根城にしたマフィアのボスである。この街の裏街道を歩む者なら誰もが恐れおののき、ひれ伏す存在だ。

 それが脅えるように後ろを振り返りながら駆けて行くのである。

 見れば、その左肩が何かに冒されたように焼けただれている。その肩を押さえながら、男は先ほどの理解不能な光景を思い出していた。

 

「なんだありゃ! あの腕利きの用心棒が……一瞬でミンチに……!?」

 

 裏街道を往くものとして、数々の修羅場を潜り抜けてきた男であったが、先ほどの光景はそのどんな修羅場よりも凄惨で残酷で理解不能だ。今の男の脳裏にあるのは少しでも遠くに逃げるという生物としての生存本能のみ。

 だが……。

 

「!?」

 

 ガチャリと、金属のような足音と共に、男の前方の影からスゥっとそれは現れた。

 それは、少女だった。長い黒髪を風に靡かせ、その髪よりなお黒い鎧に身を包んでいる。

 その鎧に付着した赤黒い液体が何なのか、想像するのは容易い。

 

「う、うわぁぁぁ!!」

 

 男は恥も外聞もなく叫ぶと同時に、殺傷設定の魔法を放とうとデバイスを向ける。

 しかし……。

 

 

ゴトリ……。

 

 

 「えっ?」

 

 何かの落ちる音と共に男が視線を巡らすと、地面に落ちていたのは自分の右腕。

 その断面は熱で焼き切られたかのように燻っていた。

 

「あ、ああああぁぁぁぁぁ!!」

 

 遅れてやってきた激痛に、叫びと共に男は転げまわる。

 そんな男に少女は一歩、また一歩とゆっくりと近づいて行った。

 

「ひ、ひぃぃぃぃ!!」

 

 脅える男は逃げだそうとするが、すでに追い詰められもはや壁しかない。

 そんな男に残された選択肢はたった一つ、命乞いだけだった。

 

「た、助けてくれよ!

 そうだ、欲しいものはないのか!

 命さえ助けてくれりゃ、金でも何でも、欲しいものはくれてやる!

 だ、だから……!」

 

 その言葉に、少女は始めて口を開いた。

 

「なら……返して。

 私の……『レスティレット』の家族を……!」

 

 少女の言葉と共に、ゆらりと立ち上った炎が無数の刃になって男へと降り注いだ。

 

「ぎゃぁぁぁ……ぁ……!!?」

 

 断末魔の悲鳴は一瞬にも満たなかった。

 超高温の炎の刃は男に突き刺さると同時に燃えだし、瞬時に男の身体を消し炭へと変える。

 

「終わった……」

 

 その燃えカスが風に散っていくのを見ながら、少女は呟いた。

 この少女の名はカレン・レスティレット。カルマ・レスティレットと同じく、孤児院『レスティレット園』の出身者である。

 これは彼女の家族、『レスティレット園』の者たちのための復讐劇であった。

 時空管理局はその人員の不足を補填するために、孤児院などから身寄りのない子供たちをスカウトすることが多い。『レスティレット園』もその例外ではなく、多くの子供が管理局へ向かった。

 だが、『レスティレット園』の園長の、子供たちに対する愛情は本物だった。だからこそ、『レスティレット園』を旅立った後の、その後の活躍というものが知りたいと考えたのだ。

 だが、それこそがきっかけだった。

 『レスティレット園』の園長はそうやって子供たちのその後を調べていくうちに、どうしても不自然に消息を絶っている子供たちの存在に気付いてしまったのだ。そして『レスティレット園』の園長はその疑問を調べていくうちに、時空管理局高官と犯罪組織の癒着の事実、そして消息を絶った子供たちが、その犯罪組織へと人身売買で売られていったという事実に辿りついてしまったのだ。

