俺たち転生者 蟹魚復権活動中   作:キューマル式

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コラボ企画も終わり、久方ぶりに更新となったキューマル式です。
今回は予告通りオリジナル冥闘士たちである『天魔星アルラウネのエンプレス』の覚醒した時の話となります。



天魔星アルラウネの目覚め

 

「はぁはぁ……!!」

 

 男が草原を走り抜ける。その表情は恐怖で歪みきり、しきりに後ろを警戒する。

 

「冗談じゃない! ただロストロギアを調査して実験するだけの簡単な任務じゃなかったのかよ!

 何だよ、あの化け物! 

 クソッ、クソッ!!」

 

 この男は時空管理局局員であった。

 それも非合法とも言える部分を担当する、いわゆる『管理局の闇』と言える一員だ。彼は自分に振りかかった不運に悪態の言葉を吐きかけながら逃げ続ける。

 だが彼に迫った『不運』は、彼を逃がすようなことはしなかった。

 

「うわっ!?」

 

 突然、足がもつれて地面に転がる管理局員。見ればその足には、何かの植物のツタが絡みついていた。

 

「クソッ!?」

 

 悪態をつきながらそのツタを引きちぎろうともがくが、どう力を入れてもツタは切れない。

 そして……そんな罠にかかって身動きのできぬ動物のような哀れな職員の元に、恐怖の根源が舞い降りた。

 

「あはは、あははははは、あはははははは!!」

 

 どこまでも明るく、どこまでも狂った少女の笑い声が響く。

 

「ひ、ヒィィィ!!」

 

 舞い降りたのは黒い鎧を纏った少女だ。歳の頃はまだ10にも満たない。恐らく管理局局員の娘だと言っても通用するような年齢だろう。しかしその瞳はまるで地獄の深遠の如く深く暗い。

 だが親と娘ほどの歳の差があるというのに、その少女の姿を見た管理局局員の口からほとばしったのは恐怖の悲鳴だった。

 何故ならこの少女こそ恐怖の根源、彼の他の管理局局員を惨たらしく惨殺した相手なのだから。

 

「ねぇあなた?

 花を咲かせてよ。 みんなへの花を」

 

 少女はニコニコとあどけない容姿で笑いながら訳のわからないことを口走る。

 すると、管理局局員の足に絡まるツタに引かれ、少女の方向へと管理局局員の身体が引きずられていく。

 

「ヒィィィ!!」

 

 恐怖に駆られながら、地面を掻き毟るようにして抵抗するがそれをはるかに超える力で管理局局員の身体は少女の目の前へと運ばれていった。

 

「お、お願いだ!

 助けてくれ!!」

 

 管理局局員の必死の命乞い。しかし、少女の耳にはその言葉は入っていないようで、少女はケタケタと楽しそうな笑顔で笑い続ける。

 

「あはははは!

 さぁ、パッと咲かせて! 綺麗な綺麗な花を咲かせて!」

 

「やめっ……!?」

 

 

ザッ……

 

 

 管理局局員の制止の言葉を切り裂くように、何かが空を切る音がする。そして、恐怖の表情のままの管理局局員の首がごろんと地面に転がった。少女の鎧から伸びる触手のようなものが鋭い刃となり管理局局員の首を切断したのだ。

 その光景を見ながら少女は楽しそうに、その狂った双眸と笑いで言葉を紡ぐ。

 

「あははは!

 みんな喜ぶかなぁ。 もっともっと花を咲かせなきゃ!」

 

 おびただしい血液が、地面に赤い水たまりを作っていく。その様はまるで花が開くかのようだ。

 そう、『花』だ。

 少女にとって、これは『花』を捧げる大切な儀式。

 少女の捧げるその『花』は、鎮魂の花であった……。

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

 そこは平和だった。

 とある管理外世界のさらに辺境に位置するその場所に、その村はあった。

 四方を山に囲まれ他との交通はごく僅か、特産となるものも何もなくある物は豊かな自然だけ、疫病などの災厄も降りかかることも無いというその村に元気のいい声が響き渡る。

 

「お母さん、いってきまーす!」

 

「キュゥ!」

 

