呪術師と預言者の悪魔的恋愛   作:ヨイヤサ・リングマスター

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 いやはや、やっぱりその時々の気分が影響するのですが、それでも主人公の根幹に根ざしているのは「自分らしさの追及」なんですよね。


 


第五話:呪術王、破壊神と対峙する

「あー、マジだ~る~い~。

 体だるだるダルビッシュってな感じね~」

 

 

「くっくっくっ……。どうしたんだ、シュナムクル様。

 シュナムクル様の今一番の目的はプラムの奴を落とすことだろう?

 ならば、そのための準備など、する事は幾らでもあるんじゃないのか?」

 

 

「あのねぇ、シードル。察しなさいよ。

 そういう気分になれないから、それ以外ですることの無い現状にだるだるな気分になってるのよ」

 

 

 あたしの存在理由の大本として、プラムちゃんと愛の語らいをするのは決定事項だけど、流石にそのための準備をする気分にはなれないってだけよ。

 

 一足跳びでプラムちゃんがあたしに抱かれに来てくれるのならばいざ知らず、段階を踏むための工作をする気力ってのは別物だからね。

 

 前回、ゼタっちの魔界から自分の魔界に帰って来てすぐに電話が来たんだけどね、何だかプラムちゃんってば魔術の研究だか何だかで、ここ何年も自分の魔界に籠っちゃってるらしいのよ。

 

 無理に会いに行くってのもあたしの性に会わないし、時間をかけていくことにするわ。

 悪魔なんだし。

 

 

「そ・れ・よ・り・も、今一番問題なのは、何で誰もあたしの魔界で働きたいってやつが集まらないのかってことよ!

 これでもここら一体のそこそこレベルの魔王は大体のしてやったのに!」

 

「くっくっくっ……、それこそ仕方がないだろう。

 シュナムクル様の家来になりたいなどと言うアホがいるのなら見てみたいものだ。

 ……あぁ、オレのようにシュナムクル様の呪術によって魂レベルで束縛されている奴を除いてな」

 

 

 ちっ、あんまり心を支配する呪いってのは好きじゃないけどそれしか手はないのかしら?

 

 でもでもッ! だからこそ自ら望んであたしの下に来る強い悪魔を求めてるのよ! 分かるでしょ?

 

 な~の~に~! 待てども待てども、全然来ないだなんて腹がスタンダップよ!

 

 こうなったら人間でも天使でもいいから誰か来なさいよ!

 

 

「はぁ……、シードルは、ゼタっちやサロにゃんに、ちょっかい出すから呪いで心を縛ったけど、他はやっぱり、心を呪いで支配したくはないわよ。

 いずれサロにゃんが生む宇宙最強魔王の力を持つ可愛らしい娘さんに、お姉さん的立場から教育していくためにもシードルにあの二人に手出しさせず、かつ、あたしが呪いに頼らずともお姉さんっぽいところを磨いておかないといけないし♪」

 

 

「くっくっくっ……、シュナムクル様のどの辺が『お姉さん』っぽいんだかな」

 

 

 うっさいわアホシードル。

 

 あんた、ぺったん子の良さを知らないだなんて、人生の半分は損してるわよ。(その、良さを知る者の中にはあたしを含む)

 

 まぁ、身体の丈夫さに定評のある悪魔が、まさか流産とかはそうそう無いでしょうけど、シードルの禍々しい魔力は絶対、胎教に悪いに違いないから、どの道シードルを捕まえておくのは計画のうちだったんだけどね。

 

 それはともかく……。

 

 

「ヒィ~マヒマヒマヒーマヒマ~♪

 暇すぎて魔界を破壊したくなっちゃった、シードル。

 ちょっとあんた、自爆しなさいよ」

 

 

「くっくっくっ……、結局はそこに落ち着くのだな、我が主は。

 そしてオレはそんなつまらない死に方は御免だ」

 

 

「何よ、ケチ!

 誰か侵入者でも来ないかな~…………って、本当に来たみたいね」

 

 

 遠くから感じる、あたしの魔界に向かって飛んでくる強大な魔力。

 

 なんかオーラ的なものから言って絶対に家来希望者じゃないでしょうし、ここら一帯でまだ出会っておらず、かつ、あたしの噂が知れ渡った今、挑んでくるバカと言えば……。

 

 

「はははははっ! “破壊神”アレク様の登場だぜ!

 よぅ、シードル。

 お前いいザマじゃねぇか。

 何かの冗談かよ」

 

 

 あー、やっぱ、いつかは来るだろうな~、と思いながらも別段出す必要がないから来なくてもいいやと思っていた魔王の一人、“破壊神”アレクサンダーの登場みたい。

 

 ちなみに彼の愛称はアレク。

 

 

「ところがどっこい、冗談じゃないのよアレクっち。

 シードルは間違いなく、あたしの家来になっちゃってるの」

 

 

「あん? てめぇが最近噂の新参魔王か?」

 

 

 うむうむ、初対面でこの無礼千万な態度。

 

 流石は魔王の中でも上位に位置するだけあるわね。

 

 

「イエス、あたしこそ、この魔界の魔王にしてシードルの主、“呪術王”シュナムクルちゃんよ♪」

 

 

 両手首を口元に持っていき片足を上げるという、まごうこと無きぶりっ子ポーズでお出迎え。

 

 意外と男らしくて好きなキャラだけど、やられ役がお似合いの男、“破壊神”アレクサンダーに向かって自己紹介をするあたしってば最高ね♪

 

 ちなみに、彼はそういうキャラだと分かっているから無礼な言動も、これからの展開を考えると許せちゃうわ。

 寛容な精神で。

 

 

「……まぁ、オレ様としちゃあ、新参魔王なんかの家来になった奴なんざどうでもいいのさ。

 それよりも、魔王同士が対峙したらすることは一つだろ?」

 

 

「あら? あたしゃ男嫌いって訳じゃないし、別にそういう行為も構わないけど、会って間もないレディに対して随分と不躾なことを言うのね♪

 でも、あたしってば『呪術師』だから~、あまり身長も胸も大きくないけど~、……もしかしてアレクってそういう趣味? 気が合うわね♪」

 

 

「ちっげぇぇぇよっ!

 ここいら一帯の魔王を軒並み屈伏させ、ここ最近の新参魔王の中で、抜きん出て強いと噂のテメェに喧嘩を売りにきたんだよっ!!」

 

 

「そ~んなマジに怒らなくたっていいじゃ~ん♪

 ちょっとからかっただけなのに~ww」

 

 

「フン、だが命乞いはもう遅ェぞ!

 いくぞぉぉおおおおーーーーーーっっ!!!!」

 

 

「バッチ来ーい♪」

 

 

 なんか、アレクって可愛いでしょ?

 

 だから、からかって、喧嘩を、買ってあげた♪

 

 以上! バトル開始♪




 シュナムクル魔界にも、村人Aみたいな悪魔はそれなりにいますけど、家来希望者はいないそうな。

 そういえば、破壊神アレクと「ディスガイア2」から出てきたダークヒーローのアクターレは親戚だとかなんとか……。

 本当かどうかわかりませんが、顔立ちもなんとなく似ていますしありえそうですね。

 『ファントムキングダム』と『魔界戦記ディスガイア2』の設定本にはそういう記述がなかったんですけどどうなんでしょう?

 早くディスガイア4の設定本も出て欲しいと思いますが、本当に出るんでしょうかね~……。
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