魔法少女リリカルなのは~マジンの力を持つ人間~ 作:緑茶と大福
第一話投稿です!
新参で読みづらかったり、分かりづらかったり、おかしかったりするところが多々あるとは思いますが、読んでくださってありがとうございます。
では、本編をどうぞ!
「な、何なんだいったい!?」
「何が起こった!?」
「お、おい!ガキどもがいないぞ!!」
光と風が同時に消えたとき、そこには何もなかった。
もちろん、これに困惑しない訳がなかったのである。
「慌てるなッ!!僕達からそう簡単に逃げられはしないはずだ!探せッ!!」
散り散りに分かれて行く奴らの姿を見て、俺は両脇に抱えた少女たちを下ろした。
ただコンテナの後ろに回っただけなのに見失うとか…。夜の一族は人間を凌駕してるんじゃなかったんですかねぇ?(笑)
「さーてと。これからどうしようかね。すぐに此処も見つかるだろうしよぉ。」
「あ、あの…。その姿はいったい…?」
「」コクコク
片方は素直に、もう一方は口を大きく開いて俺を指差してコクコク頷いていた。
俺の格好?
黒を基調として赤色が所々に入り、胸元には大きなV字の付けられた少し長めのコートに、黒い手袋。
そして赤いズボンを履いて頭には先程頭に落下したパイルダーがまるで帽子のように鎮座している。
まあ簡単に言えば、こいつらはさっきと格好が一瞬で変わったって言いたいんだろうな。間違いなく。
「兜さん!後ろッ!!」
と、そのとき月村ちゃん(流石にもうそろそろ呼び方変えてもいいだろ)が叫びに近いような声をあげた。
なるほど、後ろね…。
素早く身を翻して拳を振り抜く。
死なないよう気絶する程度に手加減したつもりだったのだが、どうもおかしい。
「ンだよこいつ!まるで機械みてぇに硬ぇじゃねぇか!!」
「兜!危ないッ!!」
結果的に威力不足になってしまい、自分の目の前にまで刀は迫った。
ッ!バニングスちゃん、危ないなんてこと分ーってるよ!!
それを空いているもう片方の手で無理矢理抑え込む。
てか、年上を呼び捨てにすんな!
「ぐっ…!なんつー馬鹿力だ…ッ!」
「…………!!」シュッ!
無表情で迫んな!俺がもし子供なら泣いてるぞ!?
どうしようか悩み焦る中、月村ちゃんが口を開いた。
「それは自動人形といって、中身は機械なんですッ!」
お、マジかよ。
いや、そういやさっきあのオッサンが『自動人形』って漏らしてたか。
「そいつぁいいこと聞いたぜ!(すぅ…)”ルストハリケーン”ッ!!」
思いっきし吸った息を目の前の自動人形の顔目掛けて吹きつける。
人間の肺活量からは到底考えられないような威力の風は殺人メイドを瞬時に風化させ、奴はあっという間に塵芥と化した。
「消えちゃった…。」
「い、今何をしたの…?」
「いやぁ?強酸の風を浴びせただけだぜ?機械だってんなら、これですぐに粉々になっちまうからな。」
「えっえ……?」
まあ実感は湧かないだろうな。非現実的だし。
(俺からしたら吸血鬼なんてのもかなり非現実的存在だがな!!)
「いたぞ!!」
「あーやっぱ見つかったか。」
「あんだけ派手にやっておいてなんで見つからないと思ったのよ!!」
うるへぇ。ンなこと誰も思っちゃいねぇよ。
「ヘッ!問題ねぇ!すぐにご退場願うからな!”ロケットパーンチ”ッ!!」
次々と出てくる奴らに片っ端から、俺の両手に装着されていた手袋がジェット噴射で飛んでいく。
ドゴッ!ドカッ!バキッ!
いったそーだなおい…。手加減してるとはいえ、かなり痛いはずだからな。
俺たちの周りを守るように飛び回り、いい具合を見計らって手に手袋を戻した。
え?ロケットパンチだから手が飛ぶんじゃないのかって?
