【CAKES】~Capture And Killing Enemys Soldiers~   作:べらんべぇ

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☆かおすちゃばんたいむ☆

デイヴ「デイヴでございまーす☆」

明「お魚くわえた野良猫」

クレア「症候群が起こるからやめてー!」


episode seven 【タランチュラ】

 

―――――――――――――――

――――――――――――過去

 

「は?」

 

「だから、私はクレア!エレンなんて名前じゃないの!」

 

「ハハッ…冗談、だろ…?」

 

「冗談なんかじゃないよ、私はクレア!!」

 

「もういい、やめてくれ…」

 

「ふぇ?なんで泣いてるの?」

 

「ちくしょう…!ちくしょう…!」

 

床に半ば倒れ込むように座り込んで頭を抱え、そのまま朝まで過ごす

 

 

 

 

「すいませーん、ネイガーさん?入りますよ」

 

デイヴの耳にその声は届いてはいなかった、ただクレアの話を虚ろな目でいいている

 

「えへへ、それでね」

 

「エレンちゃん何や――――」

 

そしてそのままその場に立ち尽くす

 

「あ、先生!見てみて!解剖ごっこ、上手に出来たの!」

 

「デイヴ君!?これはなんなの!?一体何が」

 

「俺に言うなよ、エレンに言えよ…」

 

「と、とにかく警察を――――――――――」

 

 

 

 

 

「もう、俺に聞かないでくれよ。俺は知らない、ドアを開けたらエレンが父親をさしてたんだよ…」

 

「分かった、もういいよありがとう」

 

席を立ち、出ていこうとする刑事に向かって質問する

 

「エレンはどうなんだよ…。アイツ、最近頑張ってたんだ。クラスでいじめられても、必死になって頑張ってたんだ」

 

「……」

 

「頼むよ刑事さん、あいつは虐待だって受けてたんだよ」

 

「……残念だが、今回彼女がやったことは重罪だ」

 

「冗談だろ?」

 

「残念だが」

 

「やめてくれよ、もういいや」

 

「……彼女のところに行くか?」

 

「あぁ、行くよ」

 

 

 

 

マジックミラー越しだが、確かに分かる、笑ってる

 

「それでねそれでね、こうダーッとキーンってね!」

 

「……やめてくれ」

 

声が小さかったので刑事が聞き返すと

 

「エレン、もうやめてくれ!」

 

勢いよく取調室に入る

 

「ちょ、ちょっと」

 

「何なんだよちきしょう、お前が何したんだよなぁ?」

 

「どうしたのいきなり抱きついて来て、よーしよーし」

 

「……」

 

「ちくしょう……」

 

―――――――――――――――

 

「えーそれでは、君に新しい名前を……」

 

裁判官が何か言っている、デイヴはその程度にしか認識できていなかった

 

「デイヴ、あのおじさんなに言ってるの?」

 

法定で立っているクレアの横のデイヴが答える

 

「大丈夫、俺がいるから心配するなクレア」

 

「そう?よかったー」

 

席に着いている陪審員もクレアに哀れみの目を向ける

 

 

 

 

―――――――――――――――――――――――――――

 

「ということだ」

 

「うそ…?」

 

「嘘じゃない、お前は全部塞ぎ込んだんだ」

 

「そう、そうなのね…」

 

驚きよりも実感が湧いていない様子で、部屋をあとにし、デイヴはとりあえず屋上で涼むことにした。

 

「あの頃から、もう……」

 

10年前の、とある日を思い出していた

 

―――――――――――――――10年前

 

「お、おい、デイヴ!」

 

「んあ?何だリチャードか」

 

デイヴが教室に入ると、クラスの中でも筆頭となってクレアをいじめていた、リチャード=デプス、珍しく慌てた様子でデイヴに語りかける。それと周りに何人かが群がる

 

「なんだよ、何か用か?」

 

「え、エレンのやつ、親を殺したって…」

 

「あぁ、そうだよ。アイツ」

 

「そ、それでアイツは…」

 

「るせぇ。お前『なんか』に話す義理なんかねえんだよ…」

 

「………っ」

 

デイヴの目はその時、どんな色をしていたのだろう、リチャードの反応を見る限りは、人間の目はしていなかったろう。

 

「いいから、通せ、これから俺もエレンも、アメリカに行く」

 

「はぁ!?なんで急に……」

 

「エレンはもうロシアに住めねぇからだよ、それぐらい察しろクズ」

 

「で、でも。なんでお前まで…」

 

「アメリカでお前らみたいな『クズ』で『悪徳』で『餓鬼』な奴らからエレンを守るためだよ」

 

