インフィニット・ストラトス~竜の血を継ぐ者~   作:G大佐

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今年最後の投稿になります。この話を投稿したあとは続きを書きますが、年内に間に合うかどうか……。

それでは、どうぞ!


54話 アリーナ整備

 俺と相棒、そして父さんは、クレーターまみれのアリーナを整備していた。確かに俺が大暴れしたのもあるけどよぉ……。俺たちが戦った時よりも酷くなってないか?

 

「これ絶対に白斗さんの分も入ってますよね?」

「だよなぁ……。しかも手作業でこれ埋めるのか……」

「まぁまぁ。これもトレーニングの一環だと思えば良い」

 

 トレーニングになるなら……良いのか? 何か上手く丸め込まれた気がする。

 まぁ、俺にも原因はあるんだろうけどな。ちゃっちゃっと埋めますか!

 

 

 

 

「「キツい…………」」

 

 重労働な上、土を運んで埋めるという単調な作業が延々と続いている。おまけにこのアリーナはとてつもなく広い。終わりが見えない。

 

「時々休憩を挟んでるけどよ、それを上回るほどキツいな……」

「ですね……」

「そういや、一夏たちは今頃何やってんだろうな?」

「休憩を終えたら、専用機持ちの人たち全員が父さんたちに鍛えてもらうそうです。別のアリーナで」

「マジで!? またこの作業するって事になったら、キレる自信があるぞ!?」

 

 影夜さんに白斗さんが暴れてまたクレーターができるか、ミサイルやレールカノンといった強力な飛び道具でクレーターが出来るか。どちらにせよ修復するのが俺たちになったら、それはちょっと俺は怒らざるを得ないぞ?

 

「いえ、普通の筋トレらしいですよ? 腕立て伏せとか」

 

 そ、そうか。それなら安心だ。また同じ作業をするのは嫌だからな。

 

「しかし、人化モンスター達ってどれくらい居るんだろうな」

「無人機の投入をしてると言うことは、兵の数は少ないと思われます。それほど多くは無いと思いますが」

「問題は、その少ない戦力が強すぎると厄介なんだよ」

 

 ヴァレッタにティーレン、俺が戦ってきた人化モンスターは誰もが強かった。今こうやって生きているのが夢なんじゃないかと思うくらいだ。

 

「モンスターは、時にとんでもない能力で環境に影響を与えることもある。この世界では、それが災害以上のものに匹敵するかもしれない」

「だから、この世界で暴れられると厄介なのか」

「それに、その力に目を付けて、無理やり人間に力を宿らせるという事を考える外道が現れるかもしれない」

「それは……防がないといけませんね」

 

 モンスターの能力は強い。小さな傷なら自然に治っちまうし、重傷を負っても栄養摂って眠ればたちまち回復する。鍛えれば身体能力も人間を超える。きっと、羨ましいと思われるだろう。

 だが、それはあくまで生まれつきの能力者であった場合に限る。普通の人間に無理やり宿らせるなんてしたら……モンスターの力に耐えきれず肉体が壊れるか、耐えきれたとしても理性を失って新しいモンスターが生まれてしまう、つまり暴走する危険性が高い。

 紫さんは、かつて俺たちにこう言っていたことがある。『本当の化け物は、欲に目がくらんだ人間なのかもしれない』と。ひとたび大きな利益を目の当たりにすると、例えそれが人の道から外れていようと手にしたくなるのだと言う。もしモンスター能力を作ろうとしてる奴がいるなら、そいつはまさに化け物なんだろうな。

 

「少し休憩にしよう。二人とも、冷たい緑茶で良いかな?」

「はい。ありがとうございます」

「俺もそれで良いぜ」

 

 だいぶ地面が元通りになってきたので、少し休憩をはさむことにした。父さんが、近くの自販機で買ってきたであろう緑茶を渡してくれた。

 

「んっ、ゴクッ……はぁ~! 美味い!」

「いい飲みっぷりですねぇ」

 

 よっぽど喉が渇いてたのか、一回で半分ほどの量を飲んでしまった。自分でもビックリだ。

 

「……………………」

「ん? 父さん。上を見てどうかし――――――」

「二人とも散開しろ!」

「「っ!!」」

 

 父さんの叫びと同時に、俺たちは避ける。すると、父さんを中心に衝撃波が起こり、遅れて土埃と爆音が巻き起こる。

 

「休憩の所すまねぇなぁ、能力者さんよぉ!」

「やれやれ、派手な登場だな」

 

 そいつは、肌も髪も真っ黒で、目が赤く光っていた。頭から牛のような角が生えている。服は腰蓑だけだ。だが、盛り上がるような筋肉が、相手の力強さを物語っている。

 

「早速だが、死んでもらうぜぇ!」

「ぬぅぅぅん!!」

 

 角持ち男が殴り掛かると、父さんが受け止める。両手で受け止めているにもかかわらず、父さんはわずかに後退した。な、なんてパワーなんだ……!

 

「父さん!」

 

 俺は地面を蹴って援護に向かう。右腕を向けつつ、ISのセンサーのみを起動。カーソルは角持ち男を的確に捉える。ロックオンの文字が出ると同時に熱線を発射!

 

「くらえぇ!」

「ぐっ、おぉぉ!!」

 

 父さんが、熱線の飛ぶ方へ男を投げ飛ばす。

 

「熱いな……。だが、大したことねぇよ!」

 

 熱線は確かに当たった。だが、火に強いモンスターなのか効果は薄い。

 

「俺の名前はラージャン……じゃなかった。ドナーだ! ちょいとばかり、喧嘩に付き合ってもらうぜ!」

 

 ニヤリと獰猛な笑みを浮かべ、モンスターの気配を一気に放ってきた……!

 




来年には、しっかり完結させたいなぁ……。

それでは、次回もお楽しみに!
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