紅茶のおかわりはいかがですか?(GJ部二次創作に移行しました) 作:橘田 露草
くーさんこと露草です。
やっっっっっと8月編最後の話が書けました~!(≧ω≦)
中々新キャラのキャラができずに時間がかかってしまいました(^^;
これで紅茶2周目に出したいキャラの3人のうち2人が出てきました。
ってこの話あとで8月の方に挿入するつもりなので前書きが変なことになっちゃいますね(笑)
まあ、そんな細かいことは置いといて「紅茶」本当の49話!
どうぞ!(*^^*)
あっ、こんだけ時間かけてこのクオリティかよっていうのは無しね!(^^;
夏も1週間を切ったある日の朝。
仔犬は高等部の体育館にいた。
「ふぁ~。」
寮にいるのが仔犬1人のため、昨日は思わず夜更かししてしまった。
思わずあくびをしてしまう。
今日は学園での学校見学の日。
顔をちらっとしか見たことがない高等部や初等部の先生が前に並ぶ中、生徒会に所属するものの仕事がない仔犬は体育館の後ろの方にいた。
『――――続いて中等部会長からの挨拶です。』
高等部の主任先生に呼ばれ、仔犬もよく知っている先輩が一礼し壇上に立つ。
『こんにちは、皆さん。中等部会長の――――』
壇上ではきはきと話す少女を目にしながらもう一度あくびをする。
「どうしたんですか、仔犬くん?」
と、後ろから声がかけられる。
振り向くと壇上で話している彼女にそっくりな少女がにっこりと笑って立っていた。
「すいません、昨日実は夜更かししてしまって。」
「ふふっ、だめですよ。そんなことしてたら会長が怒りますよ。」
「それはいやですねー。」
小さい声で楽しそうに談笑する2人。
と、不意に仔犬が真顔になった。
「……それで、何で桜花さんがここにいるんですか?向日葵さんに挨拶押し付けて。」
そう仔犬が言った瞬間、彼女―――桜花はため息をついて顔に手を当てる。
「あーもー、なんでアンタはわかるのかな?」
「いや、だからわかりますって。」
「言っておくけど、ここにいる中で入れ替わりに気付いてるの私と向日葵とアンタだけよ。」
ジト目で仔犬を睨む桜花だが、当然のことだと思っている仔犬にはどうすることもできない。
「そ、それで何で桜花さんはここにいるんですか?」
「私は堅苦しいの嫌いだから。あーゆーのはヒマに任せておけばいいのよ。」
「えっと、つまりめんどくさいってことですよね?」
「……うっさいバカ。」
目を反らす桜花。
それが可愛らしくて思わずクスッと笑ってしまう。
『――――ではこれから高等部、中等部、初等部に分かれて学校見学を行います。』
いつの間にか、向日葵の挨拶も終わっていて仔犬も知ってる中等部の主任先生が締めをしていた。
「さて、お仕事ですよ雛森書記。私も行ってきますね。」
礼儀正しいいつもの姿に戻した桜花は、中等部見学者の元に歩いていく。
と、仔犬のもとにさっきまで壇上に立っていた向日葵が近づいてきた。
「仔犬くん申し訳ないですがこの書類を高等部の生徒会室に置いてきていただけませんか?思ったよりも時間が押してしまい行けなさそうなので」
「生徒会室ですね?もちろん構いませんよ。」
書記として学校見学会に参加しているものの、まだ1年生の仔犬には仕事はない。
桜花からは、見回りをしながら迷子になっている生徒や、何か聞かれた時に対応するように言われているもののそうそう仕事は無いだろう。
向日葵と別れて10分後、仔犬は高等部生徒会室を目指して歩いていた。
と、体育館から仔犬の後ろをこっそり付けていた少女がいた。
だが、仔犬は全く気付いていない。
「わっ!!」
「うわぁ!?」
ドアを開けようとした途端、後ろから大きな声をかけられ仔犬は思わず腰を抜かしてしまった。
仔犬の手から舞ったプリントが床にばら撒かれる。
「な、何!?」
「あっちゃ~。ごめんねお兄さん、ちょっとやりすぎちゃった。」
その声に振り向くと、両手を前に合わせて謝る少女がいた。
タンクトップに短パンの快活そうな少女だ。
小柄な体を見るに学校見学に来た小学生だろう。
「えっと君は?」
「その前にプリント片付けようよ。ボクも手伝うからさ。」
「あ、うん。」
そう言って床に散らばったプリントを拾い集める少女。
そんな様子を見て不思議と仔犬も落ち着いてきた。
プリントを集めた少女は仔犬が開けた生徒会室に入ろうとする。
「あっ、部外者は……。」
「固いこと言わない、言わない。」
仔犬の制止を無視して中に入ってしまう。
仕方なく仔犬も中に入る。
高等部の生徒会室は中等部のとほとんど変わらなかった。
プリントを置いて、うろちょろしていた少女に声をかける。
「えっと、きみ?」
「…ん?ボクのこと?」
なんて呼んだらいいかわからず、変な呼び方をしてしまう。
少女は一拍遅れて反応する。
「あ、うん。そろそろ戻ろうか。」
「えーもう?」
少女は不満そうだが、そのうち誰かが彼女を探しに来てしまう。
と、誰かが生徒会室のドアを叩く。
「失礼します。仔犬くんいますか?」
中に入ってきたのは向日葵だった。
「向日葵さん?」
「あっ、仔犬くん大変です~!1人中等部の見学の方がいなくなってしまって。」
「それってボクのこと?」
向日葵の話に割り込むように少女が口を開く。
「ああ、よかったです~。仔犬くんが保護していてくれたのですね。ありがとうございます。」
「ああ、いえ。」
何もしていないのにお礼を言われて戸惑ってしまう。
と、少女はニコッと笑って仔犬の方を向いた。
「お兄さん色々ありがとね!お礼にボクの名前を教えてあげる!」
そう言って何かのポーズを決める。
「
そして、少女───未来は衝撃的なことを言った。
その言葉に仔犬も向日葵も固まる。
「来年からよろしくねっ!お兄……じゃなくて、せーんぱいっ♪」
そう言い残して生徒会室を出ていく。
ギギギと音が聞こえそうなほどぎこちなく、仔犬のほうを見る向日葵。
「……仔犬くん、後で詳しい話聞かせてくださいね♪」
仔犬はそこからしばらくの間動けなかった。
帰りの車の中。
後ろの席に座った未来がイヤホンで音楽を聴いていた。
いつもより数倍楽しそうな未来を見て運転手が話しかける。
「お嬢様いかがでしたか?」
その言葉を聞き、にっこり笑う未来。
「うん、何かいい人っぽかったよ。それに写真で見るより全然カッコよかった!」
そして、照れたように笑った。
お見合い写真を見た時はぼんやりした気持ちだったが、今確信した。
「何だか好きになっちゃったかも♪」