 そのことを告発しようとした『レスティレット園』の園長だが、その前に殺害され、『レスティレット園』は火をかけられ焼失してしまう。

 一般にはカルマ・レスティレットの知るように『原因不明の火事により焼失』となっているが、実際には不正を知った『レスティレット園』の園長が口封じのために殺害された事件だったのである。

 その火事から焼け出された孤児達だが、その末路も一般に流布された『里親が見つかった』ということでは決してなかった。全員が犯罪組織にその身を売られ、命を散らしていたのである。

 カレン・レスティレットも、本来なら他の兄弟姉妹たちと同じように人生を終わらせるはずであった。だが、そうはならなかった。

 親とも慕う『レスティレット園』の園長、そして同じ家で育った兄弟姉妹たちの『死』……それを知った彼女の絶望と慟哭と怒りと憎しみは、冥衣(サープリス)に見染められたのである。

 冥衣(サープリス)を纏い、力を手に入れた彼女は復讐のために、事件に関わったものを殺して殺して殺しまわった。

 そしてさっきの男が最後の一人、彼女の復讐は終わったのである……。

 

「……」

 

 目的を達した彼女の胸に去来するのは、虚しさ。

 目的を達し、その後に何をしよう、何をすべきというものが浮かんでこないのだ。心が動かない、ぽっかりと穴があいたような状態である。

 結局、復讐を果たしたところで、自分からすべてを奪い去ったこの『世界』は何も変わらないのだ。

 そんな彼女は、ジッと血で染まった自身の手を見る。

 その時だ……。

 

「ふん、何を呆けた顔で地べたを見ている?」

 

「!?」

 

 声に反応しカレンが顔を上げると、そこには影から出てくる男の姿があった。

 歳は13~14くらいか。長身の男で、そのそばには寄り添うかのようにこれまた長身の女が立っていた。

 その男が、嗤うように言う。

 

「地べたを見るのは這いつくばることしかできない、己の往く道すら決められぬ、惰弱な虫けらのすることよ。

 それしかできないのであれば、お前も今殺した虫けらと同類であろうな」

 

「一緒にしないで、あんな私利私欲にまみれたクズどもと!!」

 

 復讐で殺した男と同類と言われたことでカチンときたカレンが、身体から炎を立ち上らせる。

 その姿に男の側にいた長身の女が前に出ようとするが、男が手で制した。

 そして……男から巻き起こるのは、カレンを簡単に超える炎。

 

「!?」

 

 男の炎が、カレンの炎を薙ぐ。その炎を避け座り込んだカレンは、男を仰ぎ見た。

 そんなカレンを面白そうに見下ろしながら男が言う。

 

「往く道すら決まらず、地べたをさ迷う女よ。

 お前に選択を与えてやろう……」

 

 そして、男は手を差し出す。

 

「このまま虫けらどもと地べたを這いずり回るか?

 それとも俺に従い、新しい世界を目指すか?

 選べ……」

 

 その問いかけにカレンは目を見開く。

 

「こんな私利私欲にまみれた世界を……変えれるというの? 出来るというの?」

 

「虫けらのままでは出来まい。

 地平を歪めるも崩すも、顔を見上げたものだけの特権よ。

 顔を上げ、前を見ぬものには目指せまい」

 

 そして、男は選択を迫る。

 カレンの心は決まっていた。

 

「……行きます。連れて行って下さい!

 あなたの導きで、こんな世界を、私からすべてを奪った世界の先へ!!」

 

 カレンの答えに、男は可笑しそうに嗤う。

 

「女、ならば名を名乗れ」

 

「私は……天殺星リントヴルムのカレン!」

 

「いいだろう、共に来い。

 俺が……世界の果てを見せてやろう!

