ハイスクールD×D 邪神に拉致された元普通の高校生 作:真庭猟犬
一度投稿するものを間違えていました
イッセーに彼是説明した翌日。
「そらそら! 避けながら攻撃を入れてみろ!!」
駒王学園の体育館でイッセーと組み手を行っていた。ハンデとして俺は蹴り技しか出していないが、イッセーは必死に回避するだけだ。時折直感で避けているらしく、ある程度の戦闘技術の才はある。
「のわぁっ!? ちょ、まっ! 避けるので精一杯だっての!!」
「白音なら避けながら腰の入った右ストレートは出せるぞ。お前もそれぐらいできるようにならねばあの時の繰り返しになるぜ?」
「んなろぉっ!」
――30分後
「ぜえっ、ぜえっ」
「5発か。ま、初心者としては十二分なレベルだな」
「思いっきり、手加減でこれって、キツイな」
「そうか。俺の仲間の人間二人は10分で100発当てるぞ。もっとも、俺が防御してのがつくが」
「それが俺だ」
体育館の出入り口から声がしたので視線を向けると、黒いジャージを着たポニテの女性がビニール袋を片手に持って立っていた。
「お、黒燕。どうした?」
「藤川先生? つうか黒燕って何だ?」
「ん? ああ、私は翔悟の仲間の一人でな。黒燕は俺の忍の名だ」
「忍者もいるんだな……」
「京都とかには妖怪や土地神とかがいるけどな。もっとも、一般人には認識できないぞ」
イッセーは「マジか…」と言ったきり僅かに呆然としていたが、両頬を軽く叩くと吹っ切れたかのように立ち上がった。
「一々悩んだりするのは性に合わねえ。それに俺は後悔はもうしたくねえ」
「その意気だ。そんじゃ休憩した後教室にもどるぞ」
「ああ」
「頭領。後で報告があるんだが昼休みはいけるか?」
「大丈夫だ。問題ない」
「返事でネタに走るなよ」
何にでもなれて何でもなれない邪神がベースだからな。
――――――――――――――――――
「で、報告とは何だ?」
「赤龍帝を殺した堕天使を脅迫して操ってるやつがいた」
「詳しい情報は」
「掴んでいる。向こうが慢心しているのとリックの第六感のお蔭でな」
「それじゃ頼む」
昼休みに旧校舎の一室で黒燕の報告を聞く。内容はやはり原作と違うもので【レイナーレ】・【ミッテルト】を脅迫、別でドーナシークとカラワーナ駒として操っている堕天使が存在し、そいつは自分の欲のために【アーシア】の神器を抜き取って利用するとの事。8年前の悪魔と同じ輩か。
「ドーナシークはスパイとして潜入してるのは本人から聞いてるがカラワーナはどうなんだ?」
「彼女ならシェムハザが送ったスパイだ。ドーナシークと同じタイプで本来は中級以上上級の中間ギリギリ下の実力だが、普段はそれを隠している。知ってるのは【神の子を見張る者】内で頭領と深く関わってるメンバー位だな」
「マジか」
色々と原作ブレイクした俺が言うのもなんだが、一部の原作キャラ大幅強化されてんじゃね? 知らないキャラもでるかもしれんな。
「報告はこれで終わりか?」
「あと1つだけ、アーシア・アルジェントが近々廃教会に送られる」
「そうか。一応ディオの眷属の内二人が移動販売やってるし、ディオを通してアーシアの保護か監視を任せておくか」
あの夫婦は人間の時から人間離れしていたし、黒幕が来ても返り討ちにするだろうし。イッセーの事も伝えておくかな。
「
「あいつは黒幕潰しに出るようにしてくれ。そこそこのサンプルになるだろうし」
「確かに」
キャラが濃い仲間達の中でダントツだもんなあいつ。女だけど変態で医者だけどマッドだし。黒幕は最悪元の姿を保ったままゴーレム化しそうだな。
「方針は決まったし、一時解散。放課後オカ研部室な」
「了解」
さあて、
――――――――――――――――――
「お兄ちゃん」
放課後、首を軽く回しているとリネットが教室に来た。珍しく白音とギャスパー、ヴァレリーとゼノにルナがいない。
「おう、リネット。いつもいる5人は?」
「先に旧校舎へ行ったよ。あとは私とお兄ちゃん、イッセーさんだけ」
「そうか。そんじゃ向かうぞ、イッセー」
「お、おう」
