紫もやしになったので引き籠もります   作:粉プリン

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第7話

次の日、何時ものように本を読んでいると藍がやってきた。

 

「…………何?」

 

「あ、いや……特に用があるわけじゃない」

 

じゃあなんで来たんだよ。

 

「その……だな。なんでお前がそんなに強いのか聞きに来たんだ」

 

「……強い?」

 

「昨日、私はお前相手に手も足も出なかった。気付いた頃には既にやられた後だ」

 

「……油断してただけ」

 

「それもあるかも知れない。だかお前の使った魔法はどれも見たことのない物だ。それに熟練された技術を感じた」

 

と言っても、知ってるアニメとかその辺の魔法を一ヶ月ほど特訓して俺好みに改造しただけなんだよな。技術とか言われても、元が良かっただけだと思う。

 

「……そんなに強くない」

 

「自慢じゃないがただの魔法使いが九尾に何もさせずに勝つことがあるとは思えない」

 

自慢か、遠回しに自分はチートって言ってんのか?そんなんチーターや!

 

「…………一つ、勘違い」

 

「……なんだ」

 

これだけははっきり言っとかないとな。

 

「私が強いんじゃない、強いから私」

 

よく自分は強いって奴いるけど、強いって他人が認めて初めて名乗れるもんだと思う。だからこそ藍が強いって思ったから俺が強いんであって、俺自身まだまだと思うとこがたくさんある。それだけは勘違いしないでほしいわ。

 

「……う、うぁ……」

 

なんだそれは、引いてんのか。

 

「……何?」

 

「か、顔が近い……」

 

「……ごめん」

 

知らないうちに乗り出していたらしく藍の顔を覗き込む形になっていた。

 

「……用は終わり?」

 

「あ、あぁ。聞きたいことも聞けたしそろそろ帰らせてもらおう」

 

そのままそそくさと出て行ってしまった藍だった。

 

「……何だったんだよ一体。聞くだけ聞いて帰りやがったし」

 

 

ーーーーーー

ーーーー

ーー

 

 

「パチュリー!」

 

しばらくして今度はフランが来た。今日はよく人が来るな。

 

「……どうしたの」

 

「あのね、今日は神社でみんなでお祭りやるんだって!」

 

「……この時期に祭り?」

 

もしかして宴会のこと?

 

「パチュリー様、正しくは博麗神社で宴会が催されるようですよ」

 

咲夜もきた。なるほど、この前の異変が解決したからか。

 

「……参加しろって?」

 

「一緒に行こう!……だめ?」

 

別にいいけど、今良いところなんだよなぁ……。

 

「……行くけど、遅れる」

 

「じゃあ先に行って待ってるね!」

 

「何かあればお呼び頂ければ参りますので、では後ほど」

 

2人が行った後、静かな空気が戻ってきた。響くのは俺の本をめくる音とかすかに聞こえてくる足音。

 

「……泥棒」

 

「うっ!気づいてたのかよ……」

 

「……素直に言えば貸すのに」

 

「それじゃあ面白くないだろ!それに一週間しか借りられないじゃんか」

 

「……貸したら返ってこない気がしたから」

 

「それは酷すぎるんだぜ」

 

魔理沙が来たおかげで集中も切れてしまった。これじゃあしばらくは身が入らないな。

 

「ん?何処に行くんだ?」

 

「……宴会よ。貴方のせいで集中も切れたし」

 

「ならさっさと行こうぜ!後ろに乗せてやるぜ」

 

「いいわ、こっちで行く」

 

そう言い、空間を指定し歪めてそこに木の枠組みを当てはめドアを作り出す。

 

「なんだこれ?」

 

「……開ければわかる」

 

魔理沙がゆっくり開けると、騒がしい音が聞こえてきた。どうやら上手くいったようだ。

 

「な、ここ博麗神社か?!」

 

ドアの先は博麗神社の境内に繋がっている。いわゆるど◯でもドアだ。空間飛ばせるんだから逆に空間を通って自分を飛ばせないかと試した結果こうなった。まあ使えてるし問題ないからいいや。

 

「何よ、あんたも来たわけ?」

 

顔が赤い霊夢が絡んできた。もう軽く酔っ払っているようだ。

 

「ここに来るならお賽銭くらい入れていきなさいよね」

 

「……これは?」

 

あいにくこっちの金が円なのかそれ以外なのか知らないため、共通価値のあるものにした。と言うかさっきの勉強で軽く使ってたものだ。

 

「…………こ、ここここれって宝石?!」

 

「……エメラルド」

 

如何に物質を固めて耐久度を上げるかテストしてたけど、殆ど耐えきれずに壊れるものばっかりだからしばらくはこの実験やらないし、どうせ余るだろうから上げることにした。

 

「ほら、そんなところに立ってないでこっち来て飲みなさいよ!」

 

「霊夢、パチュリーだけじゃなくて私の分も取っとけよ!」

 

「先にお賽銭でも入れてきなさいよ」

 

一気に態度の変わった霊夢に引きずられて、否応なく宴会の中心に引っ張られていった。これ絶対面倒なことに巻き込まれるパターンじゃん……

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