紅茶のおかわりはいかがですか?(GJ部二次創作に移行しました) 作:橘田 露草
くーさんだよぉ~!
シリーズは書き溜めがしやすいからいいですよね~。
なので、明日も投稿します(^^
お楽しみに!
では、どうぞ!
「ふぅ……。」
仔犬は、名前も聞いたことのないごちそうや大人の会話で盛り上がっている集団から離れたところで1人座っていた。
今日は御籤の祖父の誕生日らしく、御籤の幼なじみである風鈴、風羽とともに仔犬も西宮家に招かれていた。
だが、この雰囲気に慣れない仔犬は退屈を持て余していた。
「お1人かな?」
「え?あ、御籤さん。」
ぼぉーとしていると、手にオレンジジュースを2つ持った御籤がいた。
1つを仔犬の前に置いてくれたため、「ども」と小さく返事する。
「楽しんでいただけてるかな?」
「ええ、まあ……。」
「歯切れが悪いな。ふふっ、ここにいるのはお祖父様の知り合いか、お祖父様と親しくなりたくて必死な人たちばかりだからね。退屈だろう?」
「い、いえそんなことは……。」
せっかく招待してくれたのに申し訳ないと焦る仔犬。
だが、そんな様子を見ても御籤は苦笑したままだ。
「そうなのか。私は退屈だからワンコくんに付き合って欲しかったのだが、楽しんでるなら仕方ないかな。」
「え?あっ!そ、そのすごく退屈でつまんないなぁって思っていて!!あ、違う!」
慌てて失礼なことを言ってしまい焦る仔犬。
だが、笑いを堪えてる様子を見てからかわれていることに気付いた。
「もう、ひどいですよー。」
「ごめんごめん。じゃあ、改めて付き合ってくれないかな?」
「……よろこんで。」
御籤に付いていくと、パーティー会場どころか外に出ていく。
そして。
「うわぁ……。」
「ふふっ、すごいだろう。」
連れてこられたのは、プラネタリウムだった。
満点の空に星々が輝いている。
「ここは、小さい頃から私が嫌なことや悲しいことが会った時によく来ていた場所なんだ。確か風鈴と会ったのもここだったね」
「寮長と?」
「うん。今日と同じようにパーティーの日だったね。私がいつものようにパーティーを抜け出してここに来ていたら、彼女は迷子になってここに来たんだ。」
「へぇ~。」
そういえば、風鈴はものすごい方向音痴だった。
前に一緒に買い物に行った時には、スーパーの中で1時間探し回ったほどだ。
「『何してるんだ?』と聞かれたから、『星を見ているんだ』と答えたんだ。素っ気ないと思うけど、当時の私はそんなに友達付き合いが好きじゃなかったからね。そうしたら風鈴はなんて言ったと思う?」
隣の席から御籤がそんなことを聞いてくる。
「う~ん。私も見る、とか?」
「ならこんな親しくはならなかっただろうね。私が出て行ってしまっただろうから。」
どうやら不正解らしい。
いつの間にか星より御籤の話に聞き入っていた。
「正解は……『つまらん、外行くぞ』だよ。」
「あはは、寮長らしいですねー。」
あの頃からゴーイングマイウェイだったのかと苦笑してしまう。
「でも、あの強引さが会ったからこそ私は彼女に興味を持ったんだろう。あの時私を引っ張り出してくれた彼女は親友あり私の誇りだよ。」
御籤は、仔犬より風鈴のことも風羽のことも知っている。
それを埋めることはできない。
それが少し悔しかったりする。
そんなことを考えているのが照れくさくなり、慌てて御籤に話しかける。
「もっと、寮長の話を聞かせてくださいよ。」
そう言うと、御籤はなぜかほおをふくらめた。
「ふ~ん。ワンコくんは風鈴にしか興味がないんだね。」
「そ、そんなことないですよ!」
「……まあ、その話は今度本物の星を見ながらにしようか。」
「え?あ……はい。」
これは、もしかしてデートの誘いだろうか。
それとも、みんなでということだろうか。
「ん?どうしたんだい?」
「な、なんでもないですよ!」
いだずらっぽく笑う御籤に慌てる仔犬。
そんな2人の上を流れ星が流れていった。