さて、その中の意見で以前にじふぁんで表示させていた挿絵を再び載せてほしいとの要望がありました。
ですが、このハーメルンでは挿絵機能がありません。
その機能が搭載されるまで載せる予定はありません。
http://791.mitemin.net/
こちらに挿絵は投稿しているので、併せて見てください。
「織斑君、モモンガーおはよー。ねぇ、転校生の噂聞いた?」
一夏クラス代表就任パーティを開いた翌朝、僕と一夏が席に着くと近くの席の女子が話しかけてきた。
「転校生?今の時期に?」
「はー、へー」
一夏は転入生のことに疑問を持ったようだけど、僕は別に興味が湧かずに生返事をした。
僕の隣でフヨフヨ浮いてるイヅナちゃんも特に興味湧く内容ではなかったようで、ふんと鼻を鳴らしていた。
「そう、なんでも中国の代表候補生なんだってさ」
「ふーん」
最初から入学するでなく、転入というのはかなり難しいらしい。
それこそ知識や技量の試験は普通の入学試験より難問になっているとか。
それでも転入できるのだから、流石は代表候補生というところか?
「あら、わたくしの存在を今更ながらに危ぶんでの転入かしら」
こちらの会話を聞いていたのかセシリアさんが腰に手を当てたポーズを決めながら話しに入ってきた。
いつも自信満々なあなたは美しい。
特にそのおっぱいが!
「このクラスに転入してくるわけではないのだろう?騒ぐほどのことでもあるまい」
先程まで自分の席に座っていた箒さんも僕達の席に近付き話に混ざる。
ううむ、学年屈指のおっぱいが目の前に……
僕は昨日あのおっぱいに挟まれたんだよな……
また挟んでくれないかな!
というか吸わせてくれないかな!?
「どんなやつなんだろうな」
僕がおっぱいに思いをはせていると一夏が転校生の話題に乗っかっていた。
いかんいかん、おっぱいになると回りが見えなくなるな。
それだけおっぱいが偉大なんだな!!
すばらしい!
ビバ、おっぱい!!
「気になるんですの?」
「ん?ああ、少しは」
「ふん……今のお前に他のクラスの女子を気にしている余裕はあるのか?来月にはクラス対抗戦があるというのに」
「そうですわよ、一夏さん。あなたにはもっと強くなってもらわないと、わたくしのライバルとして自覚を持ってくださいまし。……そうですわ、クラス対抗戦に向けて、より実戦的な訓練をしましょう。ああ、相手ならこのわたくしが務めさせていただきますわ。なにせ、専用機を持っているのはまだクラスでわたくしと一夏さん、それに凱さんだけなのですから!」
セシリアさんは一夏の訓練に自分が付き合うと言いつつも、専用機を持っているのが自分たち『だけ』という部分を強調する。
ううむ、一夏にライバルとして強くなってもらいたいようだな。
まあ、それだけ一夏の実力を認めているということだし、これからまだまだ成長すると見込んでいるからだろう。
でも訓練に関してはその通りで、他のクラスの場合、訓練機の申請と許可・整備に丸一日かかってしまう。
皆で共有しているISなのだから、大事に使わないとだめなんだよ。
で、手早く模擬対戦するには専用機持ちのセシリアさんや僕に頼むのが効率がいいんだよね。
とはいえ、僕は教えることはあまりない、というか教えられない。
だって、僕が教えようとしたら箒さんやセシリアさんがあまりいい顔しないんだもの。
私と一夏の大切な時間なんだ、頼むから譲ってれ!
凱さんが一夏さんを教えるなんて、そんなもったいないことさせません!今はわたくしとだけ、いいえ、これからもわたくしだけを見てくれればいいんですわ!
