紅茶のおかわりはいかがですか?(GJ部二次創作に移行しました) 作:橘田 露草
くーさんこと露草ですってそれは違うよ!
久々です。
テスト勉強中に合間合間で書いていたので思いの外時間が掛かっちゃいました(^^;)
久々ついでにお知らせがあります。
そんな大したことではないですが、あとがきまで見ていただけたら~と思います。
では、どうぞ!(*^^*)
夏休みが始まって3日ほど経ったある日の夕方。
仔犬たちは学校から10分ほどのところにある商店街に来ていた。
「あっちぃな……。」
「夕方は気温が低くなる分、西日が差すからね。」
前を歩く風鈴と御籤。
風鈴は暑さにだらだらと歩いている。
それを見て御籤は苦笑する。
彼女は暑さに強いのか汗1つ掻いていない。
「もうすぐでお店につきますよ~。」
「雛森くんわたしもうダメかも……。」
「頑張ってください希さん。もうすぐ着くみたいですから頑張りましょうー。」
風羽は子供らしく元気に歩いている。
希は引きこもり生活が続いていたせいかかなりしんどそうで、仔犬にもたれかかってしまっている。
希の体力の無さはかなりのもので、聞いた話では体育でやった50メートル走すら走り切れなかったらしい。
なのに、マンガなら3日は徹夜しても平気らしい。
「というか、寮長。こんなところにお店なんてあるんですか?」
ことの始まりは1時間ほど前のことだった。
いつも通り夕飯の買い物に出かけようとすると、風鈴に止められた。
どうやら彼女のおすすめの店を夕飯にしようとするらしい。
もちろん仔犬には拒否権はないし、仔犬自身風鈴に逆らう気もない。
「なんだよ、先輩を信用してないのかよ。」
「信頼はしてますけど、信用は微妙です。」
「同じじゃないかよ。」
「違いますって。」
そんな話をしていると、前風鈴と御籤が足を止めた。
「ここだよ。」
「ここ……ですか。」
そこは商店街の一角にある小さな中華料理屋さんだった。
汚い訳ではないが、明らかにあまり繁盛していないとわかるさびれた店というのが仔犬の第一印象だった。
「ワンコ、何してんだ?さっさと入れよ。」
「あ、はい。」
いつの間にか全員中に入っていたので慌てて仔犬も追いかける。
中も掃除はされているもののなぜか雑多な印象を受ける。
「へい、らっしゃい……って久しぶりだな琴町の嬢ちゃんたち。」
「おう、オヤジー!座敷いいよな?」
おじさんが答えるよりも早く、風鈴は自分の家のように上がり込む。
畳もテーブルもきれいに掃除してあるようだが、なぜかこけしやら日本人形みたいなのが置いてある。
風鈴はテーブルの上を肘で払って、余計なものをざっくりと雑に片付けていた。
適当に転がされているのに店主さんも特に怒ってるような様子はみられない。
なんか子供の頃からのなじみの店という感じだ。
「お、見慣れない顔があるな。新しく寮に入ったやつか?」
「あ、はい。中等部1年生の雛森仔犬です。」
「美人に囲まれていてうらやましいな、
と、おじさんが小指を立てるハンドサインをしてきた。
仔犬は恥ずかしくてうつむいてしまう。
思わず変なあだ名を付けられたのに気付かないくらいだ。
風羽は意味が分からなかったのか、不思議そうにきょとんとしている。
御籤と希は意味が分かってしまったのか、真っ赤になって目を反らしている。
風鈴はニヤニヤと笑って仔犬を見ている。
「さ、さて帰りも遅くなってしまうし、早く注文しよう!」
「そ、そうですね!」
空気が気まずくなり、慌てて御籤と仔犬が話を変える。
風鈴は、「なんだよ、つまんねー」と言っていたが、完全スルーだ。
「おすすめの料理はこれとかこれだな。これもうまいぞ。」
「あー、じゃあ適当に頼んでみんなで分けましょうか。」
風鈴のおすすめを何個か注文すると、おじさんは「あいよー」と言って厨房の方へ行った。
さっきから、女の子と話すたびにニヤニヤと仔犬を見ていたので正直すごく邪魔だった。
「それにしても、よくこんなお店ご存知でしたねー。」