手が飛ぶわけないだろ。アニメや漫画じゃあるまいし。
「す、すごい…!」
「アンタ…何者なのよ…?」
「ナニモンって…ただの中学生?」
実は前世の記憶があったりするが、それはまた別の話だ。
さて…
「ここでジッとしてるといつか袋叩きにあっちまいそうだな…移動できるか?」
「はい!」
「問題ないわ!」
「いい返事だ!」
そうしてコンテナの影から飛び出した瞬間。
俺は感じた。”圧倒的殺気”を!さっきまでの奴らとは比べ物にならない”恐ろしさ”を!
咄嗟に二人を抱えて上に跳んだのは正解だった。自分が先程まで居た地点には、大きな穴があいていたのだ!
「っぶねー!!死ぬとこだったぞおい!?二人とも大丈夫か!?」
「なんとか…。」
「気持ち悪っ…。」
「なんだってんだ、いったい…!?」
そのとき、俺は気付いた。
俺を襲撃してきた自動人形が俺の方をまっすぐ見ていることに。
その膝を、曲げていることに!!
「や、ヤバイ!!二人とも、しっかり捕まってろよッ!?」
溜めはあんまり出来ねぇが、今やらないと殺られる!
「間に合えぇぇ!”ブレストファイヤー”ッ!!」
そう叫んで俺の胸の部分に装着されているV字型の赤い部分から真っ赤な光線が照射されたタイミングと、奴が此方に向かって跳躍したタイミングはほぼ同時。
空中でぶつかり合い、相殺された攻撃は煙幕となりお互いの姿を隠した。
「(スタッ)滅茶苦茶だぜありゃ…!」
一瞬でも遅れてりゃあこの姿でもお陀仏だったかもしんねぇぞ…。
あ!そうだ二人は!?
「お、おい、生きてるか…?」
「私は…。アリサちゃんは…?」
「………。」
ぐてーっと俺の小脇に抱えられて見た目ではまるでどざえもんのようだが、腕だけ挙げて左右に振っているところをみるとまだ生きてるようだ。
(しっかしマズイぜ…。オッサン…もといクソ野郎の力量は知らんが、間違いなくあの自動人形の戦闘力はヤバすぎる…!!)
せめて好機が来れば…!!
と思っているときに限って、案外チャンスは来るものだったりしねぇかな…。
「ま、そんなうめぇ話があるわけ「すずかッ!アリサちゃんッ!!」…お?」
今のって、こいつらの名前だよな…?
「「お姉ちゃん(忍さん)の声だ!」」
「知り合いか!」
あの声の聞こえ具合だと、距離はそこまで離れてねぇはず。
案外ツイてるかもしれねぇぜこいつぁ…!
…よし!
「合流するぞ。移動できるか?」
「大丈夫です!」
「私も…行けるわ!」
「オッケー!じゃ行く……いや、月村ちゃん、バニングスちゃん、君たちだけで頼む。」
当然二人は困惑した。
いきなり言ってることが二転三転すれば当たり前の反応だろうよ。
でもな…
「………。」
「もー見つかっちまうたぁな…。」
俺が見ている方向からは、クソ野郎と自動人形が出てきた。
なるほど、さっきの二人の声に反応したってとこか…。
「下等種族のくせに随分手こずらせてくれたな…!」
「そっちこそ、選ばれし種族の割りには大したことねぇなぁ?」
「貴様…!口を開けば……!
もういい!殺れ、イレイン!!今度は外すなッ!!」
「……了解。」
憎しみに顔を歪め、殺意に満ちた表情で俺を殺すようにイレインと呼ばれた自動人形に命令をする。イレインもまた、無機質に返事をした。
このまま二人を庇ったままだと、ジリ貧になっちまうな…。
仕方ねぇ、出来れば屋内では使いたくなかったんだが……!
「(ちょっと…どうすんのよ…?)」
「(まかせろ。二人とも俺の方に寄っておいてくれ。)イレインとか言ったか?」
「………。」
「喋んねぇのか、調子狂うぜ……ったく。
まあいい。テメェとやり合って、パワーも速さもテメェの方が上だってのはよく分かったぜ。下手すりゃ俺には勝ち目がねぇ。」
だが、な……
「”技のトリッキーさ”なら!テメェは”敗北”どころか”大敗北”だぜッ!!”ジェットスクランダー”ッ!!」
……キィィィィィィィン!
