IS - M・od   作:阪本葵

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第22話 早熟少女セシリア

 

 

「というわけで、一年一組のクラス代表は織斑一夏君に決定です。あ、一繋がりでいい感じですね!」

 

ニコニコ微笑みながら教壇に立ち、そんなことをいう山田先生。

 

うむ、どうみても年上には見えないな、おっぱい以外は!

ちょっと、本当に触らせてくれないかな?

 

そんなことを考えていると、隣の一夏が納得できないといった表情をしていた。

 

「あの、先生、俺試合に負けましたよ?」

 

一夏は挙手して疑問をぶつける。

 

「俺はセシリアに負けて、セシリアはモモンガーに負けましたよね?普通クラス代表はモモンガーじゃないんですか?」

 

まったくもってその通り。

普通ならば、僕がクラス代表になるべきなんだろう。

 

けど、それはダメだ。

 

「百瀬のクラス代表は私が却下した」

 

わたしの目算が甘かったと付け加え、織斑先生が山田先生の横から補足する。

 

「はっきり言うが、現状で百瀬にISで勝てる生徒は全学年通してこの学園にはそういないだろう。ああ、生徒会長は別か…いや、微妙だな…」

 

それに世界中でも勝てる者は少ないだろうしな、という言葉は飲み込んだ。

 

どストレートな発言に、呆けるクラスメイト達。

それを無視して織斑先生は言葉を続ける。

 

「百瀬がクラス代表になると、一年の士気、ひいては学園全体に関わる。理由は言わなくてもわかるな?」

 

織斑先生はあえて理由を口にしなかった。

 

皆わかっているのだ。

一年一組が最強となり、太刀打ちできないなら、戦う意義がなくなると。

そうなれば、向上心の妨げになると。

次代を担うべき逸材が集まる学園で、そのような停滞はあってはならない。

 

「とはいえ百瀬もまだまだ未熟ではある。だから、イヅナにはリミッターを付ける事にした」

 

「うむ、これだ!」

 

織斑先生の言葉に続きイヅナちゃんが元気よく飛び上がり、持っている紙を見せた。

 

そこには”りみったあ、平凡”と書かれている。

 

「我がこれを持っていればガイはりみったあがかかるんだぞ!」

 

「……その紙がリミッター?」

 

「そうだぞ!」

 

呆れているのか、状況が飲み込めていないのかクラスのほとんどが口をポカーンと開けている。

 

「……あっ、何か特殊な紙なんだ!」

 

相沢さんが閃いた!的に声を弾ませ言う。

 

「いや、これは今朝の新聞広告の裏に書いてるぞ」

 

「あ……そう……」

 

しょんぼりする相沢さん。

うん、りみったあと書かれた紙の裏にはでかでかと特売!と書かれている。

お、卵が98円だ。

 

「……じ、じゃあ書いたペンが特殊な……」

 

「これは売店で売っていた油性筆だぞ」

 

なおも食いつく相沢さんだったけど、イヅナちゃんはそれを慈悲も無く一蹴。

 

油性筆、つまりサインペンです。

ちなみに78円です。

 

「…………えぇ~」

 

うん、そう言いたいのはよくわかるよ。

でも、僕もよくわからないけどそうなんだ。

 

そもそもイヅナちゃんはISとしては逸脱しすぎている。

実際、僕と融合したときのシールドバリアの数値(ここではあえてシールドバリアと分類する)は無限なのだ。

 

ミスオルコットとの試合の前日、それはいくらなんでもダメだと言う織斑先生のお言葉に、イヅナちゃんがとった手段が”紙に書く”という方法だった。

 

後で聞いたが、媒体は関係ないそうで”言魂”をのせ”術”を施せば完成だとか。

ううむ、聞いてるだけでもISから掛け離れた単語だらけだ。

 

 

”しいるどばりや六百”

 

”はいぱあせんさあ”

 

”絶対防御”

 

”すぺっく表示”

 

床に寝転び、鼻歌を歌いながら書く姿はラブリーMAXだったとだけ言っておこう。

 

「とにかく、これで百瀬は皆と同レベル程に制御されたわけだが、そんな奴をクラス代表にするわけにもいかんだろう?」

 

ニヤリと笑う織斑先生は一夏を見てそう言い、一夏はうぐっと変な声を出していた。

一夏は変なところでプライドが高いからねー、そこを突くとは、さすがお姉さん。

 

「じ、じゃあセシリアは……」

 

ううむ、食い下がりますな一夏君。

たしかにクラス長なんて雑用ばかりなイメージがあるから仕方ないか。

 

「わたくしは辞退しましたのよ」

 

勢いよく立ち上がるミスオルコット。

 

腰に手を当て胸を張るその定番ポーズ。

 

おっぱいごっつぁんです!

しかしなんか上機嫌だ。

いいことでもあったのかな?

 

「まあ、勝負はあなたの負けでしたが、しかしそれは考えれば当然のこと。なにせわたくしセシリア・オルコットが相手だったのですから。それは仕方のないことですわ!」

 

凄い自信だ。

しかし様になるからいいよね。

まあ、それに裏打ちされる努力をしているのだから当然か。

 

「それでまあ、わたくしも大人気なく怒ったことを反省しまして」

 

ふむ、しまして?