その言葉を最後に、何人かの女子が泣き出し、リチャードは俯いたまま、立ち尽くしている。

 

「なんだよ、お前ら、今頃後悔してんのか…?」

 

嘲るように言うと、そのまま机から教科書や体操着を持って教室の扉に向かう

 

「二度と会うことはない。そう祈ろう。じゃあなクズども……」

 

――――――――――――――――――――

 

「……くだらない事、思い出しちまったな」

 

「エレン、か。酷い話だな」

 

いつから聞いていたのか、明が後ろにたっていた

 

「聞いてたのか?」

 

「あぁ、誰にも言わねえよ」

 

デイヴの言いたいことを先取りして付け足す

 

「ならいい」

 

デイヴはそのまま屋上を後にし、メインルームに戻ってエスプレッソを入れる

 

 

 

「ウソダドンドコドーン!!」

 

いつも通りネスターがわけの分からない言語を発しながら、優里との勝負に負けて叫んでいる

 

「やったー!これで24連勝ですねぇ!」

 

「いい加減やめたらどうです?ネスター隊員」

 

「まだだ、まだ終わらんよ!!」

 

「絶対に勝てませんよーだ」

 

そして三分後……

 

「だー、また負けた!!」

 

「これで25連勝ですねぇ!」

 

すると、息を切らした明が、勢いよく入ってくる

 

「スクランブルだ!」

 

いきなり明が今までにないほど焦った顔で入ってくるので、一同もその異常な空気を察する

 

「場所は?」

 

「ワシントンのど真ん中だ!!今まで確認されてないクモ型のアンノウンも確認された!」

 

「なん、だと…?」

 

「あまりの大群なもんで、カリフォルニア、ケンタッキー、ユタ州支部の連中も来るらしい、直ぐに行くぞ!」

 

「あ、まだ姉さんが…!」

 

「大丈夫、あいつならあとで来る!」

 

「?よく分からんがお前が言うならそうなんだろう!」

 

「CAKES、出動!」

 

「結構気に入ってますね?」

 

「まぁな」

 

――――――――――――――既婚チーム(アルファ)

 

「押すな!ゆっくり歩け!」

 

すぐ後ろを歩く、市民に気を使いながら、次々と現れるタランチュラを撃つ。

 

「第7ブロックへ後退しろ!」

 

『こ…ら、ネスタ…第3…ロックの…!クソっ、悪いあとでかけ直す!』

 

ネスターからの通信が切れるのと同時に優里からの通信が入る

 

『隊長、第4ブロックのアンノウンズの掃討は完了したようです、直ぐにそちらへ向かうとのことです』

 

「了解!」

 

「隊長、そっちに一体向かったぞ!」

 

「クソっ!こいつら、なかなかトリッキーな戦法使うよなぁ!」

 

「巣を張って自分達の有利な状況に持ってくんだ、知性も相当高いぞ!」

 

「クソッ、さっさと避難しやがれってんだ!のろのろすんな!」

 

「落ち着け!焦ったら命中率が下がるぞ!」

 

すると遠くで爆音が響く、RPGではない

 

「!?おいユリ!今の爆発は!?」

 

『第1ブロックの鉄工所です、安心してください、従業員は全員避難しています』

 

「いやそうじゃねぇ、なんで爆発した!?」

 

『慌てて避難したので、工場の機械類の電源つけたままだったそうです』

 

「クソ、俺の報告書の数増やすなっつの!」

 

「今日はお前だけじゃないから安心しろ!!」

 

「まぁ、そうだな!」

 

「でよ、さっきから気になっていたが、ガス臭くないか?」

 

「よく見れば………そこのガス管、破裂してるなぁ…」

 

「どうする?」

 

「そんなこと決まってる、……逃げろォォォォォ!!」

 

2人が走り去ると、一気に爆発する

 

「……こちらデイヴ、ユリ、帰ったらガス管にお供え物しねぇとな、第8ブロックの掃討は終わった」

 

『了解、ユタ支部の連中と合流して、第11ブロックに向かってください、タランチュラどもの行動が一点に集中しています』

 

「どこだ?」

 

『原子力発電所です』

 

「まじかよ。まさかあいつら、自爆テロでも?」

 

『冗談で言ってるんでしょうが、だいたいあってます』

 

「おいおい…。冗談きついぜ…、爆発したら、ワシントンが十年は使えねえぞ……!?」

 

「優里、ネスター達からの連絡は?」

 

『先程ありました、第11ブロックで合流してください』

 

「了解、アキラ、行くぞ」

 

「了解」

 

――――――――――――――独り身チーム(ブラボー)

 

「ゴイス!RPGは使うなよ!?」

 

「分かってます!でもこいつら、糸を飛ばしてきて、厄介なんですよ!」

 

