アニメもOP・ED共に新しくなりましたね。
勲章おじさんの出番が再びあるようでなによりです。
『皆様大変長らくお待たせいたしました!ジュニアユース選手権もすでにベスト16が出揃いました。そして本日!ベスト16から決勝戦へと勝ち進む者達が決まるのです!』
何週もかけて行われた舞網チャンピオンシップ大会も終盤に差し掛かろうとしていた。
ジュニア選手権では既にベスト4までが決まっており、優勝塾のタツヤもその4人のなかに勝ち残っている。
ジュニアユースクラスは今日の試合でベスト8が決まり、ユースクラスでもベスト8が決まっている。
そして出場選手――日影と月影を除いて――は今回の試合内容であるバトルロイアルを知らない。
このバトルロイアルは舞網市全域を巻き込む大変大きなバトルロイアルとなり、更にこのために制作していたペンデュラムカードを配ることで適応してもらう役割があった。
当然このことを教えられた選手のみならず観客達も驚くのだが、それは被害を最小限に抑え、混乱を引き起こされないための処置であることを知るものは少ない。
「街の中でのバトルロイアルとは・・・考えたわね。零児さん」
零児が立てた大胆でそして有効な計画に赤馬 日美香は零児を敬う。
零児が言うように突然侵略者が現れることを公表しても余計な混乱を招いてしまい、余計な被害が発生してしまうことが懸念される。
それを未然に防ぐため、1日の間観客達にはスタジアムで待機してもらいながら選手達はいつもどおりに大会を行ってもらう。その裏でユースで勝ち残ったベスト8達と援軍として呼んだプロデュエリストたちでアカデミアを撃退してもらうのが今回のバトルロイアルの趣旨だ。
「LDSの名誉のため、私達の世界を守るため、頼みましたよ」
『はい!!』
撃退に向かうユースベスト8の面々は全員がLDS塾の塾生だ。
そのため今回の情報を不用意に周りに拡散させることがなく、今回の迎撃作戦に組み込むことが出来た。
日美香はこういうが、零児は正直な所彼らには期待していない。
【ランサーズ】の計画に彼等を入れていないのもそのためだ。
ペンデュラム召喚を生み出した榊 遊矢がいるジュニアユースクラスの代は、彼を筆頭として小さくはない刺激を受けて成長してきた。
他の召喚方法を知らずにデュエルをしていた世代ではなく、融合・シンクロ・エクシーズ。そしてペンデュラムを苦に感じずに取り入れることが出来た彼等の世代こそがアカデミアに対抗できる唯一の槍であると考えている。
以前身につけた技術だけでは他次元のデュエリストには絶対に対抗することが出来ない。
それが零児が持つ持論であった。
無論LDSではない九条 聡や今回呼んだプロデュエリストである藤原 雪乃らを除いてではあるが。
「わかっていると思うが、黒咲。キミの使命はスタジアムにいる15名の中から来たる有事に備えて結成される【ランサーズ】にふさわしい者を見出すことだ。」
「敵とは戦うな・・・ということか?残念だが約束は出来んな。プロやあの2人には到底及ばんそこの8人が全滅したら俺がやるしかあるまい」
零児の釘を刺す言葉に皮肉で返す黒咲。
当然ながらジュニアユースに出場しているものにそこまで言われたユース生はたまったものではない。
「ジュニアユース風情が生意気な・・・!」
「生き残れるようにせいぜい頑張るんだな」