机に掛けていた鞄を持ち教室を出る。その時聞こえた腐女子会話に鳥肌がたった。
――――――――――――――――――
多少古びた木製の床を歩き、二階へと上がり、奥へと進む。現在俺達以外が使う事のない旧校舎は塵や埃、蜘蛛の巣一つない。
「相変わらずネルフの掃除は完璧だね」
「だな」
「ネルフって誰だ?」
「俺の仲間の一人で種族はアンデット。つまり死者だ」
「え? つまりゾンビなのか?」
「極端な言い方をすればな。ネルフやその他諸々については目的地に着いてから話すから一端待ちな」
話す事が結構あるから廊下で説明したら確実に時間がかなり経過するから一端話しをバッサリと切る。イッセーは何となく理解したのかすぐに黙っている。
話を断って少し経過した後、目的地であるオカルト部へと到着した。部屋の中からは何かバカな事をやらかしたのかジャンヌの『ギャワーッ!!』という悲鳴が響いている。
「ジャンヌが何かバカやったみたいだね」
「だな」
「ジャンヌ? 今の悲鳴は聖だろ?」
「そこも含めて話す。ッタク、頭はいいのにバカなんだよなあいつは。おーい、イッセー連れてきたぞ」
ノックすると、『少々お待ちください』とネルフの声がし、ゴンと鈍い音が聞こえた後『どうぞ』と入室許可が出た。心の中で合掌しつつ入るとリアスと朱乃。白音に木場祐斗のTSである
「学園の有名人が殆ど揃っている!? どうなってんだ翔悟!?」
確かに学園内では知らぬ者なしばっかだもんな。二年では俺と仲間達に祐璃、ディオドラと眷属の
「期待通りのリアクションをありがとうイッセー。とりあえず昨日のも含めて説明するからとりあえず座れ」
イッセーをソファーに座らせ、反対側へと移動する。位置はリアスが座っているソファーの後ろだ。
「まずは昨日のおさらいだ。悪魔と堕天使が人間が言う地獄の覇権を巡って争い、天使は神の命で悪魔と堕天使を全て倒そうとして三すくみ化しているのは覚えているな?」
「ああ。昔の大戦争で三勢力全てから多くの犠牲者が出たんだったな。で、上級悪魔は才能ある者達を
「グッド。で、天野夕麻とデートした翌日以降は極一部を除いて彼女の事を記憶していない。その理由はわかるか?」
「……夕麻ちゃんが俺を殺した後、周りから記憶を消した、だろ」
「そう。天野夕麻はあなたを殺した後、自身の記録と記憶を全て消した。けど、あなたを殺したのは彼女の意思ではない。彼女を自身の都合の良い駒にされているの」
「どういう事ですか!?」
リアスの言葉にイッセーが立ち上がる。自分を殺した理由がバックからの命令ならそうなるわな。
イッセーの行動に対し、動いたのは黒燕だ。
「そこは私が説明しよう。天野夕麻。堕天使としての本名はレイナーレだが、彼女はある上級堕天使に脅迫されている。そして、その堕天使は何かしらの目的で邪魔な存在である兵藤を殺すようにレイナーレに命じた。尤も、その堕天使にとって予想外な存在は多くいたのだがな」
そう言って黒燕は部屋にいるメンバー全員を見る。皆の反応はバラバラだが、一部はあくどい笑みをしていたから報復について色々考えてるだろう。
「そこについては情報が入り次第行動する事にする。兵藤。お前はその時に重い一撃を喰らわせてやれ」
黒燕の言葉にイッセーが頷き、頭が少し冷えたのかソファーへと座る。
「さて、三大勢力云々はまたいつか話すとして、ここに駒王学園の有名人がほぼ揃っている事を説明しないとな」
「そうだった! 何でここに集まってんだ!?」
「そりゃここにいる全員がリアスとディオドラの眷属か俺の仲間だからだ」
「はあ!?」
またも同じリアクション。
「最初はリアスな」
「ええ。まずは祐璃からお願い」
「はい。私は木場祐璃。兵藤くんと同じ二年生なのは知っているよね。私も悪魔です。よろしくね」
「一年生。姫島白音です。よろしくお願いします。私も悪魔です」
「三年生、姫島朱乃ですわ。いちおう、オカルト研究部の副部長も兼任しております。今後ともよろしくおねがいします。私も悪魔ですわ。うふふ」
「私が彼女達とあなたの主であり、悪魔でもあるグレモリー家のリアス・グレモリーよ。家の爵位は公爵。よろしくね。イッセー」