「キャッ!何今の!?」
「大丈夫か忍!!」
「え、ええ……。」
おっと。天窓からだと無理だから倉庫の入り口から来たみたいだな。
結果として入り口近くにいた忍さんだっけか?ともう一人男性の声がしたが…。驚かせちまったか。
後で謝っとこ。
「おい。」
「………。」
「後ろ、気をつけた方がいいぜ?」
「……!」
クソ野郎は軌道外で当たらなかったが、イレインの方は回避が間に合わず後ろからクリーンヒット。
そしてそのままのスピードを保ちながら、俺の背中側にスクランダーはまわる。
「スクランダー・オン!!」
そして装着!
悪魔の羽根のような翼が背中に装着された。
そんじゃいくぜ!
「二人ともしっかり掴まってろよォッ!!」
背中のジェットを吹かし、一気に空中へと飛び立つ。
てか、痛い!二人ともしっかり掴まってろよとは言ったが、強すぎるっつーの!
「月村ちゃん、姉ちゃんとやらはこっから見えるか?」
「あそこです!!…ところでアリサちゃんが…。」
「怖い怖い怖い怖い(ガタガタガタ)」
「あちゃー…。ちと怖かったか。すぐに降ろすから、もう少し我慢な。」
降りるついでにロケットパンチをクソ野郎が居たところにお見舞いして、地面にゆっくりと着陸した。
もちろん、周りに注意を向けながらな。
「ほら、着い「お姉ちゃん!」「忍さん!」…ま、いいか。」
「すずか!アリサちゃん!よく無事で…!」
感動の再会だねぇ…。うんうん。
さて、あとはあの野郎をぶっ飛ばせば全て解けt「少しいいか?」…うん?
「いいっすけど…。どちら様で?」
「俺は高町恭也。君が何者なのかは知らないが、二人を助けてくれたってのは分かった。ありがとう。」
「いえ、俺も成り行きですんで…。あ、兜っす。」
「さて、君とは色々話したいことがあるんだが……」
「そうですねぇ。でも今は……」
そう言った瞬間、背中合わせになって別々の方向を向く。
「「こいつらをどうにかしないといけないからな(んで)。」」
降りる時点で気付いてはいたが、ここは囲まれているのだ。
よく持ちこたえたもんだぜ、本当によぉ…。
にしても、女子供を守りながら戦うってのはやっぱり骨が折れるな…。
と思い、チラリと忍さんの方を見る。どうやら恭也さんが俺のその視線に気付いたらしく、背中越しに声が聞こえてきた。
「忍のことなら心配はいらない。自分の身ぐらい守れるからな。」
「え、あ、そうっすか…。なら、思いっきりやるとしますか!!
撃ち砕け!”ロケット!パーンチ”ッ!!」
お互いに動きだし、殲滅にかかる。
先ずは開幕一発!!そして…
さっきあのクソ野郎に放ったのを戻す!!
最初に放った一発は、月村ちゃんたちの周りを旋回させる。それだけで大分効果があるはずだ。
もう一発は…
「恭也!後ろ!!」
「なっ!?しまっ―――」
ドゴォ!!
「きーつけて下さいね?恭也さん。」
「あ、ああ。恩に着る。」
恭也さんの援護に、な。
とはいっても、さっきからの動きを見てると…
「はぁぁぁぁぁぁ!!」
(速えぇ~…。てか、強ぇぇ~…。)
マジで人間かよあの動き方…。
俺もあそこまで素早く動けりゃ色々便利なんだがなぁ。
なーんて事を思ってたら、
「後ろッ!!」
「ア?(ズバッ!)」
忍さんの声が聞こえたと思ったら、斬られた。
なるへそ。斬られるってのはこんな感じなのな。
「嫌ぁぁぁぁ!兜ォッ!!」
「兜さんッ!死んじゃイヤですッ!!」
うるへぇ。二人ともそんな叫ぶな。
てかよ……!
「勝手に殺すなッ!あんなぽっちの攻撃じゃ死なねぇよ!まず血の一滴すら出ねぇから!!」
そう反論しながら、切りかかってきたヤツを殴り飛ばす。
っつぅー!やっぱ手袋無しで殴るのは痛えわ…。
「いったいどうして…?」
「へへっ。この姿のときのこの服は、並の金属なんか比べ物にならんぐらい硬いんですぜ?」
それこそ、超合金のようにな!
