モンハンクロスの販売が、楽しみで仕方が無いっ!
「いやー、寝坊するとはなぁ」
俺は少し急いで教室へ向かっていた。ここのところ、勉強だの訓練だので忙しくなっていたから、寝る時間が遅くなってしまっていたのだ。でも、今日は朝食を少し軽めにして、さらに急いでいたおかげか早く着くことができた。
「おはよー」
すると、教室にいた奴ら全員が俺のほうを向く。どうした?俺、何かしたか?
戸惑っていると、本音がトコトコと歩いて説明してくれた。
「東風やん、おはよ~」
「おはよう。で、この状況は一体何なんだ?」
「それはね~、2組の方に3人目の男性操縦者が転校してきたんだって~」
「へぇ~・・・えぇっ!?」
そんな事聞いてねえぞ。凄いな、女子の情報収集能力。あれ?でもそれって、俺が注目されるのと関係あるのか?
「なんかね、その人は篠ノ之博士が保護者代理人なんだって~。東風やんは知らない?」
「いや、知らないが・・・」
まさか、幻想郷の人間とかがISを起動させたのか?だとしたら一体誰が・・・。
そんなことを考えていると、山田先生と織斑先生が教室に入ってきた。もうこんな時間だったのか。俺は急いで教科書をしまう。
「諸君、おはよう」
「「お、おはようございます!」
「今日から本格的な実戦訓練を開始する。訓練ではあるがISを使用しての授業になるので、それぞれ気を引き締めるように。ISスーツが届くまでは学校指定のものを使うので忘れないようにな。忘れたものは代わりに学校指定の水着か・・・まぁ、下着でも構わないだろう」
そこは構ってください。男がいることも忘れてないよな?っつーか、水着ってまさか、あの紺色のやつじゃないよな?何か、妙なエロさを感じさせるアレ。
ヤバイ。ますます煩悩と戦わなくてはならないのか・・・。
「さて、山田先生。重要事項の連絡を」
「はい!えーっと・・・今日は転校生が来ます!しかも、この教室には2名です!」
「え?」
「「ええぇぇぇぇぇぇぇ!?」」
これには俺も驚いた。いきなりの転校生。おそらく2組の男子の情報が強すぎて、別の転校生の情報が薄れてしまったんだな。
ざわざわと騒がしい俺たちを、織斑先生が黙らせる。
「静かにしろ!では、入ってこい」
織斑先生の声とともに教室のドアが開く。そこに入ってきたのは確かに二人の転校生だが、一人の方を見た瞬間に固まった。
「シャルル・デュノアです。フランスから来ました。この国では不慣れなことが多いかもしれませんが、みなさんよろしくお願いします」
やさしく微笑む「彼」。着ている制服は、男子のものだ。
おいおいマジかよ・・・。ってことは男性操縦者は、俺を含めて4人になったのか。
「お、男?」
「はい。こちらに僕と同じ境遇の方がいると聞いて、本国より転入を――――」
警告ー。女子の歓喜の声が響き渡るもようー。俺は一夏にアイコンタクトを送る。すると、察してくれたのか咄嗟に耳を塞ぐ。一方、急に静まり返った女子に、デュノアはキョトンとしている。あわれ、彼も女子のソニックウェーブの餌食になるのだ。
「きゃ・・・」
「はい?」
「「キャアアアアアアア!」」
ぐあああ!耳を塞いでいてもキーンとくる!一夏も必死に堪えてるが、デュノアの方は・・・顔が青くなってる。大丈夫かなぁ?トラウマにならなきゃ良いんだけど・・・。
「あー、静かにしろ」
「静かにしてください~!まだボーデヴィッヒさんの紹介が終わってませんから~!」
やがて、段々と静かになっていった。さてもう一人の方は女子だが・・・かなりの異端だった。白に近い銀髪を腰近くまで降ろし、左目に眼帯をつけている。そして、何か俺たちを哀れむかのような赤い目と冷たい気配。
雰囲気からして、訓練された人間か?山を警備する天狗たちに雰囲気が似ている。・・・まぁ、あの人たちには足元も及ばないと思うがな。
「挨拶をしろ、ラウラ」
「はい。教官」
ピシッと敬礼をするボーデヴィッヒ。織斑先生が教官?なんか、一夏の家族は色々とワケありのようだな。
すると、織斑先生はまた面倒くさそうな顔をして彼女に注意をする。
「私はもう教官ではない。それに、ここではお前も一般生徒だ。織斑先生と呼べ」
「了解しました」
すると、かかとを合わせてたった一言。
「ラウラ・ボーデヴィッヒだ」
「えーと・・・それだけですか?」
「以上だ」
うわぁ・・・。コイツ、一夏以上に酷いわぁ。雰囲気からして最悪だ。すると、急にこっちへやって来た。なんだ?
バシンッ!!
