いよいよプラムを落とすシュナムクルのお話。
そして次話で完結。
ふふふ、何だか知らないけど、プラムちゃんもそこまで「怒っていた」訳じゃあないみたいね。
それでも攻撃自体は一撃必殺の殺意と威力が籠ってるから下手に食らうわけにはいかないけど。
あの子を落とすための準備は万全……とは言い難いけど、世の中ノリが一番肝心だからね。
何とかなるでしょ、たぶん。
「行くわよ、プラムちゃん!
ノリで作ったわりに高威力広範囲の溜め無し新呪術:『クラーナ師匠万歳呪炎』」
「祝(いわ)う」と「呪(のろ)う」って字が似てるでしょ?
そんなノリで作った呪術なんだけど、この技の唯一の欠点を挙げるなら、視界の全てがゲーム『ダークソウル』のイザリスの廃都そのままの光景になっちゃうってことね。
ようするに炎と溶岩で溢れて、紅くて赤くて朱くて目に悪い光景ってこと。
ちなみに破壊力も絶大よ♪
上下左右を囲むだなんて、そんなチャチなもんじゃなく、あたし自身を含む全てを……本当に視界だけでなく全方位を全てを炎で飲み込むもんだから絶対に避けるのは不可能。
だから炎攻撃無効化体質のないプラムちゃんはまともに食らったから大ダメージなんだろうけど……。
「くっ……、なかなかやるじゃない、シュナムクル。
流石の私も今のには驚いたわよ」
しかし当然プラムちゃんは溶岩の中から出てくるわね。
まともに直撃したのは確認したけどどうやら魔力で防壁でも作ったみたいね。
それでも魔力枯渇状態でこれ以上の戦闘続行は不可能かな?
「いや~、プラムちゃんってば物凄い殺す気満々な攻撃してくるんだもん。
これ以上続けていたら被弾していたかもしれないしね」
被弾=即死級の攻撃だから正直冷や汗ものだったわ。
「それでも私の負けね。
引き籠り中に開発していた新しい魔法の研究の調子がいいから勝てると思ったのに。
本当にあなたってば強いのね」
「まぁ、ここら近隣魔界であたしがぶっ飛ばしてない魔王だなんてゼタくらいだからね。
他の魔王には軒並み勝ってるし♪」
ただアレクに関してはセコい手で勝っただけで、正直二度目の勝負をやっても「今」は勝てる気がしないけど。
「……もういいわ。
あなたの恋人になるつもりはないけど、ストレス発散は出来たし帰っていいわよ。
私はこれからまた、魔法の研究に戻るし。
実験は上手くいっていなかったみたいだしね」
そういえばプラムちゃんってば魔法の研究のために引き籠ってたんだっけ。
実際、戦闘力としてはかなり強かったのに、その実験ってのは上手くいってなかったのかな?
「それよりもさぁ、プラムちゃん。
あなたの研究してる魔法ってどんなものなの?
ほら、拳を交わした仲ってことで教えてくれない?」
「べ、別に言う必要なんてないでしょ!」
「言わない理由もないでしょ?」
「……『出会いの魔法』よ」
「はい?」
声が小さい。ワン・モア・プリィィィ~ズ♪
「『出会いの魔法』よ!
私も生まれた時からかなり強かったもんだから恋人なんて出来たこともないし、そろそろ誰か運命的な人と出会いたかったのよ!!」
「……」
「何よ!? 文句あるっての!?」
いえ、ありませんよ。あるわけありませんよ。願ってもないことですよ♪
あたしってばラッキーね♪ これはチャンスじゃね?
