月影永理の暴走   作:黄衛門

39 / 59
第39話 新たな誓い

「万丈目が売春……? 何言ってんだ翔」

 

「いやお前が何言ってるんすか」

 

 デュエルアカデミア、一年生の教室。永理はシガレットチョコを食べながら、翔の言葉に首を傾げる。

 少々あんまりすぎる聞き間違いをしていたが、永理なので仕方ない。

 十代は頭痛を和らげるかのようにこめかみをもみほぐしながら、永理の言葉を訂正する。

 万丈目も同じようにこめかみをほぐす。最も今に始まった事ではない、永理の暴走はいつもの事だ。いつもの事だが、頭痛のたねである。

 

「買収だ。万丈目グループが、デュエルアカデミアを買収するらしい」

 

「なるほど、買収して女子寮の生徒に売春を……まあ、ありじゃないか」

 

「どうしてもそっちに繋げたいのか貴様」

 

 永理の脳内ピンクワールドに付き合っている暇は、本来であれば無い。

 万丈目が兄とデュエルをし、負ければ万丈目グループにアカデミアが買収されてしまう。しかも相手は初心者という事もあり、万丈目に使用が許されているカードの攻撃力は500未満。しかもシンクロもエクシーズも使えない。本来であれば永理のボケに付き合っている暇は無い。

 だが、否だからこそ、どうしても今、永理の協力が必要なのだ。

 必要なのだが、一抹の不安を覚えてしまう万丈目。今更ながら永理に頼って後悔し始めていた。

 

「もしデュエルアカデミアが買収されてしまったら、どうなると思う?」

 

「殺人事件が巻き起こり、壁の中から骨が出て、お前が『じっちゃんの名にかけて!』とか言いだす」

 

「お前は俺を死神か何かだと思っているのか」

 

 拳を握りしめ怒りアピールする万丈目を捨て置いて、永理はポリポリとシガレットチョコを食べる。

 ちなみにシガレットチョコとは、煙草のような形と色をしたチョコレートである。永理は主に以下略ごっこや聖学電脳研究部ごっこで好んで使い、食べている。無駄にクオリティが高く、それと比例するように値段も割と高いのが少し財布に傷だ。味も別に普通だし。ぶっちゃけただのジョークグッズだ。

 

「兄さん達が経験者なら、俺も何も言わない。

 だが、兄さん達はデュエルモンスターズのカードを触った事も無いようなズブの素人。そんなのがアカデミアの方針を掲げれば、崩壊するのは明白だ。だから何としても、阻止しなければならない」

 

「ふーむ……相分かった。で、条件は? 相手は初心者だ、ハンデくらいあるだろう?」

 

「攻撃力500以下のみ、シンクロ・融合は不可。バーンダメージによる勝利は無効とする……相手は確実に、プロと同じデッキを使ってくるだろう」

 

「ふーむ……なるほどなるほど」

 

 万丈目が永理を頼った理由は簡単だ。変態構築せねばならないのであれば、変態に訊くのが一番。

 何せ永理は入学テストでグレート・モスを出し、アカデミア実技テストでサイバー流相手にグレート・モスを召喚し、シンクロが流行っている現在でも頑なにシンクロを使わず、かなりの勝率を誇る。

 その変態からの助言。万丈目としてはあまり頼りたくはないが、背に腹は代えられない。非常に不本意だが。非常に不本意だが。

 

「攻撃力が不明なモンスターであれば、500以上でも以下でもないが」

 

「それも封じられている」

 

「取りあえず、現状お前が持っている低攻撃力モンスターを挙げてみ」

 

 割と積んでいる状況だが、永理の表情に焦りは無い。永理の挙げた選択肢は、ただ単に不可能なのを潰していった確認でしかない。

 ニヤリ、と不敵な笑みを浮かべる。こういう最悪な状況でのデッキ構築、これらは永理の十八番だ。まずは万丈目が持っているカードの確認、そこから永理の脳内ニューロンに蓄積されているカードから答えを導き出す。