「気を付けていくのよ」

 

 ドアを開けて出てきたのはリスのような生物を肩に載せた幼い少女だった。バスケットを手に元気よく駆け出して行く。

 そんな少女を見かけた村の人々は穏やかな微笑みのまま声をかけていく。

 

「おやおや、こんにちは」

 

「おばちゃん、こんにちは!」

 

「これからどこへ行くんだい?」

 

「畑! お父さんとお兄ちゃんたちにゴハン持ってくの!」

 

「そうかい、転んだりしないよう気を付けていくんだよ」

 

「うん!」

 

 そう言って元気よくバスケットを掲げる少女にまた村人は微笑む。そんなやりとりを何度も続けた少女は目的地にたどり着いた。

 そこはまさに黄金の絨毯、収穫時期を迎えた小麦畑では何人もの村人たちが鎌を手に収穫作業に大忙しだ。

 

「お父さーん! 大兄ちゃん、小兄ちゃん!

 ゴハン持って来たよ!!」

 

「おう」

 

「……」

 

 そんな少女の声に、収穫作業をしていた2人の少年たちが振り返る。この少年たちが、この少女の兄たちだ。

 

「はい、大兄ちゃん。

 小兄ちゃんも」

 

 そう言ってタオルを渡す少女。大兄ちゃんと呼ばれたのは中肉中背の、年相応といった少年だ。彼らの一家の長男である。

そして小兄ちゃんと呼ばれたのは大きな少年だ。明らかに兄を超えており、妹からは見上げるようにしなければその顔を見ることができない。

 そんな兄弟たちの元にヒゲを生やした、がっしりとした体つきの農夫がやって来た。

 

「あ、お父さん!」

 

 その農夫……父の姿を見た少女は駆けだすとその胸に飛び込む。父親も幼い娘の行動に農具を片手に、微笑みながらその頭を撫でた。

 その後、少女の持ってきたバスケットを開き、昼食が始まる。

 

「おや、今日もおいしそうなお弁当だぁな」

 

「うん! このパン、お母さんと一緒に私が焼いたんだよ!」

 

「そりゃ美味そうなはずだ」

 

「そだそだ、これならいつでも立派な嫁になれんべ」

 

 昼食は他の村人たちと一緒だ。村人たちともおかずを分け合い、互いの家の味に舌鼓。

 少女は自分の焼いたパンを褒められてエヘンと胸を張る。そんな様子に村人たちはあははと笑った。

 日差しは暖かく穏やか、そよぐ風がたわわに実った小麦を揺らし、辺りには家族同然の村人たちの絶えぬ笑顔。

 そんないつもの光景を見ながら、少女はその視線の先にいつもと違うものを見つけて可愛らしく小首を傾げた。

 

「あれ、だぁれ?」

 

 少女の指差す方には幾人かの男たちが連れだって歩いていた。それを知る村人が話し出す。

 

「ああ、あれは外から来た連中で……なんたら管理局とかいうところの学者さんなんだと。

 何でも『入らずの森』を調べてみたいんだって」

 

「森を? 何で?」

 

「さぁ? 学者さんの考えることは俺らにゃ分からんだ」

 

 そう言って村人は頭を捻る。

 この村には一つだけ、破ってはいけないことがあった。

 それはこの村の西側に存在する森……通称『入らずの森』には行ってはいけない、ということである。だが、何故その場所に入ってはいけないのか誰も知らない。

 この辺りは危険な獣も無いし、村の老人たちに聞いても『入らずの森』から何か害為すものがやって来たということは無いとのことだ。誰も理由は知らないが入ってはいけない場所、それが『入らずの森』である。

 しかし、普通なら少しは何があるか興味くらいはできそうなものだが、少女には興味本位だろうと『入らずの森』に近付こうという気は微塵も起こらなかった。

 それは他の村人たちも同様だ。あの場所には入ってはいけない、ただその思いだけが村人たちにはあった。

 

「ふぅん……なにやってるんだろうね、ミィちゃん?」

 

「キュィ」

 

