鋼殺しの魔王 <凍結>   作:フィル

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前回は誤字脱字をしたので今回もあるかもしれません。

では、本編をどうぞ。


7話 まつろわぬひょっとこ編2

 

 

 

 

「………ぬ?」

 

まつろわぬひょっとこは首を傾げた。

 

確実に殺せるはずだった。

 

目の前にある龍をも殺せる大剣を見て首を傾げた。

 

神殺しが阿呆みたいに突っ込んできたところを大剣で真っ二つにするはずだったのに……

 

周囲を見渡すが神殺しの気配はない。隠れて攻撃する気配もない。

 

そう、自分が見た通り突然煙の様に消えたのだ。

 

「ふむぅ」

 

まつろわぬひょっとこは疑問に思いながらも、再度やってくるであろう神殺しを迎撃する準備を始めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

清秋院恵那の目にも神村武が消えたように見えた。

 

少し不安になったがすぐに武が現れた。

 

「離れるぞ」

 

武の言うとおり、恵那はこの場を離れた。

 

戦場からだいぶ離れた。

 

走ったから少しだけ息が上がる。

 

「はぁはぁはぁ……王様、さっきどうしたの」

 

「ん~~~、権能が暴走した」

 

「暴走!? 一体どんな権能なの!?」

 

「わからん」

 

「わからんって……」

 

「俺の権能は3つあるからな」

 

「は? 3つって!?」

 

【天手力】と空を飛ぶ権能と、もう一つ?

 

「それって一体?」

 

「俺もよくわからないんだ。気付いた時に居合わせて、気づいたときに倒していた。どんな神かわからないんだ」

 

倒した本人が知らない権能……

 

「まぁ、いいじゃないか。そのおかげで助かったし」

 

武はひょうひょうとして言った。

 

「話を変えるが、あの神はなんだ?」

 

武は恵那に聞く。

 

「ひょっとこは昔の祭りとかで見たことあるが、神なのか?」

 

「ひょっとこ……火……剣……製鉄……鍛冶……」

 

恵那はひょっとこと聞いて、少し呟いていく、そして閃いたように明るくなった。

 

「王様、それはね……」

 

恵那の深い知識を口頭で武に伝えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ひょっとこが迎撃の準備をしていると武が上空から降りてきた。

 

「よう。ひょっとこ」

 

「ようやく逃げるのをやめたか神殺し」

 

「別に逃げたわけじゃないさ、まぁおかげであんたの名前がわかったしな」

 

気配が変わる。あきらかな怒りを感じた。

 

その空気をそよ風のように受けながら語り始める。

 

「ひょっとこは間抜けな顔で人を笑わせる。ドジョウ掬いの動きもそうだ」

 

ひょっとこは火を噴き魔王を焼き殺そうとしている。いかんせん熱が弱すぎる。武はそのまま微動だにしない。

 

「だが、すべての動きに意味がある。火を噴く力。それがヒントだ」

 

火が無駄だとわかると小刀をいくつも投げる。

 

「ひょっとこの語源は竈(かまど)の火を竹筒で吹く「火男」がなまったという。さらに民話では「ひょっとこのはじまり」というのがあり、その中ではヘソから金を生む奇妙な顔の子供であり、死んでから自分に似せた面を竈の前に架けておけば家が富み栄えると夢枕に立ったという話がある」

 

小刀を捌き、打ち落とし、掴み取る。

 

「ひょっとこ顔の男踊りとして、ドジョウ掬い踊りがあるがそれは砂鉄採取が所作の源流とされる。炎と関係の深い金属精錬神への奉納踊りの側面もあったと考えられる」

 

武は小刀を投げるも神に当たる直前で静止する。

 

「概ね東北地方では火の神様として扱われる。だがそれは本来の神の力強さ、恐怖を削ぎ落とした姿だ」

 

まっすぐ走る。急な動きに対処できず不器用に後ろに下がる。

 

ただ、まっすぐに掴み取った小刀を仮面に突き刺す。

 

二つに割れ、その面貌を顕わにした。

 

「あんたの恐怖としての姿。それは妖怪一本だたら」

 

一つ目の顔が現れる。

 

「神殺しィ!」

 

怒り狂い、あちこちに火を噴いた。木々が燃え始める。

 

「名称の「一本だたら」の「だたら」はタタラ師(鍛冶師)に通じるが、これは鍛冶師が重労働で片目と片脚が萎えること、一本だたらの出没場所が鉱山跡に近いことに関連する。また、鍛冶が鉄の色でその温度をみるのに片目をつぶっていたことから、または片目を失明する鍛冶の職業病があったことからとされている」

 

怒り狂い小刀ではなく、刀を創造し投げつけてくる。

 

「なぜこうした形象が隻眼なのかについて、神話はそれぞれに異なった説明を与えている。北欧神話の神オーディンが隻眼なのは、知恵を得るために片目をミーミルの泉に捧げたからである。日本の民間伝承に登場する片目の神は、何らかのミスによって片方の目が負傷したから隻眼であり、そのためその神の聖域である池に棲む魚も片方しか目がない。しかしこのような説明がある存在は多くはない」

 

いったん語るのをやめて全力で回避に専念する大和。

 

「たたら場で働く人々は片目で炎を見続けるため、老年になると片方が見えなくなる。またふいごを片方の脚だけで踏み続けるから片脚が萎える。古代は人間でも神々と同一視された。そしてこれらの神々は零落して妖怪になった」

 

「死ねィ!」

 

「一般的には、鍛冶の神と隻眼との関連は洋の東西を問わない、と言われているが、実際は日本とギリシアのキュクロープスに例があるのみである」

 

「黙れッ!」

 

「日本とギリシアの二つ。そしてここは日本。あんたは日本の服装、あんたは日本の神だ」

 

「口を閉じろッ!」

 

「あんたのその激昂ぶり、元は由緒正しき神。だが、次第に零落した結果。今の姿だ」

 

「ツツツツツツツツ!!!」

 

爆発的な呪力。単純な衝撃が神から発せられた。

 

木々がなぎ倒され、あたりにはなにもない。しかし、上から武が降り立つ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あんたは神様。古来の神。天目一箇神だ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




ふふふ。権能3つめ。

しかも謎の権能、ふふふ。

まぁ、いずれ過去編でやりたいと思います。

ちなみにひょっとこはwikiを参考(パクリ)にしました。

では、また近いうちに……
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