東方境壊伝 【完結】   作:翠月茉弥

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第99話 真の愛

雪羽が守矢神社に帰ってきてから数日後、お詫びと発見祝いを兼ねて守矢神社で宴会が行われた。相変わらずどんちゃん騒ぎな宴会。今回は閻哉も参加していた。まあ俺を探していたらしいし居てもいいけどな。雪羽は一人離れた所で煙草を吸っていた。居ていいとは言われたものの少しだけ無意識の内に皆の所を避けているのだ。ぼーっとしていると魔理沙が隣に座ってきた。

 

「おいおい、宴会なのにシケた面してんなよ。あっちで霊夢達と飲もうぜ?」

「すまん。・・・迷惑をかけて悪かった。」

「ん?気にすんな。私達としては雪羽が生きてて良かったし結果オーライだぜ。」

 

結果オーライか。いつでも明るいのが魔理沙だよな。少し顔を綻ばせ魔理沙についていく。すると天子が話しかけてきた。

 

「お帰り。無事で何よりだわ。」

「偉く上機嫌だな。何かいい事でもあったか?」

「まあね。・・・この鈍感(ボソッ」

「ん?」

 

何か言った気がするが聞いても意味が無いだろうから聞かないでおく。天子みたいな子は怒らせたら面倒だしな。そして皆がいる所へと行き、とりあえず近くの座布団に座った。

 

「あ、雪羽。結局来たの?」

「来なかった方が良かったか?」

「いや。丁度私も暇だったしね。」

「おい!暇とはなんだ暇とは!」

「あんたといると疲れるのよ!」

 

相変わらず仲いいなお前ら。見ててどこか微笑ましいぞ。ただ周りに迷惑はかけんなよ〜。とりあえず近くにあったとっくりに手を伸ばし一気に飲み干す。酒を飲むのも久々だな。もう一本へと手を伸ばそうとした所で首に何かが乗った。

 

「あ、橙!雪羽様に何を!」

「気にすんな藍姉。橙、シンデレラは?」

「シンちゃんならマヨイガで皆と遊んでます!」

「シンちゃんか、良い名前だな。」

 

まあ・・・長ったらしかったしな。名付けた奴が何言ってんだって話だが。そう思っていると隣にさとりが座っていた。そしてベルフェゴールが来たかと思えばさとりの横にこいしが座っていた。

 

「いつの間にこいし居たんだよ!?」

「え〜?さっきだよ〜?」

「ごめんなさいね。驚かしちゃって。」

「気にすんな。」

 

そのままさとり達と話しながらとっくりに入っている酒を再び飲んでいるとキスメが雪羽の方へと飛んできた。ん?どうしたんだ?

 

「雪羽さん・・・私じゃないんですから話さないと通じませんよ?」

「おっと。で、どうしたんだ?」

「早苗が雪羽の事を呼んでたよー?屋根に来いって。」

「分かった、すぐ行く。」

 

キスメにさっきまで飲んでいたとっくりを渡すと屋根へと向かう。そこには月明かりに照らされた、いつもと変わらない笑顔を浮かべる早苗が座っていた。

 

「どうしたんだ?急に呼び出したりして。」

「一緒に話そうと思いまして。」

「奇遇だな。俺も話そうと思ってたんだ。」

 

早苗の横に座り、色々な事を思い出す。一年間妙に長かったな・・・。ここから始まったのか。俺の幻想郷生活。懐かしみながら早苗の方を向く。何から話そうか考えていると早苗が口を開いた。

 

「色々ありましたね〜。」

「だな。本当に一年濃かった。」

「ここで紫さんに言われて雪羽さんに告白して・・・。」

「玲や凉兄達に会って、俺が人喰いになって。」

「一番楽しい一年間でしたよ。」

 

・・・確かに楽しかったな。昔みたいに色々やって、手伝いで教師の仕事やったりして。段々早苗の顔が赤くなっていく。酔っているのか?そう思っていたがどうやら違うらしい。・・・まさかな。空気に耐えきれなくなってきた雪羽が話を切り出した。

 

「さて、お互い本題に入るか。」

「そうですね。」

 

再び互いの顔を真剣な眼差しで見る。そして同時に口を開いた。

 

「「貴方と一生一緒に居たい。貴方と全ての景色を一緒に見たい。好きや大好きなんて言葉じゃ足らないくらい貴方の事が好きです。だから俺(私)と結婚してください。」」

 

一緒に寝転び笑い合う二人。そしてお互いの顔を見ると安心したような顔で話を続けた。

 

「言う事は最初から一緒だったか。」

「そうですね。では返事は?」

「それはお互いさまだ。そっちの返事は?」

「当然はいに決まってるじゃないですか!」

「俺もはいだ。さて、報告でもするか。」

「そうですね!式場も決めないと!」

 

和やかな空気のまま屋根を降り皆へ報告しに行く。全員どういう反応をすんだろうな。全員が驚く様子を想像していたずらっぽく笑う。そして報告したとき魔理沙が祝いのつもりで雪羽の頭に酒をかけ、弾幕ごっこが始まったのはまた別の話。




はいというわけで第99話どうでしたか?二人の恋は守矢神社に始まり守矢神社に終わる。いや、これからも続いていきますね。皆様も大切な人や好きな人を見つけたら自分に劣等感を抱き諦めるのでは無く一度トライしてみてもいいかもしれません。私は初恋の人に告白しようとしても出来ずに卒業して別々の道へと進んでいってしまいました。そう思うと二人は恵まれていたんですね。結果がどうなろうと自分が好きな人に思いを伝える事は立派な事です。周りに馬鹿にされようが最後までやりきった人の方がその人達の中にイケメンや可愛い子がいてもその人達よりも遥かにかっこいいし可愛いのです。ここまで綺麗事を延々と言い続けましたがここで終わらせていただきます。では。
―次回最後回。
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