リアス達の自己紹介が終わると、ディオドラとナタル、ノックスに身長が白音より頭一つ大きい小柄な一年が前にでた。
「次は僕達だ。僕はディオドラ・アスタロト。リアスと同じく純粋な悪魔さ。よろしく」
「ディオの女王にして恋人のナタル・フェルミノスです。元シスターですが、種族や人種対する忌避の感情は持ち合わせていないので安心してください」
「三年、ノックス・ランバー。ポジションはルーク」
「ランバー先輩「ノックスだ。敬語はいらん」ノックスは
「ああ。特殊な体質でな。普通の人間では死ぬ状況でも少しの怪我で済む。それを活かして人助けしていたらそう呼ばれた」
「俺で最後ッスね。一年生、ゼノ・マグリアッス。ポジションはポーンッス。よろしくッス」
ディオドラ達の紹介が終わり、俺達の出番となった。その前にジャンヌとクレスを『出番ですので起きてください』『『(ゴス)イダアアアア!!??』』起きたからいいか。
「最後は俺達だ。一応警告するが、リアスやディオドラと比べてキャラや存在とかが濃い集団だから腹括れよ。そんじゃ、教師陣から頼むわ」
俺の言葉に反応して黒燕、ランスロット、レイ、メデューサがディオドラ達と入れ替わりで前へ出る。予め打ち合わせしておいたので滑らかに進行できている。
「まずは僕から。英語教師のランスロット。元教会の人間だけど現在の魔王達と堕天使の総長とは個人的なパスを持ってたから忌避感はないよ。翔悟のメンバーの一人でポジションは騎士。よろしく」
「体育担当、藤川椿。兵藤は体育館で話しているから余計な説明は蛇足だな。ポジションは歩兵だ。今後ともよろしく頼む」
「数学教師、レイ・ヴィンスレイドです。元々は異世界の女神でしたけど、今はリーダーの僧侶を勤めさせていただいてます」
「保険医のメドューサ・ゴーゴン。生まれながらの魔女でポジションはレイと同じく僧侶よ」
「なあ、色々とおなかいっぱいなのに食後にTボーンステーキを叩きつけられるのを幻視したんだが……」
「女神と魔女だけマシだろ? 駒王学園に通ってないやつらの中には宿主の魂を乗っ取って行動する疫病や魂を喰らう鬼とかもいるし」
「マジか…」
「まあ、クレスは元々人じゃないんだがな。それは本人の口から聞いてもらうぞ」
教師たちが下がり、今度は学生メンバーが前に出る。
「まずは私にゃ。三年、姫島黒歌にゃ。ポジションは僧侶。よろしくにゃ♪」
「二年聖美月。英雄ジャンヌ・ダルクの子孫で本名もジャンヌだからよろしく! ポジションは騎士だよ」
「同じく二年!
「ヘラクレスオオヨロヒ? 聞いたことないんだが……」
そりゃ異世界の生物だもんな。
「俺達の仲間やディオの眷属の一部は平行世界や異世界の住人なんだよ。で、ヘラクレスオオヨロヒグモは背中に背負った道具なんかを魔改造武器として使う事ができるんだ。クレスの場合、生物・無生物問わず背負ったものの能力等を武器として扱える。後、何かを背負っていると核でも耐えれる特殊なバリアを纏う」
「何だそのチート」
「その代わり何か背負ってないと非力+攻撃手段がないなのが弱点だな。クレスは例外だが」
「どっちにしろ敵に回したくねぇよ」
「ここにいる殆どがそうだけどな。んじゃ、続き頼む」
「一年生、呉羽リネット。お兄ちゃんの義妹でポジションは僧侶です」
「一年。ルナ・フィリス。ポジション、ルーク」
「一年生、ギャスパー・ティムノートです。ポジションはビショップを担当しています。こう見えても男です」
「一年生、ヴァレリー・アルトステイツよ。ポジションは塔。ギャスパーと幼馴染なの」
一年生組も終わり、ここにいるメンバーでは残りは俺とネルフだけだ。先にネルフが前に出て、メイド服のスカート部分の先を持ってお辞儀した。
「人の技術によって誕生した動く死体、【ドール】のメイド、ネルフと申します。よろしくお願いします、イッセー様」
「そんで、さっき紹介したメンバーの纏め役である呉羽翔悟。元人間のチートな邪神龍だ。改めてよろしくな、イッセー」
次は悪魔の仕事、バイサー、フリード戦(1回目)です。