インフィニット・ストラトス~竜の血を継ぐ者~   作:G大佐

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テスト期間だったので、更新できませんでした。
来週もテストがあるので、また遅れるかも・・・・。


13話 ISの実習。本音との距離は縮まるか?

 今日はISの実戦訓練。織斑先生に「遅い!」と言われながらも、すばやく列に並ぶ。うーん・・・。やっぱり、女子に囲まれてると変な緊張感があるなぁ。

 ・・・やはり例の男子は見当たらない。まさか、女子の歓喜の悲鳴を聞いてぶっ倒れたんじゃないよな?

 

「随分ごゆっくりでしたわね」

「仕方ないだろ。俺たち男子の場合は、首まですっぽり覆うタイプだからな。・・・ところで、真はなんで辺りをきょろきょろしてるんだ?」

「いや、2組の男子が気になるんだ。一体どこに行ったのかなって思ったんだ」

「あぁ、あの転校生の事ね」

 

 後ろを振り返ると、2組の代表候補生である鈴がいた(無人機戦後、下の名前でいいと言ってくれた)。そうだ、彼女なら詳しいことを知ってるかもしれない。

 

「その転校生、なんか急にこっちに来ることが決まったらしくて、専用機の手続きとかをやってるらしいわ」

「へぇ~。それはまた面倒なこったな」

「全くだ。遅れておきながら堂々と無駄話をしている生徒を注意する事も、面倒な事だ」

「「・・・え?」」

 

 振り返った瞬間に見えたのは黒い板。出席簿アタックだと分かったころには、俺の頭はズキズキと痛んでいた。後ろでは鈴がうずくまっている。俺はこれで二回目・・・。もう最悪だ。

 

「では本日より、格闘及び射撃を含む実戦訓練を始める」

「鈴に真・・・。大丈夫か?」

「母さんに平手打ちされた時と同じくらいに痛い・・・」

「あんたの母さんはどんな人なのよ・・・」

 

 ロボット好きな普通の巫女です。俺がまだやんちゃだった頃に受けたあの平手打ち、痛かったなぁ。身も心も・・・。

 

「では、今日は戦闘を実演してもらおう。それじゃあ・・・凰!オルコット!」

「わ、わたくしまで!?」

 

 どんまい、セシリア。決まったからには仕方が無いぜ。これは完全なとばっちりだな。

 

「織斑と東風谷は、まだ経験不足だからな。二人とも早く前へ出ろ」

「うっ。そう言われてしまいますと・・・」

「セシリアはまだ良いわよ。アタシなんか、出席簿くらった後よ?」

「そうひがむな、凰。あいつにいい所を見せられるかもしれんぞ?」

「よっしゃ!やってやるわよ!」

「変わり身が早すぎませんこと!?」

 

 うわぁ。織斑先生、一夏をダシにしたな?俺のジト目を気にせずに織斑先生は・・・あれ?そういえば、山田先生はどこだ?

 

「それで、誰が相手なのかしら?もしかしてセシリア?」

「あら、それでしたら私のBITで落としてさしあげますわよ」

「そう慌てるな。二人の相手は・・・・」

「わぁぁ~~~!退いてください~~~!!」

 

 なんか空気を裂くような音が聞こえる。見上げると、ラファールを纏った山田先生が・・・って、凄い速さでこっちに向かってきてないか!?このままじゃヤバイ!

 

「一夏!ISを展開だ!」

「おう!」

 

 一夏が白式を、俺がグラビオスを展開する。すると、タイミングが良かったのか、前に居る一夏が山田先生を受け止める。だけど、それだけじゃ勢いは殺せないので、俺も受け止める体勢に入った。

 そして、腕に衝撃が入ったと同時に足に力を込める。うおおお・・・!意外と勢いが強い・・・あ。

 

「ちょっ!真!」

「え・・・?」

 

 かかとに落ちていた小石につまずいて、俺は後ろへ倒れる。さらに悪い事に、白式を強く掴んでいたので・・・

 

「いってぇぇぇぇ!?」

 

 掴まれていた一夏も後ろへ、すなわちバックドロップのようになってしまった。

 

