自らの式である刀華を躊躇いなく殺しにかかる雪羽。戦わねば自分が殺られる。そう覚悟した刀華は腰に差してある刀を抜き雪羽の攻撃に備える。だが雪羽の攻撃は来ず、代わりに目の前には雪羽の背中がナイフとレイピアに刺されている光景が広がっていた。血を流しながら地面に伏せる雪羽。倒れた事を確認すると十六夜姉妹は声を掛けあった。
「クレア!昔の様に殺るわよ!」
「了解、お姉ちゃん!」
「雪羽さんは誰にも殺させません・・・!」
「何を言ってるのかしら?殺さなければ貴女が死ぬわよ?それとも・・・私に殺されたい訳?」
二人の殺気が雪羽から刀華へと向けられる。ナイフやレイピアで刺された訳でもないのに体の所々が刺された様な錯覚をする程の殺気だった。刀華は顔を少し青ざめさせると、刀を握り直し二人に言葉を発した―筈だった。刀華の腹部から血で赤く染まった雪羽の手が出てくる。刀華の口から出たのは二人を制止させようとする言葉ではなく呆気に取られた声だった。
「オレヲタスケヨウトスルマヌケデタスカッタ。オカゲデダイブカイフクデキタヨ。」
「雪羽・・・さん?」
手を抜かれ地面へと倒れる刀華。手に付いた血を振り払うと残った少しの血を舐めニヤッと笑った。その姿を見て冬華は自分の何かが切れる音がした。あの野郎・・・!よくもお姉ちゃんを・・・!冬華の目には雪羽は姉を傷つけた『敵』にしか見えていなかった。無謀にも素手で雪羽を殺そうとする冬華。そんな冬華を映姫は後ろへと引っ張った。
「落ち着きなさい。まだあの狼は生きてます。」
「離せ!私はあのクズを殺さないと気が済まないんだ!」
「落ち着けと言ってるでしょう!一度深呼吸なさい。落ち着かないと勝てる物も勝てませんよ。」
言われた通り自分に注意が向いていないのを確認した後、目を閉じ数回深呼吸する。そうこうしている間にも雪羽と十六夜姉妹は殺し合いを繰り広げていた。刀華は絆に助けられたらしく葉の格好をした絆が刀華の近くにいた。確かにあの人の言う通りだ。落ち着かないと殺される。落ちている刀と鞘を拾うと雪羽を睨みながら居合切りの構えを取った。そして雪羽の方へと走り出すとゆっくりと抜刀した。当然だがその一撃はあっさり躱されたが冬華はニヤリと笑うと左手の鞘を目にも止まらぬ速さで振り雪羽の顔面に当てた。予想外の一撃にふらつく雪羽。
「秋風流不殺剣術
お姉ちゃんが雪羽さんを殺す気が無いなら私も殺さない。冷静に考えたら私だって雪羽さんが死んでしまったら困るもの。立ち上がる雪羽を見るどこか吹っ切れた表情の冬華。絶対殺させはしない。それが今の私の戦う理由だ。
はいというわけで第91話どうでしたか?
「今思えば二連牙って・・・。」
飛天御剣流双龍閃ですね。書いてて私もそう思いました。存在忘れてたし仕方ないね♂
「レスリング場にぶち込まれたい?」
止めて。ゲイパレスにぶち込むのだけは止めて私死んじゃう。
「まあ別にいいけどね。」
良いのかよ。では次回も見ていってくださいね(見ていってね〜)