追記
アリシアの年齢を原作通りに修正
現在アリシアは9歳です
違和感と1話
新暦69年6月12日午後1時30分6秒
「戻って来たか」
目の前にあるのは海鳴に流れる川。つまり、おれが過去に飛ばされる前にいた場所ということだ。
「もう一度母さんに会って話すことができて嬉しかった。ありがとう公輝」
「いえいえ、どういたしまして」
おれが意図してやったことではないんだけどね。戻ったらタイムスリップの元凶であるオカリナを叩き割ってやろうかと思ったけど、思わぬうれしい言葉をもらったので叩き割るのは勘弁してやろう。
「じゃあ帰りますか」
「そうだね」
色々あって疲れたのもあって二人で帰ろうとした時、
「おーい! フェーイトー! あ! お兄さん! お兄さんもいるじゃん! やっほー」
「え」
「えっ!」
帰ろうとしていた反対の方からやってきたのは過去で一緒にいたアリシアちゃん。しかし、その姿は幼女のものではなく小学生位の少女のものだ。そして、その横にはアリシアさんとフェイトさんの母親であるプレシアさんがいる。
「姉さん……母さん……?」
「こんにちは公輝君」
「こ、こんにちは」
さっきまで鬼みたいな顔で殺傷設定の魔力弾を放ってきた人と同一人物とは思えないな。
「どうしたのフェイト、そんな驚いたような顔して」
「え? い、いや、なんでもないよ」
アリシアさんが不思議そうな様子でフェイトさんに問いかけてる。あれ? いつの間にかアリシアさんが視界から消えている。
「お兄さんにドーン!」
「うおっと!?」
油断していたところに後ろからアリシアさんに抱き付かれたようだ。……抱き付かれた!?
「えへへ~やっぱりお兄さんにくっつくと良い気持ちだな~」
「ちょ、ちょっと!?」
背中の服越しに感じるのは女の子特有の柔らかい感触。こ、これは男なら誰しもが憧れる「あ、当たってるんだけど……」「当ててんのよ」というシチュエーションではなかろうか!? ……でも、女の子特有の柔らかい肌の感触はするのだが、男の希望がぎっしり詰まっている部位の独特な柔らかさは感じない。うーん、残念賞。
(公輝、顔が緩んでいるぞ)
(そそそそんなんの当たり前だろ! こんな状況初めてだから顔が緩むのなんて当たり前だろ!)
念話でリインさんがおれに注意を呼び掛けてくるがこの状況ではどうしようもない。ていうか、ユニゾンしてるリインさんの若干不満げな感情が伝わってくるのは何故だ? おれ何かしたか?
「こらこらアリシア、余り公輝君に迷惑かけちゃだめでしょ(いいわ、そのまま畳みかけちゃいなさい)」
「はーい(はーい)」
ねえ、待って。プレシアさんがもうやめなさいって感じに言ってるのに何でさらに体をおれの背中に押しつけて来てんの? おれ、プレシアさんの発言の趣旨を取り違えてんの?
「ちょちょちょちょっと姉さん!? 何やってんの!?」
そうだフェイトさん、もっとアリシアさんに言ってやるんだ!
「えへへ~いいでしょ~おんぶ~」
「うふふ……(ほら、フェイトもガンガンアタックしないとお姉ちゃんに取られちゃうわよ?)」
「え? え? ……ふぇっ!?」
な、なんだ? フェイトさんが突然変な声出したと思ったら固まっちまった。
「か、母さんが言うんだし……そ、そうした方が良いのかな……(小声)」
「え? フェイトさん今なんt」
「えい!」
「ふぁ!?」
フェイトさんは下を向いて小声で何かつぶやいたと思ったら突然おれの腕に抱き付いてくる。一体何が起こっているんだああああああああぁぁぁぁぁぁ!!!?!?!?!
フェイトさんの体はアリシアさんと違って中学1年生にしてはナイスバディな様で、腕に伝わってくるのは時にマシュマロと表現されたりするモノの感覚だ。馬鹿でかいマシュマロを触ったらこんな感じなのだろうか……はっ! いかん危ない危ない。余りの気持ち良さから思考を放棄するところだった。うん、この状況は絶対おかしいよね? おれ間違ってないよね?
「アリシア、そろそろ帰るわよ」
「はーい」
おれの背中からアリシアさんはピョンと降りてプレシアさんの方へ駆けていく。
「それじゃお兄さんまた今度! フェイトもまた後でねー!」
「フェイトも暗くなる前に帰ってくるのよ」
そう言い残してアリシアさんとプレシアさんはフェイトさんの家の方へ行ってしまった。
「行ってしまった。一体何だったんだ?」
確かにアリシアちゃんはスキンシップの激しい子っぽそうだったからあの対応は分からないでもないが、女の子が男子に抱き付くというのはどうなんだろうか? ていうか……
「フェイトさんいつまで抱き付いてるん?」
「んんんー……え? きゃああああああぁぁぁぁ」
きゃーって、きゃーって……それはちょっと傷つくんだが。
「ごめんね公輝! な、なんて言うか突然やりたくなっちゃったというか、なんというか……」
「はあ、まあおれは別に気にしてませんよ」
いい体験できたし。
「そ、それじゃあ公輝、私はもう帰るよ。じゃ、じゃあね!」
「ばいばーい」
さっきまで自分がしていた行為を思い出したのか、フェイトさんは頬を赤く染めながら駆け出して行ってしまった。フェイトさんが駆け出して行った方向は確かフェイトさんの家とは逆方向だった気がするのだが良いのだろうか? まあ、いいか。
「じゃあおれたちも家に帰るとするか」
(ああ、そうだな)
長いようで短かった時間旅行を終え、時間旅行が終わったと思ったらアリシアさんとフェイトさんに抱き付かれるというイベントに遭遇した。非常に疲れたが貴重な経験をしたものだ。
とりあえず、はやてとヴォルケンズにおれが時の勇者であることを自慢しなければいけないな。