 少女は肩に乗るリスのような生物に、自分のパンをちぎって与えながら、ほとんど興味なさそうに呟く。

 いや、実際に少女には興味など無かった。少女にとっては父や母や兄たちと穏やかに過ごすこの村での日々、これからも続いていくその日々にはあの学者さんと交わるようなことなど無いだろうから。

 豊かな作物に、まるで家族のように気さくで親切な村人たちとの笑顔の絶えない村……それがこの少女の世界であり、すべてだった。

 

 しかし……誰が予想しただろうか、これがこの村の最後の風景になることを……。

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

「凄いぞ、このロストロギアは!」

 

「しかもこれは……」

 

「さっそくだが、上の指示通り実験を開始しよう。

 一応だが、バリアジャケットを着て細心の注意を払いながらでな」

 

「了解」

 

「数値は……こんなもので」

 

「これが上手くいけば魔導士不足はすべて解決する。

 そしてその功績なら出世も思いのままだ」

 

「実験……開始!」

 

 

ドクン!!

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

ドクン!!

 

 

「えっ?」

 

 少女はバッと目を覚ます。

 時刻は深夜、いつもならぐっすりと眠り、少女が決して起きていないような時刻……何とも言えない胸騒ぎのようなものが少女の胸を締め付ける。

 

「何? 何?」

 

 何とも言えない不安に混乱する少女は、ベッドサイドの籠を見やる。そこには彼女のペットであるミィちゃんが静かに寝息を立てている……はずだった。

 

「えっ?」

 

 静かだった、そう……静かすぎた。本来なら呼吸と共に上下するその身体が、今はピクリとも動いていない。

 

「み、ミィちゃん!?」

 

 慌てて少女が触れれば、そこに感じたのはいつもの温もりではなくあり得ない冷たさだった。

 

「嘘!? 何で、何でぇ!?」

 

 寝る前はいつも通りだった。いつも通り食事をして、眠る前にいつも通りおやすみのキスをして、どこにも異常など無かったはずだ。

 

「お父さん、お母さん!

 ミィちゃんが、ミィちゃんが!」

 

 少女は泣きながらその亡骸を抱え、自分の部屋を飛び出す。すると同じように部屋から飛び出してきた兄たちに出くわした。

 

「大兄ちゃん、小兄ちゃん!

 ミィちゃんが、ミィちゃんが!」

 

「何だ、何か分からないが何かおかしい!」

 

「……父さんたちのところに行ってみよう」

 

 泣き叫ぶ少女に、2人の兄も周りの様子がおかしいことに気付き、まずは両親の寝室へとやってくる。

 

「父さん、母さん!」

 

 ノックもそこそこに上の兄が寝室のドアを開け放つ。

 そこには……。

 

「「「!?」」」

 

 燃えていた。ベッドの上で、両親の形をしたものが炎を上げている。それを見て、少女は絶叫した。

 

「いやぁぁぁぁ、お父さん、お母さん!!?」

 

「危ない、近付くな!」

 

 燃え続ける両親に思わず駆けだそうとした少女を、下の兄が無理矢理羽交い絞めにして止める。

 

「外だ! みんなに、助けを呼ぶんだ!!」

 

 上の兄の言葉に、下の兄は頷くと未だに泣き叫ぶ少女を抱えて一緒に家の外に出る。

 するとそこには……地獄絵図が待っていた。

 

「「「!!?」」」

 

 村のそこかしこから火の手が上がり、夜の闇を赤く照らし出している。

 そんな光景に呆然とする兄弟の前に、目の前の家のドアが開くとゆっくりと人が出てきた。

 

「おばちゃん!!」

 

 それは今朝、少女に声をかけてくれた村人だ。

 だがその村人はその声には答えず、かわりに迸ったのは断末魔の絶叫だった。

 

「い、ぎゃぁぁぁぁぁぁ!!?」

 

 断末魔の絶叫と共に村人の胸が光ったかと思うと、まるで身体の内側から湧き出るように炎が噴き出し、村人を一瞬にして火だるまへと変えていく。

 

「おばちゃん!?」

 

「駄目だ、見るな!!」

 

 下の兄は咄嗟に目の前の凄惨な光景から、妹の目を覆う。そして、上の兄は天を仰ぐように絶叫した。

 