なーんて胸を叩いて得意気に言ってみたかったが奴さんどもはそんな暇許してくれるワケがないので、仕方なく目に付く限り最後と思しき自動人形から刀を奪い取り、峰打ちで敵を倒していく。
なんだろうな、何となく無双ゲーを思い出すわ。あんまやったことねぇけど。
「……粗方片付いたか。」
「みたいっすね……。」
二人同時に動きを止め、辺りを見回せばガレキの化した自動人形に気絶した夜の一族の選ばれし者(笑)の山。
まさしく死屍累々って感じだなおい。やったの俺と恭也さんだけど。
「そんじゃ改めて…助けに来てくれて、ありがとうございます。
正直俺一人じゃ二人を無事連れ出せるか怪しかったんで…。」
「いや、御礼を言うのは俺たちの方だ。二人を助けてくれてありがとう。」
そうして、恭也さんと握手をした。
俺よりも年上で、鍛錬を積んできたということがすぐに分かるしっかりとした手だ。
俺もどんだけ鍛錬を積めばここまでいくかねぇ…?
「さて、君には色々「死ねぇぇぇぇぇ!!クソガキィィィィィ!!」な!?イレインッ!?まさか、感情の暴走かッ!?」
「イレインだと!?野郎、まだ生きて―――!!」
ズシャァッ!!
「ガッ…!?」
背中を一閃された。
冷静に言ってはいるが、恐れていたことである。
イレインの攻撃の威力は俺の装甲を貫通するかもしれないと思ったから、俺はスクランダーで逃げたのだ。
くそっ…!!こいつの攻撃だけは受けたくなかったってのに!
だが……!
「兜くんッ!!(ガシッ!)…え?」
「言ったでしょう…。あんなぽっちの攻撃じゃ死なねぇって!!」
実際はスクランダーを装着してなけりゃ危なかったがな!羽根が斬られた影響で火花散ってるし!
まあンなこたぁ今はいい!重要なのは…
「そして、掴まえたぜ!イレイン!!」
忍さんたちの虚を突かれたような顔が目に入った。
俺はそっちの方向を見て言い放った。
「少し離れてて下さい!危ねぇですよッ!!」
忍さんたちが離れたのを確認する。
「は…なせえェェェェェェェェッ!!」
イレインが暴れて拘束から逃れようとする。が!誰が放すかよ…!
さあ、今度のはさっきみてぇななまっちょろいのじゃないぜ?
何つったって、フルチャージだからなぁ!!
「熱いから火傷しねぇように気をつけな!無理だろうがよォ!!
いくぜ!”ブレストファイヤー”ッ!!!」
ゴウッッッ!!!
先ほど浴びせたモノとは明らかに圧力が違う、血潮のように真っ赤な光線が胸元のV字から照射される。
「がぁぁぁァァァ!あ、アツイィィィィィッ!」
「うおぉぉぉぉォォォォッ!!」
俺の叫びに呼応するように続いた光が止まった頃には、イレインはボロボロになって外装と思しき肌は焼け爛れ、煙を出し動かなくなっていた。
感謝しろよ。それだけで済むように一応は手加減したんだからよぉ。
これでも動いていりゃあ、そのときはもう最終手段に出るしかなかったがな。
「凄い……。」
「本当に、何者なのよアンタ…。」
だから普通の中学生だっつーの。
「あのイレインを圧倒するとは…。」
そうして恭也さんは暫く呆然としていたが、同じく呆然としていた忍さんは少し早く我に返って、辺りを見回した。
「…そ、そうだ!氷村は!?」
「氷村…ああ、あのクソ野郎ならたぶんあっちで伸びてますよ。」
俺が指差した方向からは、土煙が上がっていた。
スクランダーで逃げるときにあの野郎目掛けて放ったからな、あの距離からのロケットパンチなら避けられるってのはほぼないだろ。
っつーわけで、全員で見に行ってみれば、そこには―――
「これは…中々強烈ね……。」
「敵ながら流石に同情せざるを得ないな…。」
ロケットパンチは顔面にヒットしていたらしく、瓦礫に埋もれ真っ赤に顔を腫らし白目を剥いて気絶している氷村のクソ野郎がいた。
いいじゃねえか、見た目のウザさが緩和されたぜ(笑)
「ね、ねぇ兜、これで終わったの……?」
「ん?ああ。もう大丈夫だろうよ。」
てか、一応人生の先輩なんだからさん付けくらいしてくれよ。いや、本当に今更だけど。
「兜さん。助けてくれてありがとうございました。」
「いいってことよ。」
「それで、その………」
月村ちゃんはそこまで言うと何か言いづらそうにモジモジとする。
言い淀んじまって、どうしたってんだ?
