LYRICAL TAIL 番外編   作:ZEROⅡ

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お待たせしました!鳳凰の巫女2話目です!!

そして敵キャラ募集に投稿してくださった皆さん、ありがとうございます!!!

ご投稿いただいた総勢11名のキャラの中から4名を選ばせて頂き、今回少しだけ登場しております。

この4名に加えて妖精キャラとリリカルキャラで鳳凰の巫女を盛り上げていきたいと思います。

本編共々よろしくお願いします!!!

感想お待ちしております。


エクレア

 

 

 

 

 

 

魔法評議院 ERA(エラ)

 

 

そこの大会議室では、議長のグラン・ドマを含めた9人の評議員とフィオーレ各地のギルドマスターが集まって重要な会議が開かれていた。当然そこには妖精の尻尾(フェアリーテイル)のギルドマスターであるマカロフの姿もあった。

 

 

「先日フィオーレ北方の山岳地帯で観測された異常な魔力……原因は調査中ではありますが、その影響で山が2つ消滅したとも報告があります」

 

 

「しかも、観測された力は全体のほんの一部と思われる。つまりその力は、最悪ゼレフのそれに匹敵する」

 

 

評議員であるリンディとオーグ老師からのその報告に動揺の声を上げる評議員とギルドマスターたち。

 

 

「ゼレフに匹敵……」

 

 

そんな中でマカロフは1人冷静に何かを考えるように小さく呟いたのだった。

 

 

そしてその後、こっそり会議室を抜け出したマカロフは建物の裏でキセルをふかしていた。

 

 

「うーむ…お偉方の話は長くていかんわい」

 

 

愚痴るようにそう言うと、マカロフは自分の後ろにある柱にチラリと視線を向ける。その柱の影にあるのは、2人と1匹の姿。

 

 

「では、頼んだぞ」

 

 

「ギヒッ」

 

 

そしてマカロフがそう言うと共に、その3つの影は闇に溶け込むようにして姿を消したのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

LYRICAL TAIL~鳳凰の巫女~

 

 

第2話

『エクレア』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「いやー帰った帰ったァ!!!」

 

 

「やっぱりマグノリアはいいねー」

 

 

「まぁ、住み慣れた街だからね」

 

 

その頃…盗賊団のリーダー・ギースを捕まえる仕事を失敗してしまったナツたち一行は、妖精の尻尾(フェアリーテイル)のギルドがある街…マグノリアへと帰って来ていた。

 

 

「ごめーん、あたしギルド行く前に家に寄ってシャワー浴びるわ。また後でねー♪」

 

 

そう言って何やらそそくさとその場でナツたちと分かれて行ったルーシィ。

 

 

「……完全に空元気ね」

 

 

「ルーシィさん……」

 

 

「今回の仕事の事で、ずいぶんと落ち込んでましたからね」

 

 

「大丈夫かなぁ」

 

 

そんなルーシィの様子を見て、心配そうにそう声を上げるウェンディとシャルルに、エリオとリニスの4人。ルーシィは笑ってはいたものの、やはり自分の失敗でギースを取り逃がした事を引きずっているようである。

 

 

「大丈夫だよ、ルーシィなら」

 

 

「そうだな。立ち直りは早い方だからな」

 

 

そしてユーノとエルザがそう言うと、一行は再びギルドに向かって歩き出したのであった。

 

 

 

 

 

◆◇◆◇◆◇◆◇

 

 

 

 

 

魔導士ギルド〝妖精の尻尾(フェアリーテイル)

 

 

「たっだいまーーー!!!!」

 

 

ナツがギルドの門を開けてギルドに入ると、そこにはいつもと変わらない大勢のギルドメンバーたちが飲み食いしながら宴会のように大騒ぎしていた。

 

 

「ようナツ!」

 

 

「首尾はどうだったよ?」

 

 

「失敗失敗! 報酬ゼロ!!」

 

 

ギルドの中でも年配魔導士であるマカオとワカバの問いに笑顔でそう答えるナツ。

 

 

「おかえりティア! このメンバーでクエスト失敗だなんて珍しいね」

 

 

「ただいまスバル。仕事の方は楽だったんだけどね、町長が細かい事を気にするケチな人だったのよ。あと色々壊し過ぎたのも」

 

 

「あはは! いつも通りだったって事だね」

 

 

駆け寄って来た格闘魔導士であるスバル・ナカジマに出迎えられながら、雑談を始めるティアナ。

 

 

「おかえり、グレイ」

 

 

「おかえりなさいグレイ様♡」

 

 

「おかえり~パパ♪」

 

 

「ようなのは、ジュビア、ヴィヴィオ」

 