『『『・・・・・・・・・・・・・・・・・』』』

「全く、何をやっているんだ・・・」

 

 俺は悪くない。小石があったのが悪い。だから、後頭部をさすりながら俺を睨むな、一夏。

 あと山田先生も申し訳ないッス。

 

 

 

 

 そんな事はさておき、鈴とセシリアvs山田先生という組み合わせで模擬戦が始まった。最初こそ2対1でいいのかと思ったが、それは無駄な心配だったようだ。

 一瞬だけ押されてると思ったが、よく見ると、龍砲をあえて撃たせるように誘導してる。鈴はそれに気付かずにバカスカ撃ちまくるから、セシリアはうまい具合にBITを配置できていない。

 

「さて、今の間に・・・デュノア。山田先生が使っているISについて説明しろ」

「あ、はい!」

 

 その後、デュノアがハッキリとした声で『ラファール・リヴァイブ』について説明する。あんまりにも詳しいもんだから、分かりやすく説明すると・・・

 

1つ目:フランスのデュノア社で作られた物。

2つ目:かなりの数の武器を、拡張領域(パススロット)というスペースに入れることが出来る。

3つ目:操縦が簡単で、尚且つ装備よって格闘や狙撃などのタイプに切り替えられる。

 

 ちなみに量産機は、2つ目の特徴を持ってることが多い。その中でもラファールが一番なんだそうだ。俺のグラビオスも、日本の量産機『打鉄』のコアを流用してるおかげでかなりの武器が入れられる。

 拡張領域というのは、いわば武器を入れるポケットのようなもの。今の俺の拡張領域には、ファイアテンペストとカブレライトキャノンが入っている。グラビド・ヘッドは元から肩に装着されているから、まだ空きがあるんだよな。

 ・・・おっと、そうこうしている内に戦いの終わりが近づいてきたようだ。セシリアのほうに弾丸が飛び、彼女がそれを避ける。しかしその先には鈴がいるわけで、見事に二人が衝突。そこへ、先生が戦闘終了の声をかける。

 

「よし。そこまで!」

 

 山田先生の戦い方は凄いな・・・。相手を誘導させるような正確な射撃、状況に応じての武器の切り替え。これは立派な戦術だ。何というか、地底のモンスター研究者、ナナシさんと似ている。雰囲気もそっくりだしな。

 あと、今回の戦闘は、鈴とセシリアの連携が上手くいっていなかったのも関係してるな。

 

「アンタねぇ、なに面白いように回避先読まれてるのよ!」

「り、鈴さんこそ!無駄にバカスカ撃つのがいけないのですわ!」

 

 見苦しい・・・。見苦しいぜ、二人とも。お前らそれでも代表候補生か?

 

「さすが、射撃部門でトップだったことはあるな」

「い、いえ!それでも織斑先生には敵いませんよ!それに私、結局代表候補生で留まってましたし・・・」

「そう謙虚になるな。さて、これで教員の実力も分かっただろう?これからは敬意を持って接するように」

 

 あぁ、そういえば山田先生は沢山のニックネームを持ってるんだっけ?それを知っていて今回の戦闘をやらせたのか?

 

「では、これから専用機持ちごとにグループを作って実習を行なう。8人グループに分かれろ」

 

 すると俺や一夏、デュノアのほうに女子が群がる。特に一夏とデュノアは凄い。俺にも来てるには来てるが、それでも10人程度。半分は1組、残りは2組だ。

 

「東風谷くん、ぜひともご指導お願いします!」

「この時だけ、お兄ちゃんって呼んでもいい?」

「あ、私もお兄ちゃんって呼ばせて~!」

「何で俺がお兄ちゃんなんだよ!?」

「「「雰囲気が、お兄ちゃんっぽいから!」」」

「綺麗にハモるな!」

 

 俺は一人っ子だっつうの!

