インフィニット・ストラトス~竜の血を継ぐ者~   作:G大佐

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56話 vsドナー(前編)

「オラァァァァァ!!」

「ウラァァァァァ!!」

 

 雄叫びがアリーナに響き渡る。ドナーの拳と父さんの拳がぶつかり合い、一瞬遅れて衝撃波が発生する。土煙が俺たちに降りかかった。

 

「わっぷ!?」

「目に砂がぁ!?」

 

 目に砂が入って見えないが、音からしてまだ殴り合ってる。急いで全身を鎧化し、いつドナーの注意がこちらに向いても良いようにする。

 

「まずはお前だ!」

「上等!」

 

 どうやら、父さんを先に狙ったのは俺たちへのフェイントだったらしい。俺が土煙で動きが鈍っている所を襲いかかってきた。目がまだ開かないが、声のする方向へ腕を振るう。奴の拳とがぶつかり合い、ビリビリとした感覚が走る。

 

「ふっ!」

「どこ狙ってんだマヌケ!」

「そこかぁぁ!」

「んなっ!?」

 

 俺の拳はいつもと比べてキレが悪く、ドナーもすぐに避けた。

 

 これが狙いだ。

 

 声を出して罵倒してくるが、そうしてくれたお陰でドナーが避けた方向が分かった。すぐに、その方向へ回し蹴りを決める。生身の人間の足を勢いよく回し、ドナーの肉体に届く寸前につま先を鎧化することで威力を高める。

 それと同時に目の痛みもなくなり、やっと目を開けられる状態になった。

 

「くっそ……。テメェ俺と似てると思ったが、中々やるじゃねえか」

「それでも微動だにしねぇってのかよ……!」

 

 ドナーは少し顔をしかめてるが、俺が蹴りつけたにもかかわらず、吹き飛んだり転倒するということは見せていなかった。

 

「こりゃあ舐めてかかると痛い目見るな」

「真ぉ!!」

 

 相棒の声を耳にした瞬間、俺はその場から退避する。相棒はナルガクルガのブレードと尻尾を出しているが、どこか様子が違っている。

 腕は確かにブレードが生えているが、その周りが金属に覆われていた。爪もラファールを装着した時のように装甲に覆われている。尻尾もどこか、ロボットのような金属質の印象があった。

 

「相棒……?」

 

 俺はその異様ともとれる姿に驚いていたが、父さんは冷静に見ていた。そして鎧化している手を前に突き出し、いつでも熱線を撃てるようにしていた。

 

「まさか……。専用機に能力を反映……真と同じ状態にしているのか」

 

「はぁぁぁ!」

「危ねぇ! そんな恐ろしい鞭は振り回すもんじゃないぜ!」

「くっ、おぉぉぉ!?」

「相棒!」

「ミツル君!」

 

 機械となった尻尾を打ちつけようとするが、ドナーはニヤリと笑いながら掴み、相棒ごと振り回す。

 俺と父さんは急いで助けようとするが、それは不要だった。

 アリーナの壁に投げつけられたかと思いきや、壁を蹴ってダメージを無効化し、さらに背中のブースターを噴かせてドナーへの距離を詰めた。

 

「動きが直線的すぎるぜ、もやし野郎!」

「それは百も承知!」

 

 突っ込みながら展開したマシンガンを、近距離で発砲する。ドナーは手で銃口を抑えて暴発させた。

 

「そこを……」

「俺たちが……」

「「叩く!!」」

 

 相棒に注意を向けていた隙を突いて、父さんと同時に右ストレートを打ち込んだ。モンスターの筋力による一撃だ。だが、それで奴が倒れるとは思えない。すぐに3人同時に退避した。

 

「あっはっはっは! 面白い! やっぱ面白いぜ人間はよぉ! 群れるとこんなに強くなりやがる!」

「よく言いますね。人間を滅ぼそうとするくせに」

「あー? 確かに人間が居なくなれば、俺たちモンスターは住みやすい。だが、俺にはそんな気は微塵もねぇよ」

「何ですって?」

 

「俺は戦いが大好きだ! 弱いやつをいたぶるのも、強いやつと血を流しながら戦うのもたまらねぇ! そこに人間とモンスターの区別なんかねぇんだよ!」

 

 俺たちは衝撃を受けた。ここまで戦いに生きようとする奴を、俺は生まれて初めて見た。だからこそ、こいつが仲間だったらと思う。俺は拳を握るのを躊躇いそうになる。

 だが、今のドナーは俺たちを殺しに来ている。チンピラのような口調ではあるが、放たれている殺気は本物だ。ここで躊躇しようものなら、ドナーにも失礼だし、何より本音たちが危機にさらされちまう。

 再び拳を握った。

 

「さーてと、お前らの攻撃を受けまくったからなぁ。俺ももう少し動かねぇと釣り合わねえよなぁ」

 

 ドナーは右腕を地面に突き刺す。すると、奴の周りがグラグラと揺れだした。

 

「ミツル君。俺と真の後ろにいなさい。真。迎え撃つぞ。これは嫌な予感がする……」」

 

 すると、ドナーは地面を……いや、土の塊を持ち上げた。デカい。土とは言え、ダメージを与えるには過剰なほどの固さがあるだろう。急いで拳を構える。

 すると、ドナーはそれを俺たちに向かって投げた!

 

「潰れやがれえぇぇぇぇぇ!」

「迎え撃つぞ、真!」

「おう!」

「「ダララララララララララララァ!」」

 

 俺と父さんで、高速の拳のラッシュを打ち込んだ!




出来る限り更新を早く出来るように、頑張ります!

それでは、次回もお楽しみに!
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