インフィニット・ストラトス~竜の血を継ぐ者~   作:G大佐

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今回は、真とミツルが自分たちのことを明かします。ですが、幻想郷についての説明シーンは省きます。

それでは、お楽しみください!


38話 仲間に明かすとき

 臨海学校を終えてしばらく経ち、俺たちはいつも通りの日々を送っていた。勉強したり、特訓したり、クラスのみんなと話に混ざったり……。こういっちゃ何だが、結構楽しい毎日だった。

 ……いや、少しだけ変わったことがある。本音の様子だ。

 

「なあ、本音? 何で俺の膝の上に乗ってるんだ?」

「座り心地が最高なのだ~♪」

「そうなのか? ってか、相川! お前写真撮ってるんじゃねえ! 他の奴らもだ!」

 

 最近、俺に対するボディタッチが激しいような気がするんだよなぁ。ずっと前にやった「あ~ん」をねだる事も多くなったし、俺と一緒にいることが多くなった。

 さすがに、相棒や一夏たちとの訓練の時は一緒じゃないけど、今のように彼女との距離が近いと……凄くドキドキする。顔も少し熱くなるし、胸がバクバクと高鳴っちまう。

 

「(すげぇ苦しいはずなのに……どこか嬉しい気がしちまうんだよな)」

「どうしたの~? もしかして、重かった~……?」

「そんな事はねぇよ。ちょいと、な。ドキドキしちまって」

「……えへへ、そっかぁ♪」

 

 そのポワワンとした笑顔に、またドキッとしちまう。どうしちまったんだ、俺の心は……。

 

 

 

 

 昼休み。俺は鈴に呼ばれて屋上に来ていた。言われるがままに来ると、そこにはセシリアにシャルにラウラ、鈴に簪に一夏と、福音戦の時のメンバーがいた。ていうか、俺の隣にはいつのまにか相棒がいた。

 

「あれ、相棒? お前もか?」

「はい。鈴さんに屋上へ来るようにと呼び出されまして……」

 

 困ったような笑みを浮かべる相棒。困惑してる俺たちを無視して、鈴が口を開く。

 

「さぁ! 教えて貰うわよ!」

「教えてもらう? 何を?」

「あの時に言ったでしょうが! あんた達の事を教えてもらうって!」

「…………あぁ、そう言えばそんな事を言ってたような気が」

「すっかり忘れてたぜ……」

 

 嘘だ。本当は覚えてる。だけど……本当に大丈夫だろうか。俺と相棒は、この外の世界に人間からすれば、化け物と見られてもおかしくない。父さんも影夜さんも、能力が原因で周りの人々から避けられていたと言うし、不安で仕方がない。

 

「しかし、なぜ急に私たちを疑うようになったのです?」

「最初は、ほんの些細な事だったわ。あんた達は『海を見たことが無い』って言っていた。その時は、テレビで見たことくらいはあるんだろうなーって思ってたわ」

「でも、いざ海に来てみれば、真たちは()()()()()()()()()()()かのような反応だったよね? そういう事って、あるのかなって思ったんだ」

 

 鈴とシャルが、俺たちに理由を説明する。だが、「最初は」って事はまだあるのか?

 っていうか、俺と相棒はそんなに分かりやすい反応だったか?

 

「次に気になったのは、ミツルさん。貴方についてですわ」

「私、ですか?」

「はい。鈴さんから聞きました。貴方はスカーレット家に仕えていると。ですが、その家は既に消えている名門。ましてや『吸血鬼の館』と呼ばれている曰く付きの家ですわ。日本人である貴方が、なぜスカーレット家のことを知っているんですの?」

「………………」

 

 相棒の顔が、ちょいと歪んだ。「しくじった」って感じの顔だ。おいおい何やってんだよ……。

 俺が呆れていると、今度は簪が聞いてきた。

 

「次は真くんだよ」

「お、俺か?」

「福音との最初の戦いのとき、攻撃に巻き込まれたよね? それなのに軽傷だった。これはなぜ?」

「え? あ、いや、ISを展開してたからで……」

「嘘。展開していたら、ISの反応を私たちがキャッチしているはず。でもあの時は反応が無かった。つまり、ISを展開してなかったということ」

「ぐ……」

 

 い、いつにも増してよく喋りやがる……。くそ、オペレーターをしていた簪だからこそ言えるってことか。

 

「そして……あの機体。真のグラビオスは全身装甲じゃないはずだ。俺みたいに第二移行したわけではないのに、どうして……」

 

 一夏は俺の機体について聞いてくる。

 

「相棒……」

「これは、逃げられないかもしれませんね……」

 

 相棒と共に、大きな溜め息を吐く。一夏たちからしたら、追い詰められてとうとう観念した犯人のように見えるだろう。

 

「……分かりました。話しましょう」

「こうも疑われてはなぁ……」

 

 それに、人化モンスターがこの世界にいる以上、連中は俺や相棒を狙うだろう。その時にみんなを巻き込ませないという自信がない。……話すしかないだろう。

 

 

 

 

 

 

 俺たちが一通りの説明をするが、ほとんどの奴らが唖然としていた。そりゃそうだろうな。神様や妖怪、吸血鬼といった存在が一緒に暮らしてるなんて言われても、いきなり信じられるわけがない。

 

「つ、つまりその幻想郷というところから来て……」

「モンスターという存在と戦っている……?」

「まぁ、そういう事になるな。福音戦の時に援護できなかったのは、人化モンスターに襲われたからだ」

 

 シャルや一夏の言葉に、俺が答える。モンスターの存在も話したところ、ラウラが震えていた。

 

「で、では、あの時に私を狂わせようとした男も……」

「はい。私たちを狙っている存在です」

「そんな存在が、易々とIS学園に侵入してたとは……」

「で、ですが、なぜそんな重大なことを黙っていたのです?」

 

 セシリアの問いに、俺たちは言葉を詰まらせる。言ってしまえば一夏たちを信用してなかったって事になるからなぁ……。

 

「……すまねえ。こんな話を信じてもらえるわけが無いと思っていた」

「他の人とは違う者が蔑まれるという話を、よく耳にしてました。それが怖くて……。本当に申し訳ありません」

「あ、頭を上げてくれよ! 今まで不思議に思っていたことが、これで殆ど解明されたもんだしさ!」

「そうですわ! いつものように豪快に笑ってくださいな、真さん!」

「一夏……セシリア……」

 

 みんなの顔は、化け物を恐れるような顔では無かった。それどころか信頼しているということを証明するかのように、目がキラキラしている。鈴が、二かっと笑って、みんなを代表するかのように言う。

 

「これからは隠し事無しで、アタシ達に見せてよ! あんた達の事、もっと知りたいんだからね!」

 

 本当の仲間を見つけたのかもしれない。俺と相棒はそう思った。

 




次回の話ですが、まだ具体的に決まっていません。ですがネタの候補があります。

原作4巻で、シャルとラウラがバイトするお話がありますよね? そこに前作キャラを出すお話が候補に挙がっています。
しかし、あくまで候補なので、変わってしまうかもしれません。ご了承ください。

では、次回もお楽しみに! 感想等、お待ちしております!
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