「そう言うことならプラムちゃん」
プラムちゃんに近づき声を掛ける。
「な、何よ」
顔を赤らめながらそっぽを向くプラムちゃん。
あたしは更に近づき、彼女の顎に手を掛けるとその唇に自分の唇を重ねる。ズキュゥゥゥン♪
「!?」
軽く触れただけのキスを済ませると、一旦唇を離す。
突然のことに驚いたのかもしれないけど、その抵抗はまるで幼子のようなものであり、あたしの頬に打ちつけられようとしていた平手を掴み、さらにもう一度彼女とキスをする。
今度は少し長めに。唇を離す時に唾液が糸を引いて視覚的に淫靡な雰囲気を醸し出すからますますプラムちゃんの頬が上気してる♪
「ねぇ、プラムちゃん。
あたしじゃ駄目かな?
あなたの恋人になることを望んでいるあたしじゃ駄目?」
「な、何であんたなんかと……。
ていうか離しなさいよ!」
今度は平手が来る前に彼女のもう片方の手を取り、あたしの胸に押し付ける。
女としては薄いけど、それでもかすかに膨らみかけた自分の胸の高鳴りを、鼓動を、その白く小さな手に強く押し付ける。
「どう? 感じるでしょ?
あたしがプラムちゃんをどう思っているかってことが」
「でも……女同士でこういうのって……。
それに私はあなたを殺す気で……」
彼女の迷いは一人ぼっちであるということ。
預言者として、近隣魔界の魔王の中でもそれなりの地位を築いてきたとはいえ、彼女も一人も少女。
生まれた時から強すぎた力で一気に魔王になったからこそ、差し伸べられる手を取ることに恐れを感じてしまうのかもしれない。
そんな彼女の手を強く握りしめ、三度目の口付けの時には彼女の固く閉ざされていた心は解けだしていた。
彼女の口内に侵入したあたしの舌は、前歯を一本一本舐めるように。蹂躙していく。
最初は固く閉じられていたけど、そうして出来た隙間に舌を這わせ、さらにゆっくりと押し倒す。
周りはあたしの呪術の炎によって未だに燃え続けているけど、それすらもあたし達二人の心を燃え上がらせる演出のように感じてしまうほどに昂ぶっている。
プラムちゃんの上に馬乗りになるようにして、今度は首筋にキスをする。
段々と下にずらすようにしながら、彼女の胸に、お腹に、そして、彼女の服の下にも手を這わす。
「だ、駄目! そこは!!」
「もっと気持ち良くなりましょ、プラムちゃん。
あたしがあなたに愛情ってものを教えてあげるわよ♪
それと……女の幸せを」
ぬちっと、あたしの指が触れた途端、自分でもいじったことがないのでしょう小さな蕾が蜜を溢れさせる。
少しずつ、だけど動きは止めずに手を、指を這わす。
「ん……はぁ……」
「ほら、もっと楽にして」
プラムちゃんの手が自分からあたしの首に回され、背中で彼女の手のぬくもりを感じる。
それに応えるようにあたしの手も激しさを増し、嬌声をあげる彼女の口を自分の口を重ねることでふさぐ。
「ん……む……ぐぅぅ……。
シュ、シュナムクルぅぅ……」
「んはぁ、プラムちゃん。愛してるわ」
炎のすら温(ぬる)く感じるほどに燃え上がるあたしの愛の炎は彼女の心に火をつける。
「心の隙は、誰かを好きに思う気持ちを入れるためのスペース。
ほら、身をゆだねてくれればあたしがあなたの中に入ってあげるから楽にして、ね?」
最早、プラムちゃんの頭の中には抵抗意識は欠片も残っておらず、すんなりとあたしの愛を受け入れてくれた。
そうして夜が開ける頃には二人揃って眠りにつき、それでも周囲を囲む呪術の炎の煌めきはあたしたち二人の心の情景の如く暖かく燃え続けているのであった。
私が思うに、直接的な単語を使うかどうかが15禁と18禁の境目だと思うのですよ。
なのでそういう風に想像出来てしまう表現を使ったとしても、それが比喩表現であれば問題ないと思いますッ!
……でも、もう少し過激にしても良かったかな。
やっぱり線引きが難しいですねw