 

「おジャマ・イエロー、ジェスター・ロード三体、ジェスター・コンフィ三体」

 

「……以上?」

 

「以上だ」

 

 永理は思わず頭を抱えてしまう。

 たった七体のモンスターでデッキを構築なんて、バーンデッキでない限り不可能。だというのにバーンデッキの使用は規制されている。

 こめかみを指でとんとんと叩き、最適な選択肢を絞り出す。数十秒の沈黙、十代が心配そうな表情を向け、翔は既に諦めムード。

 永理は必死に頭を回転させる。あれも無理これも無理、となれば取れる方法は一つ。数十秒ほど経ってから、永理は口を開いた。

 

「無ければ集めればいい」

 

「……今から集めるには、少し時間がかかるのではないか?」

 

 ちなみに今の時刻は放課後、既に夕日が差し込んでいる。期限は明日まで、今からカードを集めるにはとても時間が足りない。

 しかし永理は、その万丈目の言葉にとびっきりの悪戯が思い浮かんだ悪ガキのような表情を浮かべ、指を差す。

 

「パックで買うよりストレージだ」

 

「言っている意味がよく解らないっすよ、永理君」

 

 翔の言葉に永理は立ちあがり、何処かヒラコーの漫画にでも出てきそうなポーズをし、顔に黒塗りめいた影をつけながら、謳うように言葉を紡ぐ。

 

「この学園にあるではないか……最高の廃棄場(ストレージ)が」

 

 

 アカデミア本校を賭けた、盛大なデュエル。既に観客席は様々な色の生徒で埋め尽くされており、誰もがこのデュエルを、固唾を飲んで見守っている。

 既にデュエル場には、万丈目準が腕を組み、挑戦者を待つように立っている。アカデミアで最強ではなくなり、オシリスレッドまで落ちてしまった。

 だが、依然としてその実力は高い。たとえ彼の立ち位置が底辺となってしまったとしても、万丈目が弱くなったという訳ではない。それをひしひしと感じさせる強者の余裕。

 やがて挑戦者が舞台へと上がる。

 猛禽類のような頭をした、顎髭を付けた男。着ている黒いスーツは見るからに高級という印象を、露骨に辺りにまき散らしている。その後ろには戦闘機の先端みたいな頭をした万丈目家次男、万丈目正司。こちらは紺色のスーツを着ている。

 万丈目──三人とも万丈目なので、赤い方は準と表記する──は、それに対し、何の表情も見せない。

 

「久しぶりだな、準。ハンディを前に逃げ帰ると思っていたが、その勇気だけは誉めてやろう」

 

「……勇気か。そんなもの、死神には存在しない。あるのはただ、使命のみだ。俺が目指すのはただ一つ、デュエリストの頂点。兄さんにはそれの通過点になってもらう」

 

「ほう。なら貴様は、通過点で躓く事になる。この私、万丈目長作の前でな!」

 

 ニヤリと不敵な笑みを浮かべる長作の対照的に、今にも面倒は嫌いだとか言い出しそうな準。お互いにデュエルディスクを構え、カードを五枚引く。

 

「「デュエル!!」」

 

「先功は俺が貰う、ドロー!

 ミスティック・パイパーを召喚し、効果発動! このカードを生け贄に捧げ、カードを一枚ドローする!」

 

 白いタイツと三段腹になっているピンク色のシャツ、パーカーめいた紫色の服を着、ツインテールめいた青い髪の男。顔には横に一本の赤い線が入っている。尖った帽子は何処となく食べられる雑草のような印象。

 その男が手に持っている横笛を吹くと、すぐさま煙のように姿が消えた。

 

「更に引いたカードを相手に見せ、それがレベル1のモンスターだった場合、もう一枚ドローする。俺が引いたのはレベル1サイバー・ヴァリー、よってもう一枚ドロー!

