議題『別世界に介入してみたい』は(力ずくで)可決されました。 作:今更なひと
えうろぱ 「ん? レオくんの服? ちゃんと返すつもりだよー」 目そらし
麻帆良学園、中等部女子寮。華の学生時代を存分に謳歌する少女達の集まるそこは活気に満ち、楽しげな笑い声や話し声が夜中まで響いている。
彼女らの好奇心やちょっとした冒険心を擽る類の噂話は、事の真偽を問わず、様々な物が囁かれている。
誰と誰が良い仲らしい、教師の誰それは実は恐妻家である、願いが叶うおまじない…などなど枚挙に暇が無い程である。
寮住まいでない自分の耳に入る噂だけでもこれだけあるのだから大したものだと呆れ交じりに感心を覚えるレオ。
中でも、願いが叶うおまじないなどはその噂を聞いてからひと月もしないうちに新しいおまじないの噂が流ているような事もあるあたり、少女達の好奇心と純粋さが伺える。
そんな数多くの噂話の内のひとつに、ここ最近でまた新たに噂話が加わったらしい。
曰く、女子寮前の桜並木には、吸血鬼が出るらしい。満月の夜に、真っ黒なボロ布に包まれた血まみれの吸血鬼が現れて哀れな犠牲者の血を啜る、と。
数ある噂話の例に漏れず出処の不明なこの話は、それを口にする、耳にする少女達の有り余る好奇心や想像力も後押しとなり、背びれ尾ひれをつけながら瞬く間に噂が広がっていったらしい。
本来であれば根も葉もないただの噂だろう、と切って捨てるのだが、レオの知る人物の1人には“それっぽい吸血鬼”が居る。
更に、見習いではあるが魔法使いの少年が保健室で眠る自分の生徒を見たところ、その生徒はどうも貧血では無く、うっすらと魔力の反応が感じられたという。
昼休み、宿直室にて噂話から、吸血鬼?騒動の事のあらましを聞いたレオは、ひとつ頷くと目の前の小動物に改めて向き直り、続きを促した。
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★01: レオ 「…で、」
レオ 「例の吸血鬼さんを待ち伏せてみたらどうも噂は本当で、あっけなく負けたと」
カモ 「その言い草はあんまりですぜ旦那! ネギの兄貴の名誉の為にも言っときますがね、相手は真祖の吸血鬼・エヴァンジエリンっスよ?! アスナの姐さんがいなけりゃどうなってたか」
レオ 「え、明日菜ちゃんが助けたの?」
★02:屋根の上で走ったり戦ったり
カモ 「勇敢にも、屋根の上でネギの兄貴の血を吸うエヴァンジェリンの顔面に飛び蹴りを、こう」
レオ 「命綱も何も無しにほっそい棟木の上を疾走して飛び蹴り→着地なんて離れ業は勇敢どころのレベルじゃねぇよ」
※caution!! : 屋根の上の傾斜と滑りやすさは見た目以上に壮絶だったりします。例え心の中の中学二年生がどんなに望んだとしても、けっして登ったりなどしないでください。過去に何度か足を滑らせかけた私からのお願いです。
★03:しかし
レオ 「命まで狙っておきながら翌朝は主従共に普段通りに登校してくるだなんて大した根性してるな」
カモ 「ネギの兄貴の親父さん、“サウザンドマスター”ナギ・スプリングフィールドがエヴァンジエリンに勝って、その時に掛けた“登校地獄”の呪いのせいらしいですぜ。
なんでも、その呪のせいで極限まで魔力を封じられた上に十数年も中学生をやってるとか…ネギの兄貴の血を吸ったのも、呪いを破る為に息子のネギの兄貴の血が必要だったかららしいでさ」
レオ 「そりゃまたおもしろ可哀想な呪いがあったもんだな…けど、目的が目的なだけに近いうち、ほぼ確実にまた襲われるよなそれ」
カモ 「アスナの姐さんの話だと、エヴァンジエリンが言うには奴の魔力は満月の夜でないとガタ落ちしてただの人間になるかしいんで、兄貴の血は吸えないみたいでさぁ」
レオ 「つまり、次の満月までに何とかしないとって事か」
★03:ナニか☆マギカ
カモ 「後生です旦那! ネギの兄貴と契約して魔法少女になってくだせぇ!!」
レオ 「何だ少女て。転生でもしろってのか」
★04:不可能では無いけれど、
レオ 「立派な魔法使いとやらを目指してるのに異世界の悪魔と契約はマズくね?」
カモ 「言われてみればそうスね」
レオ 「言うまでもないけどな。手は貸せても契約はなー」
★05:パートナー探し
カモ 「魔法使いであるネギの兄貴には、詠唱中に守ってくれる従者が必要なんス。レオの旦那がいつでも兄貴の力になれる訳ではない以上は、今後の為にも誰か心強いパートナーを探す必要があるってワケでさぁ」
レオ 「人間離れした人間がわりとその辺に居るあたり、真剣に探せば見つかりそうなのが恐ろしいよな」
★06:ネギのクラスだけでも、
レオ 「(凄腕スナイパー、サムライガールに加えてなんか明日菜ちゃんも身体能力高いみたいだし)」
カモ 「ニンジャっぽい姉ちゃんが本当にニンジャだったらパートナー候補になるんスけどね」
レオ 「ニンジャっぽい女子中学生?!」
カモ 「ござる口調でニンニン言ってるナイスバディな姉ちゃんがネギの兄貴のクラスに居るんでさ」
レオ 「あ、それは忍者だ、断言できる。ウチの魔界で、全く同じような特徴の奴は皆、忍者だから間違いない、その子忍者だ、女子中学生っぽいニンジャだよきっと」
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★07:魔界にも、いる
えうろぱ 「忍者もくのいちもいるよ? ボクら盗賊みたいに速いし、忍術も使うしで厄介なんだよねー」
えうろぱ 「ボクは銃があるから離れても攻撃出来るけど、射程の短い武器だと大変なんじゃないかなー」
★:みねるばさんの場合
みねるば 「忍術やくのいちの素早い動きに完全に追い付くのは難しいので、私は魔法メインで戦いますね」
★:スフレさんの場合
スフレ 「…複数の分身ごと、纏めて射抜ける特技で、攻める」
★:ノインさんの場合
ノイン 「忍者やくのいちの、攻略法ですか?」
ノイン 「本拠地ごと消し飛ばすのが手っ取り早い、かと」