「何が、何が起こってるんだ!?」

 

 もはや混乱の極みにある3人、そんな3人に向かってその声は上から響いた。

 

「おい、生きてるのがいたぞ!」

 

 3人が仰ぎ見ると、そこには見たこともない格好で空に浮く、あの外から来た学者たちのうち3人の姿があった。

 空を飛ぶという奇怪な現象に目を丸くするも、上の兄はこれで助かる、と息をつく。だが次の瞬間、3人を光り輝く鎖のようなものが雁字搦めにした。それは学者たちの手に発生した魔法陣から放たれている

 

「な、何だこれは!?」

 

「っ!!?」

 

 上の兄がもがこうと、力自慢の下の弟がどれだけ力を入れようと光る鎖―――バインドはビクともしない。

 そんな3人の元に、男たちがゆっくり下りてくる。

 

「ふぅ……よかった、実験の成功例がいてくれて。

 これで面目が保てるぜ」

 

「まさかあんな暴走が起こるとはな」

 

「あの時は肝を冷やしたぜ。

 もしこいつらがいなかったら、俺たち左遷じゃ済まなかったぞ」

 

「ははっ、まったくだ」

 

 燃え盛る村で、人の形をしたものが燃える目の前であまりにも場にそぐわない会話だが、その会話の中で上の兄は気が付いた。

 

「お前らが! お前らが何かやったんだな!!」

 

 血を吐くように上の兄が叫ぶ。そしてその考えは当たっていた。

 この村の惨状は、あるロストロギアの暴走の結果であった。

 そのロストロギアの名は『小さな楽園(リトルエデン)』という名称である。

 『小さな楽園(リトルエデン)』―――それは超大型環境整備型ロストロギアである。最適な環境を作りだすというのがその効果だ。

 そしてそれは……この村の地中深くに埋まっていたのである。そう、実はこの村全体がロストロギア『小さな楽園(リトルエデン)』の上に存在しているのだ。

 この村が常に豊作であったり、疫病などが発生しなかったり、暮らす人々がすべて親切で穏やかのもこの『小さな楽園(リトルエデン)』による調整の効果を受けていたのである。そしてその効果に時空管理局の闇は目を付けた。

 『小さな楽園(リトルエデン)』は人の意識や身体に影響を及ぼす、ある意味では人体改造装置のような側面を持っている。では、その効果の設定を変更し、『魔導士』になるように調整すれば、その効果範囲の全員が改造、『魔導士』の量産が出来るのではないか……そう考えたのである。

 そして村の西側の森―――通称『入らずの森』にあった『小さな楽園(リトルエデン)』の制御機構までの入り口を発見、設定を変更し『魔導士量産』の実験を行ったのだ。

 だが本来想定していなかった設定に『小さな楽園(リトルエデン)』は暴走、住民すべてに人体強化の力を放ったが、その力に耐えきれず村人たちはその力に内側から焼かれ、死んでいったのである。

 だがそんな呪詛の声を、男たちは笑い飛ばす。

 

「それがどうしたんだよ?

 たかだか村一つ、管理局の未来のためなら安いもんだ」

 

「そうだ、これは次元世界を守るための必要な犠牲だ」

 

 その言葉には反省も後悔も無い。自分たちの絶対的な正義を信じ、自らの行いに何の疑問も持っていないが故の回答だ。

 そんな男たちの言葉を、3人は遠いどこかの出来事のように聞いていた。

 

(こんな奴らが村を! 家族を!!)

 

(殺す、殺す、殺す、殺す!!!)

