魔法少女リリカルなのは~マジンの力を持つ人間~   作:緑茶と大福

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今回初めて投稿させて頂きました。
あまり文を書くのは得意ではありません故、見苦しい文章になる点もあると思いますので生温い目でどうぞ読んでやって下さい。

また、貧乏学生という身分のため、少し更新が遅めになってしまうということを前もって謝罪させて頂きます。
どうもすみません。

それでは、本編をどうぞ!



プロローグ ~ 或いは非日常の始まり

 

俺は、今日1日の朝からの自分の生活を振り返っていた。

 

いつものように休日は朝8時に目を覚まして、

地元の洋菓子屋のシュークリームをいかにも美味しそうに宣伝する情報番組を観ながら朝食を頂いて、

占いで『今すぐにでも出掛けてみたらいいことがあるかも!』なんてことを言っていて、

釣りに行こうと思っていた俺は大物が釣れるかもとその占いを信じてすぐに家を飛び出し釣りに出掛けて、

最近お熱の臨海倉庫付近のスポットで釣りを始めて、

ハイエースだかなんだか忘れたが、黒いワゴン車が倉庫近くに止まるのを見て、

なんだなんだと思って様子を見に行けば突然後ろから殴られて…

 

 

(このザマだよ…ったく。)

 

 

そして今現在、俺はパイプ椅子に縛られていわゆる人質のようになっていた。

 

隣には同じ様に縛られた、小学生ぐらいだろうか?女の子が二人いる。

 

一人は金髪で、もう一人は紫髪。

 

ほかの特徴?知らん。あんまり人の顔をジロジロ見るもんじゃないだろ。察してくれ。

 

 

「ハァ~…」

 

 

…ほんとに、どうしてこうなったってんだ…。

俺が何したよ?ただ釣りをしてただけだぞ?

前々から何か事件でも起きそうな場所だとはおもってたが、まさか俺が巻き込まれるとはな…。

チッ。もう占いなんて信じねーぞ!

 

 

「あ、あの…。」

 

「んん?」

 

 

紫髪の子が話しかけて来た。

 

 

「ごめんなさい、私たちが誘拐されたところに居合わせたから貴方まで…。」

 

「まったくだぜ。」

 

「ちょ!?あんた!そこは慰めたりするところじゃないの!?」

 

 

金髪の子がすかさず突っ込んだが、一応慰めたりはするぜ?

一旦言葉を区切っただけだからな。

 

 

「いやいや、そこまで薄情じゃないっつーの。ま、そう気を張るこたねぇよ。別に君のせいってわけじゃないしな。」

 

 

そう言って俺は椅子から立ち上がり二人の頭を少し乱暴に撫でてやった。

 

 

「わわっ。」

 

「ちょっと、いきなり何すんのよ…って、アンタ、手の縄どうしたの?」

 

「切った。釣りしてたから糸切りハサミ持ってたからな。切るのは骨が折れたぜ…。」

 

 

ここだけの話、俺は細かい物を袖の中に仕舞う癖がある。

この癖、教えると大体の人から直せって言われるんだが、如何せんこれに慣れると便利なもんで直す気はない。

ま、それのおかげで今回は縄を切れたがな。

 

 

「…さて。連れて来られた感じだと、ここは二階みてぇだな。それに窓も無し、か……。」

 

 

どーすっかなぁ…。”アレ”が来てくれれば万事解決ってやつなんだが。せめて窓がねぇと…。

 

ガタッガタッ!

 

……ん?

 

 

「ちよっと!一人で考察してないで私とすずかの縄も切りなさいよ!」

 

「ちょ!?お、落ち着いてくれ…!」

 

「あ、あははは…。」

 

 

紫髪の子――すずかは金髪の子を宥める様に苦笑いをした。

ったく。元気一杯なのは良いことかも知れんが、そんなに騒いでると…

 

 

「なんだ?今の物音は?…な!?き、貴様!一体どうやって縄を」

 

 

部屋の外のヤツに気付かれちまうぞってな!

もう既に遅かったみてぇだが!!

