ハターン・モンスータの狩りと愛の日々   作:ヨイヤサ・リングマスター

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悔い改めな!

 雪山の主ウカムルバス。

 

 これまで何度か狩ったことがあるがこいつの脅威は雪山でこそ発揮されるわけだからぶっちゃけ周りに雪も氷もない温暖な気候のレタリーボアの村ではその力が発揮できていないのだ。

 

 つまり何が言いたいかと言うと。

 

 

「やっちまえ!

 俺の愛しの弟子たちよ!」

 

 

「僕様ちゃんの技術は世界一ィィィ!」

 

 

「あたしの拳が真っ赤に燃える!勝利を掴めと轟き叫ぶ!

 でもティガレックスは関係ないぜ♪」

 

 

 最初に飛びだしたのはディオシキとサラ。

 

 ウカムルバスは地面が雪でも氷でもないため(この部屋は飼育しているモンスターが逃げ出さないように鉄板で覆っているようだ)掘り返すこともできず、その巨体故に移動すらもままならないのでこう言ってはなんだが動く的でしかないのだ。

 

 それに二人は近接戦闘に関しては俺に次ぐ実力を持ち、弟子の中でも飛びぬけて強い。

 

 この二人の攻撃は並みのウカムルバスなら272回は死んでいるだろう傷をいくつもつけていった。

 

 ってサラは今回も素手かよ!

 

 

「私もハターン師匠の愛がある限り負けませんから♪」

 

 

 イトラは機動力はまだないと言うので仕方なく俺が背負って中距離から散弾を撃ち続けている。

 

 まだハンター歴二日じゃ体力的にウカムルバスを相手に動き回れないのは仕方がないか(何やら俺と一緒にいたいだけの気もするが)。

 

 『阿武祖龍弩・アハトアハト』の大口径による射撃は着実にウカムルバスの甲殻を削り、ディオシキやサラがその脆くなった甲殻を砕くという作業を繰り返していく。

 

 

「さぁて、ここらでいっちょ師匠の実力をさらにひけらかしますかねぇ」

 

 

 イトラを背負ったまま飛びあがるとウカムルバスの頭の上に飛び乗った。

 

  すでに弟子三人による攻撃で甲殻もほとんど砕け散って息も絶え絶えのウカムルバスにこの手を使うのは忍びない気もするがこんな組織に捕まった時点でこいつの運命は決まっているのだから仕方がないだろう。

 

 

「俺のとっておきの武器を使わせてもらうぞウカムルバス!」

 

 

 俺が最後の一歩手前の手札として常に隠し持っているお気に入りの武器の一つ『魔剣良綱』だ。

 

 禍々しい雰囲気を纏い、光り輝くその様は見る者を惹きつける純粋に鍛え上げた剣の中の剣。

 

 それを音も無く振り抜いて勝負は終わった。

 

 

「地獄でまた会おうぜ、ウカムルバス」

 

 

 その言葉が引き金となったかのようにウカムルバスの体はバラバラと音を立てて崩れていく。

 

 これにて『新生キリン娘愛好会』は消滅した。

 

 

「いやぁ、さすがハターン会長ッスね。

 どうッスか?

 このまま旧キリン娘愛好会を復活させてみては」

 

 

 まったくルナの奴め。

 

 俺と弟子たち4人で十分だったとはいえ、終始一貫して柱の影に隠れていやがったな。

 

 

「いや、俺はもうそんな気はないさ。

 言っただろ、俺は俺自身の魅力に惚れてくれるキリン娘とにゃんにゃんしたいのさ」

 

 

 そう、『キリン娘愛好会』は俺にとっては大切な思いでであり、過去なのだ。

 

 それに今の俺にはついてきてくれる可愛い弟子がいるからな。

 

 

「ハターン師匠、いま心の中で私たちのことを可愛い弟子と認めてくれましたね♪

 嬉しいです、私も師匠のことをとーーーっても愛してますよ♪」

 

 

 しまったイトラを抱っこしているのを忘れていた。

 

 しかもこいついま心の声を読んだのか!?

 

 

「なんかハターン師匠と一緒にいると脳から発せられる電磁波?みたいなものを受信できるようになったのでハターン師匠の考えが読めるようになったんです♪」

 

 

 うおぅ、イトラの奴そんな能力まで手に入れやがったか。

 

 確かに俺も人の心を読むってのもある程度は出来るがこの能力は誰にも教えたこと無かったのに自分の物にするなんてさすがとしか言いようがないな。

 

 

「ぎゃはは。

 ハタっちってば僕様ちゃん達のことそんな風に考えていてくれたんだ♪」

 

 

「おいディーちゃん。

 こりゃ帰ったら4Pに突入だな♪」

 

 

 ディオシキとサラはそんな事を言い合ってるし、ルナは遅れてやってきた応援のギルドナイト達にテキパキと指示を出していた。

 

 はぁ、不幸だ…………でもないかもしれないな。

 

 

「これで『キリン娘愛好会』は完全に消滅し、この村も元の活気があふれる健全な村に戻るだろう」

 

 

 そうして俺達の目的は達せられ、トイダーヴァの街へと戻ることとなった。

 




 狭い屋内戦でウカムがまともに戦えるわけもなくこうなりました。

 ま、主人公が最強ですしどっち道こうなっていたでしょうけど。

 私はバトルものの物語を面白くするためには勝つか負けるかをわからないようにするか、勝つのが分かっていても見せ方を上手く表現して盛り上げる技術が必要だと思っています。

 しかし私には前者は作品のテーマ的に難しくやりたくないし、かといって後者も難しいので開き直ってこれでもかというほどあっさり感を出してギャグギャグしい話を考えています。
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