 

 どす黒い殺意が兄2人を包んで行く。

 そんな中、幼い少女は燃え盛る生まれ故郷を壊れた瞳で見つめていた。

 そして……。

 

「……あは。 あはは。 あはははははははッ!!」

 

 少女の心は、完全にコワれた。

 暗く濁った瞳で高らかに笑い声を上げる少女、その声を皮切りにしたかのように3人の身体から黒いものが溢れ、拘束していたバインドを吹き飛ばした。

 

「な、なんだこれは!?」

 

 魔力の反応も無く、見たことも無い現象にうろたえる男たちの目の前では、その黒いもやの中から、何処からともなく3つのオブジェが飛び出してくるとバラバラに分離し、それぞれが3人へと装着されていく。そしてその場には漆黒の鎧を纏った3人の姿があった。

 

「なんだお前たち! その鎧は一体……!?」

 

 うろたえる男の言葉には答えず、上の兄が手を掲げると突風が巻き起こる。すると、その突風に巻かれた男が泡を吹きながら悶え苦しみだした。

 

「うぎゃぁぁぁぁぁぁ!?」

 

「これは……毒か!?」

 

 突然のことにうろたえる男に、今度は下の兄が接近する。そして右の手刀を、まるで斧のように振り下ろした。

 

「ひっ……!?」

 

 悲鳴は一瞬だった。その手刀は男が咄嗟に張ったシールドを物ともせず、男を脳天から縦に両断する。

 

「ひ、ひぃぃぃ!! ば、化け物!!」

 

 最後に生き残った男はすっかり腰を抜かして後ずさる。

 そんな男を前に、少女は一歩前に出ると鈴が鳴るかのような朗らかな声と笑顔で言い放った。

 

「ねぇ……お花を咲かせて」

 

「え?」

 

 何を言っているのか分からず、男の恐怖が加速する。そんな男に、少女は濁り切った暗い瞳のままで言い放った。

 

「ねぇ、みんなへの花を咲かせてよ。

 みんなへの弔いの……真っ赤な真っ赤な綺麗な花を!」

 

 

ザッ……

 

 

 何かが空を切る音がすると、呆けた表情のままの管理局局員の首がポンッと宙を舞った。そして、それを追うように真っ赤な血が噴出する。

 血のついた鋭い触手を操り、その様を見ながら少女はケタケタと無邪気に邪悪に笑った。

 

「あははッ!

 綺麗! とっても綺麗!

 みんなこの花を喜んでくれるよね? 綺麗な花だってみんな喜んでくれるよね?」

 

「ああ、きっとな」

 

「……まだ、居る」

 

 上の兄が少女に答え、周囲を見渡しながら下の兄が静かに言い放つ。

 

「確かあいつら……『時空管理局』とか言ってたな。

 ……皆殺しにしてやる!!」

 

「……殺す!!」

 

「あははっ!

 そうだね、もっともっともーーっと花を咲かせなきゃ!

 みんなに綺麗な花を贈らなきゃ!!」

 

 3人の兄弟は同時に飛び立つ。

 そして、それは人の生を捨て、破壊をまき散らす冥闘士(スペクター)への第一歩であった。

 『天捷星バジリスクのカイザー』『天牢星ミノタウロスのロード』『天魔星アルラウネのエンプレス』……のちに聖域(サンクチュアリ)白銀魔法聖闘士(シルバーマジックセイント)、八神はやてが率いる通称『八神家』とぶつかり合う冥闘士(スペクター)3兄弟はこうして産声を上げた。

 

「アハハ、あはははははは!!」

 

 人の名を捨て『天魔星アルラウネのエンプレス』の名を名乗り始める少女は、狂笑と共に人の首を狙う。

 

 断頭台の妖花の咲かせる血の花は、遠い家族への鎮魂の『花』。

 その鎮魂の儀式に終わりはあるのか……それは誰にも分からないことだった……。

 

 

 




というわけで外伝である『冥闘士覚醒編』の第二弾は冥闘士の妖怪首置いてけ『天魔星アルラウネのエンプレス』の過去話でした。

心のぶっ壊れた風の谷のナウシカ……あとTRPGの『ダブルクロス・トワイライト』とかをイメージしました。
なんか……こういう救いようのない話は本編で主人公たちには出来ないので、本編以外でそれを書くのが楽しくなってきた今日この頃……これは危険な兆候なので修正せねば。
まぁ、こんなことあれば世界ぶっ壊したくなりますよ、ということです。

次はラスト、フェイトコピーな『天断星マンティスのレンカ=ヒスイ』の過去の予定。
こちらもとことんゲスにいきます。

次回もよろしくお願いします。
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