事情
秋紗は、しょんぼりしていた。知られたくないことを神咲に知られてしまったからだ。
神咲が助けてくれたが、秋紗は足をねんざしてしまった。
そして招集命令がかかり、セフィロト部が集まることになった。
柄司せら、という監督が言った。
せら「今日集まってもらったのは他でもない大会出場者を決めるためよ。」
鈴芽「そっか人数制限がありましたよね、たしか。」
せら「出場者は、秋紗以外よ。」
瑞穂「どういうことですか?」
せら「秋紗、あなたねんざしてるわよね。」
秋紗「……」
瑞穂「そうなの、秋紗?」
秋紗「そ、そんなん関係あらへん!ほら、このとうり走り回ることも…。」
バタッ…と勢いよく秋紗は倒れた。
神咲「お前、大丈夫か?」
せら「最低、二週間は必要なんでしょう?」
鈴芽「そ、そうだったんですか先輩?!」
秋紗「ウチは、この試合ゼッタイ出ないとアカンのや!」
せら「そんなこと言っても、その状態じゃ戦力外通告よ。」
秋紗「鈴芽は、いたってどうにもならへん、ウチが出る。」
瑞穂「ちょっとそれどういうこと!」
温厚な瑞穂が珍しく怒鳴った。
鈴芽「酷いです。先輩…」
秋紗「うるさい、みんなにウチの気持ちなんてわからへん!」
そして秋紗は出て行った。
せら「まったく、暴走しちゃったわね。」
瑞穂「せら先輩もちょっとキツく言いすぎです。」
せら「ごめんなさい。」
そして周りは静まった。
せら「ところで貴方が神咲君?」
神咲「ん、あ、はい?」
せら「悪いけど秋紗、探してくれないかな?」
神咲「え~メンドクセ。」
せら「え?」
神咲「(おっといけね、つい本音が)あー、すぐ探してきます。」
せら「あ、そうよろしく頼むわ。」
そして神咲も出て行った。
せら「あの子大丈夫なの?」
瑞穂「さあ、でも実力なら戦力外通告にはなりません、多分、おそらく。」
せら「秋紗も、神咲君もちょっと心配ね。」
神咲は走っていた。
神咲「ッ自分で探しにいけよ、あのクソババア!」
愚痴を言いながら。
そして秋紗を見つけた。ブランコに座り泣いていた。
神咲「よお、元気か?」
秋紗「げ、元気、じゃ、ないわ!」
隣に神咲が座った。
神咲「何があったんだ、昔?」
秋紗「知ってるくせに。」
神咲「いいだろ、別に。」
秋紗「話すかわりにその包帯ほどいてくれたらはなしたるわ!」
神咲「なるほど、取引しろと?、いいだろう。」
秋紗「ウチの家は、堅苦しいとこで、ちゃんと決まった嫁をとつがせる家やねん。
でも両親がいわゆる禁断の恋をしてもうてな、それ以来、両親は嫌われ生活も苦しく
なった。そのときアラガミが遅いかかってきた。花灯路の家は壊滅してな、幸いウチ
と両親が生き残りあとはみんなアラガミに…。」
神咲「そうか。」
秋紗「今でも生活は苦しい、だから絶対に大会に出て優勝して生活費を増やすんや。」
神咲「なるほどな。」
秋紗「さあ次はアンタの番やで!」
神咲「驚くなよ、絶対に。」
秋紗「え、う、うん。」
なぜか神咲の表情が険しくなっていた。
そして腕輪を外し包帯をほどいた。
秋紗「ひっ、ど、どういうことなん、これは。」
神咲「見てのとうり、実験体にされたんだよ。」
秋紗「誰が、そんなこと。」
神咲「さあな、でも見つけたら…。」
秋紗「見つけたら?」
神咲「そいつを木端微塵にしてやる!」
神咲は、そういった。
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