 世界すべてを叩きつぶし、ハーデス様の世界を。

 戻るぞ!」

 

 側に仕える女に促し、男が身をひるがえす。

 この日、カレン・レスティレットは人としてのその名を捨て去った。

 そして……冥闘士(スペクター)、天殺星リントヴルムのカレンが誕生したのであった……。

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

 さて、パライストラ第一期生は大きく分けると2種類に分かれる。

 さらなる力の発展を望みパライストラにやってくる者と、望みを託してパライストラにやってくる者だ。

 前者は管理局においてある程度の地位を築いた魔導士たちがさらなる可能性を求めてやってくる者、後者は管理局の正義の理想を目指しながらも魔力素質が無く断念せざるをえなかった者である。

 ここ、パライストラ第一男子寮の『33号室』に入ったルーク・ブランシュは典型的な後者であった。

 彼の家は両親、そして妹が高ランクの魔導士としての資質を持ち管理局に勤める家である。ただ一人、家族の中で魔力を持たないため、ルークは一家の中で『おちこぼれ』として扱われてきたのだ。

 

(『力』が、俺にも『力』があれば……!)

 

 父が、母が、妹が管理局において活躍をするたびにその悔しさに打ち震え、それでも努力ではどうにもならない才能の問題に、生まれたことにすら呪いを吐きかけたこともある。

 そんな彼にとって、『聖闘士(セイント)』と『小宇宙(コスモ)』の存在は衝撃であった。

 あの『闇の書事件』を完全に解決し、本部の武装隊20人を瞬きの間も与えず戦闘不能にするようなその『力』……それが自分にも手に入る可能性がある、というのだ。

 だからこそ、ルークにとってパライストラへの入校は一大決心な上、相当な覚悟を持ってやってきたのである。

 

(断じて、目の前のこいつらに負けるわけにはいかない……)

 

 『33号室』の談話室にて、ルークは他の2人のルームメイトを見ながらそう考える。

 その意気込みは中々のものだが、力みすぎたルークにとってはルームメイトすら、蹴落とすべきライバルであった。

 そんなルークの信条を知ってか知らずか、ルームメイトたちは談笑を続ける。

 

「へぇ……ハリーの家は貴族なのか」

 

「まぁ名前ばかりの没落貴族ですがね」

 

 そう言ってメガネをクイッと上げるのはハインリヒ・フォン・ネテスハイム、通称ハリーである。

 彼も魔導士としての資質は無く、ルークと同じく『小宇宙(コスモ)』の力に希望を見出した人物だ。

 聖王教会所属の司祭を父に持つハリーは、何かしらで自分の力を広く誰かの助けにしたいと考えていた。

 そんな時聞いたのが奇跡としか言いようがない、『小宇宙(コスモ)』の力である。

 しかもその力は魔法と違い、誰もが潜在的に持っているというのだ。

 そのため、ハリーはある意味で自分を試すつもりでパライストラにやってきた。

 自分のうちに眠るその力で、自分が何ができるのか……それを見極めたいと言う。

 

「最も、父さんには上手くいって僕が小宇宙(コスモ)を使えるようになったら、それを聖王教会の騎士たちの訓練に取り入れさせて何とか家の復興を……なんてことを考えてるみたいだけど。

 お家復興とか、いまどき古いと思うんだけどねぇ……」

 

 家を出る前の、父との本気とも冗談とも取れない言葉に、ハリーは苦笑する。

 

「あはは、でもいいじゃないか。自分にどんなことができるのか見極めたいなんて。

 俺はそこまで真面目に考えてた、ってわけじゃないからなぁ……ただ、もっと誰かを守れる力が手に入るかも、って気持ちだし」

 

 そう言って天井を仰ぐのはこの『33号室』の最後の住人、リュウセイ・コトブキである。

 彼は2人とは違って、『前者』組である。

 魔力の資質を持ち、治療系魔法を得意としていた彼は『誰かを守りたい』という気持ちを持って管理局で活動を続けていた。

 だが、『治療』というのは『誰かが傷付く』という結果が出てから始めて重宝される能力である。彼にはそれに不満があった。

 

(この力が『治療』じゃなかったら、『傷つく前に助けられた』かも……)

 