 更に魔法カード、ワン・フォー・ワンを発動! 手札のモンスターカード、サイバー・ヴァリーを墓地へ捨て、デッキからレベル1のモンスター、ジェスター・ロードを特殊召喚!」

 

 大きな白い羽を付けた、黄色と緑色のシマシマな帽子が特徴的な、腰の括れが凄い耳の尖った道化師が、奇妙に尖った靴を鳴らし、演技臭くお辞儀をする。オレンジと青色が入り混じった服の後ろで、下の方で縛った青い髪が揺れた。

 

「このカードの攻撃力は、場に存在する魔法・罠カードの数×1000ポイントとなる。カードを三枚セットし、ターンエンド!」

 

 ジェスター・ロードの手元に三つの火の玉が現れ、ジェスター・ロードがそれでジャグリングを始める。

 

「攻撃力3000……しかし、低レベルモンスターでその効果を持っているという事は、何かデメリット効果を持っている筈だ。ドロー!」

 

「なるほど鋭い。しかしこの瞬間、罠カード発動!」

 

 突如ジェスター・ロードの口から、黒いヘドロが吐き出、それが長作の手札にかかる。身体が崩れ、全身の穴から赤い液体が噴き出す。

 

「確かに兄さんの言うように、ジェスター・ロードは場に他のモンスターが現れた際攻撃力を0に戻す。しかし、で、あれば召喚される前に使えばいい。闇のデッキ破壊ウイルス! 攻撃力2500以上のモンスターを媒体とし、相手の手札に存在する魔法・罠のどちらかを破壊する!

 俺は魔法カードを選択した。更に罠カード、リミット・リバースを発動し墓地からジェスター・ロードを特殊召喚。それと同時に魔のデッキ破壊ウイルスを発動し、相手の場・手札に存在する攻撃力1500以下のモンスターを破壊する!」

 

 一気に長作の手札が、たった二枚だけになった。長作と正司の勝ち誇っていた顔が、一気に青ざめる。

 準が中等部の頃に好んで使っていた、手札ハンデスコンボ。相手の行動の殆どを封じ、堅実にデュエルの流れを掴む。

 万丈目準の本来の戦い方。本来であればそこを高攻撃力のモンスターでライフを削るのだが、今回の縛りでは残念ながら不可能だ。

 

「ぐっ、サファイアドラゴンを召喚! 直接攻撃だ!」

 

 全身がサファイアで出来たドラゴンが現れ、口から青色に輝く光線を出し、準の左肩を貫く。

 1900というダメージは決して無視できないものだが、万丈目はそれ以上に相手の手札を削った。その程度はさして問題でもない。

 

「カードを一枚セットし、ターンエンドだ!」

 

「俺のターン、ドロー!

 金華猫を召喚し、効果発動! このカードの召喚時、墓地のレベル1モンスター一体を特殊召喚する! 俺は墓地のミスティック・パイパーを特殊召喚し、効果発動! このカードを生け贄に捧げ、カードを一枚ドロー! そしてそれを相手に見せ、レベル1ならもう一枚ドローする! 俺が引いたのはサクリファイス、よってもう一枚ドロー!」

 

 準の場に現れたのは、一匹の白猫。だがその猫から延びる影は、さながら悪魔のよう。凶悪な顔、三つの尻尾。あからさまに悪魔である。

 

「儀式魔法、イリュージョンの儀式を発動! 手札の超電磁タートルを供物とし、サクリファイスを儀式召喚!」

 

  黄金色のウィジャド眼が描かれた壺から禍々しい色の煙が溢れ出、視界を包んでいく。

 まるで煙が重しかのようにのしかかる。プレッシャー、かつて伝説のデュエリスト、武藤遊戯を追い詰めたカード。それが現れようとしているのだ。

 地下深くに封印された魔物というイメージを持つ蒼い肌、獣のように鋭く尖った爪、虫のような羽。小さな顔の下には、顔より一回り大きなウィジャド眼がまるで寄生虫のように飛び出している。腹は何かを埋め込むかのように窪んでおり、足は逆三角形のものが一つ。当然それで身体を支える事なぞ出来ず、空中に浮いている。