貴様等では生き残れないと暗に言われたことにユース生は嘗めるなと吠える。
しかし彼等は黒咲の言葉を否定しなかった。
ユースのベスト8に勝ち残ったからといっても今回手伝ってくれるのは生粋のプロデュエリストであり、知らない人はほぼ存在しないといっても過言ではないほどの有名人だ。自分達が適う存在ではない。
そしてそのプロに勝ったと聞く九条 聡。そして聡の弟子であり、彼と互角以上に戦える藤原 幽香にも自分が敵うとは思えなかったのである。
そして実際に戦い、完膚無きまでに負けた桜樹は黒咲の言葉に嫌悪感を持つことは無く、ただ受け止めていた。
ユースに出場していたにも関らず、途中でなぜか試合放棄して大会から姿を消した彼等と戦った結果は惨敗であった。
最近手に入れたエースカードのエクシーズモンスター《
――ハイロンとは珍しい。でも俺あまりセットしないんですよね。エネアードの効果を発動。
片や己が得意分野だと思っていたエクシーズで薙ぎ払われ、
――むっ。除外する《ゲーテの魔導書》ですか・・・仕方ありませんね。《琰魔竜 レッド・デーモン・アビス》のモンスター効果で無効にします。
片やこちらの妨害を物ともせずに押しつぶされた。
世界は本当に広いのだと。
自分が見ていた世界は実は狭かったのだと実感させられたあの日から桜樹は慢心することをやめた。
あの日からとても短い期間ではあるが、己を見つめ直すのには十分すぎたのである。
「社長。必ず、期待に沿えてみせます」
召集が終わった後、桜樹は一人零児に己の意気込みをぶつけて部屋をでる。
絶対に勝ち残ってみせると――。
『開始時刻は正午きっかり。その瞬間令によって
ニコ・スマイリーが口に出した言葉は全員を驚愕させるのには十分であった。
「なんだって!?」
「誰もがペンデュラム召喚を使える可能性があるということか」
ニコの宣言であるペンデュラムカードを配ると言うのは衝撃を与えるものだ。
榊 遊矢によって生み出されて世間を騒がし、市場にも出回っていないペンデュラムカードを参加選手全員が手に入れることが出来て尚且つそれを扱うことが出来ると言っているのだから。
『ペンデュラムカードを2枚以上見つけてからデュエルを行うこと。これが今回のルールです。勝負はペンデュラムカードを賭けたアンティルール。勝者は敗者から賭けた枚数のペンデュラムカードを受け取り、その枚数を競っていただきます。勿論これは賭けに使用したペンデュラムカードだけが対象なのでただ集めるだけでは意味がありませんのでお気をつけて!』
制限時間は24時間
Aフィールドは4つのエリアを出現させる特大サイズのフィールド魔法《ワンダー・カルテット》
街を巻き込んだ大会で、広大な規模の土地がリアルソリッド・ヴィジョンによって書き換えられるという説明に観客達はそれだけで興奮を生み出していた。
『開始時間が間近に迫ってまいりました!参加選手はデュエルディスクのご用意を!』
タイマーは残り1分を切り、ニコはディスクを起動させるように促す。
選手一同が一斉に起動させ、
≪
ディスク上に文字が浮かび上がる。
ニコの声にあわせ観客席の一部が上昇し、選手達が戦いの場へ向かうのを邪魔しないように持ち上がる。
今の時刻は11:59:40
『では参ります!戦いの殿堂に集いしデュエリスト達が!
モンスターと共に地を蹴り、宙を舞い
フィールド内を駆け巡る!
