呪術師と預言者の悪魔的恋愛   作:ヨイヤサ・リングマスター

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第8話:人を救うのが道理ならば殺すのもまた道理

「ひー、ふー、みー、よー♪

 かかっ、ゼタっちおじさんったら随分と太っ腹じゃったのぅ♪」

 

 

「う~ん、本当にアレで良かったのでござろうか……。

 なにやら後になってアレク殿には悪いことをしたような気もするでござる」

 

 

 アレク殿が一大決心の元、拙者達の友である“宇宙最強魔王”ゼタ殿の一人娘ペタちゃんに告白をしようという名目で、テレ隠しで誘拐をしようとしていたのを止めた翌日。

 

 久し振りにペタちゃんと遊んで楽しめたのはいいが、そこからペタちゃんも拙者たちの旅に一緒に付いていくと言ったから、さぁ大変。

 

 父親であるゼタ殿が泣いて止めるものだから、ペタちゃんの修行の旅は先送りということで落ち着きはしたものの、拙者らがいてはペタちゃんの気が変わるかもしれないという理由からゼタ殿に追い出されたようなものであった。

 

 その後、サロメ殿に殴られていたゼタ殿は宇宙最強という肩書が似合わないものであったと付け加えるべきでござろうな。

 

 真に最強なのはやはりいつの世も母親ということか……

 

 

「かかっ、まぁ良いではないか。

 おかげでお小遣いももらえたし、一応アレクのおかげで地図までも手に入れたのじゃ。

 適当に賞金稼ぎやどこぞのギルドで流れの仕事でもすれば良いしの」

 

 

「確かにそうでござるな。

 どの道、力づくで女をものにしようというアレク殿の考えが悪かったのだ。

 悪魔として、魔王としてのプライドかもしれないが、男のツンデレには需要などないでござる」

 

 

 いやまぁ、好きな人には堪らんのかもしれんが、拙者は男らしくない男はどうもな。

 

 

「それよりも、じゃ。

 チリパウダーちゃん、そろそろ日も暮れるし何処かで宿でも取らない?」

 

 

「うむむ、しかしながらこの近辺では宿屋もないし……この近くに孤児院があるようだし、そこで一晩お邪魔するでござるか?」

 

 

 地図にはそこそこ大きな孤児院があると記載されていた。

 

 

「そこで構わんじゃろ。

 なぁに、妾は幼き頃より鍛えておる故、どんなボロ屋でも構わないわ。

 (本当は橋の下みたいな屋外でチリパウダーちゃんと肌を重ね合わせて暖をとる一夜を明かしたかったけど)」

 

 

「そうか。

(声に出さずとも、内心が駄々洩れな顔をしているでござるな、パピロンちゃんは)」

 

 

 そうして孤児院へと向かった拙者達二人を出迎えたものとは!?

 

 ……いや、すまぬ。

 なんか母上ならこういう何でもないことを驚くべきことがあったかのようにする展開を好む気がしたのでな。

 

 特にイベントもなく、孤児院へと着いて、泊めてもらうこととなったでござる。

 

 あと、とんでもないボロっちい建物であったと追記しておく。

 

 

「こんな田舎によぅ来んさった。

 なんもねぇけど、ゆっくりしていってね♪」

 

 

 孤児院の院長のボニー殿に誘われて夕食の席でのこと。

 

 髪に白いものが混じってはいるものの、覇気に満ちた笑顔の似合う丸顔で子ども達にも慕われているようでござった。

 

 武人ではないようだが、芯の強い御仁のようでござるな。

 

 

「突然の来訪ながら泊めていただき感謝いたす。

 ところでボニー殿、孤児院が寂れているのはよくあることでござるが、それでもここは尋常ならざるさびれ具合。

 何か事情でもおありか?」

 

 

「妾もチリパウダーちゃんも旅の者じゃ、これでも腕は立つし悪魔的な解決方法があるのなら手を貸すのは吝かではないぞ?」

 

 

 何だかんだ言いながらも義侠心を持つパピロンちゃん。

 

 拙者に合わせただけではなく、自然と口から出たのだろう言葉には友として頼もしさも感じるものだった。

 

 

「ふむ……旅の者なら手を借りようかねぇ。

 実はこの孤児院はある魔王が地上げ屋をして苦しめちょるんじゃ。

 出来ればそいつを倒してほしい」

 

 

「任せて大船どんぶらこ!

 前回の話では魔王クラスを相手にしたものの、倒したのは同じ魔王のゼタ殿であったために戦闘自体はこの第二部初となる魔王クラス!

 血がたぎるでござる!!」

 

 

「ちょっと、落ち着いたらどうじゃ、チリパウダーちゃん。

 問題となっておる地上げ屋の魔王を倒せなければ余計に酷い状況になりかねんぞ。

 決めるのなら話を聞いてからにせんか」

 

 

「あ、そうでござったな」

 

 

 確かに魔王クラスが相手では、万が一負けた時、拙者達の命だけでなく、この孤児院までも危険にさらしてしまう。

 

 負けられない相手と戦うのに詳しい情報も効かないのは駄目駄目でござったな。

 

 

「なかなかに頼もしいお嬢さんたちじゃわい。

 まぁええ、この孤児院を苦しめている魔王の名、それは魔王ラハールじゃ」

 

 

 ……これは難しい相手になりそうでござるな。

 




 ラハールはシリーズ通して大好きな主人公ですね。

 エトナやフロンもですが、毎度登場するたびに扱いが酷くなってますが、この作品ではどうなるのか。


 と、かつて後書きを書いていましたがディスガイア1作目の続編で「D2」が出ますね♪

 クリチェフスコイ派がどーだこーだ言うストーリーのようですが、ラハールってクリチェフスコイが認めた魔王なのに何と言う連中だ!

 超魔王バールを倒した後は、議会も「愛すら感じる」ようになっていたのに裏切りですね。こりゃ。

 ……けどそういうの、嫌いじゃないのさ♪
 悪魔らしさが良いので期待しております。
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