 誰かの怪我を治療するたびに、そんな詮無い考えが鎌首をもたげる。

 だが、そこは適正の問題であり、彼には武装隊に入れるような才能は無く半ば諦めていたのだが、『聖闘士(セイント)』の話がその思いを再燃させた。

 その力があれば『傷ついた誰かを癒す』のではない、『傷つく前に助けられる』のではないか……そう考えたリュウセイはここパライストラの門を叩いたのである。

 

「それに……遠いじいさんが『地球』の出身で、地球にも興味があったからな」

 

 そんな風にリュウセイは身の上話を打ち切る。

 

「で、ルークはどうしてここに来たんだ?」

 

 そしてリュウセイはずっと無言のままのルークへと水を向けた。

 だが、そんなリュウセイへ、ルークはただの一言不機嫌そうに言い放つ。

 

「俺は……自分の価値を示しにきた。

 浮ついた気分で来たわけじゃない」

 

 それだけ言うと、ルークはドアを開ける。

 

「お、おい?」

 

「……自己鍛錬に行ってくる」

 

 それだけ言うと、ルークは部屋から出て行った。

 

「なんだ、あいつ? 感じわりぃな!」

 

「まぁまぁ、人それぞれ事情はあるものですよ。

 彼には彼で譲れないものがあってパライストラにきたんでしょう。

 彼から見たら、僕たちは『薄っぺらい理由』だったのかもしれないですからね」

 

 リュウセイが不機嫌そうに鼻を鳴らし、ハリーがそれを諌める。

 ハリーが予想した通り、ルークにとっては2人のパライストラへ来た理由が自分の理由などとは遥かに軽いように感じられたのである。

 

「まぁ、力む気持ちっていうのもあるか……」

 

 ハリーの言葉に、リュウセイも一応の納得をする。

 

 己の価値を示すためにやってきたルーク。

 己の力を試すためにやってきたハリー。

 己の出来ることのさらに先を目指してやってきたリュウセイ。

 

 それぞれの思いを胸に、パライストラの一夜は静かに更けていくのだった……。

 

 

 





というわけでオリジナル闘士の大量投入の回でした。

まずは登場キャラ紹介とお礼から。

小次郎さんから頂きました第一期パライストラのまとめ役『トム・ウイリアム』。
赤青黒白さんから頂きました野心の副総代『エイム・ロイド』。

次に『55号室組』
ユキアンさんから頂きました『サビク・アルハゲ』。
竜華零さんから頂きました『ヨハネス・スピンドル』。
吟遊詩人さんから頂きました『カルマ・レスティレット』。

そしてライバル冥闘士として、旅のマテリア売りさんから頂きました『カレン・アタナシア』の設定変更を行った『天殺星リントヴルムのカレン』。
この子はヤバい人について行ってしまいました。


最後に『33号室組』
龍牙さんから頂きました『ルーク・ブランシュ』。
サキトさんから頂きました『リュウセイ・コトブキ』。
射手座の男さんから頂きました『ハインリヒ・フォン・ネテスハイム』。

以上のキャラを採用させてもらいました。
皆さま、どうもありがとうございました。


次回以降、彼らの視点からちょくちょくパライストラの様子を描いたりして行こうと思います。
要望等、ありましたらメールなどで受け付けていますのでよろしくお願いします。


次回は最後の1人のオリジナル闘士の登場回と、パライストラの授業風景を書いていければと思っています。

次回もよろしくお願いします。


今週のΩ:魚座さん、重力制御まで使うわでボス臭がすげぇ!!
     これは、ある意味では魚座の時代が来ちゃったわ!
次回は生き残ってる黄金聖闘士たちが力を貸してくれるようだし、聖闘士はこうでなくちゃ

     4月からΩ新章突入、だと!?
     しかも……鋼鉄聖衣の登場!? 
     2014年にはCGムービーでも聖闘士星矢公開らしいし、今聖闘士星矢がはっちゃけている!

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