こんなの非日常   作:はなみつき

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はやて は こんらん している。


ベッドの下とエロ本(裏)と8話

 

 

 

 私は考える。

 女の子に興味が無い可能性が出てきた思い人のことを。

 

「や、やっぱりあれは間違いやんな? 流石にホの字な訳はないやんな?」

 

 私は自分に言い聞かせる。ちなみに、ここでのホの字とは「惚れる」ではなく「ホモ」のことである。

 体育祭が終わってから、私はどうやって現状を打破するかを考えるばかりや。なのはちゃんやフェイトちゃん、アリシアちゃんと話している時と、ジュンイチくんこと佐藤潤一と話している時のあいつの様子を比較してみた。どうもあいつはジュンイチくんと話している時は楽しそうというか、ウキウキしている感じがする。いや、まあ、これは単に男友達ということで気軽に話せる仲と言うだけと言えるやろう。

 ……そういえば、あいつはよくザフィーラとペッタペタひっついてる気がせんでもない。いやいや! ザフィーラはワンコみたいなもんやからそれは分からんでもない。あいつが動物大好きやのは知っとるし。

 

「はぁ……あかんなー。どうもハムテルくんがホの字であるかのように思考が偏ってまうわ」

 

 駄目や駄目や。固定概念を持つことは良くない。

 そんなら、あいつがホの字でないことを証明する何かを探すことにしよう。

 

「……さーて、そろそろ掃除でもしよかー。特にベッドの下とか意外と埃が溜るから念入りに掃除せなあかんなー」

 

 そう、ベッドの下を物色するのは掃除のためや。決して、あいつがエッチな本を隠しているだろう場所を物色するわけやないんや。例えベッドの下だけ異様にきれいになろうとこれは所謂コラテラルダメージというやつや。私の心の安寧のための致し方ない犠牲だ。

 そう心の中で呟きながら、私は掃除道具を手に、あいつの部屋へ向かう。

 

 

 

 

 

 

 

 

「う、嘘や……エッチな本が一冊も見つからへんなんて……ホンマに男の子なんか……」

 

 あいつの部屋の掃除を念入りにやり始めてから1週間ほどが経った。

 成果はいまだに無い。エッチな本どころか少年誌に乗ってるちょっとエッチだけど健全なコミックすらない。もしかしたら……これはもしかするかもしれへん。

 

「い、いや! まだわからへん! もしかしたらもっと分かり辛い場所に隠してあるんかもしれへん!」

 

 やけど、男の子がそういうものを隠す場所はベッドの下って決まっとる。もしかしたら六法のケースをカモフラージュとして使っとったり、机の引き出しを正式な手段で開けないと発火する二重底に改造してるかもしれへん。

 

「うーん、やけどあの部屋には六法のケースもないし、引き出し付きの机も無いしなぁ」

 

 あーもう、全然わからへん。一体あいつはどこに隠してるんや。中学生男子ともなればそういう物の一つや二つ所持しとるはずや! ……女の子に興味が無いという事さえなければ……

 

「あかんな。また思考がそっちの方に行ってまいよった」

 

 両の手のひらで頬を叩き、気合を入れる。

 

「よしッ!」

 

 いつもと同じように掃除用具を手に持ち、あいつの部屋のドアを開ける。

 

「さーて、今日もハムテルくんの部屋の掃除する……でー……」

 

 今日はいつもと違い、部屋にはあいつがおった。部屋中に物が散らかり、足の踏み場もない状態に苦言の一つも言いたいところやったが、今はそんなことはどうでもいい。

 

「そ、そうやな……ハムテルくんも男の子やし……そういうことに興味沸くのもしゃーないやんな……」

 

 そう、それは今日までの一週間私が探し続けていたものであり、私が一番望んでいた光景でもある。

 

「ちょっと待ってはやて」

 

 あいつが興味があるのは男の子やない、もしくは男の子だけやないという事が分かったのは大きな進歩や。

 

「あ、あはは……お邪魔しましたああぁぁぁ」

「待ってー!!」

 

 あいつが何か言っているようだったが、部屋から走って出て行った私の耳には届かなかった。

 私はそのまま自分の部屋に向かい、ベッドに横たわる。

 

「うう……まさかこんなことやなんて……」

 

 あいつは私の希望通りにエッチな本を読んでいた。やけど、問題はその内容だ。

 人によって趣味嗜好は千差万別であり、エッチな本はその欲求を満たすために様々なジャンルが用意されている。女子高生から熟女まで。貧乳から巨乳まで。短髪からロングヘヤーまで。色白から褐色肌まで。人によってお気に入りのジャンルは違う。

 では、一体何が問題なのか。それは、

 

「まさか……ハムテルくんがロリコンやったなんて……」

 

 あいつが読みふけっていたエッチな本のジャンルはロリ。本の中では二十歳以上かもしれへんが、表紙の女の子はどう見ても小学……いや、これは言わんでおこう。私もまだ中学生やけど、昔と比べて胸も膨らんできとる。あの本の少女がストライクゾーンど真ん中やと仮定すると、私のことは範疇に無いのかもしれへん。

 

「今から矯正を……いや、それも難しいかもしれへん」

 

 あいつが普通の中学生なら、私はまだまだ何とか出来たと考えていたかもしれへん。中学生としてなじみ深い、年が近い対象をそういう目で見ていた可能性も無くはない。やけど、あいつは普通の中学生ではなく、二度目の中学生活を送っている転生人であるという事。生前のあいつは二十歳だったと聞いとる。つまり、それは自身の性的嗜好がしっかりと定まっていると言ってもいいという事や。そして、定まった嗜好を変えさせることは困難を極めるという事。

 

「私だけじゃどうしようもできへん……」

 

 私は悩む。

 果たして、この手段を取ることによって私の望む未来を手に入れることが出来るのか。やけど、自分一人ではどうにも出来ないことも事実である。かと言って、こんなような事柄に対してヴォルケンリッターのみんなが相談相手になるとは正直……シャマルなら相談相手になってくれるかもしれへんかな?

 しかし、今まで彼女たちはそういう事から縁遠い生活を送っていたことを考えると、良いアドバイスを貰えるとは思えへん。

 

 私は悩む。

 果たして、この決断をしていいのか悩む。

 私は悩む。

 そして、私は覚悟を決めた。

 

「なのはちゃん、フェイトちゃんと相談するしかない!」

 

 私は最高の友達であると同時に、恋敵であるといっても良い少女たちと協力することに決めた。

 

 

 

 




はやてはみんなの気持ちに気付いています。

追記
最後の所でアリシアとも協力しようとしてましたが、ロリのアリシアには意味が薄いという事で修正しました。
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