 

一方でグレイの方には、砲撃魔法の使い手である高町なのはと、水の魔導士であるジュビア・ロクサー、そして彼の義娘(仮)であるヴィヴィオが出迎えていた。

 

 

「あぁ~、グレイ様のいないギルドは水の無い海のようでしたわ~。でもそんなグレイ様が帰って来た途端、寂しかったジュビアの心はすごく満たされて──」

 

 

「なーにブツブツ言ってんだよ。独り言が多いと老けた証拠っていうぜ」

 

 

「ガーンッ!! ふ…老け…た……」

 

 

「グレイ……いくらなんでもそれはないと思うの」

 

 

「本当パパってデリカシーないよね」

 

 

「?」

 

 

グレイに老けたと言われて落ち込むジュビアと、そんなデリカシーのないグレイをジト目で睨みつけながらヒソヒソとそう言い合うなのはとヴィヴィオ。しかし当のグレイは頭に疑問符を浮かべていた。

 

 

「エリオ君、ウェンディちゃん、おかえりさない♪」

 

 

「キャロ、ただいま」

 

 

「ただいまキャロちゃん♪」

 

 

エリオとウェンディのもとには、化猫の宿(ケット・シェルター)だった頃からの付き合いであるキャロが出迎えていた。

 

 

「マスターは?」

 

 

「評議院から召集がかかって出かけてるよ。しばらくは戻らないってさ」

 

 

「そうか」

 

 

 

 

 

◆◇◆◇◆◇◆◇

 

 

 

 

 

一方その頃……1人ナツたちと分かれたルーシィは、先ほどの仕事のミスの事に落ち込みながら自宅へと向かっていた。

 

 

「ハァ……よしっ!! 次はがんばろうっ」

 

 

だがそれも一瞬で、すぐに切り替えて立ち直ったルーシィ。

 

 

「!」

 

 

その時、そんなルーシィの前を、黄色い鳥のような動物を連れた赤い踊り子のような服を着た同い年くらいの少女が今にも倒れそうな重い足取りで歩いて来ていた。そんな少女が何となく気になったルーシィはすれ違いながらその姿を目で追っていた。すると……

 

 

「あっ……!!」

 

 

「エクレア!! エクレア!!!」

 

 

突然少女は力尽きたように倒れてしまい、そんな少女の名を叫びながら彼女に駆け寄る黄色い鳥。

 

 

「ちょっと大丈夫!!?」

 

 

さすがに見過ごせなかったルーシィはすぐさまエクレアと呼ばれた少女に駆け寄った。すると黄色い鳥はそんなルーシィに対して涙ながらに懇願した。

 

 

「お願い!!! エクレアを助けて!!!」

 

 

 

 

 

◆◇◆◇◆◇◆◇

 

 

 

 

 

場所は変わり、とある地方にある国……〝ベロニカ公国〟

 

 

その国の王宮にある一室……そこでは1人の高貴な服に冠を被った少年と、その部屋の影でひっそりと跪く8人の男女のメンバー。

 

 

「と…言う訳でさ、もう1つの〝鳳凰石(ほうおうせき)〟を手に入れれば、我が家に伝わる石と合わせてとんでもない奇跡が起きるのさ。やっと見つけたんだよ、石を持った娘をさ。もうじき我がベロニカ公国の建国400年祭だろう? だからね、建国祭に臨み、この僕が目一杯美しく、素晴らしく見えるように公国民の前で2つの石を合わせたいんだ」

 

 

そう語るのはこのベロニカ公国の王子である『クリーム王子』。そしてその話を聞くと、8人の中のリーダー格である男が顔を伏せながら口を開く。

 

 

「我らはクリーム殿下の恩為に、何を?」

 

 

「君たちのギルド〝カーバンクル〟にはもう1つの石を奪って来てほしいって事。報酬は弾むよ。建国祭の間の警護と合わせて、何と4億J」

 

 

 

 

 

◆◇◆◇◆◇◆◇

 

 

 

 

 

その後……ベロニカ公国の裏町にある1件のバー。

 

 

そこではクリーム王子からの依頼を受けた闇ギルド〝カーバンクル〟の8人が酒を飲んでいた。

 

 

「まさか4億とはな」

 

 

「つまり、もう1つの石を持ってる娘を捕まえればいいわけでしょ? こーんな楽な仕事で4億J♪」

 

 

「笑いが止まらねーぜ」

 

 

そう言って笑っている、角張った顔が特徴の筋肉質で大柄な男『キャノン』と金髪のロングヘアに青い髪飾りが特徴の女性『コーディネーター』。

 

 