「慌てるな!!ゆっくり歩け!」

 

住民の避難とクモ型アンノウンを掃討するというハードな仕事で、いつも以上に銃が重く感じる

 

「よしこれでいいだろう!」

 

「ですね!次のブロックに行きましょう!」

 

「こちら、ネスター、第3ブロックの…」

 

「ネスター隊員!またクモが…!!」

 

「クソっ、悪いあとでかけ直す!!」

 

住民の避難は終わったので、ゴイスはRPGで応戦する。

 

「クソがっ!!ラチがあかんぞ!」

 

「こいつらいっつもどこから出て来るんですかねぇ!?」

 

「もう無駄口叩いている暇なんてないぞ!威嚇射撃をしながら第11ブロックへ後退!!」

 

「了解!」

 

――――――――――――――第11ブロック

 

「おい、いい加減他のはこねえのか!?」

 

もう躍起になっている明が日本語で叫ぶ

 

「日本語でしゃべんな!分かんねえだろうが!!」

 

「あぁ!?聞こえねえよ!!」

 

「なんでもない!!」

 

「おい隊長、後ろ!!」

 

駆けつけたネスターが叫ぶ。後ろにはタランチュラがその牙を剥いて、飛びかかって来た。

 

「っ――――――――」

 

思わず目を瞑り、最後にクレアの顔を思い浮かべる

 

「(やべぇな、走馬灯だこれ…)」

 

すると、一発の銃声が遥か遠くから響き、タランチュラが吹き飛ぶ。

 

「……?おい、今の誰か撃ったか?」

 

「俺じゃないぞ」

 

「僕も違います」

 

「…俺もだ」

 

『お待たせ、ちょっと遅くなったけど、とりあえず撃った』

 

よく通る澄んだ声、昔から聴いてる、クレアの声だ。

 

「遅かったな、クレア。助かった」

 

『無駄話は後々。今はそいつら殺そう』

 

「よっしゃ、それでこそクレア!」

 

「?よく分かりませんが、姉さん流石です!」

 

――――――――――――――――五時間後、基地屋上

 

「もう大丈夫そうだな、吹っ切れたか?」

 

「うん、心配かけたね…」

 

「もう俺がいなくても大丈夫かな…?」

 

「うん」

 

「そっか。……ようやくか」

 

「え?」

 

「なんでもない」

 

「よしっ、もう今日は帰ろうかなっ」

 

「飯は?」

 

「え?家にあるもので――――――――――」

 

今日はもう、二人共とても外食できる気力はなかった。とりあえず家でカップラーメンでも食うことになった。

そして、クレアは今までずっと守ってきてくれた彼の手を離そう、そこから始めることにした。

2人が去ったと、屋上は静まり返り、ひとつの人影が現れこう言った。

 

「復活の時は近い…」

 

 

 

 

 

 

―――――――――――――――翌日

 

「休日キタコレーーーーーーーーーーーーーーーーっ!!」

 

日曜日、デイヴは久しぶりにクレアと買い物に来ていた。

 

「うるさい。少し落ち着きなさいよ」

 

「ん?あぁ悪ぃ…」

 

「うーん。どれも高いなぁ…。」

 

「適当にここらで済ませればいんじゃね?」

 

「だから、最近肉料理つづきじゃない!栄養バランスが大事だって、優里だって言ってたのよ!」

 

「お、おう(肉食いてえ)」

 

「うーん」

 

しかし、10分ぐらいなら余裕で待てる。けど流石に3時間も待たされてはたまらない

 

「うーーん」

 

深くうなり、とりあえずカートを押して別の棚に向かう。食品棚を見ながら歩いていると、クレアが急に止まって、軽くぶつかる。

 

「いてぇな、急にとまんなよ…」

 

クレアが見つめる先を見ると

 

「よぉ」

 

井上夫妻がいた

 

「ありゃ?隊長達も買い物ですか?」

 

「あ?あぁ、お前らか、私服だと気づかねえな」

 

「今日はなんか買いに来たのか?」

 

「いや、ちょっと覗きに来ただけだ。アメリカの食品は安いから、見てるだけで落ち着く」

 

明の反応に、デイヴのまゆがひきつる

 

「物価の違いですかねえ、日本でこの量を買ったら、多分3倍以上の値段はしますよ~」

 

「なんという円安……」

 

デイヴかクレアのどちらかがつぶやいた

 

「これも全部アベノミクスのせいです」

 

「なんだそりゃ?」

 

「じゃあ俺らはそろそろ行くわ。じゃあな」

 

デイヴの声が小さかったのか、明達はそのままデイヴに背を向ける

 