 

「馬鹿どもが・・・。均等に分かれろと言っただろう!次騒ごうものなら、グラウンドを百周させるぞ!」

「「は、はいっ!」」

 

 軍隊のようにバババッ!と移動する女子たち。織斑先生の声は迫力があるからなぁ。

 では、俺も出来る限り教えていきますかね。そう思いながら訓練機の格納庫へ向かった。

 

 

 

 

「というわけで、これから歩き方とか教えるんだが・・・真面目にやれるな?」

「「は~い!」」

「元気がいい事で。じゃあ始めに、鷹月さんかな?装着と起動、出来れば数歩歩いてみてくれ」

「分かったわ」

 

 クラスの中では結構しっかり者の鷹月さんが、打鉄に乗り込む。そして慎重に歩行する。

 

「転びそうになってもうまい具合に支えるから、もう少し自信を持って歩きな?」

「う、うん・・・」

「そうそう。いい感じだな。よし、次の人に移ろう。でも気をつけることが」

「降りたわ」

 

 あちゃー。鷹月さん、最後の最後でやらかしちゃったな。訓練機は盗まれないように、粒子変換が出来ないように設定されている。立ったまま降りてしまうと、当然立ったままの状態になる。すると、次に乗る人がコクピットに届かなくて乗れなくなるのだ。

 

「う~、届かないよ~」

「ごめんね、本音」

「東風やん~」

「う~ん、どうすればいいんだ?」

 

 すると、他の方の指導をしていた山田先生がこっちの事態に気づいてくれた。よし、どうすればいいか聞いてみよう。

 

「あのー、立ったままの状態ってどうすれば良いッスか?」

「これは初心者によくある失敗ですね。それじゃあ東風谷くん、グラビオスを展開して布仏さんを抱っこしてください」

「え?」

「「えぇーーーっ!?」」

「やった~。ラッキ~」

 

 だ、抱っこ!?さすがに女子を雑に抱きかかえるわけにはいかないよな。ということは・・・お姫様抱っこかよ!俺がチラリと本音を見ると、彼女は少し頬を赤らめながら期待した目でこっちを見ている。

 ぐ、可愛い・・・。

 

「てへへ~。お願いします~」

「わ、分かったよ。・・・よっと」

 

 その時俺は感じてしまった。ISスーツというのは、ISを纏いやすくする為にスーツの下に下着類は着けない。

 すなわち・・・彼女の豊満な胸を感じてしまったわけで・・・

 

「東風やん!?鼻血がいっぱい出てるよ!?」

「大丈夫だ、問題ない」

「全然大丈夫じゃないと思うよ~!?」

「ほら、ISに乗れたから次は歩行だぜ」

「う、うん・・・」

 

 全く何を言っているんだか。鼻血を出している訳無いじゃないか。確かに、鼻の辺りが生暖かいような感じがするけど。しかし何というか・・・彼女に触れることが出来て、嬉しかった。本当に何なんだ?この気持ち。

 あれ?そういえば一夏たちはどうなんだろう?ちょっと見てみよう。

 

「あ、ごめ~ん!立ったまま降りちゃった~!ごめんね篠ノ之さん」

「い、いや別に構わないが・・・」

「あーやっちゃったな。じゃあ・・・よいしょっと」

「なっ!?何をするんだ!?」

「いや、こうしないとISに乗れないだろう?」

「それはそうだが、これは・・・。いや、むしろお姫様抱っこしてもらえて役得か?」

「ん?何か言ったか?」

「な、何でもない!」

 

 お~。箒が一歩リード。ふむふむ、変な強がりも言わずにされるがままになる箒。これはポイント高いんじゃないか?最近、鈴と共に「好きな人を振り向かせ隊」というものを作ったらしいし、箒は笑っていることが多くなった。

 まあこんな感じで、無事に訓練を終えることが出来た。

 

 

「そういえば箒。アンタ、一夏と何を話していたの?」

「鈴か。なに、屋上でお弁当を食べるという約束をだな・・・」

「なっ!?ずるいわよ、ただでさえ同じクラス・同じ部屋なのに!」

「そ、そう言われても困るぞ」

「・・・勝負よ」

「え?」

「私も、一夏のためにお弁当を作ったの。どっちが美味いか勝負しましょう!」

「ほう、望むところだ!」

 

 どうやら、一夏の方は一悶着ありそうだな。




のほほんさんがヒロイン化しつつありますね。果たしてどうなる事やら・・・。
次回はようやく、新たなキャラを出せます!いやぁ長かった・・・。

それでは次回もお楽しみに!
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