真がセシリアに関してボロクソ言ってますが、決してセシリアアンチではありません!オルコッ党の方々、どうかそこはご了承ください!
SHRが終わると、一夏が女子の視線から逃げ出すような感じで、俺に話しかけてきた。
「あぁー、しんどかった……」
「ドンマイだな、一夏」
「おう。改めて自己紹介だ。俺は織斑一夏。えっと……東風谷で良いか?」
「あぁ。でも、出来れば真って呼んで欲しい。苗字だと呼びづらいだろ?」
「そうか。じゃあ、これからよろしくな!」
「ああ!」
俺と一夏は握手をする。このクラスの中では数少ない男友達だ。仲良くなって損は無い。
周りの女子が「真×一夏……ありかも!」と叫んでいる中、ポニーテールの女子が話しかけてきた。確かこいつは……
「ちょっといいか?」
「ん?」
「一夏に用があるのだが……少しだけ、二人で話してきても良いだろうか?」
「構わないぜ。篠ノ之箒さん」
なるほど。幼馴染と数年ぶりに再会できたから、話がしたいんだな。彼女の名前は篠ノ之箒。苗字から分かると思うが、束さんの妹だ。
しかし、本当に姉妹なのか?束さんが悪戯好きな女の子と例えるならば、彼女はいかにも真面目な女の子という感じだ。
「な、何故私の名前を知っている!?」
「束さんから聞いたのさ」
「……なんだと?」
束さんのことを小声で言ったら、目付きが鋭くなった。おぉ怖い怖い。
でも、無理もないな。姉の作ったISによって、重要人物保護プログラムを受ける羽目になった。結果として家族はバラバラにされ、彼女自身も各地を点々とする事になってしまった。これに関しては、束さんも凄く悲しんでいたな……。
とりあえず……
「俺のことは後でいい。早く一夏と話をしてきな?でないと、すぐに授業が始まるぜ?」
「……すまない。ありがとう。だが、必ず姉さんの事について聞かせてもらうからな」
幼馴染との再会を、たっぷりと味あわせたほうが良いよな?
「(何だよこれ。何だよこれ!)」
「(真、分かるか?)」
「(全っ然わからねぇ! 唯一分かるとすれば、ISは凄いってことだ!)」
俺と一夏は、ISの授業に着いていけてなかった。ただ今、絶賛混乱中である。
父さんに、数学やら科学やらは習ってたけど、ISは無かったからなぁ……。
「織斑君に東風谷くん。分からないところはありますか?」
「「ギクッ!」」
「分からない事があったら、聞いてくださいね。私は教師ですから!」
えっへんと胸を張る山田先生。いや、張らなくていいです。張ったら揺れてるんです。デカイ胸が。
俺と一夏は顔を見合わせると、うんと頷く。どうやら言いたい事は同じだな。
「「先生!」」
「はい」
「「ほとんど……いや、全然分かりません!」」
「……え?えっと、全部ですか?」
「「その通りです!」」
二人同時にドヤ顔をすると、頭に衝撃がぁぁぁぁ!? 俺と一夏は同時に悶絶する。
見ると、織斑先生が呆れた顔で俺たちを見ていた。まさか、出席簿で同時にぶっ叩いたのか?
