インフィニット・ストラトス~竜の血を継ぐ者~   作:G大佐

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な、何とか引越しの前に投稿できました……。

福音戦では、箒は出撃しません。専用機もありません。

その代わり、どこかで出番を出そうかと考えています。


30話 特命任務、そして出撃前

合宿二日目。俺たちは周りを崖に囲まれた試験用ビーチにいた。

 今日行なうのは、専用機持ちの場合、新しく追加された装備とかの点検だ。と言っても、俺と相棒の場合は専用機がどの企業にも属していないから、スラスターとかの整備がメインになる。

 

「あの、真さん?」

「ん? どうした、相棒?」

「今日の箒さん達、妙によそよそしい気がするんですが……」

 

 ふと箒たちを見る。すると、目が合った瞬間に慌てて目を逸らしやがった。

 俺、何かしたか? ちょっと傷ついちまうぜ……。

 

「では、それぞれ振り分けられた班で装備試験・点検を行なうように。分からない事があったら山田先生か私に質問すること」

 

 織斑先生が指示を出す。手をパンッ!と鳴らすと、生徒の皆が散らばった。そんじゃあ、俺もやりますかね!

 

「真さん……機械弄り、大丈夫なんですか?」

「はっはっは! 心配するな相棒! この間のテストで、ISの科目は赤点をギリギリ免れたからな!」

「(あ、これダメなやつだ)」

 

 何か相棒が失礼なこと言ってるような気がするけど、気にしなーい!

 

 

 

 

 

「私の心配を返せ!」

「なぜに!?」

 

 俺は今、スラスターの煤汚れを落として、油を注していた。これをやっておかないと方向転換とかに支障をきたす恐れがあるからな。

 しかし、順調に整備してたのに何故か相棒が怒ってスパナを投げてきやがった。何なんだよ、全く。

 

「テストで赤点ギリギリだったんでしょう!? 何でスムーズに出来てるんですか!?」

「そりゃあお前、グラビオスが教えてくれるんだよ」

「……え?」

 

 そう。俺はさっきからグラビオスに、どこの調子が悪いかを聞いている。するとコアが「ココが変な感じ」っていう風に教えてくれるんだ。しかも、パーツの外し方までアドバイスしてくれる。何ていい子なんだ。

 

《エヘヘ~》

 

 あ、照れた。

 

「相棒だって、今まで機械弄ったこと無いくせに、スムーズに出来てるじゃねえか。たぶん、機体が教えてくれてるんじゃねえの?」

「ふぅむ……。では、少し意識してみますか」

 

 さて、と。だいぶ終わったかな? 今度は何をしようかなぁ。

 

「た、たたたた大変ですー! お、織斑先生ー!」

 

 すると、山田先生が大慌てて走ってきた。何かやばそうな雰囲気だ。織斑先生も真剣な表情になり、手話らしきもので山田先生とやり取りしている。

 何だ? 聞かれてはマズイ事でもあるのか?

 

「……かなりヤバイ事態みたいですね」

「何か聞こえたのか?」

「特命任務レベルAという単語が聞こえました。何か緊急事態があったに違いありません」

「だな」

 

 すると、山田先生が旅館へと戻り、織斑先生は俺たちの方へ向き直る。

 

「今日のテスト稼動は、緊急事態につき中止とする。速やかにISを片付けて旅館へと戻れ!」

 

 凄みを感じさせる声に、他の生徒達は慌てて片づけを行なう。

 

「なお、代表候補生及び専用機所有者は私のもとへ集合!」

「おっと、これはまさか……」

「恐らく……」

 

 俺たちも、緊急事態の対処に当たるパターンだな。

 

 

 

 

 

 今起こっていることは、かなりヤバイ状況らしい。と言うのも、アメリカとイスラエルが共同開発していた銀の福音(シルバリオ・ゴスペル)が暴走。このままでは、俺たちの近くの空域を通過すると言う。日本政府はすぐに防衛線を張ったのだが、相手はそれを突破。部隊を再編成するのに時間が掛かるため、俺たちが対処しないといけないらしい。

 しかも厄介な事に、相手は軍用IS。前にラウラから聞いた話では、大きい攻撃力と機動性、エネルギー量を誇っているという。

 

「相手は長期稼動にも耐えられるよう、シールドエネルギーが高いと思うわ」

「しかも、私たちが止めなければ、日本国内に被害が出る可能性もありますわ」

「だとすると、早めにエネルギーを無くして、無力化する必要があるね」

 

 鈴やセシリア、シャルロットが相談している。

 つまり、短時間でデカいダメージを与えないといけないってことだ。そんな強そうな武器を持ってるやつと言えば……

 

「お、俺か……」

 

 緊張した様子を漂わせている一夏だな。しかし、緊張してるとはいえ、そんなにガチガチで大丈夫だろうか?

 

「これは実戦だ。私は無理強いはしない」

 

 織斑先生が一夏に言う。だけど、一夏のあの目は……やる気だ。

 

「俺、やります」

「よし。後は誰が一夏を運ぶかだが……」

「私の強襲用高機動パッケージ『ストライク・ガンナー』なら、行けますわ」

「超音速下での訓練時間は?」

「二十時間ほどです」

 

 ふむ、一夏の運搬役は決まったな。だとすると俺たちは……

 

「ボーデヴィッヒと更識は私達と共にオペレーターをしろ。凰、デュノア、十六夜、東風谷は織斑とオルコットの援護として出撃しろ。では……作戦開始!」

 

 俺たちは動き始める。その時、遠くから相棒とラウラの会話が聞こえた。

 

「私のレーゲンがドイツからまだ返還されて無い以上、私は戦力になれない。だから……頼む」

「分かりました。任せてくださいな」

「それと、これは私個人のお願いなんだが……」

「何でしょう?」

「その……いや、やっぱり後で良い! 聞きたかったら、生きて帰ってくることだ!」

「フフ、分かりました。それでは」

「あぁ……」

 

 …………もしかしてラウラの奴、相棒の事が? ま、まさかな。

 すると、誰かが肩をチョンチョンとつつく。誰だろ?

 

「お、簪か」

「うん。私も日本の代表候補生だから、ここにいる。でも、まだ専用機が完成してない……」

 

 そういや、本音がそんな事を言ってた気がするな。だからなのか、俺は特に驚かなかった。

 簪はどこか不安げな表情だ。やはり、怖いんだろう。

 

「今回の相手は強い。軍のISだから……」

「そうだな。俺の勘もそう言ってる」

「でもね……」

 

「では、援護する者は出発地点まで移動!」

 

 おっと、織斑先生から呼び出しが掛かった。急いで行かなくては。

 

「悪い、話は後でな!」

「あっ……」

 

 俺はグラビオスの状態を確かめると、走って出発地点まで走り出した。

 

 

 

「無事に帰ってきてね……。本音のためにも……」

 

 

 




戦いは次回になります。戦闘を期待してた方、ごめんなさい!

なお、前書きでサラッと言いましたが、近いうちに引越しや大学の入学式があるため、また遅れます。投稿が遅くて、本当に申し訳ないです……。

それでも、次回を楽しみにしていただけたら幸いです。では、また次回。
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