「ここのオヤジはウチの父親の同級生なんだよ。」
「ワンコくんが入寮する前はよく来ていたんだよ。毎日風羽くんに任せるのも大変だしね。」
「あ、でも私も初めてだから一緒だね、雛森くん♪」
適当に選んだのかと思いきや、意外とみんな何度も来ている店だったらしい。
初めてなのは、入寮したばかりの仔犬と元引きこもりの希だけのようだ。
「はいよ!チンジャオロースお待ち!」
「おっ、来た来た。」
おじさんが湯気の立つ大皿とテーブルの上に置く。
風羽が一緒に置かれた小皿にみんなの分を取り分けた。
「はいどうぞ、ワンちゃん。」
「あっ、ありがとう。」
小皿いっぱい乗せられたチンジャオロースを受け取る。
5人で分けたのにまだ半分以上残っている。
「「「「「いただきます。」」」」」
挨拶し、食べ始める。
仔犬も一口食べる。
「お、おいしい……!」
食べた瞬間、あまりのおいしさにびっくりした。
食材は特別変わったものはないが、味付けが絶品だった。
仔犬自身、寮のみんながおいしいと言ってくれるので多少料理に自信があったのだが、さすがプロだなと思った。
「これすごくおいしいですねー。」
「ん?ああ、うん。」
仔犬は風鈴に同意を求めたが、なぜか風鈴は首を傾げていた。
希以外のみんなも首を傾げている。
「なぁ、オヤジ。これ味付け変えた?」
「ん?別に変えてねぇよ。」
その答えを聞いても首を傾げたままだ。
もう一回口を付けようとするが、仔犬がそれを止める。
「ちょっと待ってください。」
もしかしたら風鈴の分に分けられたのは変なものが入っていたのかもしれない。
風鈴の皿に手を伸ばし、慎重に一口食べる。
「あれ?普通においしいですよ?」
仔犬に分けられた分と同じおいしいチンジャオロースの味がする。
同じ大皿なのだから当然だが、特に腐っているような感じもしない。
「んーでも何か違うんだよな。前よりもおいしくない。」
風鈴は納得しない。
そうなると仔犬にもどうすることもできない。
「ああ、わかった。」
ポンッと手の平を叩く御籤。
「ワンコくんが入寮して以来ワンコくんのおいしい料理を毎日食べていたからね。舌が肥えてしまったんだろう。」
「あー、だからか。」
それで納得したのか食事を再開する風鈴。
だが、今度は仔犬が納得しない。
「でも、僕の料理はこんなにおいしくないですよ?」
プロと素人なんだから当たり前だが、仔犬の料理はおじさんの足元にも及ばない。
と、くすりと御籤が笑った。
「ワンコくんの料理はみんなの好みや体調に合わせて作っているだろう?だからワンコくんの料理がみんな好きなんだよ。それを差し引いても君の作る料理は十分以上にお金を取れるものさ。私が保証する。」
「そう……なんですか。」
真っ正面から素直にそう言われ、恥ずかしいより嬉しさがこみあげてくる。
そして、もっとおいしいものを御籤たちに作ってあげたいと思った。
「おい、何やってんだよ。食わねーとなくなるぞ。」
いつの間にかテーブルの上所狭しと料理が並べられていた。
すでにみんな食べている。
最初に来たチンジャオロースにいたってはもうほとんど残ってない。
「あっ、食べます!食べますって!」
慌てて自分の分をよそう。
ちなみにどの料理も絶品だった。
この日から、仔犬はこのおじさんに料理で勝つことが目標になった。
~おまけ~
「僕を弟子にしてください!」
「……ウチの修業は厳しいぜ。」
読んでいただきありがとうございます(≧▽≦)
前書きにも言いましたが、お知らせです。
明後日木曜日、オリジナルの新作を一本投稿します。
……はい、「何個書くつもりだよ!」、「だったら他のを書き進めんかい!」って自分に散々ツッコミましたよ。
でも仕方ないじゃん、思いついちゃったんだから!(逆ギレ
多分、「紅茶」と同じ時間に投稿するので両方読んでいただけたら~って思います(*^^*)
~新作情報~
天使な天使による恋愛成就大作戦
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