 

「一ターンに一度、サクリファイスは相手モンスター一体を吸収し、その攻撃力を得る。ブラック・ホール!」

 

 窪んだ部分から白い手が伸び、サファイアドラゴンをそこに吸い寄せる。悲鳴を上げ吸い込まれまいともがくが、やがで強制的に一つの大きなサファイアに固められ、かっちりと窪んだ部分にフィットした。

 

「サファイアドラゴンが……しかし甘いぞ準、罠カード発動! 砂塵の大竜巻! サファイアドラゴンを破壊する!」

 

 砂塵交じりの竜巻がサクリファイスの窪んだ部分に直撃し、その宝石を散らす。準は舌打ちを一つ漏らすと、カードを一枚セットした。

 

「ターンエンドだ」

 

「私のターン、ドロー!

 ……引いたカードは、龍の鏡。墓地へと送られる。ターンエンドだ……」

 

 残り二ターン。リビングデッドの呼び声でも引かなければ準のライフは削る事も敵わず、しかしモンスターを出せばそれを利用されてしまう。

 相対すれば頭を悩ませるデッキ、それこそが準の、中等部時代のデッキスタンスだ。最も高攻撃力モンスターを入れていた中等部時代でもパワー不足を感じていたと言うのに、今回は更にキツい縛り。本来の力を発揮しているとは言い難い。

 

「俺のターン、ドロー! 装備魔法、ワンダー・ワンドをサクリファイスに装備! そしてワンダー・ワンドを装備したサクリファイスを生け贄に捧げ、カードを二枚ドロー!」

 

 サクリファイスの手に杖が握られたかと思うと、途端に姿を消すと同時に準はカードを二枚引く。手札交換、という訳ではない。ワンダー・ワンドは使いまわす事でその真価を発揮するのだ。

 最も、今回の準のデッキの使い方は少々異色と言わざる得ないが。

 

「金華猫を召喚し、墓地のミスティック・パイパーを特殊召喚! そして生け贄に捧げカードドロー、引いたカードはレベル1金華猫、よってもう一枚ドロー!

 ターンエンドだ」

 

「私のターン、ドロー! ……引いたカードは神竜ラグナロク、破壊され墓地へ送られる。ターンエンドだ」

 

 苦虫をかみつぶしたような表情でカードを墓地へと送る長作。準はまるで最初から、こうなるのが解っていたかのように溜息を洩らす。

 退屈の溜め息。まるでこれが、アカデミア買収という一大事を抱えていないかのように。

 

「俺のターン、ドロー。

 魔法カード、二重魔法を発動。こいつは魔法カード一枚を墓地へ捨て、相手の墓地の魔法カード一枚を俺の場にセットする。俺は手札のおジャマジックを墓地へ捨て、兄さんの手札に合った死者蘇生をセット。そして墓地へ捨てたおジャマジックの効果発動、このカードが墓地へ行った時、デッキからおジャマ・イエロー、グリーン、ブラックを手札に加える。

 魔法カード手札抹殺を発動。互いに手札を全て捨て、捨てた枚数分ドローする。俺は手札五枚を捨て、五枚ドロー。カードを二枚セットし、ターンエンドだ」

 

「私のターン、ドロー!

 引いたカードはサファイアドラゴン! こいつを召喚し、準に直接攻撃! ターンエンドだ!」

 

 準は墓地の超電磁タートルも除外せず、その攻撃を甘んじて受けた。いや、相手に箔を持たせたと言った方がいいだろうか。

 準のライフは既に200、対して相手のライフは未だ無傷。周囲にどよめきが走るが、状況は万丈目の方が有利だ。相手はろくに、満足に動く事も出来ない。

 

「準、潔くサレンダーしたらどうだ? もはや私の勝ちに揺るぎなど無い!」

 

 勝ち誇った笑みを浮かべる長作。それは仮初の可能性だと知っているのか、それとも知らぬのか。どちらにせも、準には関係ない。ただ、目の前の相手とデュエルし、勝利するだけだ。

 

「それはどうかな、ドロー!

