「そういやさ、霊夢の両親は?」
零は何気ない気持ちで聞いてみた。すると、霊夢の表情は一気に険しくなった。
「お父さんは寿命。お母さんは・・・。」
「?」
「・・・化け物に殺された。」
「・・・!」
霊夢の話によると、先代の巫女、つまり霊夢の母親が十年前にその化け物と戦い殺されたと言う。
その化け物は頭は赤く、凶悪そうなトゲが生え、目は白と黒の部分が逆で瞳孔が白く、体には無数の兵器と触手が生えており、全体的に赤黒くなっていると言う。
「誰が書いたかは分からないけど、その時の巻物があるの。」
霊夢は押し入れから一つの巻物を引っ張り出し、巻物を開いた。
「ほら、これ。こいつに私のお母さんは殺された・・!」
霊夢からは怒りのオーラがにじみ出ていた。
「こいつは・・・!」
その巻物に描かれていたのはーーーUキラーザウルスだった。
「この姿は見たことはあるけど、色が違う。本来は頭は金色のはずだ。だとしたらこいつは一体・・?」
「・・・ごめん。無神経だった。」
「良いのよ。いつまでも後ろを向いてる訳にも行かないし。」
「そうか・・。」
零はその夜、謎の夢を見た。
Uキラーザウルスと戦うウルトラ4兄弟。
横浜でUキラーザウルスを封印し、人間になったウルトラマン、セブン、ジャック、A。
メビウスが横浜に訪れ、そしてそこに現れるザラブ星人、テンペラー星人、ナックル星人、ガッツ星人。
十字架に閉じ込められるウルトラ兄弟。
UキラーザウルスがUキラーザウルス・ネオとして復活し、メビウスふくめ五人のウルトラマンを圧倒した。
しかし、そこでタロウとゾフィーが現れ、助けにはいる。
やがて、メビウスとウルトラ6兄弟が合体し、Uキラーザウルス・ネオを倒しーーー
そこで目が覚めた。
「・・何だったんだ・・?」
零はその日、誰にも話しかけることもなく、ぼおっとしていた。
すると突然、頭を叩かれた。
「いてっ!なんだよ~。」
後ろを振り向くとアスカがいた。
「お前がこんなに元気ないなんて珍しいな。」
「実はさ・・・」
零は昨夜みた夢の事と霊夢の両親について話した。
「そういう事か・・。」
「偶然には思えないんだ。どうにも本当にあったような感じがして・・。」
「Uキラーザウルスなら倒した事がある。」
後ろから声が聞こえ、二人が振り向くとダンがいた。
「ダン。知ってるの?Uキラーザウルスの事を。」
「知ってるも何も、忘れたくても忘れられない奴だ。」
二人はダンの話を聞いた。なんとそれは零の見た夢と全く一緒だった。
「で、でも、そいつはもう倒したんだろ!?もういないんだろ!?」
「残念ながら、奴はいくらでもいる。恐らく、ここにきたのもその一体だろう。」
「そんな・・・。」
「だ、だけど、いまは封印されてるんだろ!?」
「凄く残念なお知らせよ。そいつがたった今、復活したわ。」
「霊夢・・!ところで、その封印場所って・・。」
「ここの真下。」
「え!?」
次の瞬間、地面が割れ、Uキラーザウルス・ネオが出てきた。
その瞬間、ヒカル、ショウ、ムサシ、タイガが全力で走って降りてきた。
「何だ!?アイツ!?」
「いきなり何だ!?」
「ハイパーゼットンより大きい・・!」
「とにかく今は脱出するぞ!」
零達は一旦神社の外に出た。そこには巻物と同じ体色のUキラーザウルス・ネオがいた。
いや、そいつは完全に別物で、名前をつけるとすれば「UキラーザウルスEX」だろう。