…!ああ、なるほどな。
「忍さん。俺、ちょっくら糸垂らしたまんまの竿見に行ってくるんで、積もる話もあるでしょうし終わったら呼んで下さい。」
「え、ええ…。」
「月村ちゃん、俺は釣りを引き続き楽しんでるからよ、用があったら呼んでくれな。」
「あ……。はい、暫くしたら呼びに行きます!」
「おう。そんじゃ、また後で。」
決心するってのは、時間がかかるもんさ。それを黙って待ってやるってのも”男”ってやつなんだろ?
おっと、スクランダーはもう外しとくか。あとで修理しとかねぇとな…。
「スクランダー・オフ!」
倉庫の外に出てからそう一言言うと、背中に装着されていたスクランダーは自動的に外れてきたときと同じように空へと飛び立っていった。
……スクランダーもパイルダーも使うのは生まれて二回目だけどよ、あれっていったいどこへ飛んでってるんだ?
ア?一回目はいつだって?初めてパイルダーに触れたときに頭の中に声が聞こえてきて、そいつに促されるがままに使ったんだよな。思えば、あれからもう3年か……。
「はえぇもんだよな~、ほんと……お?」
竿のところまで来てみれば、なんと竿が引いてるじゃねえかよォッ!!
キタコレ!しかもすげえ引いてんじゃん!!これはもしかしなくても大物じゃねえか!?
「うおぉぉぉぉ!!逃がすかよぉぉぉぉ!!!」
グイィッ!!
俺は力まかせに思いっきり竿を引いた。
………”マジンガー状態のまま”で。
「あ。」
気がついたときには時既におすし。じゃなかった、遅し。
マジンのパワーで無理矢理海から引っ張り上げられた獲物は、空を高く舞っていた。
「しまったァ!」
なんでスクランダー・オフしちまったんだ俺!!
仕方なく空を舞う獲物を目で追い、その落下地点を目測で確認してみればそこにはなんと……
「兜さん!お話があるんです!!」
話す決心がついたのか、こちらへ向かってくる月村ちゃんがいた。
ワーオ!なんてナイスなタイミングなんだ!!(白目)
じゃねえよ!マズい、あの高さから落ちてきた魚が当たったりしたらただじゃ済まねぇよ!!
「月村ちゃん!そこは危ねぇ!今すぐ横へ飛ぶなりするんだ!!」
「へ?何を……」
……ヒュゥゥゥゥゥゥゥ
あ、アカン。もう落ちてきてるわ。
…いやいや、何を冷静になってるんだ俺は!そんな暇があったら行動を起こすんだよッ!!
走り出した。俺は走った!
間に合ってくれぇぇぇッ!!
「え!?ちょ!?兜さん、本当に何して……」
「先に謝っとく!スマン!!」
あまりに俺が必死の形相をしていたからか、月村ちゃんは目を瞑り咄嗟に身構えた。
そして俺は―――
「……とったぜ!!」
「…へ?」
片手で空を舞った魚を掴んでいた。
こりゃマジにでかいな。さっさとクーラーボックスにいれて…!!これ石鯛じゃねえか!ツイてるなーっほんと!!
「あ、あの……。」
「ん?…あ。」
無意識のうちに、月村ちゃんをもう片方の腕に抱いていた。
…何してんだぁ俺!?
「す、スマン!!今離すから……」
それから少し顔を赤らめた月村ちゃんに事情を説明して謝るまで十分かかった。
せっかく大物を釣ったってのに、なんつーか、締まんねーな俺………。
戦闘描写というのは前々から難しいとは聞いていましたが、確かにこれは難しいですね・・・。
もと上手くかけるよう精進していく次第です。