 

 

「先手必勝ォ!」

 

「ぶべらッ!」

 

 

思いっきり顔面を殴り飛ばして一発KO。

案外弱いな…。一人だけなら、だが。

 

 

「こいつはマズイかもな…。」

 

「ど、どういうことよ?」

 

「…今ので下の人たちにも気付かれちゃったかもしれないってことですよね?」

 

「そういうこった。…!静かに!」

 

 

俺の言葉で二人は一斉に口を閉じた。

…静かだな。どうやらまだ気付かれちゃいないらしい。時間の問題だろうけどよ。

 

 

「ど、どうしようアリサちゃん…。」

 

「大丈夫。きっとすぐに助けが来るはずよ…。」

 

 

事態が事態だからか、二人は弱々しい声を漏らしている。

…仕方ねぇ。ここでウジウジしてるよりかはずっといい。

 

 

「二人とも、ちょっと待ってろ。少し様子を見て来る。」

 

「ちょっと!?何考えてんのよ!?」

 

「そうですよ!ここで助けを待った方が…」

 

 

案の定止めてきたか。大体予想はついてたがな。

 

 

「じゃあ聞くけどよ、ここで待ってて何か解決すんのか?」

 

「そ、それは…。」

 

「そんなことはない、けど…。」

 

 

ここで待っていても、助けがくる前に何かを――最悪殺される可能性だってある。

特に、偶然現場を見ちまった俺は口止めとして、というのは十分にあり得ちまう。

何もせずに殺されるぐらいなら、行動を起こす!元より止まったままってのは性に合わねぇしな!

だがその前に…

 

 

「とりあえず縄だけ切っとくぞ。確かこっちの袖には…。お、あったあった。」

 

「か、カッターナイフって…。」

 

「刃物ばっかりそんなに入れてたら危なくないんですか?」

 

「慣れってやつだろ。…ほれ、切れたぜ。」

 

 

てか、そんな言葉聞き飽きたっつーの。こちとら何年これやってると思ってんだ。

二人とも自由になった腕を軽く回したりして異常が無いかどうかを確認する。

 

 

「お礼だけ言っておくわ!…ありがと。」

 

「素直じゃねぇなぁ…。」

 

 

まぁ、いいけどよ。

金髪の子――確か、アリサとか呼ばれてたっけ?もしかしてツンデレさんか?

 

 

「私からも、ありがとうございます。ちょっと痛かったので…。」

 

「うん。そりゃいてぇだろうさ。そういう縛り方だったからな。」

 

 

どんな名前だったかは忘れたがな。ガキの頃小学校で同級生にやられた覚えがある。あれは痛かった。

にしても、こっちの…すずかだったっけか?礼儀正しい子だな…。

まるでどっかのお嬢様みてぇだ。いや、お嬢様育ちなのか?

 

 

「しかし…まずは何人ぐらいヤツらがいるのか見ねぇと。」

 

 

縄も切り、部屋の外へ出ようとした俺をアリサが呼び止めた。

 

 

「ね、ねぇ!私はアリサ!アリサ・バニングス!アンタ、名前なんて言うのよ!」

 

「俺か?俺は…兜だ。」

 

「そう…。き、気を付けてよね!」

 

 

下の名前を言わない理由は初対面だからってのと、俺は信頼が置けると判断した相手以外には基本フルネームは言わないようにしてるからだ。

 

 

「兜さん、私は月村すずかです。それと、気を付けて下さいね?」

 

「おう。あんがとよ。そんじゃ、行ってくる。」

 

 

 

把手に手を掛け、俺は扉を開いた。

部屋の外は倉庫内ということもあって全体的に無機質な壁が続いていて、所々が老朽化して錆びているような箇所もある。

階段は…お、あった。

 

 

「階段下に見張りは…いねぇようだな。よし。」

 

 

そーっとだ。あくまでも、音を立てないように下りていかねぇと…。

…!っとと!誰かいやがる。

 

 

「そういや、さっきの娘どもはどうするんだ?人質にするんだろ?」

 

「ああ、人質にはするさ…。無事に帰すとは誰も言ってねぇがな!」

 

「…!なるほど…。あれは中々に上玉みたいですからねぇ!」

 

「ま、もう一人捕まえたオマケにはさっさと俺たちの血肉になってもらうさ!」

 

「ハハハッ!そりゃいいや!」

 

 

ハハハハハハッ!!

下衆な笑いをする二人の男は、それからすぐにこちらから遠ざかっていこうとする。

 

 

(…チッ!胸糞悪いことを聞いちまったぜ!)

 

 

脱出出来ねぇと俺もあの子たちもバッドエンドとか洒落になんねぇぞ!?

早く活路を見出さねぇと…。

そう思いヤツらの後を付けようとしたときだった。

 

ガンッ!

