1、救世主の存在意義
オレは、気がついたらそこにいた。
誰に産んでもらって成長していったわけでもなく。
それまで、自分が何をしていたという記憶も無い。
自分が自分と自覚できたそのときが、ボクにとっての生まれた瞬間だった。
それまでの自分は、思い出せない。
思い出したくない。
それまで起こした行動の記憶は覚えていないが、それまで感じた感覚は覚えていた。
苦しみ。痛み。辛さ。孤独。狂気。死。
そんな、一言で言えば負の感情で、ボクの中はいっぱいだった。
苦しかった。痛かった。辛かった。助けてほしかった。1人になりたくなかった。
――嫌だ、こんなの望んでない、苦しい、助けて――
救済を願う、気持ち。そんな他人の記憶と欲望と懇願が、ボクを、オレにした。
最初は純粋な、目標であり夢であり理想であり悲願であった
極限の苦しみが混ざり合って、オレを「灰色」に、白でも黒でもない混ざり合った色に染め上げた。
善も悪も混ざり合った、どちらでもない別にモノに成り果てた。
ボクは英雄じゃない。王様じゃない。救世主でもない。天使でもない。
オレは罪人じゃない。暴君じゃない。破壊神でもない。悪魔でもない。
誰を救えるわけでもなければ、誰に
でも――「みんな」はそれを良しとはしてくれなかった。
オレも、それを良しとは思わなかった。
オレの中の
だから――オレは、罪人になる。暴君になる。破壊神になる。悪魔にだってなってやる。
それが、オレが英雄や王様や救世主や天使のマネごとをするための唯一の手段だった。
それが、壊れきったボクであるオレが人々を救うための、自分自身のレゾンだった。
こんなオレを、お前らは許してくれなくていい。恨んだままでいい。
大丈夫。恨みなんて感じる前に、お前らは、
――死ぬ。
僕は正直、こういう詩的な文の方が得意かもしれません。
もしかして:厨二病