東方境壊伝 【完結】   作:翠月茉弥

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第82話 孤独

幻想郷の何処かにある薄暗い森。そこに雪羽がいた。頭を抑えながら木に凭れかかり座る雪羽。その表情は悲しみと苦痛の表情だった。ココニエサハイナイ。サッサトエサノトコロニツレテケ。黙れ。ナニヲタメラウ?コレハアタリマエノコトダロウ?五月蝿い。オマエガコンナヘタレトハオモワナカッタゾ。どうでもいい。ミジメダナ。もう・・・喋るな。ふらふらともう一度歩き始める雪羽。正直紫が自分の場所にスキマ移動してくるのを一番警戒していたがどうやら来るつもりは無いようだ。一旦止まり、ポケットから煙草を出す。そしてライターで火を点けた。煙草の先から煙が立ち上る。そういえば煙草を吸ったのも久々だな。足元からニャーンという声が聞こえた。声の先を見る雪羽。案の定その声の主は灰色の猫だった。

 

「こんな所にいたら危ないぞ?早く友達の所に戻るんだ。」

「ニャーン・・・。」

「そうか、迷子か。」

 

頭を撫でてから抱き寄せる。まだ少し警戒してる様だったが段々慣れてきたらしく毛繕いをし始めた。・・・可愛いな。こいつがいれば何とか自我は保てそうだ。なら名前があった方がいいな。んーと・・・。

 

「よし。お前の名前は今日からシンデレラ(灰被り)だ。」

「ニャー。」

「よしよし。」

 

更にシンデレラを撫でる。雪羽が猫好きなのは今の光景から見て取れるがネーミングセンスは割と女子寄りなのかも知れない。絆ならこいつをどんな名前にしたんだろうな。絶対可愛らしい名前だろうけど。突如腹が鳴る。何か食べる物は無いかと周りを見渡しても何も無い。まあ餓死しても良いな。シンデレラは遺すことになるが。シンデレラを抱きながら更に奥深くへと足を踏み入れていく。

外の世界の白月組事務所。その若頭である閻哉は最近強い者に会えず退屈していた。シノギとか俺はよう分からんしなあ〜。溜息を吐き椅子から立ち上がる。すると机の下から声が聞こえた。

 

「閻魔のお兄さんいる?」

「ん?その声は影無の嬢ちゃんか?」

「うん。所で閻魔のお兄さん。そこに雪羽来てない?」

「雪羽ちゃんか?来とらんけど、どないしたん?」

「行方不明になっちゃって・・・。」

「はあ!?」

 

驚く閻哉。なんやて?雪羽ちゃんが行方不明やと・・・!どこにおんのや一体あいつは・・・。

 

「そう・・・じゃあね。」

「待てや影無の嬢ちゃん。」

「何?」

「多分雪羽ちゃんは影無の嬢ちゃん達の所におると思う。」

「根拠は?」

「感や。俺の感は当たるでな。」

「ふーん。ならついてきて実証してみてよ。終わったらきちんと帰してあげるから。」

「上等や。」

 

腕を鳴らし紫の影が作ったスキマの中に入っていく。待っとれや雪羽ちゃん。俺がきっちり見つけたるわ!




はいというわけで第82話どうでしたか?
「雪羽ちゃんはどこにおんねんや?」
どこと言われましてもね・・・。森ですけど。
「それだけやったらヒントにならんやろが。」
せやな。まあ閻哉も短期間とはいえ幻想入りしたしどうなるか分からなくなったね〜。人外並みの強さ持ってるし。
「ほんまに強いヤツがおらんくて退屈しとんねん。」
お前が人外レベルなんだよ。では次回も良ければ見ていってくださいね(見ていってくれや〜)
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