インフィニット・ストラトス~竜の血を継ぐ者~   作:G大佐

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遅くなってしまい、申し訳ありません。

本格的に決戦突入です! それでは、どうぞ!


62話 それぞれの決戦! その1

 白亜が翼を広げた瞬間、紫色の粒子が辺りに広がった。禍々しい色をしているソレは、翼を広げたことによる風圧によって真たちに襲い掛かる。

 

「うおぉっ!?」

「これは……!?」

 

 避けようとするも、範囲が広いために粒子を体に浴びてしまう。ダメージは無いものの、すぐに体から生じる違和感に気付いた。

 体が重く感じる。さらに、体の内側が熱い。まるで体内を熱湯が駆け巡っているような熱さだ。ミツルが真に声を掛けようとすると、その異常さに驚いた。

 

「真さん、体が!」

「相棒もどうした!? 体から黒い煙出てるぞ!」

「慌てることはあるまい。お前たちは一度、それを見ている」

「なに?」

 

 自身が放ったものを知っているのか、白亜はほくそ笑みながら、ソレが何なのかを教える。

 

「銀髪の娘……。ラウラと言ったかな? かつて彼女に与えたものと同じだよ」

「っ! 貴様かぁぁ!」

 

 懐からナイフを取り出して白亜の喉を切り裂こうとするミツル。だが、翼脚で腕を掴まれると地面に叩きつけられた。背中から押さえつけられ、メキメキという音が響く。

 

「うっ、があっ……!」

「相棒ぉぉぉぉ!!」

 

 真が拳を鎧化させて真が殴り掛かる。だが、それも空いている方の翼脚で押さえつけられた。ミツルと同じく地面に叩きつけられると察した真は、瞬時に全身を鎧化させて体重を重くする。

 白亜がその重さに一瞬だけ動揺した隙を見て、ミツルが脱出する。

 

「燃えやがれ!」

「ぐっ、ぬうぅっ!?」

 

 全身から可燃性のガスを噴出させると、白亜は顔をしかめて翼脚を引っ込めた。

 

「(なんだ? やけに大人しく引っ込めたな……)」

 

 その様子を訝しげに思いながら、蹴り上げつつ足を鎧化して白亜の顔を攻撃する。

 

「この鈍重が!」

「言いやがったなこの野郎!」

 

 再び翼脚を開いて真を叩き潰そうとするが、それを掴んで攻撃を中断させる。だが、いくら怪力を誇る真でも古龍のパワーはすさまじいもので、腕がプルプルと震える。

 

「(くっ! 思うように力が出ねぇ……!)」

「真さん!」

 

 体勢を立て直したミツルが走り出し、真を踏み台にして腕のブレードで切りつけようとする。普通の人間ならば気づかないような速さで接近したのだが、相手は古龍。反応してガードの姿勢を取る。

 だが、それはフェイク。切りつけると見せかけて、ナルガクルガの尻尾を薙ぎ払うように振るう。そのまま横に吹っ飛ぶ白亜。ミツルは緩めることなく、その尻尾から棘を発射する。そこへ追い打ちをかけるように真が熱線を飛ばす。

 

「……倒れてるとは流石に思えねぇな」

「むしろ、ここからが本番でしょう……!」

 

 ミツルの答えが正解と言わんばかりに、土煙から紫色の光が輝いた。

 

 

 

 

 

 

 一夏は荒い息を吐いていた。自分を取り囲む無人機たちは手足を切断され、地面に倒れ伏している。好きだと意識している人のもとへ駆け付けたいのに、それが未だに叶わない。

 

「畜生、まだ動けるってのかよ……!」

 

 一夏の愚痴をあざ笑うかのように、無人機はギシギシと無機質な音を立てる。長期戦を考慮して零落白夜や雪羅を使わないでいた。だというのに、シールドエネルギーが少なくなっている。

 

「空が暗くなってから、他のみんなと通信が出来ない……」

 

 箒たちが居るであろう校舎を中心に暗雲が立ち込めてから、まるでノイズが掛かったかのように通信が出来なくなった。遠くに見える空は青く晴れているから、この人工島だけに雲がかかってるのだろう。

 

「さすがにヤバいか……」

 

 機体の状態からして、既に絶望的。だが死ぬわけにはいかない。自分が死ねばどれだけの人が悲しむか。「生きて帰ってきてこそ、本当に守り切ったと思えるのだ」と、自身を鍛えてくれた白斗も言っていた。

 

「俺が生きるためにも……まずはお前らが倒れろぉぉぉぉ!!」

 

 そう叫んだ、その時だった。

 

 

 

「よく言った、一夏」

 

 

 

 凛とした声がしたかと思うと、周りにいた無人機の上半身と下半身が切断された。無人機を次々と切りつけていく様子は、まるで影が襲い掛かってるかのようだ。

 しばらくして、影の動きが止まる。その正体に一夏は目を見開いた。

 

「ち、千冬姉!」

「遅くなってすまない。封印の解除とフィッティングに時間がかかった」

 

 世界最強が、再臨した。




読んでくださり、ありがとうございました。

次回もお楽しみに!
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