宇宙最高の食材「イ級」を用いた伝説の料理対決!

美味しんぼの料理対決に、鋼の錬金術師のエド、みんな大好き艦これのイ級ちゃん(食材出演)ほかにも、るろうに剣心の志々雄真実ことCCO様、エヴァのシンジ、ごちうさのココア…その他多数のアニメキャラを友情出演させてみました。

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世紀末調理術師伝説 ~イ級伝~

「な、なんだ… この味は…!?」

男がうなる。

「うっ 宇っ、雨っ 烏っ うぅんまあぁいいぃ~!!」

男がそのまま気絶する。

隣にいた別の男が冷や汗を流す。

「これが… これが国家調理術師の実力なのか…!?」

マントを羽織った小さな青年が、さっそうとその場を去ろうとする。

「お…教えてくれ!君は…君は何者なんだ…!?」

青年が振り返る。

「エドワード・エルリック。鋼の調理術師。」

男がさらに冷や汗を流す。

「鋼の…!そうか、思いだしたぞ!あれだ、あいつだ、

美イ食倶楽部のエドワード・エルリックだ!」

「あの…海原雄山の一番弟子にして、

美イ食倶楽部のリーサルウェポンという、あの男か?!」

呆然とする2人。エドが頭をカキカキする。

「イ級の持ち味はいくらでも引き出せる。

しかし、こんな出来損ない、美イ食倶楽部じゃ出せねぇよ。

 海原先生に何言われるか分からねーからなぁ」

 

美イ食倶楽部。イ級料理の総本山である。

「誰だ、このイ級のタタキを作ったのは!?主人を呼べ!!」

背の高い初老の男、海原雄山の怒号が響き渡る。

青年が、頭をぽりぽりかきながら現れる。美イ食倶楽部の最終兵器にして、

イ級料理を「終わらせた」という男、エド。

「誰だ、って言っても、俺しかいないんすけど…。あと、主人は海原先生でしょうが」

むぅ、と言いながら雄山が目の前のイ級のたたきに目をやる。

「ふ、まぁ良い。この風味…賢者のこしょうか。

確かにこれは料理の潜在能力を爆発的に引き出してくれるが…」

イ級たたきを、もう一口、口に入れて咀嚼する雄山。

「お前は、このこしょうに頼りすぎるきらいがある。香辛料に頼るな。

素材の持ち味をもっといかせ」

「はい…わかりました」 頭を下げるエド。

日本酒をぐいと飲む雄山。

「例の美食対決。あれはどうなっておる?」

「上々~っす。山岡さん手ごわいですからねぇ。

今回は軍のお偉いさんもたくさんくるし、緊張するなぁ」

しかしエドの顔はニヤニヤしている。日本酒に視線を落とす雄山。

「ブラッドレイ殿は、我が美イ食倶楽部の会員だからな。今回の美イ食対決は、

全国レベルのものとなる」

「分かってますよ~。あのおっさんは刺身好きだし、イ級の刺身でどうっすか?

 あと、あのクソ大佐も来るんだよなぁ。

あいつにはワサビてんこ盛りの寿司を用意してやるぜ!」

「マスタング殿か。彼もまた我が美イ食倶楽部の大切な会員だ。粗相のないようにな」

雄山がエドに釘を差す。

 

そして美イ食対決当日。場所は鎮守府内にある学生食堂である。

「せ、せまい…」アルフォンス・エルリックが嘆く。

「アル、お前はもうちょっとダイエットしろよ。ただでさえ腹が出てるんだから」

エドが言う。

「ダイエットって…。兄さん、ぼく鎧なんだけど」

アルがさらに嘆く。

審査員席には、美イ食倶楽部の会員、そのそうそうたる顔触れが並んでいる。

「しょせんこの世は焼肉定イ食。上手ければ食い、マズければ残す。

これが美イ食の摂理だ」

CCOが言う。

「残しちゃだめだ、残しちゃだめだ、残しちゃだめだ」

エヴァ出身、碇シンジ。

「いいから黙って、全部俺におすそ分けしろ!」

食い意地のはったエレン。

「その必要はないわ…」

まどマギから、ほむほむ。

「もぉくもく天国~!」

ごちうさより、ココア。

「…こやつらの食欲は小さい。大欲持たずして、覇業は成就せぬ…か」

世紀末覇者拳王がつぶやく。

「なんだか共食いみたいでゲソ」

イカ娘。

「今晩は虎徹さんとチャーハン食べる約束だったのに!」

タイバニからバーナビー

「こないだスーパーでイ級の切り身3割引き。

売れ残りやないんや、売れ残りやないんやで…」

らきすたの熟女先生。

「諸君、イ級だ。…まずは紅茶でも淹れようか」

ブリーチより藍染が登場。

「イ級を食材にした二次創作は誰も書かない…そう思っていた頃が俺にもありました」

バキよりバキ。

その他1919名のビッグネームが揃っていた。

海原雄山がマイクをとる。

「美イ食倶楽部のみなさん、よくお集まりいただいた。

では、これより美食対決を行う」

会場がどよめきたつ。

「では、まずは、うちから。カップラーメン、イ級」

不敵の笑みを浮かべる雄山

「うちはこれです。冷凍イ級の電子レンジ、チン」

山岡士郎も返す。

アルが料理を見て驚く。

「あれ?お互い一食だけ?」

会場がさらにどよめきたつ。

「では、一口」

雄山がレンジでチンのイ級をほおばる。

「ふ、士郎めが…」

山岡士郎もカップラーメンイ級をずずずっとすする。

「これは…イ級のダシ!」

おどろく山岡。

「イ級を煮込んでだしをとった。そのだし汁をカップラーメンに注いだ。

シンプル・イズ・ベストだ」

エドが鼻をフンとさせながら答える。

雄山がぱちぱちと拍手をする。

「では、これにてお開きといこう」

会場から拍手が沸き起こる。

お互いに抱き合いながら涙を流す審査員たち。

「よくよった、実によくやった…」

「夢の親子対決、素晴らしかった」

こうして、美イ食倶楽部主催の料理対決は幕を落としたのであった。

 

会場を後にする参加者たち。みんな満足気な顔をしていた。

1人の女性が、会場をきょろきょろと見回している。

長髪の淑女、そう、彼女こそ、そう、伝説の一航戦、航空母艦、赤城である。

「あのぅ…  カレーは出ないんですか?」



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