 魔法カード発動、トライワイトゾーン。墓地のレベル2以下の通常モンスター三体を蘇生させる。来い、おジャマ共!」

 

 まず最初に現れたのは、緑色でずる剥けの男性器のような外見をした、一つ目の気色悪いモンスター。赤いパンツ一丁で肘をつき寝転がっている。そして次に、ナメクジのような眼と涎がだらだら溢れているたらこ唇が特徴的な、黄色いモンスター。同じく赤いパンツを吐き、ポールダンスめいてくねくねと動いている。最後は黒く、モアイのような顔をしたモンスター。登場と同時に両手を上げ決めポーズを取るが、ぶるんと震える腹でどうも決まっていない。

 

「ふん。効果持ちならばともかく、効果も無い弱小モンスターを並べて何になるというのだ」

 

「なら括目するがいい。魔法カード、おジャマ・デルタハリケーンを発動! そして同時に罠カード、ナイトメア・デーモンズを発動! グリーンを生け贄に捧げ、相手場にナイトメア・デーモンズ・トークンを三体特殊召喚する!」

 

 イエローとブラック、そしてグリーンがトライアングルとなる体制を取るも、グリーンの姿が一枚のパンツを残して消え去り、代わりに長作の場に三体の小さな悪魔が現れる。緑色の髪と黒い身体で、赤い眼と赤い口で笑みを浮かべている。

 だがすぐにその表情は、三色のきりもみ回転するエネルギー波の前に凍り付き、そして消滅してしまう。ナムサン。

 

「ナイトメア・デーモンズ・トークンは破壊された際、800ダメージをそのモンスターのコントローラーに与える。2100のダメージだな」

 

「ぐっ、だが、まだ私のライフは尽きていない!」

 

「これから尽きますよ。リバース魔法オープン、死者蘇生! 相手の墓地から、サファイアドラゴンを攻撃表示で特殊召喚!」

 

 準の場に羽を大きく伸ばし現れる、サファイアのドラゴン。攻撃力1900、ジャストキル単位。途端に長作の顔が青くなる。

 ぐるると唸り声を上げるサファイアドラゴン、ソリットビジョンだと解っているのに長作は腰を抜かしてしまう。長作の後ろで、正司が「準貴様、我が万丈目グループを裏切るのか!?」と侮蔑の言葉をかけられるが、準はそれを鼻で笑う。

 

「俺はただ目指すだけだ、最強への道を。その為なら、どんな壁をも突き進むまで。

 止めを刺せ、サファイアドラゴン!」

 

 準が指を鳴らすと、それを合図にサファイアドラゴンの口が開き、宝石のように輝く光線が吐き出された。

 それを防御する術も無く、長作のライフは0を刻んだ。

 デュエル終了のブザーが鳴り、長作は膝をつく。

 

「準……強く、なったな」

 

「……ありがとう、兄さん」

 

 準の、弟の言葉に薄い笑みを浮かべ、長作は正司に支えられ、デュエル場を後にした。

 兄の不器用ながらの励まし、準はちゃんとそれを理解した。そもそも兄である長作が、準の本来のデッキを知らない筈がない。だというのにこの条件を出した。励ますにしても不器用すぎるだろ、と我が兄ながら準は思い、思わず顔がほころぶ。

 理由は大体想像がつく。オシリスレッドまで落ちた弟がへこんでいると思ったのだろう。その心配もまた、当然の事。準はこれまで、中等部は成績優秀者、入学してからしばらくもオベリスクブルーとして過ごしてきた。だというのに、いきなりの格下げ。それで気を落とさない訳が無い、と長作は結論付けたのだ。

 

「俺はもう、絶対に負けない。だから安心してくれ、兄さん」

 

 小さく呟かれた誓いは誰にも聞かれる事無く、準の、万丈目を称える声に解けて行った。




 最近スランプなのか、思ったように筆が進みません。悔しいのう、悔しいのう
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。