「あぁ、じゃあな」

 

そのまま明と優里は出口に向かって歩き出す。

 

「でさ、クレア」

 

彼女が、ん?と答えると

 

「あれから3時間立ってるの気づいてる?」

 

「はい?え、マジで?」

 

「マジで、野菜が大事なのはよく分かった。けどもうそろそろ帰ろうや……」

 

「あ、えっと、その…。ごめん、このあと行きたい所が…」

 

申し訳なさそうに少し小声で呟く。

 

「はぁ、仕方ねえな」

 

「あはは…」

 

会計を済ませ、駐車場に向かう。

 

「で、どこに行くんだ?」

 

買った食材や日用品を車に詰めながら、行き先を聞く

 

「えっと、雑誌でみた、和食のお店で、ユリも案外美味しいって」

 

「へー。じゃあ銀行行って金下ろさないとな」

 

「さいだねえ」

 

―――――――――――――

 

さて、今彼らは銀行に来ている。もちろんお金をおろしに、だが。

 

「なぁなぁ、いつまでこんな事してないといけないんだ?」

 

デイヴがクレアに耳打ちをする

 

「さぁ?あいつの気が治まるまで?」

 

「なげえぞアレ、絶対」

 

「私に言われても、なんとかしてよ」

 

「それこそ俺に言うなよ、俺たちは化物専門だろ?」

 

「まぁそうだけどぉ、流石にもう待たされ過ぎだって」

 

「30分ぐらいか?」

 

「えー、もうヤダー」

 

「静かに、騒ぐとアイツキレるぞ」

 

とりあえず様子見だ、そう思ったとき、男がこちらに銃を向けた

 

「おいゴラァ!!何こそこそ話してんだ!撃つぞ!」

 

否、デイヴとクレアは、銀行強盗に巻き込まれていた。

 

「あぁ悪ィ悪ィ。続けてくれ」

 

見たところ、犯人は一人、二人で取り押さえれば、なんとかなるだろう

 

「なぁクレア、まだロープきれないのか?」

 

「うーん、もう、ちょい……、よし、切れた」

 

「よし、じゃあ行くぞ……、あいつが次後ろを向いた時がチャンスだ…」

 

しかし、その次がなかなか来ない。

 

「チッ、おい、まだあかねえのか!!」

 

男が威嚇射撃を行う、見た所、ショットガンタイプの銃だ

 

「あぁもう、さっさと後ろ向いてよ…!」

 

「流石に遅いなぁ」

 

「おいそこのババア!何イラついた顔してんだ!!」

 

ババア、その単語を耳にした後、クレアの記憶は飛んだ。

 

 

 

――――――――――――3時間後

 

その後の強盗はまさにサンドバッグだった、クレアがあっという間に男の懐に飛び込み、そのままみぞおちを殴り、回し蹴りを食らわせ、ベリィトゥベリィを決めた上で銃を取り上げ、男の顔にそれを向けたところで、デイヴに止められて、ハッとした

 

「お疲れ、災難だったな」

 

ネスターがニヤニヤしながら水を差し出してくる。

 

「茶化すなよ、こっちはクソイライラしてんだ」

 

「クレアはどうした?」

 

「事情聴取、いくらなんでも強盗の怪我が酷いらしい」

 

「なんて言われた、クレアのやつ」

 

「ババア」

 

その瞬間、ネスターが吹き出す。

 

「なるほどwwwwwwww」

 

語尾にWをつけて、地面にうずくまる

 

「強盗も運が悪かったなwwwww」

 

「いくらなんでもなぁ、アイツにババアって言ったら…」

 

とそこに、事情聴取を終えたクレアが走り寄ってくる。

 

「お待たせーってネスター?どうしたの?」

 

「テレビ見て、銀行の中の動画が映った時に、お前ら姿が見えたから、おも……心配してきたんだ」

 

うわー嘘くせー、と2人が同時に同じことを考える。

 

「さてぇ、そろそろ帰るか」

 

「えー?和食はー?」

 

「今日はもう銀行が使えねえからカップラーメン!」

 

「ウソダドンドコドーン!!」

 

「もう帰ろうや」

 

そのままネスターは二人に手を振り、その場をあとにし、デイヴもクレアを半ば強引に連れて車に乗り込み走り去る。しかし、その場にいた誰もが気付かなかった、否、気付けなかった

 

 

 

 

 

 

 

 

   

銀行の屋上に、黒い人の形をした何かが、微笑んでることに…




デイヴ「さぁて!次回はいよいよしんの黒幕が動き出す!?ワシントン支部陥落!」

クレア「次回、CAKES、エスケープ!」

「お楽しみに!」

明「次回を待て!」
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