「東風谷の方は分かる。参考書を与える時間すら無かったからな。だが織斑。お前は参考書に目を通したのか?」
「えっと、あの電話帳みたいなものですか?」
「そうだ。必読と書いてあっただろう」
「ああ、あれか!あれは、古い電話帳と間違えてゴミ箱に―――――」
「捨てるな馬鹿者!」
一夏、再び出席簿アタックをくらう。しかし一夏のやつ、参考書があったのかよ。それを無駄にしてしまうなんて……ないわぁ。
とりあえず、このままだとヤバイな。放課後に、山田先生とか織斑先生に質問攻めしてみるか。
「ちょっとよろしくて?」
「あぁ?」
「まぁ、何ですの。そのお返事は!私に話しかけられるというだけでも光栄だというのに!」
授業が終わって一休みしていると、金髪の……ツインテールか?そんな髪型の女子が話しかけてきた。
しかし、気に食わないな、その態度。まさに女尊男卑って感じだな。しかもこの女、見るからに「お嬢様」って感じだ。話し方も相まって、俺の苛立ちがどんどん上昇していく。
「聞いてます?お返事は?」
「てめぇのような女に、『何でございましょうか?』って返事はしたくねぇな」
「あ、貴方はどれだけ野蛮な返事をすれば気が済みますの!?」
「挑発的な態度を取るお前が悪いんだろうが」
俺と金髪女の会話に入ってこれなかった一夏が、イラついた表情で返事をする。ちなみに箒も不機嫌だ。
「ところで箒。この人は誰だ?」
「セシリア・オルコット。イギリスの代表候補生だぞ、一夏」
「なっ、まさか貴方たちは私の名前を知らない!?イギリス代表候補生である私を知らないとでも!?」
キーンコーンカーンコーン。
セシリアが何かを言おうとしたが、授業開始のチャイムによって遮られる。セシリアは俺たちを睨んで、元の席に戻っていった。
はぁ……。面倒くさいやつに絡まれたなぁ。
「それでは授業を始める。…………おっと。その前に、クラス代表を決めなければな」
織斑先生がそんなことを言ってきた。クラスを訳すと学級って言うらしいから、学級委員長みたいなもんか。寺子屋でもあったなぁ。大妖精こと大ちゃんが、しょっちゅう選ばれてたっけ。
「自他推薦でも構わない。誰かいないか?」
「はい!私は織斑君を推薦します!」
「えっ!?」
「じゃあ私は、東風谷くんを!」
「ちょっと!?」
「ちなみに、推薦されたからには、その期待に応えてあげるべきだと思うぞ?」
要するに拒否権は無いって事っスね、織斑先生。一夏も諦めた表情だ。仕方ない。ここは一つ、俺と一夏でじゃんけんをして……
「納得がいきませんわ!」
またあの金髪かよ!つくづく面倒くせえ奴だな!どんだけ男嫌いなんだよ!
「その様な選出は認められません!大体、男がクラス代表だなんていい恥晒しですわ!そもそも実力からすれば……」
なんか金髪が、色々と文句を言ってる。しかもそれは俺たちへの侮辱から日本への侮辱に変わっていった。
……腹立つなぁ。日本は、父さんと母さんがいた国だっていうし、白斗さんや影夜さんも居た国。すなわち英雄達の故郷って事になる。それを侮辱する事は、俺のヒーローを馬鹿にすることと同じだ。
「大体、文化としても後進的な国で過ごす事自体―――――」
「そこまでにしろや、金髪さんよぉ」
「なっ……真?」
「お前よぉ、さっきからキーキーうるせぇんだよ。発情期の猿かテメェはよォ」
俺の口調がかなり乱暴になってるかもしれないが、それ程のことを、この女はやった訳だ。
「私が猿!? 極東の猿に言われたくありませんわ!」
「っていうか、島国って言ってたけどお前のほうも島国じゃねえか。しかも、世界のメシマズランキング何年連続1位だよ」
「なっ……な、な、な……。決闘ですわ!」
一夏の発言で切れた、えーと、セシリアか。セシリアは、俺たちを指差す。決闘かぁ。幻想郷だと命を懸ける意味だから、俺は「決闘」なんて言葉は使いたくないんだよな。
しかもISでの戦いになってるし。
「良いぜ。ハンデはどれくらいつける?」
「あら、早速ハンデのお願いですか?」
「いや、俺と真がどのくらいハンデ着けたら良いのかなーってな」
すると、クラスは大爆笑。しかし、箒やのほほんとした女子といった一部を除く。
「織斑君、何言ってるの?」
「もう男が強かったのは、大昔の話だよー」
……はぁ? 何言ってるんですかねぇ、この女どもは。女が強い? 笑わせるな。それはISという存在があるからだろう。今年からは違う。俺や一夏というイレギュラーが現れたから、弱いかどうかなんてわからねぇ。束さんも、ISコアを説得して、男にも乗れるようにするらしいから、そんな思考はもう古くなるだろう。
「一夏。俺たちにハンデはいらねぇ。ただ全力でぶっ潰すしかないんじゃね?」
「くっ……。だったらハンデは良い。全力で当たってやる」
「おう、その意気だ! そのついでに砕けろ」
「当たって砕けろじゃ、駄目じゃねえか!」
すると、侮辱の大爆笑から、面白さによる大爆笑に変わった。セシリアは面白くなさそうな顔をしてたが。
「仕方ない。では、1週間後の月曜日、放課後にクラス代表決定戦を行なう。オルコットと織斑、そして東風谷は準備をしておくように」
恐らくセシリアは、ISに関しては比べ物にならないほどの努力をしてるだろう。あいつはいわば、強者だ。
今の俺たちに出来る事は、知識をとにかく蓄え、ISについてより理解する事だ。
さあ、授業に取り組むとしよう。
次回は、寮の部屋割りと、真のIS登場まで書ければ良いなと思います。
それでは、次回もお楽しみに!