「でもいいのかな…女の子の持ってるものを奪うだなんて……でもこれも王子様の依頼だからやらない訳にはいかないし……ああでも……ブツブツ」

 

 

酒を飲みながら悩むように1人ブツブツとそう呟いている青年『レイン』。

 

 

「えぇ~…私面白くない仕事にキョーミないし~、だからパ~ス」

 

 

「文句言うな、オレだってかったりぃんだ。だがこれで4億っつう大金が手に入るんなら、やらない手はねえ」

 

 

「…………」

 

 

興味なさそうにテーブルに項垂れる長い黒髪を低い位置で一つに結んでいる細目に緑色の瞳が特徴の女性『ルナティ』と、そんな彼女に注意を促す黒髪で眠気を感じているような蒼い瞳のたれ目をしている青年『リヴェル』。そしてそんな2人の間で静かに酒を煽る白い髪のポニーテールに赤い瞳が特徴の少女『カルテア』。

 

 

「チェイス」

 

 

「……………」

 

 

リーダー格の男が名を呼ぶと、その後ろに座っていた仮面に全身を包み込むローブが特徴の男『チェイス』が、静かにバーを出て行く。

 

 

「鳳凰石か……闇夜に潜む獣の額に輝くザクロ──カーバンクルの名に懸けて遂行しよう」

 

 

そしてリーダー格の男……『ディスト』が魔法でグラスを持ち上げながらそう言うと、他のメンバーたちもグラスを持ち上げて、静かに乾杯を交わしたのであった。

 

 

 

 

 

その様子を……酒場のカウンター席で見ていたとある3人の存在に、彼らは気づかなかった。

 

 

 

 

 

◆◇◆◇◆◇◆◇

 

 

 

 

 

一方その頃……今日の営業が終了した妖精の尻尾(フェアリーテイル)にはすっかり人気がなくなり、残ったのはナツたち最強チームの5人にウェンディとエリオとユーノ、エクシードの3人、ストラウス3キョウダイにシャドウ・ギアの3人……そしてルーシィが連れて来た謎の少女とヒヨコのような生物であった。

 

 

少女とヒヨコはミラジェーンに作ってもらったスープとパンを、静かに食していた。

 

 

「もしかして、お腹すいてただけなのかな?」

 

 

「何モンだ?」

 

 

「わかんない」

 

 

「少なくとも、ここら辺に住んでる人じゃないわね」

 

 

「あのヒヨコみてーな鳥は?」

 

 

「あの子の友達みたいだけど……」

 

 

「ちょっと美味そうだよな!」

 

 

「そっちかよ」

 

 

少女とヒヨコの様子を伺いながら、口々にそう言い合うナツたち。

 

 

「ごちそう様」

 

 

すると、少女の食事が終わったのを見計らってルーシィが彼女の座っている席の対面に座る。

 

 

「もう大丈夫だよね?」

 

 

「別に……食べなくても大丈夫だったけど」

 

 

「えっ?」

 

 

「エクレア!! そーゆー事言っちゃダメだよ!!! ごめんなさい」

 

 

「べ…別にいいけど……」

 

 

少女の言葉にルーシィが面食らうと、ヒヨコが慌てたようにそんな少女を叱咤し、彼女の代わりに謝罪した。

 

 

「僕モモン、この子はエクレア。何年か前にこの子を拾ったんだ」

 

 

「「逆じゃね!!?」」

 

 

少女『エクレア』を拾ったというヒヨコ『モモン』の言葉にジェットとドロイがツッコミ、エクレア自身も静かに頷いていた。

 

 

「あたしルーシィ。よろしくね」

 

 

ルーシィが自身の名を名乗りながらモモンと握手を交わし、続けてエクレアに手を差し出すが、エクレアは顔を背けたままそれに応じる事はなかった。

 

 

そんなエクレアの態度にルーシィが困ったように目尻を下げると、そんなルーシィの肩にポンっと手を置きながらユーノとティアナが割って入る。

 

 

「僕はユーノ。よろしく」

 

 

「私はティアナ。ティアナ・ランスターよ」

 

 

そう言って2人が自己紹介すると、ナツとハッピーも勢いよくそこに加わる。

 

 

「オレはナツ!! 滅竜魔導士(ドラゴンスレイヤー)のナツだ!! よろしくな、エクレア!!」

 

 

「オイラハッピー! 魚食べる?」

 

 

だがそんな彼らにも一切応じず、エクレアは荷物を持ってスッと席から立ち上がる。

 

 

「世話になった。モモン、行くぞ」

 

 

「う…うん」

 

 

そう言ってモモンと共にギルドから去ろうとするエクレア。

 

 