見よ!これぞデュエルの最強進化形!アクショーン!!』
『デュエル!!』
ALL Player
LP4000
12時ぴったりに口上を終え、選手が一斉に外へと走り出す。
次元を巻き込む重大な出来事が、この次元を守るための重要な計画が始まった合図でもあった。
「始まったなぁ・・・」
「そうですね」
遊矢達が駆け出して行くのを本社から眺めつつ、聡と幽香はデッキの最終調整を行っていた。
アカデミアの集団が来る際は多少ながら融合のエネルギーが発生するらしく、それが確認されるまでは本社で待機しろとの指示を受けている。
ちなみに黒咲はこちら側といっても立派なジュニアユースの選手なので既に現場で無言のペンデュラム漁りをしているだろう。
「4つのエリアを生み出す《ワンダー・カルテット》か・・・ジャングルや古代遺跡はともかく火山や氷山エリアの気温はどうなっているんだろ」
「流石にそこまではわかりません・・・」
まぁそりゃそうかと返しつつ、始めの頃とは中身がだいぶ変わったデッキを見る。
従来の姫デッキに【森羅】が混ざったことで動かし方も変わったものであるが、今後アカデミアと戦うときには自分が一番信じることが出来るデッキに仕上がっていた。
万一に備えてこれ以外のデッキも数個準備してあり、聡としてはあとは緊張から来る腹痛が来ないことを祈るばかりだ。
幽香のデッキも来たる時に備えて彼女なりの試行錯誤を組み込んで一つのデッキを生み出していた。どんなカードが入っているのかは聞いていないが、彼女も既に立派なデュエリスト。多少の出来事ならば問題は無いだろう。少なくとも彼女はすでにスタンダードの中でも有数の実力者になっている。これほどの成長っぷりも母親の教育の賜物なのだろうか。
前に少し様子を見たとき、出来る出来る絶対出来る!頑張れ頑張れ絶対やれば出来るんだから!と普段の姿からは想像もできない熱気を纏って幽香を応援していたのでそっと扉を閉めたのが記憶に新しい。もしかすれば幽香のバーニング・ソウルってそこから来てるんじゃないだろうか?
来てくれたプロデュエリストの“藤原 雪乃”“ツァン・ディレ”“レイン 恵”の3人は各自リラックスして待機していた。
一人は風呂、一人は柔軟体操、もう一人は睡眠とこれから迎撃に入ろうかという人間が行う行動ではなさそうなことをしている者もいるが問題はなさそうだ。
「侵攻までまだ時間があると思いますし、聡さんもお母様のように休まれては?」
この広範囲のAフィールドを展開している時間は明日の正午までであり、このバトルロイアルも始まったばかりだ。
気を張り詰めすぎずに待つのが賢い選択なのだろう。肝心なときに事切れても困るし、何よりデュエルマッスルを鍛えきれていない自分は疲労の蓄積も早い。
精霊達の力を借りてデュエルをするであろうが、可能な限りつかれるようなことはしたくなかった。
「そうだなー。昼寝でもするか」
幽香の提案を受け入れ、聡は手元のバックを枕替わりに
◇◆◇◆
「A班、準備完了!」
「こちらB、C共に完了しました。」
セレナ回収作戦実行まで時間はあと少し。
アカデミアではスタンダードへ乗り込む紫雲院 素良と【オベリスク・フォース】が今か今かと待っていた。
素良とは別に送ったスパイからの座標を元に次元転移装置を起動させていく。
装置の起動までのエネルギー充填は残り10%を切り、指揮官が軍隊のように整列させて漏れがないを確認している。
「総員準備完了!いつでもいけます!」
【オベリスク・フォース】の指揮官は零王に向けていつでもいけることを示す。
零王はそれにわかったと伝え、装置を起動させるように指示をした。
今回【オベリスク・フォース】まで使ってのスタンダードへの侵入の目的は“セレナを確保すること”
零王はそれを第一に行動せよと言っていたが、短い間ながらスタンダードへ潜入していた素良から見ればスタンダードのレベルの低さに笑いが出ていた。
赤馬 零児のような一部の者がいかに強かろうと、アカデミアの物量で押し切れる量であると見ている素良にとってはセレナの回収など二の次だ。
自分にとって一番大事なのは自分を
(もうすぐだ。もうすぐ僕が受けた屈辱を返せる時がやってくる・・・。待っていろ・・・黒咲 隼!!)
素良の目には彼等しか映っていない。
全力を以て今度こそ隼を打ち落とすことができる
そう思うと素良は笑みを零さずにはいられなかった。
もうすぐで新パックである
そんな感じで閲覧ありがとうございました。あとがきは筆者の○坊主でお送りいたしました。また次回にお会いしましょう。
お楽しみはこれからだ!