とか目で言われるんだもの。
ていうか、セシリアさんの発言はなんか怖い。
「まあ、やれるだけやってみるか」
一夏は軽く気持ちで言ったのだけど、周りの反応は違った。
「やれるだけでは困りますわ!一夏さんには勝っていただきませんと!」
「そうだぞ。男たるものそのような弱気でどうする」
すごい剣幕のセシリアさんと箒さん。
「織斑君が勝つとクラスみんなが幸せだよー」
「織斑君、がんばってねー」
「フリーパスのためにもね!」
「目指せ、優勝!」
「うむ!そこは死んでも優勝して我に菓子をたらふく献上するのだぞ!!」
クラスメイト達は一夏を応援する。
イヅナちゃんは言ってることがむちゃくちゃだけど。
ちなみにクラスメイト達が言っているのは、このクラス対抗戦で一位のクラスには優勝商品に学食デザートが半年間無料になるフリーパスが配られるようになっているのだ。
ううむ半年無料か……
いい……
「今のところ専用機を持っているクラス代表って一組と四組だけだから、余裕だよ」
「おう!」
一夏は周りの空気を読んで男らしく返事をした。
「―――その情報、古いよ」
その時、教室の入り口から声がした。
「二組も専用機持ちがクラス代表になったの。そう簡単に優勝できないから」
腕を組み、片膝を立ててドアにもたれかかっているちっこい女の子がいた。
とはいえ僕より背は高いけど。
「鈴……?お前、鈴か?」
おや、知り合いですか?
一夏は美少女の知り合いがたくさんいるなー。
さすが天然フラグメーカー!
天然フラグメーカーって言葉考えた人は天才だね!
まさに一夏のためにある言葉だよ!
「そうよ、中国代表候補生、凰鈴音(ファンリンイン)。今日は宣戦布告に来たってわけ!」
ふっと小さく笑みを漏らす凰さんは、元気良く一夏を指差し、それと共にトレードマ-クのツインテールが軽く揺れる。
あら、かわいい。
元気いっぱいはなまる少女って感じだ。
「何格好付けてるんだ?すげえ似合わないぞ」
「んなっ……!?なんてこと言うのよ、アンタは!」
格好良く決めようとした凰さんだったのだけど、一夏の一言ですぐに元の調子に戻されてしまった。
「おい」
「なによ!?」
凰さんは声をかけられて、一夏への怒りそのままに後ろを振り向く。
ああ、その人にそんな口を聞いてはいけないよ!
するとバシンッ!と凰さんの頭に強烈な一撃が加えられた。
ツインテールが衝撃で浮いたぞ!
そして、そこには我らが一組の担任、織斑先生が立っていた。
「もうSHR(ショート・ホーム・ルーム)の時間だ。教室に戻れ」
「ち、千冬さん……」
「織斑先生と呼べ。さっさと戻れ。そして入り口を塞ぐな、邪魔だ」
「す、すみません……」
凰さんは織斑先生に怯えながらドアから離れる。
そんなに怯えることないのに……
「またあとで来るからね!逃げないでよ、一夏!」
「さっさと戻れ」
「は、はいぃっ!」
織斑先生の狼のような瞳に睨まれて、凰さんは走って二組の教室に戻っていった。
元気いっぱいですね!
「っていうかアイツ、IS操縦者だったのか。初めて知った」
一夏がそう呟きつつ自分の席に座ると、クラスメイト達が一夏の席に集まった。
「……一夏、今のは誰だ?知り合いか?えらく親しそうだったな?」
「一夏さん、代表候補性が知り合いとは初耳なのですが?あの子とはどういう関係で―――」
一夏はクラスメイト達の質問攻めにあうのだが、彼女達はこの教室に織斑先生がいるのを失念していた。
織斑先生は教師としては厳しい。
だから……
バシンッ!バシンッ!バシンッ!バシンッ!
立っていた女子達は全員、織斑先生の出席簿で叩かれた。
ついでに一夏も。
そして一夏だけ出席簿を縦にしてた!
あれは血が出るぞ!?
「席に着け、馬鹿ども」
「は、はいっ!!」
「全員着いたな……よし、それでは始めるぞ」
織斑先生の美しい一声で女子達は大急ぎで、蜘蛛の子を散らすように自分の席に戻っていく。
そして、全員が席に着くのを確認し、今日の授業が始まったのであった。