最近は忙しく、以前、投稿していた場面なのに投稿が遅れました。
大変申し訳ありません。
では、本編へ。
清秋院 恵那は木の根に座りながら消沈していた。
「はぁ」
ため息をつく。
神様と対等に戦えるわけはない。それはわかっている。けど、サポートぐらいならできると思っていた。
けれど武は恵那を連れて行かなかった。
「俺一人で戦うからこなくていい。下に降りて、地元の呪術師と合流していいよ」
武はそう言った。
「戦力外か~」
対等な存在としてみてもらえていない。親やおじいちゃまから、「人なりを見てきなさい」や「玉の輿を狙ってこい」とか言われたのにこれでは意味がない。
「・・・王様。やっぱりいくね」
恵那には切り札がある。最強の切り札が・・・。
「我の来歴を暴き、勝ったつもりか?」
怒りを隠さずに言い放つ。
「別に」
武は掴み取っていた小刀を手の平で遊ぶ。
「あんたほど、零落した神はそういないだろう。ほかの妖怪はどちらかというとよりおおざっぱに自然の神から零落したのであって特定の神から堕ちてはいない」
「神殺し。よほど死にたいらしいな」
「俺にとって重要なのは妖怪の部分ではないし、格の高い神格でもない」
遊んでいた小刀を天目一箇神に向ける。
「あんたが強いかどうかだ」
「・・・・・・・・・・・」
無言で、どこかうれしそうに太刀を作り出す。
「いざ尋常に」
「勝負」
互いに走り出す。
天目一箇神は太刀を振り下ろす。
殺った。
そう確信した。避ける気配はない。ただ、まっすぐに向かって・・・・・・完全に振り下ろされる前に太刀の柄の部分を掴み取る。
「なにィ!」
そのまま力任せに奪い取る。
「あんたは武術自体は神としては弱い方だな。その程度では俺を殺せんぞ!」
太刀で薙ぎ払う。しかし天目一箇神は新たに太刀を作り出し防ぐ。
また力比べ。
「「ああああああああああああああああああああああああああああ!!」」
膠着状態になりながらも、徐々に押し合いに勝つ武。
しかし、天目一箇神は笑みを浮かべた。
「王様ッ!」
声が聞こえた。綺麗な声。聞いた声。
清秋院恵那。
後ろは見れないからよくわからないが強い力を感じる。
「まってて王様、後ろからまわって倒してあげる」
「馬鹿ッ! さっさと逃げろ!」
「もう遅い、神殺し! 我は鉄を鍛え、武器とするもの、すべての武器よ我の声を聞け!」
聖句。天目一箇神の権能。
「えッ!? あぁぁ!」
恵那の太刀が・・・天叢雲剣が独りでに動き、主の喉を掻っ捌こうとする。
「あ・・・あぁ」
恐怖が全身を包む。只人の分際で神と対峙すること自体、おこがましいことだったのだ。神と神殺しの決闘に侵した罰。
ごめんなさい。王様。
目を瞑る。死を覚悟した。
「清秋院ッ!」
武は力比べを止め、恵那の下へ走る。
太刀を素手で止める。
「王様ッ!」
王様の大声で目を見開き、太刀を掴む行動に驚愕する。
「だ、大丈夫か?」
恵那が答える前に武は切り裂かれた。
天目一箇神の太刀に。
血が噴き出し、恵那の顔を深紅に染める。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・え?」
呆然としながら、倒れ掛かる武を受け止める。
「ふん・・・馬鹿な神殺しよ。不用意に山に侵入する人間なぞ捨て置けばよいものを」
嘲笑するように神殺しは笑い。汚いものを見る目で恵那を見下した。
「分不相応に天叢雲剣を持ちよって・・・さぁ、神殺しとともに黄泉に行け」
天目一箇神は太刀を頭上にあげる。
「・・・・・・・・・あ」
涙が出た。自分の不用意の行動で日本の神殺しを死なせてしまった。こんな自分は死んで当然だ。
自分の近しいものが脳内に走馬灯のように浮かぶ。祐理に会いたかった。
王様・・・ごめんなさい。
「そんなんだから、妖怪になるんだよッ!」
恵那が持っていた天叢雲剣を掴み、己の腹から刺して背中から飛び出す。その刃は天目一箇神の心臓を抉る。
「馬鹿なッ! このぉ!」
せめて最後の一太刀を神殺しごと人間ともども切り裂こうとする。
武は【天手力】の権能で筋肉をかため、恵那をかばう。筋肉によって刃は恵那の肉体までには届かなかった。
今度こそ致命傷。いくら神殺しといえど死は避けられない。
大和と一緒に恵那は後ろに倒れこむ、痛かったが、そんなことは重要ではない。
「お・・・さま・・・・王様ッ! 王様ッ! 王様ッ! ・・・・王様ぁぁぁぁぁあぁぁぁあああぁぁぁぁぁ!!!!」
つい先日にカンピオーネ最新刊を買いました。
まだ読んでませんが、超楽しみです。
以前ご指摘頂いた主人公の名前の誤字を修正しましたが、まだどこかにあったら大変申し訳ありません。
では、また近いうちに……