 

大きめの音が、ちょうど俺の後ろの階段から聴こえた。

それはつまり―――

 

 

「おい、なんだ今の物音は!」

 

「くっそ!なんでだ!?」

 

 

俺が咄嗟に後ろを振り向けば、そこにはあの女の子たちがいた。

 

 

「いったた…。」

 

「だ、大丈夫アリサちゃん!?」

 

「いい…大丈夫よ。私だって、あんな部屋の中でジッとしてるのは御免だもの。私たちは私たちで動かないと…!」

 

 

あいつら…!

やべぇ!このままじゃ、ひっじょーにマズイ!!

 

 

「おい!お前!なぜそこにいる!」

 

「人質が逃げたぞーー!!」

 

 

くっそさらにヤバいタイミングでばれた!!

ここで次にとるべき一手は…!

 

 

「当て身。」トスッ

 

「ぐっ」バタッ

 

「がっ」バタッ

 

 

目の前のこいつらを気絶させること!これに限るッ!!

そしてぇーーー!!

 

 

「あいつらの回収だァーーッ!」

 

 

手間ばっかかけさせやがってェーーー!!

階段を駆け上がり、二人の手をとる。

驚いた顔をしているが、今は説明してる暇はねぇ!!

くるりと身を翻して今度は一気に駆け下りる!階段下にさっきのやつらみたいなのが数人来てるが、んなの関係ねぇんだ!!

 

 

「オラオラー!邪魔だぜぇー!!」

 

 

階段の途中で大ジャンプ!(着地はもちろんヤツらの顔面に、だ。)

 

 

「「きゃああああッ!」」

 

「ぅおらぁぁぁぁッ!!」

 

「う、うわあああッ!!」

 

 

アイキャンフラーイッ!!

 

バキッ!(着地音)

ドゴォッ!(ついでに踏み付け)

 

他の呆気にとられてるヤツはスルーだ!

後ろの二人からいったん止まってくれって聞こえる気がするがそれも「ちょっとストップッ!」…へい。

 

 

「は、速すぎる…わよ……ッ!」

 

「すまん。だが、逃げ切る必要があったからな。」

 

「ハハハ…。こんなに突然走らされると流石に疲れるね…。」

 

「その、割には…(ハァハァ)ぜん、ぜん…疲れて…(ッハァ)ないじゃないのよ……ッ!」

 

 

どんだけ疲れてんだ。

ただちょっとばかし爆走しただけじゃねぇかよ。

いや、悪かったって。か弱い女の子を無理矢理走らせてすんませんでした。

そんなやり取りをよそに、すずかって子の方は何だか浮かない様子。運動出来るってのはそんなに嫌なことかね?

 

 

「ま、まあね……。」

 

「人と違うってそんなに嫌か?」

 

「え?あ、……はい。」

 

「そんなに悩む様なことかねぇ…?案外分かってくれる人ってのは、近くにいるもんだぜ?」

 

「…そうでしょうか?」

 

「ああ。間違い無いね。」

 

 

確信持てるレベルだわ。ほんとに。だってよ…

 

 

「君の友達は、現在進行形で君のこと心配してるみたいだからな。」

 

「え…」

 

 

すずかって子がアリサとかいう子の方を向けば、まだ息が整っていないのかぜぇぜぇと呼吸を乱しながらも、心配そうな顔で彼女を見ていた。

 

 

「悩みが、あるん、なら…(ッぜぇ)話なさいよ…(スゥ…ふぅ)私たち、友達じゃない!」

 

「あ、アリサちゃん…。

…うん、わかった。話す決心がついたら、いつか話すよ。」

 

「どーんときなさい!どんなことでも受け止めてあげるわ!」

 

「ほぅ、頼もしいじゃねぇか!良い友達を持ったな!」

 

 

素直にそう思うぜ。最近少ねぇからな、腹を割って話が出来る人間ってのはよ。

俺にはいるけどな!

…さて、と。

 

 

「話も終わったみてぇだから言うけどよ、こりゃあ本格的にやべぇな。」

 

「え?」

 

「ちょ、ちょっと!どういうこと?」

 

 

困惑した二人をよそに、俺は警戒を解かないまま目だけを動かして周りを見る。

自然と二人を壁際に寄せ、守るように前に立つ。

そして、あくまでも冷静を装って言い放つ。

 

 

「そろそろ、出てきたらどうだ?」

 

「ほう…。僕たちに囲まれていることに気が付いていたとは。中々切れ者みたいじゃないか。」

 

「氷村の叔父様…?」

 

「なに、すずかの叔父さんなの?」

 

 

他の黒いスーツのやつとは違って、真っ白なスーツに身を包んだ見た目もうぜぇような奴。

こんなのが叔父さんとか…。流石に可哀想だ。

その他にもぞろぞろと団体さんが奥から出てきた。

てか、なんだよあのメイドどもは。刀とか持ってるし、無表情だし、萌え要素のカケラもねぇじゃねぇか。

 

 

「それにしても…僕たち”夜の一族”の崇高な計画を覗き見ようとし、挙句には邪魔しようとしている人間とやらが、まさか中学生程度の子どもだったとは。」

 

「あんだよ。土下座でもすりゃ許すとでも言いてぇのか?」

 

「?…くっくっくっ…ハッハッハッハッハァ!!