大きさはメビウスの時と寸分変わらなかった。
「こんなにデカイとは・・!」
零は今だけ三分間だけウルトラマン達を通常サイズに大きくし、自分も変身して巨大化した。
しかし、それでもまだ相手の方が全然大きい。
「零、一体何だコイツは?」
「Uキラーザウルス。ウルトラマン達を倒すために作られた怪獣だ。」
ガルスとギンガが話しているすきに一本の触手が迫ってきた。
「来たぞ!」
ダイナがガルス達に教えたおかげでなんとか回避したが、他の触手がガルスとギンガを捕らえ、地面に叩きつけた。
「グワアァ!」
「ガッ!」
「ダイナ!ビクトリー!コスモス!奴の触手を切れ!あいつはもはや止められねえ!」
「よし!」
「はい!」
「分かった!」
ゼロとダイナとビクトリーとコスモスは散り、ゼロはルナミラクルゼロになり、コスモスはエクリプスモードになり、ビクトリーはキングジョーランチャーをウルトランスした。
「ジュワァッ!」
ダイナは切断系の技、ウルトラスラッシュを何度も放った。
「ハッ!」
コスモスは地面に一度着地し、エクリプススパークを何度も放った。
「シュワーッチ!」
触手は案外スパスパ切れた。触手自体はそこまで頑丈ではないらしい。
「セェーーヤッ!」
ゼロはミラクルゼロスラッガーを使って何本も触手を切り裂いた。
「どうだ!」
ビクトリーはランチャーで触手を何度も何度も撃ち、触手を断裂していった。
「セヤアッ!」
ギンガも立ち上がって、触手に向かってギンガスラッシュを放った。
「ハアア!」
「ギンガ!これを!」
ガルスはギンガに何かを投げつけた。それは、ストリウムブレスだった。
「助かるぜ!行くぞタロウ!」
ヒカルはストリウムブレスをギンガスパークにあてた。
【うむ!今こそ一つになるとき!ギンガストリウム!】
次の瞬間ギンガの体の模様は変わり、タロウを模した模様になり、体のプロテクターや額のビームランプと言ったタロウの特徴が体表に現れた。
「これで行けるぜ!」
ヒカルはブレスのスロットを回し、ゾフィーの場所で止めた。
【ゾフィーの力よ!M87光線!】
ギンガはカラータイマーに両腕を当て、そこから片手を突きだし、M87光線を出した。
その光線は触手ではなくUキラーザウルス本体の片腕に直撃し、腕がちぎれた。
「キシヤアアアアア!」
「よし俺も!セヤッ!」
ガルスはメタルフォームに変身し、大剣を残った触手二本に投げつけた。
剣は見事に命中し、触手を切り裂いた。
「これで終わりだ・・!?」
止めをさそうとしたガルスはUキラーザウルス本体の額を見た。その中には霊夢によく似た女性がいた。それは霊夢の母親だった。
「な・・!?」
ガルスは少し油断し、Uキラーザウルス本体からの攻撃をくらい打ち落とされた。
「ガッ!くっ・・!」
ガルスは立ち上がった瞬間、Uキラーザウルス・EXの下のクワガタのアゴによく似た部位に捕まった。
「くっ・・!はずれ・・ない・・!」
「デュワァ!」
ダイナは素早く片方の部位をソルジェント光線で断ち切り、ガルスを解放した。
六人のウルトラマンは一度集まった。
「駄目だ・・。アイツの額にいる奴を助けないと・・。」
「でも、どうする?あそこだけくりぬくっていうのもかなり難しいぞ。」
「それに、アイツ後ろの方に無数のミサイルがある。そう簡単には行けなさそうだ。」
「メビウスの時と同じように倒せるならば手はある・・!」
「そうか!よし、皆!協力してくれ!