突然の出来事だった。ボーデヴィッヒはいきなり、一夏の頬を叩いたのだ。それも平手で。
クラスの皆や俺は、ただポカンと見ることしか出来なかった。
「い、いきなり何しやがる!」
「ふん。私は認めない。貴様があの人の弟など、認めるものか」
そう言ってスタスタと去っていくボーデヴィッヒ。はぁ・・・
「いきなり人の頬を叩くとか、常識がなってないんじゃないか?おチビさん」
「・・・・貴様、今何と言った?」
「テメェと一夏にどんな事があったか知らねえけどよ、折角盛り上がってたこの雰囲気をどうしてくれるんだよチビ」
「貴様はドイツ軍人を馬鹿にするのか!」
「はっ!俺はあいにく田舎出身なんでね。ドイツ軍人がどれだけ偉いか分からねえや」
俺が彼女を鼻で笑ってやると、頭に凄い衝撃がぁ!?うずくまりながら上を見上げると、呆れた表情の織斑先生が。
「ボーデヴィッヒを注意したい気持ちも分かるが、転校生を挑発してどうする。常識がどうのとか言っていたが、貴様も人のことを言えんぞ」
「す、スイマセン・・・」
皆が唖然とした状態のまま、SHRは終わった。
「えーっと、織斑君と東風谷くんだよね?初めまして。僕は―――――」
「あー、それは更衣室とかで良いか?今日は1時間目からISの実戦訓練だからさ」
「一夏、デュノア。早く向かうぞ。何か嫌な予感がする」
俺たちが廊下に出ると、他のクラスの目がキュピーン!と光る。遅かったか!
「いた!1組の転校生よ!」
「黒髪や緑メッシュもいいけど、金髪もいいわね!」
「私たちの方は紳士的だけど、あっちは守ってあげたくなる系!」
紳士的?幻想郷で紳士的な人たちといったら「あの人たち」だが・・・。そう考えているうちに女子達はジリジリと寄って来る。こ、怖い!
「一夏、先に行け・・・ってもう行きやがった!」
「ありがとう真!お前のことは忘れない!」
「え、死んじゃうの!?東風谷くん死んじゃうの!?」
「まずは東風谷くんからよ!全員突撃ーー!」
「「うおおおおお!!」」
こいつらは罪袋どもか!?と、とにかく、ここはとってきの秘策を使わなければ!
そう。それは、俺が某波紋戦士の漫画を読んで得た技・・・いや、元から持っていた技を強化したもの。
「逃げるんだよォォーーーーーーっ!!」
「技ってそれ!?」
「っていうか、速っ!」
逃げればよかろうなのだぁーーーー!
俺はそんな事を思いつつ、更衣室へ向かった。
女子を振り切って、今いるところは男子更衣室。入ると、デュノアと一夏がいた。本当は、俺を置き去りにした一夏を殴りたいところだが、逃げるほうに体力を使ってしまったため、殴る気力が無い。
とりあえず着替えるとしよう。そう思いながら制服を脱ぎ始めると・・・
「わあっ!?」
「「?」」
いきなり悲鳴を上げた。どうしたんだろう?もしかして・・・俺の体の傷が気になったのか?こいつは父さんとの修行や、モンスターとの戦いで付いてしまった傷だが、知らない人が見たら驚くだろう。一夏も最初はそうだったし。
「あー、デュノア?」
「あ、別にシャルルで良いよ。さっき一夏にも言ったんだ」
「そうか。じゃあ改めて・・・。いきなり悲鳴を上げてどうしたんだ?」
「い、いや・・・」
「早くしないと遅刻するぜ?今朝俺がくらった出席簿アタックを見ただろ?」
「う、うん。そうだね・・・。じゃあ、むこう向いててくれるかな・」
「え?まあ、シャルルがそう言うなら」
俺と一夏はむこうを向く。すると、一夏が俺の体をジロジロ見てきた。
そんなに傷が気になるのか?同じ更衣室で着替えてたから、結構見てるだろ。
「お前、周りから見たら誤解されそうだぞ?」
「え?いや、お前の身体の傷が凄いなって思ってただけで・・・」
「お前、ホモという言葉を学ぼうか」
「いやいや、どうみたって男子が話したりしているだけだろ。なんでホモとかと言う話になるんだよ」
「・・・・はぁ」
ヤバイ。俺の胃がキリキリしてきたぞ。一度、本気で殴ってもいいよね?弾幕ごっこでボコボコにしてもいいよね?
ところで疑問に思ったことがある。今ここにいるのは、俺と一夏とシャルルの3人だ。じゃあ、転校してきた男子はどこにいる?
そんな事を考えながら着替えていると、シャルルも着替え終わったようだ。よし!グラウンドに向かうか。
「着替え終わったよ」
「よし。それじゃあ、行くか」
「そうだな・・・って、あともう少しで始まるじゃねえか!」
「マジかよ!?よし、もう一度走るぞ!一夏、シャルル!」
「お、おう!行くぞシャルル!」
「うん!」
「(・・・ん?この匂いは・・・」
その時に、俺は違和感を感じた。それは・・・シャルルの髪から、女子のような匂いを感じたからだ。一瞬だけ感じたシャンプーのような香水のような、不思議な匂い。
・・・今思うと、シャルルはどこか怪しいな。何者なんだ?
一体、2組の転校生はどうしたんでしょうか?そして何者なのか?
それは次回、明らかにしようと思います。
それでは、次回もお楽しみに!