これからネタ探しの旅に行って参ります(`・ω・´)ゞ
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「ふっふっふー、とうとうこの時が来たんやな」
「なあはやて、さっきからどうしたんだ?」
本日は中学校の体育祭。そして、午前の部は終わり、先ほど昼食の弁当を食べたところや。午前の部の二人三脚であいつがなのはちゃんといちゃいちゃしとったり、持久走が終わった後にフェイトちゃんに対してあんなことやこんなことをしとったから、つい楽しい昼食の時間に不機嫌になってしまった。自分でも柄やないってことは分かっとるんやけど、やっぱ自分の気持ちは誤魔化せへんっちゅうことやな。
まあ、それはええんや。次は私が一番楽しみにしとった借り物競争や。
「楽しみ過ぎてニヤニヤを抑えるのが大変やったわ」
「シャマル、はやてどうしちまったんだと思う?」
「ヴィータちゃん、きっとはやてちゃんは疲れてるのよ」
リアルに「ふふふ、駄目だ、まだ笑うな……」状態になるとは思わんかったわ。
選手決めの日に蒔いた種が花開く時がくるんや。
私があの時追加するように頼んだお題は『彼女』。たとえお題を変えても、あいつがこのお題を書いた紙を選ぶとは限らへん。やけど、あいつのことやから机まで一直線に走って目の前にある紙を選ぶのはほぼ確実や。そこは気にせんでもええやろう。
せやけど、あいつがホンマに彼女、もしくは思いを寄せている人をゴールに連れて行くかと言うと、ヘタレのあいつのことやからそれはまずないやろう。きっと適当な女の子を連れて行くに決まっとる。そうなるとこれには特に意味がないのかと言うと、そういう訳でもあらへん。人間の無意識と言うものは人が思っている以上に正直な物なんや。例えば、人の話を聞いているようでも、別の何かに気を取られているときはそちらの方を見てしまったり、なんとなく上の空になっていたりする。例えば、紅茶が飲みたいときにコーヒーを勧められた時、自分はそんな気はなくても、つい渋ってしまったり。人の無意識の行動からその人の本心を読み取る技術というものを私はこの3年間の管理局の仕事で身に着けた。管理局のお偉いさん達と話し合う必要がある時なんかは、相手の様子を観察して思考を読むというのは必須技術や。
つまり、あいつが連れて行く女子を選ぶ前に一定の時間ある女子を見る可能性がある。一定の時間と言ってもそれはほんの一瞬やろうけど、確実に通常とは違う反応を示すはずや。このことから、少なくともその女子があいつの心の中にいるんは確実や。
もちろん、この時の女子がホンマにあいつが思いを寄せている女子かどうかは分からへん。これはちょっとした心理テストみたいなもんや。もし、なのはちゃんやフェイトちゃんの所で視線が止まったとしても気にすることはあらへん。ちょっと手を打たなあかんだけや。うん、気楽に楽しませてもらうことにしよか。
「お! 始まった! さあ、君の心の内側を私に曝け出すんや!」
「なあ、シグナム、ザフィーラ」
「主には何かお考えがあるのだろう」
「もしそうなら我々が気にすることではあるまい」
なんや、さっきからヴィータ達がなんか言っとるようやけど、今の私には全く耳に入って来ない。
「ふふ、思った通りハムテルくんは私の出したお題の紙を手に取ったようや」
顔を見るだけで分かるわ。「こいつ、DTのおれに喧嘩売ってるな!」みたいな顔しとるわ。ホンマに分かり易いやっちゃな。
「ここからが本番や」
あいつは何か諦めたような顔をしてから辺りを見渡し始める。ゴールに連れて行く女の子を探しているのだろう。
私はあいつの様子が少し変わる瞬間を見逃さないために意識を集中させる。
「! ここや!」
今あいつは一瞬誰かに目を止めた。その直後に、意識してない人には分からない程度に二度見していた。これは私の想定と違ってビンゴかもしれへんな。
残念なことに、あいつが目を止めた時、その視線の先にいるのは私ではなかった。ちょっとショックや。じゃあ一体誰を見てあんな反応を示したんやろう? なのはちゃんか? フェイトちゃんか? それとも、すずかちゃんか? アリサちゃんか? それともアリシアちゃんか?
私は恐る恐るあいつの視線の先にいた人物を見る。
「な、ななななな……なん……やと……」
あいつが目を止めた人物。それはなのはちゃんでもフェイトちゃんでもアリサちゃんでもすずかちゃんでもアリシアちゃんでもなかった。
なにやら、シャマルがあいつに手を引かれて連れて行かれたが、今の私は放心していて気にする余裕はない。
「ハ、ハムテルくんは……」
たとえ、なのはちゃん達が選ばれたとしても、私はこれからの努力であいつを振り向かせる自信があった。せやけど、今回の結果でちょっとわからんようになってもうた。
なぜなら、ハムテルくんが目を止めた人物は……
「ハムテルくんは……ホモ……かもしれへん……」
佐藤潤一だったのだから。
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ハムテルくんの今後の活躍にご期待下さい。
はやては驚きすぎて心理テスト程度に考えることを忘れてしまっています。