あーいや、すまない!あまりに可笑しな事を言うものだから、つい堪えきれずに笑ってしまったよ!」

 

「そーですかぃ……。」

 

 

笑い方うぜぇ…。

ぁん?そんな心配そうな顔すんな。何もせずに野垂れ死ぬ気はさらさらねぇよ。

横目で見た彼女たちは、一人は不安そうな顔で、もう一人は何かに怯えるような顔をしていた。

俺の目には『夜の一族』とかいう言葉に反応してたように見えたが…。

いや、今はんなこたぁ関係ねぇ。

 

 

「チッ…。俺はまだいいとしてもよぉ、なんの武器も持ってねぇ人間2人をこんな大人数で囲むってのは少々大人気ないんじゃねぇか?

それも、内一人はてめぇを叔父さんと慕ってくれるような良い子ちゃんなんだぜ?」

 

「フッ。人間だって?ハハハハハッ!随分愉快な事を言ってくれるじゃないか!!」

 

 

一々気に障るような言い方ばかりしやがって…。ぶっとばしてぇ…。

 

 

「何か可笑しいことでもあったかよ、オッサン!」

 

「(オッサン…)フンッ!まあいい。君の様な下等な人間でも分かるように、教えてあげよう…。」

 

「や、止めてぇッ!!」

 

「す、すずか!?」

 

 

おいおいおい!?何を言うつもりだってんだよ!?

そして、奴は口を開く。絶望の淵に立たされた少女を、深い絶望の中に叩き落とすようにーー

 

 

 

 

「月村すずか!そいつは僕と同じ『夜の一族』の者!!君たちとは違う、吸血鬼なのさッ!!」

 

 

 

「あ、あああぁぁ……!」

 

 

吸血鬼…だと…?そんなの実在してたん?いやいや、んな馬鹿な。アニメや漫画じゃないんだぜ?

…しかし、反応を見るにマジなのか…。

アリサって子も黙りこんでるしよ…。俺もだけど。

てか、現実が突拍子過ぎて呆気にとられてるだけだがな。

 

 

「どうだ!?分かっただろう!君たちのような下等な人間とは違い、超人的肉体を持ち、血を求め人の生き血を吸う選ばれた種族!それが僕達、夜の一族なのさッ!!」

 

「いやぁ…言わないで…言わないでよぉ……!」

 

 

耳を塞ぎ目から涙を流し、現実から逃げる様に地面に座り込んだ。

彼女のいる位置にだけ降り注ぐ天窓から射す光が、まるで彼女が別の存在だとでも言いたげに思えた。

 

 

「さあどうする?貴様の仲良しこよしなお友達はバケモノだったのだ。だからこ「………によ。」…んん?」

 

「だから何だって言うのよ!!」

 

 

…ほう。

あいつ、大の大人に立ち向かうってのはだいぶ怖いだろうに、立ち上がるたぁな…。よく見りゃ身体も震えてるってのによぉ…。

 

 

「すずかが吸血鬼だってことには驚いたけど、すずかはすずかじゃない!!」

 

「!」

 

「言っとくけど、私は昔すずかとケンカしたことがあったわ!でもそのときすずかは私をその夜の一族とやらの身体能力で押さえ込もうとすることは一切なかった!!それに、私はすずかと出会ってまだほんの数年だけど、すずかが優しい子だってことはよく分かってる!!そして、あんたみたいな超人的変態とは似てもにつかないってこともね!!」

 

「アリサ、ちゃん…。」

 

 

一息に畳み掛けるようにその小さな口から投げ出された言葉の数々は、蹲る少女の心に確かに届いた。

 

 

「さっきのこと、この事をいつか話そうって思ってたんでしょ?こんな形になっちゃったけど、それでも私はすずかの親友よ。ずっと、ね。」

 

「ありが、とう…ありがとうッ…!!」

 

「な、なに水臭いこと言ってんのよ!私たちは親友じゃない!」

 

 

おお…。良い話じゃねぇか…!ちょっとウルッときちまったぜ!