 

「”一夏さん”にクラス代表を譲ることにしましたわ。やはりIS操縦には実践が何よりの糧。クラス代表ともなれば戦いに事欠きませんもの」

 

なるほど、良い人だ。

いいおっぱいだ!

 

ていうか、今一夏さんって言ったね?

 

僕が関心している間にクラスが騒がしくなり、顔を赤らめモジモジしだしたミスオルコット。

ミスオルコットが一夏に繰り出す熱視線にヤケドしそうだぜ!

 

そして篠ノ之さんと一夏を巡る口喧嘩を繰り広げる。

 

おやおや、一夏ったらいつのまにミスオルコットをおとしたのかしら?

隅に置けないわね、一夏ったら!

 

「そ、そして……ご……ガイさん!」

 

「はいー?」

 

ん?

今ガイさんって言ったか?

ていうかその前に『ご』って言った?

昨日まではミスタ百瀬だったのに。

まあ、こっちのほうが友達って感じでいいかな。

 

というか、ミスオルコットはさらに顔を赤くしてモジモジしだした。

もう耳から首まで真っ赤である。

 

「こ、これを!」

 

ミスオルコットは何かを僕に差し出した。

 

これは……

 

黒い首輪?

 

おお、本皮だ。

 

「わ、わたくしは先日試合に負けましたわ。つまり、賭けに負けたということ……で、ですから……その……」

 

モジモジゴニョゴニョ言ってよく聞こえませんが?

 

 

 

 

「そ、その首輪でわたくしを縛り付けてくださいまし!ご主人様!!」

 

 

 

 

……

 

………

 

…………

 

「………はあ!?」

 

何言ってんのこのパツキン!?

 

ご主人様!?

 

「きゃああああぁぁぁぁぁっ!!」

 

「耽美よ!アブノーマルよ!!」

 

「ショタに躾される金髪美少女・・・ぶはっ」

 

「私達にはあまりにも到達できない領域だわー!?」

 

「外国はレベルが違うわー!」

 

「セシリアはエロいなー!!」

 

ええい、外野やかましい!!

エロいのは同意するが今はそれどころじゃない!!

 

なんでそうなる!?

 

なんでこの首輪を……

 

………「せしりあ」って平仮名で銀のプレートが付けられてる……

 

ミスオルコット、首を伸ばして首輪待ちしない!

 

「あ、あのーミスオルコット?」

 

「ああん、セシリアと呼んで下さいましご主人様!」

 

いやんいやんと体を左右に振るミスオルコット、もといセシリア。

 

「じゃあセシリアさんで」

 

「ご主人様!わたくしはあなたのペットなのですから、呼び捨てしてくださいな!」

 

……えぇ~

 

ちょっと勘弁してくださいよー。

アレマジだったんすかー?

 

「わたくし、あの試合でご主人様の神々しい姿と絶対的な力に感銘を受けました!そして、わたくしは井の中の蛙であることを痛感いたしました。ご主人様はわたくしの目指すべき目標であり、我が主にふさわしいのですわ!!」

 

なんか僕の賛辞を並べているけど、はっきし言って何言ってるのかわかんないよ。

 

それに、正直あの試合の内容はあんまり覚えてないんだよねえ。

というか、入学試験の模擬戦も記憶が曖昧なんだけどね。

 

だから、あんまり変なこと言わないでほしいんだよね。

ほら、イヅナちゃんがもう呪い殺さんばかりに睨んでますよ!?

 

………僕を。

 

 

我を呼び捨てしないのにあやつを呼び捨てしたら承知しないぞ!

 

 

目は口ほどにものを言う……本当だったのか……

 

 

 

 

僕はおっぱいが大好きだ。

 

女の子が大好きだ。

 

 

でもご主人様とか、ペットとかそんなマニアックな関係いりません。

そういうプレイなら考えないでもないけど……

……そう、ペットにされるのはアリかもしれないけど、それは言わないでおこう。

 

 

あくまで対等に!

 

 

 

だからはっきり言ってやろう。

 

 

 

 

「……引くわー」

 

「……え?」

 

セシリアさんが目をぱちくりとする。

 

「ほんまドン引きやわー。勘弁してほしいわー」

 

「ガ、ガイ?」

 

イヅナちゃんも目をぱちくりとしている。

 

「織斑先生ちょう言うたってくださいよー。アレはいくら僕でもドン引きですわー」

 

「も、百瀬?なんで関西弁なんだ?しかもえらく流暢だな」

 

織斑先生もめずらしく驚いてる。

いや、驚いてないであのパツキン止めてください。

 

「モモンガー実は関西出身か!?」

 

一夏、そこは驚くところじゃない。

セシリアの変態思考に驚くんだ。

 

「セシリアさーん、もうちょい若者らしい健全な思考と知識持とうやー。ソレはほんまあかんでー」

 

 

 

 

 

その後、グダグダになりつつもセシリアさんは考えを改めてくれた。

 

 

 

 

 

ただ

 

 

 

 

 

山田先生はずっと体をくねくねと動かし妄想に花を咲かせていた。

 

「ご主人様……主従関係……夜の躾……いやっ……そんな尻尾をどこに……えっ……お尻に!?……」

 

 

 

 

 

 

……引くわー……

 

 

 

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