ゼロ達は頷き、ガルスに一体化し始めた。
そして、零の方のカードにも変化が起きた。
「これは・・!よし!」
【ウルトロード!チェンジ!ガルスインフィニティー!】
その瞬間、ガルス、ダイナ、ゼロ、コスモス、ギンガ、ビクトリーが合体し、ウルトラマンガルスインフィニティーとなった。
腕のスマホ装置も虹色に光輝いていた。
「ゼャッ!」
次の瞬間ガルスはエネルギーを溜め、Uキラーザウルスの額目掛けて突っ込んでいった。
無数のミサイルがガルスを撃ち落とそうとしたが、ガルスは光速の速さを越える速さでミサイルを全て回避し、そのまま一直線に額に向かった。
ガルスは手を伸ばし、霊夢の母親を確保し、Uキラーザウルス・EXの体を突き抜け、霊夢のいる場所に着地した。
ガルスの手の中には光の玉があり、霊夢の下に送った。
「お・・お母さん・・!」
「ん・・。霊・・夢・・?」
ガルスインフィニティーは立ち上がった。
「お母さん。あの光の巨人が助けてくれたんだよ。」
「え?」
ガルスの体が光りだし、元の六人のウルトラマンに戻った。
「霊夢。そいつがお前に言いたい事があるってよ。」
「え?」
「ええ。霊夢。本当に大きくなったわね。」
「う・・うん。」
「でももう私には時間が無い。だからこれだけいっておくわ。」
「この幻想郷を・・守り・・抜いて・・ちょうだい。」
その言葉を最後に霊夢の母親は笑顔と共に光となって消えていった。
「・・・うん!」
霊夢は涙を流しながらも強く頷いた。
ガルス達も強く頷いた。
ガルス達は人間に戻り、霊夢の下に寄った。
「疲れた~!」
「はいお疲れ様。」
「短時間とは言え人の命を生き返らせるって難しいな~。」
「・・・ありがとね。」
「え?」
「さてと、この壊れた神社を直さないと。」
見ると、神社が崩れていて原型も残っていなかった。
「大丈夫。ここでウルトラマンの本領発揮。」
「ダイナー!」
アスカはもう一度ダイナに変身し、建物を直す光線を出した。
すると、瞬く間に神社は直り、壊れる前と見分けがつかない位完璧に直った。
「これでどうだ?」
「OK!バッチリよー!」
ダイナは小さくなり、元のアスカに戻った。
「うん。見事に元通りだな。我ながら惚れ惚れするぜ。」
「いつも思うけどアンタ達本当便利な能力持ってるわよね。」
「まあ、そういうもんだから。」
霊夢はその夜、どこからか歌声が聞こえ目を覚ました。歌声は外から聞こえているようだった。
「・・?」
霊夢は眠い目を擦りながら歌声のする方に向かって行った。
そこには夜雀の妖怪や楽器のつくも神達がおり、一つの場所に目線を集中していた。
その先には歌声の主、アスカがいた。
「あんたこんな時間に何してるの?」
「ああ。ちょっとギター弾いて歌ってたら色々集まってきてよ。だから歌ってた。」
「霊夢さんも聴きますか?」
「凄くいい歌ですよ。」
「え?そうなの?じゃあ・・。」
アスカは真夜中の少ない観客の中で美しい音色を響かせながら「君だけを守りたい」を歌っていた。
歌いながら、スーパーGUTSの仲間たちやフューチャーアースにいた子供達や地球防衛隊員達の事を思い出していた。
こんな歌を歌っていた事も有ったなと思い出しながら。
またいつかスーパーGUTSのメンバー達に会ってみたいと思っていた。
勇気を振り絞って自分を助けてくれたタケル少年や、リーダーのアンナにもまた会ってみたい思った
歌い終わっていた頃にはアスカも含め全員が号泣していた。
「ね?凄く良い歌でしょ?」
「ええ。凄く良い歌だったわ。」
「またいつか歌ってください!」
「おう。またいつでも歌ってやるよ。」
アスカと霊夢は神社の中へ、他の妖怪達は自分たちがいた場所に帰っていった。
本当に遅れてすいません!
次回は風神録偏に行きたいと思います!