「!!!」

 

 

するとその時……ずっと彼女の事を見ていたシャルルの予知が発動し、彼女の頭に様々な映像が流れ込んでくる。

 

 

モンスターが巣くう森……森の中の廃墟……何かの映像を映している魔水晶(ラクリマ)……そして涙を流しながら森の中で舞を踊るエクレア。

 

 

それらの映像を見たシャルルは、すぐさまエクレアを呼び止めた。

 

 

「待って!!!」

 

 

「シャルル?」

 

 

「どうしたの?」

 

 

突然を声を上げたシャルルにウェンディとエリオが首を傾げているが、シャルルは構わず言葉を続ける。

 

 

「あなたが行こうとする森、危険よ!! 何か…悲しい事が……」

 

 

「森?」

 

 

シャルルの言った言葉に疑問符を浮かべるエクレアだが、すぐに何かを思い出したかのように、自身の指を頭に当てる。

 

 

「そうだ……バウンダリーの森の奥……あそこに……!!」

 

 

「バウンダリーの森?」

 

 

「モモン、行くよ」

 

 

「エ…エクレア!!!」

 

 

エクレアが呟いた森の名称にナツたちが首を傾げていると、エクレアはモモンと共に再び出口に向かって歩き出し、今度こそギルドを後にしたのであった。

 

 

 

 

 

 

◆◇◆◇◆◇◆◇

 

 

 

 

 

「ちょっと待ってよ!!!」

 

 

その後…ギルドを出たエクレアとモモンを追うナツとティアナとルーシィ。そしてエクレアに追いつくと同時に、彼女を呼び止める。

 

 

「どこに行くつもり?」

 

 

「……バウンダリーの森」

 

 

「でもその森は確か、凶暴なモンスターがウヨウヨしてる危険な森よ」

 

 

「そうだよ!! 危ないんだよ!!」

 

 

「行かなければならない」

 

 

「どうして?」

 

 

ティアナとハッピーがバウンダリーの森の危険性を伝えるが、エクレアの意志は変わらなかった。それに対してルーシィが問い掛けると、エクレアはそっと目を伏せながら答える。

 

 

「わからない……わからないが、行かなければならないんだ」

 

 

ハッキリとそう言った際のエクレアは瞳は、何かを決意したかのような力強い想いに満ちていた。

 

 

「じゃあ、私たちが守ってあげる!!!」

 

 

そんな彼女の瞳を見て何かを感じ取ったのか、ルーシィはそう進言した。しかし……

 

 

「……魔法は好きではなくてな」

 

 

「えっ?」

 

 

「エクレア!!!」

 

 

顔を背けながらそう言い放ったエクレアの言葉に、疑問符を浮かべるルーシィ。

 

 

「魔法が……人を不幸にする事もある」

 

 

「!!」

 

 

続けてエクレアが呟くように言ったその言葉に、ティアナが反応する。

 

 

「魔法が、人を不幸に……?」

 

 

「聞き捨てならないわね」

 

 

「ティアナ?」

 

 

ルーシィより1歩前に出て、エクレアに対してそう言い放つティアナ。

 

 

「決めたわ…私も一緒にバウンダリーの森へ行く。アンタのその考えを改めさせてあげる」

 

 

「オレも行くぞ! 魔法大好きってぜってぇ言わせてやんよ!!」

 

 

「あい!」

 

 

「あたしも一緒に行く!!!」

 

 

ティアナに続いてナツとハッピー、そしてルーシィもエクレアに同行すると言い放つ。

 

 

「私たちも同行しよう」

 

 

「仕事の予定もないしな」

 

 

「それにバウンダリーの森は本当に危険だから、人数は多い方がいい」

 

 

「みんな……!!」

 

 

すると彼らの後ろからエルザにグレイにユーノ、更にはウェンディ&シャルルとエリオ&リニスもやって来た。どうやら彼らもバウンダリーの森へ同行する気満々のようである。

 

 

「ねえ!! 一緒に行ってもらおう?」

 

 

「………ハァ」

 

 

そんな彼らの意志とモモンの言葉がトドメになったのか……エクレアは諦めたように嘆息しながら、彼らの同行を許したのであった。

 

 

 

 

 

つづく




敵キャラ投稿で選ばせて頂いたのは

柳悠太様
『レイン』

闇竜のバグデータ様
『ルナティ』

杉坂 響夜様
『リヴェル』

モノアイファフナーズ様
『カルテア』

以上の4名です。詳しいキャラ設定は、鳳凰の巫女終了後に掲載いたします。

選ばれなかったその他の読者様には大変申し訳ありません。

ご投稿ありがとうございました!!!
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