…にしても、あの子はそんな大事な事を話す決心をしてたんだな。かっこいいじゃねぇか、もしかしたら嫌われる可能性だってあったのによぉ…。

 

 

「ぼ、僕の事を変態扱いしたのか…?下等な種族の分際で…!このッ!ころ「ハッハッハッハッ!!」」

 

 

全員が驚いて俺の方を向く。今のタイミングで笑っちまったのは、奴の声をこれ以上聞きたくないってのがだいぶ大きな理由だ。

 

 

「突然笑い出すとは…。!

そうだ…。おい貴様。そこにいる2人を殺せば貴様だけ解放してやってもいいぞ?」

 

「ほう…。本当だろうな?」

 

「約束しよう…。ククク…。」

 

 

俺はゆっくりと後ろを向き、座り込んで抱き合っている2人の前まで歩いた。

この2人を、殺せば―――。

2人の怯えた目が俺を射る。

そして、俺は――――

 

 

 

わしわしわしわしわしわしわしわし

 

 

 

2人の頭をかなり乱暴に撫でてやった。

 

 

「なーに人殺しを見るような目で俺の事を見ていやがる。んなこたぁするわけねぇだろ。」

 

「い、いえ、だって、かなりヤバイ目をしてたので…。」

 

「ちょっと…いや、かなり命の危険を感じたわよッ!!」

 

「あーすまん。雰囲気出しといた方がいいと思ってなぁ。確かに今日会ったばっかだけどよ、一応味方だから信頼してくれよ。それより、お前らは下がってろ。俺はこいつを殴らねぇと気が済まねぇ。」

 

 

こいつは、やっちゃいけないことをしたんだよ。それが例え俺の中だけの価値観だったとしても、許すことは出来ねぇ!!

 

 

「な、何故だ?貴様は死にたいのか?貴様らに対しこちらは「おい。」」

 

「夜の一族だかなんだか知らねぇが俺にはンなことぁ関係ねぇ。」

 

 

かなり久しぶりにプッツンしたぜ、本当によぉ…!!

かなり凄みを効かせた目で、奴を睨む。

 

 

「俺には嫌いなモンが七つある。

一つ目、セロリ。あんなモンは食いモンとは認めねぇ。

ニつ目、道端の犬のフン。一度ひでぇ目にあったからな。

そして三つ目ッ!!誰かの決意、覚悟を踏み躙るクソ野郎ッ!!てめぇのことだよ、オッサンッ!!」

 

 

俺の気迫に少し驚いたのか二人は少したじろいだようだったが、そんなことはどうだっていい。

目の前のクソ野郎も驚いた様子ではあったが、その後すぐに態度が豹変した。

 

 

「僕のことを…クソ野郎などと……!もう我慢ならん!遺言を言え!最後に一言だけ許してやる!!

構えろ!自動人形たちッ!!」

 

 

おーおー、言われた通りに物騒な物を構えやがって。

にしても、『遺言』ねぇ?随分と余裕ぶってるじゃねぇかよ。

 

 

「果たして、どっちの『遺言』になるかねぇ?オッサン!!」

 

「ぐぅぅ……ッ!殺れ!!こいつを八つ裂きにしろぉッ!!」

 

「遅いぜッ!!カモン!”ホバーパイルダー”ッ!!!」

 

 

奴らが動くのと、後ろの二人が目を瞑るのとどっちがはやかっただろうか。

否、それよりも、速いものがあった。

 

ガシャァァァンッ!!

 

天窓が割れ、何かが飛び込んで来た。

猛スピードで飛び込んで来たそれは、さながら真っ赤なラジコン飛行機のような飛翔体だ。

ま、俺が呼んだんだけど。

 

 

「な、何だあれは!?」

 

 

全員がそれに注目する中誰かのそんな声が聞こえたが、俺もよく知らん。

重要なのはあれが俺の所有物であり

 

 

俺の力となるものだということだけだ。

 

 

パイルダーはそのままの速度を保ったまま空中で旋回し、羽をたたんで俺の頭目掛けて急降下してきた。

 

 

「あ、危ない!!」

 

 

後ろからそんな声をかけられたが、避けたら意味ないからな?

…そんじゃま、行くとしますか。なあ?

 

 

 

「パイルダー……!」

 

 

 

”マジンガー!!”

 

 

 

「オンッ!!!」

 

 

 

飛翔体が頭の頂点にきた瞬間、俺は光と風に包まれた。

 

 

 




どうでしたでしょうか?

まだプロローグで思う所は少ないかもしれませんが、批評募集中です。

それでは。

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